突然扉が開いた。その扉は自らこじ開けるか、忌まわしい猿共の実験という同じ境遇の奴らと会う時にしか開かなかったが、今回は檻が揺れず、生き物の唸り声の様な音も聞こえなかった。それに扉の外を見た。そこには満ちにおびただしい量の花が咲いていた。
「これは…一体…」
つい言葉を発してしまった。檻を出てからは、道に沿って歩くことにした。
至るところの扉は開き、この大きな檻には財団と言う猿どころかここにいた俺と同じ境遇にいた奴らも見当たらない。それになぜだか憎しみが消えてなくなる感覚に襲われる。
道の先に光が見えた。それは自由の光だ。
外に出た。空気は澄み渡り、空は青く眩しく輝いてた。
黄色がかっていた茶色い岩と地面は緑の草と赤、橙、黄色の花々が咲いていた。その景色に俺は圧倒された。
「……………」
言葉を発しようとしようとしたくても言葉が出ない。あまりにも咲いている花々が美しく、生命の輝きに己の生き物にに対しての恨みが消えかけた…いや消えたと過言ではないほど浄化された感覚に襲われた。過去にこれほどの感覚になることすら無かったはずなのに…なぜだか今日だけは違った…
「なぜだ……なぜだ…!この忌々しい匂いを放つ汚らしい汚物のはずだったのに…だったのに…なぜだ…なぜ…恨みが憎しみが眼の前の汚物に…潰してやる…潰してやる…!!」
俺は大きく前足を大きく振り上げた、俺は確信した。眼の前の汚物は潰されると…だが結果は違った。大きく振り上げた前足には鮫の歯より鋭い爪が……あったはずだった。爪は無くなってた。正確には爪が砂になり崩れ落ちて無くなった。
前足はいつの間にか優しく地面に触れた。
その時だった。後ろに小さい複数の気配を感じた。
俺は振り向いた。そこには複数の鳩がいた。俺は走りこの場所から離れることにした。
「恐竜さん!恐竜さん!僕のこと覚えてる?」
どこからか声をかけられた気がした。声の先には橙の鼻水が花園にへばり付いてた。そいつは以前俺に恥をかかせた野郎と同じだった。
「てめぇはあの時こちょばした鼻水…!貴様は俺に何の用だ…。」
俺は鼻水に圧をかけた。それもとびっきりの。大抵の奴らはこれで怖気づく。だが奴は怯えるどころか
寄って来た。そして俺は笑った。
「あっひゃっひゃっ!!これは気持ちいい…気持ち良すぎる!あっひゃっひゃっ!苦しい…苦しい…!
やめてくれ!あっひゃっひゃっ!もうやめてくれ!やめてくれ!」
「恐竜さん恐竜さん、やめて欲しければ2つ約束を守って!」
「わかった!わかった!あっひゃっひゃっ!守るからもうやめておくれよ!」
「まず1つ、僕を相棒って呼ぶこと!2つ、僕と一緒に旅すること!わかった?」
「わかったわかった!あっひゃっひゃっ!相棒と呼ぶし、一緒に旅するからもうやめてくれ!」
俺は痒みから逃げれた。酷い目にあった。それから俺ははなみ…ではなく相棒を背中に乗せまた走り出した。
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任意A任意B任意C- portal:8075525 (16 Jul 2022 07:55)
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