絶望

クレジット

絶望: SCP-tale - 絶望
著者: kurasumeito_7 does not match any existing user name
作成年: 20XX

ある日、一人の少年がscpのtaleを書いていた。

[書き込みを開始]

幸せが崩壊するときは、唐突なものだ。
なんの前触れもなく、予測もできず、かつ絶望に叩きのめされる。
そんな絶望的な状況にある男が、ここにいた。

男の名前は山本均やまもと ひとしといった。
なんの変哲もないある日、山本は違和感を感じた。
今まで以上に自分のやりたいことが叶うようになっていた。
そんなことを思いながらも、彼は財団職員として勤務をするうちにそんなことは忘れていった。

彼は着実と仕事をするうちに、評価され、評価され、そのうち彼はO5にまで成り上がった。
そして、家庭を築き、やがてO5を名誉退任した。
彼は今まさに幸せの絶頂だった。

ある報告書を見つけるまでは。

彼は書類の整理をしているうち、そこに紛れ込んだ報告書があることに気づいた。
その報告書はscp-001-jp、Amamiel=Sanksの提言 末日の夢語りというものだった。
そこには-救済計画の発動-つまり今この現実は夢であり、現実ではないということ。
そして現実に戻るか、このまま夢の中にとどまるかの選択を迫られた。
そのとき、今まで自分が忘れていた、もはや当然のようになっていた違和感を思い出す。
あらゆる感情、あらゆる記憶、あらゆる物事の波が山本を襲った。
・

・

・
結局山本は覚醒を望んだ。
覚醒した山本の前に広がるのは、何気ない普段の風景であった。
ただ、自分以外の人間が倒れ、寝ているだけで。
そのとき山本は、自ら幸せを捨て絶望をとったことを後悔した 。
・

・

・
数分経った頃、山本は消失した。l
山本が消失した後の世界は、地球すら存在していなかった。

[書き込みを終了]

そう。この少年はある種のK-クラスシナリオによって無理矢理話を終わらせたのである。
こんなことはあってはならない。
彼もまわりまわって渦の中。
・

・

・
アップルパイが出来上がる音が、あたりに響き渡る。

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