あなたに尽くす。 - SCP-JPサンドボックスⅢ

あなたに尽くす。

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クレジット

タイトル: SCP-3000-JP - あなたに尽くす。
著者: kosihikari
作成年: 2022

+ 拝読される前に閲覧してくださると嬉しいです。

アイテム番号: SCP-3000-JP

オブジェクトクラス: safe

特別収容プロトコル: SCP-3000-JPはサイト-81██の標準人型実体収容セルに収容してください。SCP-3000-JPの精神が乱れた場合は直ちに鎮静してください。SCP-3000-JPに接触することは許可されてません。許可が降りた場合はSCP-3000-JPとの接触が許されます。

説明: SCP-3000-JPは12歳の少女で、身長は1.4メートル、体重は35キログラムです。SCP-3000-JPは長野県在住の高橋██さんが警察にSCP-3000-JPの異常性を話したことから財団の目につき保護されました。高橋██さんにはAクラス記憶処理剤が投与された後、解放されました。SCP-3000-JPの体には多数の瘡蓋や痣が見られ、あらゆる治療を施しましたが改善は見られませんでした。SCP-3000-JPは人間を対象に幻覚を見せる能力があります。幻覚の内容は人によって異なり、ほとんどの人が自分の望むものとなっています。その幻覚の効果が得るには部屋にSCP-3000-JPと2人きりになる必要があり、カメラなどを通して観察などをすると対象は幻覚を見ることが出来ません。幻覚の効果は30分間続きます。幻覚を見た人間は多量の幸福感を得られます。

補遺1: SCP-3000-JPは財団職員のメンタル状態に有益だと判断されました。許可が降りた場合はSCP-3000-JPの異常性を利用することが許されます。

+ SCP-3000-JPへのインタビュー

- テキストを隠す

対象: SCP-3000-JP

インタビュアー: 田中博士

<録音開始, 2022/6/1>

田中博士: これからインタビューを開始します。よろしくお願いします。

SCP-3000-JP: よ、よろしくお願いします。

田中博士: それでは、質問を始めます。年齢はいくつですか？

SCP-3000-JP: それが、分からないんです。

田中博士: そうですか。では、SCP-3000-JPはいつから自身の異常性を知っていましたか？

SCP-3000-JP: い、異常性？ぁ、ええと。言葉の意味が分から……ないです。す、すみません。

田中博士: あぁ、異常性とはSCP-3000-JPの場合、他の人と違うと思い始めた時です。

SCP-3000-JP: すみません。ありがとうございます。それは、父に…(息が荒くなる)

田中博士: 大丈夫ですか？SCP-3000-JPが望むなら、インタビューを中断することができます。

SCP-3000-JP: あ、大丈夫です。(息を整える)父に教えられて気づきました。

田中博士: そうですか。次の質問です。SCP-XXX-JPが能力を使用している間、能力を使用している対象は、どんな行動をしていますか？

SCP-3000-JP: ……(20秒間考え込む)あぁ、そういうことか。すみません。その時は疲れて寝てしまって、その対象？でしたっけ、対象のことは見れてません。

田中博士: 寝てしまうということは、能力を使うと体力を使うということですか？

SCP-3000-JP: そうですね。疲れると同時に身体中が痛くなります。

田中博士: …… SCP-3000-JP自身が辛いのならば、職員に対して能力を使わないようにすることもできますよ？

SCP-3000-JP: っ……(息が荒くなる)だ、大丈夫です！そのことに関してはほっといてください！

田中博士: わ、分かりました。

SCP-3000-JP: ぁ、すみません。取り乱しました。だから……いえ、なんでもないです。

田中博士: 大丈夫そうなら、次の質問にいきます。能力を使えるようになった原因とか心当たりはありますか？

SCP-3000-JP: あ、それならあります。……(10秒間ほど考える素振りをする)実は、私の家が貧乏だったもので、ずっとお金が入りますようにと願っていたんです。そしたら、夢の中で神様が出て能力をさずけようと言われたんです。起きた後に父に使ってみたら、お金が降ってきた！て言ってたんですけどそれが私には見えなかったので、幻覚を見せる能力なんだと思いました。

田中博士: 自身に能力を使うことはできますか？

SCP-3000-JP: できますけど、その時は皆さんがみているような幻想ではなく、悪夢を見てしまうのでやりません。私の能力はみんなへ尽くすためにあるのですから。みんなが幻覚を見て幸せならばそれでいいんです。

田中博士: ありがとうございます。最後の質問です。もしかしたら言いずらいかもですが、その痣について聞いてもいいですか？

SCP-3000-JP: ハッ……(小刻みに震える)あっ、うっ、あぁ。い、いいですよ。

田中博士: いやなら言わなくてもいいんですよ？

SCP-3000-JP: いいですから！気にしなくていいです！は、早く済ませましょ？

田中博士: 分かりました。その痣の原因は何ですか？

SCP-3000-JP: ヒッ！あ、ええと。こ、転んだだけです。う、嘘じゃないです！ごめんなさい。ごめんなさい。

田中博士: ……(何かを察する)それって嘘ですよね？もしかしたら父親と何か関係が？

SCP-3000-JP: な、なんでもないです。(泣き出す)ごめんなさい。すみません。すみません！

田中博士: これは、もう無理ですね。SCP-3000-JPの精神が不安定なため、インタビューを中断します。

<録音終了, >

終了報告書: SCP-3000-JPの言動からすると、SCP-3000-JPは父親から虐待を受けていたと考えられます。