できるまえにもどれたら（07/26更新。元・生殖権利/義務）

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ポロリもあるよ

クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP - タイトル
著者: ©︎kashima8
作成年: 2022

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPのある建造物周辺には警備員を配置し、外部からの侵入を阻止します。実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の許可を得て行ってください。

説明: SCP-XXX-JPは2019年に廃業となった██病院の婦人科に置いてある13個の椅子です。SCP-XXX-JPは通常の丸椅子と外見上の大きな違いはありませんが、床から離すことは不可能です。また、分娩台も床から動かすことが不可能ですが、こちらにはそれ以外の異常性が確認されていません。
SCP-XXX-JPは座った人間（以下対象）の男性器を消失させます。男性の身体のすべての生殖に関係する器官¹が瞬時に消失します。女性の身体には何の影響もなく、一部「こころが弾む」「気分がすっきりする」と好意的な感想をもつ場合もあります。SCP-XXX-JPによって消失した男性器は財団の持つすべての探知機でも追跡が出来なかったことから、基底世界から喪失してしまったのではないかという見解がなされています。
2021年8月20日、肝試しに訪れた大学生グループが「男性器が消えた」と救急へ通報したことがきっかけとなって財団に認知されました。確認したところグループの男性13人の陰茎が消失し、検査の結果他の臓器も存在しないことがわかりました。

財団が行った実験ではDクラス100人を対象にしたところ、69人の男性器が失われました。
以下はD-4560へのインタビューです。

対象: D-4560

インタビュアー: 独豆博士

<録音開始, 2021/9/2>

独豆博士: 体調はどうだね？

D-4560: …………最悪だよ。

独豆博士: 最悪というと？

D-4560: わかってんだろ。チンコが消えたからに決まってんじゃねえか。

独豆博士: まあ、しかし痛みがあるわけではないんだろう？きれいに精嚢までなくなったと聞いたが、それだけだ。

D-4560: それだけ？支障あるにきまってんだろ。

独豆博士: しかし排尿はできる。何の問題があるんだ。

D-4560: インポ博士にはわからんだろうっけどな、チンコってのは男の象徴だ。なくなって普通でいられるか。あんたと違て使うアテがあるからな俺には。美人で気立てのいい妻がシャバで俺を待ってる。

独豆博士: 口の利き方に気を付けられなければ、その妻に会うことも難しくなるかもしれないだろう？

D-4560:…………。

独豆博士:それで、どうだ。ペニスを無くした生活は。

D-4560:…………。

独豆博士: 無言かね？インタビューを続けることが気味の義務じゃないのかい？

D-4560: こうして自分が失ったもののこと考えてると、気分が沈んで、だけど落ち着いていられないんだ。なんてんだろ、浮き沈みが激しい。今はどん底なんだけど。

独豆博士: ふむ、続けてくれ。

D-4560: 家に帰りたい、いやちがう、妻に会いたい。どうせあんたらは会わせてくれないんだろうけど。。

独豆博士: それは君の働き次第だ。それで、他に思うところはあるかね？

D-4560: ……███²。あいつほどできた女はいなかった。それまでの女はあいつに比べればゴミだ、体だってあいつが一番だった。

独豆博士: そうかね。今日はこれで終えるとしよう。

<録音終了, 2021/9/2>

終了報告書: SCP-XXX-JPは不定の確率で使用した男性の性器を消失させるオブジェクトだ。動かせないために建物自体を外界から隔離するしかないものの、収容のリスクもコストも軽いと言えるだろう。近くの分娩台も動かせないが異常性はない。男性が座らなければいいだけの話だ。これ以上の新規の実験は必要ない。 独豆博士

対象: ████氏

インタビュアー: 井伊研究員

付記: ████氏は財団が当オブジェクトを発見した事案の翌日、被害者所有の自動車のトランクから発見されました。一晩腕を結束バンドで拘束されボールギャグを嚙まされていたいたため衰弱しており、心的外傷も負っていたため回復してからのインタビューとなりました。

<録音開始, 2021/9/14>

井伊研究員: インタビューを始めます。もし途中で体調が悪くなるようでしたらいつでも言ってください。

████氏: はい……。わかりました。

井伊研究員: あなたはあの廃病院に入りましたか？

████氏: いいえ。私は一歩も入っていません。車に、閉じ込められていましたから。

井伊研究員: そうですか……。あの廃病院に行くことは？

████氏: 全然……。どこに連れていかれるのかも、あの病院が何なのかも知りませんでした。

井伊研究員: 何も知らなかったんですね。

████: はい、本当です。噂にも聞いたことがありません。

井伊研究員: わかりました。

████氏: それで、あの……。私、いつ退院できますか？

井伊研究員: そうですね。もう少し様子を見て、体の状態を見てからにしましょう。あんな場所で放置されていたんです、点滴もあと一週間は続ける必要があります。

████氏: ですか…………。あと……あの、聞きずらいんですけど、いいですか。

井伊博士: はい。

████氏: お腹の赤ちゃん……やっぱり、ダメになっちゃいましたか？。

井伊研究員: お腹の……。████さん、妊娠していたんですか？

████氏: はい……。ごめんなさい、言わなくて。

井伊研究員: 気づかなかった我々のミスです。それで、あの、言いずらいのですが、やはり……。

████氏: そ、そう、ですか……。

井伊研究員: 腹部のCT検査の際に子宮の様子も確認できたのですが、妊娠している痕跡が見つからなかりませんでした。妊娠初期だったんですね。

████氏: ご、5ヵ月です。

井伊研究員: 5ヵ月、でしたか。申し訳ありません。妊娠しているとは思わず、見逃してしまいました……。

████氏: いいえ！私の体調が悪くてダメになっちゃったんですから！

井伊研究員: あんな状況に置かれたら無理はないことです。貴女ではなく、あの、同じサークルの男子大学生が閉じ込めた事自体が原因でしょう。

████氏: …………。

井伊研究員: どうしました？気分が悪くなったようなら、インタビューを終えて、医療スタッフを呼びますよ。

████氏: あの、こんなこと言ったらとんでもない女だって思うかもしれませんけど。

井伊研究員: はい。

████氏: 子どもが流れて、よかったんじゃないかって思ったんです。貴女なら打ち明けてもいいかもって思って言うんですけど。

井伊研究員: それはその……私の勝手な推測なんですが……、やはり、彼らに？

████氏: そうです……。お酒で酔わされて写真撮られて、それで、誰のかわからないんですけど……。

井伊研究員: お気持ち察します。彼らは今別の罪で逮捕されていますので、もう危害を加えられることはないでしょう。

████氏: いえ、あの、あの。あんなやつらの子どもならいらないし、もうなかったことにできるならしたいです。もう一生顔見ないでいられるなら、頑張って忘れられるかもしれない。

井伊研究員: 貴女が回復して元の生活に戻れるよう、協力します。

████氏: 私なんかのためにありがとうございます。ごめんなさい。

<録音終了, 2021/9/14>

終了報告書: ████氏が妊娠していて、流産したことに気づくことができなかったことが気がかりです。妊娠5ヵ月となれば検査で嫌でも分かることでしょう。まさか、SCP-XXX-JPが関係しているのではないでしょうか？場所が産婦人科であることに由来する可能性もあり、さらなる調査を求めます。　井伊研究員
それは受け付けられない。ただの医療スタッフのミスだろう。なんでもアノマリーにつなげるのは君の悪い癖だ。　独豆博士

事案報告:2021年9月25日、SCP-XXX-JPと同室の分娩台の裏から以下のメモが発見されました。

[編集済]ちゃん、[編集済]ちゃん、[編集済]ちゃん、[編集済]ちゃん、[編集済]ちゃん。

何もできなくてごめんなさい。

あなたたちはなにもわるくない、どうか自分を責めないで。

傷つくべきはみんなじゃない。

捕まるのだってそう。

けどね、わたしはいいことを聞きました。

これで無念をはらします。

ここにいたわたしにしかできないことです。

終わったらみんなのところに行くよ。

心はなかったことにできないからね。

久々に会ったらたくさんお話しして笑おうね。

頑張るから待っててね。

+独豆博士に1件のメールが届いています。

やあ、僕だ。久々のメールになるから驚いたかい？メールくらいいつでもできると思ったんだけど、案外できないもんだ。

最近どう？僕は毎日怪我人病人のお世話をしてばっかりで、自分で選んだ道とはいえ嫌になる。いや、嫌になる時もある。血を見るのは怖くないし、細かい仕事も嫌いじゃない。ただ、サイトの医療担当の部門はなかなか忙しいんだぜ。毎日Dクラスの死体を見て死因を調べて。まあ楽しいって瞬間はなかなか訪れるもんじゃあない。口外できるものじゃないが、安楽死させた方がいいような影響を与えるアノマリーもけっこういて、見てる方も怖いもんさ。感染するんじゃないかって思うからね。

けど最近は……まあ、精神的にくるような手術は少し減って、ありがたいよ。僕らの仕事は異常存在の研究だ。僕はその影響を受けた人間の体を医学的に調べているわけだが、まあそのついでに別の事も任されることがある。

Dクラスさ。最近はほぼなくなったとはいえ、あいつらは血の気の多い犯罪者どもだ。勝手に意味のない怪我しやがって、僕らが処置をするハメになる。ああ、あとここでの怪我だけじゃないな。実験には色々な人間が必要だから、元々怪我を負っているようなDクラスを用意しておくだろ？使うまでの間の義足のケアやら人工呼吸器の管理やらもするんだ。意外かい？

ああ、あとね。ここ3年ばかり問題になっていたものが最近キレイになくなったんだ。なにかって？女のDクラスの中絶だよ。いつヤったのかずっと不明でさ、Dクラスの指導員もずいぶんと頭を悩ませて、「男女不純交際禁止」とかポスターにしていたもんさ。うーんいつだったろう、9月だな。9月後半、終わりごろだよ。まったく、ありがたいよな。君は無縁で知らないだろうけど、中絶手術ってなかなかつらいもんなんだぜ。外国では薬を使って堕ろせるんだが、どういうわけかうちじゃあ器具を突っ込んで掻き出すんだ。アノマリーに慣れた僕でも毎回、うわ……って声が出る。想像できるかい？

妊娠！妊娠といえば、君の奥さん……つまり僕の妹はどうだい？楽しみだよなあ、4人目の子ども！待ちに待った男の子だろ？君も楽しみだよなあ！やっぱり男は、跡継ぎになる男児が欲しくなるよな。僕は女と無縁で子孫なんか残さないんだろうけど、自分の跡継ぎ！っていう存在にはあこがれるよ。

4人目の赤ちゃんが生まれるんだから、君も仕事とのバランスを考えた方がいいぜ。奥さん……妹……、妹は3人の子どもを抱えての妊娠だろ、まだ幼稚園にだって上がってないし、実の親も義理の親もいないんだ。頼れるのは夫であり子どものパパである君だけだ。僕だって力になりたいけど、泊まり込みの仕事だから難しいんだ。妹とは年が離れてるけど世話したことないし、やっぱり3人も育てた君が頑張るべきだと思う。

もう4人のパパになるわけだから、遊ぶのはもうこれっきりにしとくのをオススメするよ。僕らも若くない、40過ぎさ。大学生のころは飲みあるいて合コンに行ったりナンパしたりしたもんだけど、あれはもう封印しよう。年相応の遊びを見つけよう。どうだ、一緒に探そうじゃないか。そういう新しい趣味が必要だろ？

つまりは「遊び」をやめろってことさ。僕は君をずっと尊敬している。これからもし続けるだろう。君はとても社交的で、ハンサムだ。パワフルってことだよ。君のそれは天が授けた才能で、君の人生を彩っただろう。けどそれは、君を損なったとも言える。君は「お遊び」に依存していたんだ。気が付いていたかい？単に性行為の快楽に取りつかれているのか、女性との恋愛ゲームを楽しんでいるのか、自分に逆らえない女性との関係に優越感を覚えているのか。

知ってたのかと思ったか？知っていたさ。2年くらい前だな、なんとなく分かったんだ。SCP-██-JPの姉がいたろう？Eクラス職員として雇用していた女性さ。彼女の個室に君のネクタイピンが落ちているのを見つけてね。僕が見立てたネクタイピンだったからわかったのさ。君のところの井伊さんに渡したけど、覚えているかい？でも君のそういうこと自体を責めたりはしないさ。妹がかわいそうではあるけど、あいつと別れるとは考えてないだろ？離婚したらあいつは家をなくして生活できないし、君の不貞には気づいていない。僕が騒ぎ立ててても意味がないし、僕は君がモテるのはうらやましくて、でもそれがいいと思っているんだ。でも、いわゆる「正妻」があいつなら、もっと構ってやってほしいな。聞いたぞ、2時に帰って5時に出勤するんだろ？SCP-XXX-JPの研究が忙しいのは分かるが、君ほどの有能な職員ならもっと時間に余裕が持てるはずだ。そう、余計な事しなければ。

でもまあ！君は最近「お遊び」を控えてるだろ？知っているよ。家に帰らずどこかで暇をつぶしてるらしいね。誰に聞いたかって？誰だろうね。君の知らない人じゃないよ。

まあ分かるだろ？君の「お遊び相手」が、どうなったか。

何行か前で書いた通りさ。Dクラスの中絶が減ったって言ったろ。他にも何人かの子宮がカラッポになったさ。手術の手間が省けて結構。

そして君にも朗報だ。疲れて家に帰って、そこから育児のお手伝いはつらいだろう？けどそんなこともしなくていいんだ！

僕のかわいい姪っ子が全員いなくなったんだ！万歳！お腹の子もいなくなったぞ！やったね！育児はもう終わりだ、妹の苦しみもこれで終わりだ！畜生。

僕の妹が自閉症って事はもう教えてあったろう？あいつは家事が苦手だし本人も「自分は育児に向いていない」って言ってた。知らないはずないだろ？結婚前3人で飲んだ時に言ってたんだ。君は言っていたね、「子どもがいなくても僕らは幸せになれる。無理に子どもを産む必要はないよ」って。

でもすぐに子どもが生まれたね。結婚前に出来ていたよね。それは、さっきまではどうでもよかったんだ。子どもがいる幸せもいいだろう、むしろ子どもがいた方がより幸せになれるかもしれないって。妹も育児に自信がないって言ってたけど、産んでみれば案外育てられるかもしれないだろ？僕はいいことだと思っていたよ。それから続けて2人目、3人目と生まれて、とうとう4人目、しかも君が待ち望んでいた男の子だ。僕まで喜んでいたんだぞ。女の子の玩具はよくわからなかったからあんまりプレゼントできなかったけど、男の子なら買ってあげたいものが沢山あるからね。

けどいつしかあいつは病んでいったよ。母性は自然に湧いて出るものじゃないらしい。かわいいのと、つらくないのは別だ。元々向いてないんだ。君は知っていたはずだ。「僕が支えるよ」って言っていたもんな。そのうえで君は見ないふりをした。子どもは大きくなれば手がかからなくなるだろうと、僕も妹も思い込んでいた。だって今いる子どもが保育園に預けられるようになれば一人の時間ができて、止めてしまったデザイナーの仕事に戻れるだろうと。でも、次も、また次も子どもが生まれたね。はじめは、妹も喜んでいたんだ。育児は大変だったけど幸福があった。またそれが味わえると。けど、一人で小さい子どもを何人も抱えて、キャパシティーはすぐにオーバーする。わからかったのか。メールは何通も届いていたろう。相談されたよ。「もう子どもは作りたくなかったのに避妊してもらえなかった」「絶対に男の子を産まないといけないと言われた」ってね。僕は精神病について知らないし、妹は病院に行こうとしなかったけど、鬱になっていたんじゃないかな。

昨日、「子どもがいなくなった」って電話が来た。君には来なかったらしいがね。駆けつけたら、妹のお腹がペッタンコになっていたよ。妹は泣きながら娘たちの名前を呼んでいて、3時間は落ち着かなかった。それで泣き止んだあいつは「でも、これ以上産んでも世話できなかった」って。「私には幸せにできなかったかもしれない」って。

君の代わりに言ったさ！「誰か神様のような存在が4人の魂を連れて行って、子どもが欲しい男女のところに案内しているんだ」って。おっと、これは僕の慰めの出鱈目だから記事に書くなよ？母親から子どもを引き離すのは残酷だが、それより残酷な人間がこの世にはいるじゃないか。

もう止めよう。君の「遊び」が、じゃない。僕らが無責任に生きることをだ。僕らが若かったころ、本部の有名な博士たちに会ったね。名前も声も覚えている。噂でしか聞いたことのない「あの博士」に会って、たいしたことじゃないが会話をして。楽しかったな。ドキドキした。僕らもあんなすごい博士になろうって誓った。すばらしい功績を残し、財団の未来を左右する存在。まあとんでもない変人ではあるけどね。むしろそれがあこがれだった。

けど僕らは、いや僕らの時代はそれは歓迎されない。アノマリーの個人利用もハラスメント行為も許されない。おおらかな時代が終わった？堅苦しい時代になった？違うだろう。そのしるしに「あの博士達」は今も財団で活躍している。まあ、だいぶおとなしくなったらしいけどね。僕らに求められる資質に「それ」は含まれないだけさ。

僕らは正しくなくてはならない。っていうと君は「Dクラスを実験体にするのは正しいのか」みたいな屁理屈をいうだろう。なら言い換えよう。「正しくあるように努めなければならない」と。要注意団体は敵対組織ではあるが、悪の組織ではない。Keterクラスオブジェクト＝邪悪な存在ではない。けれど僕らの行動理念には「善」が少なからず含まれている。都合のいい記憶処理もカバーストーリーも「一般人が元の暮らしに戻れるようにするためのもの」だ。僕らは「一般人の暮らし」を通常のもの、正しいものだと感じているはずだ。

明るい表の世界、正常性を守りたいという意識が僅かにでもあるなら、自分のしたことの責任は負わなくてはならない。君の「過ち」はキレイサッパリ消えてしまったが、それで何も感じないのなら、君はもう僕のあこがれる君ではない。僕らはかつてあの忌々しいSCP-███-JPに憤ったはずだ。その気持ちを忘れたか？弱者に責任を押し付けただ生きるのは、僕らのなりたかったものだろうか？。

確保。収容。保護。
なんてね。また君と酒を飲み交わすことを待っているよ。　友田より。

補遺 2021年10月29日、独豆博士による複数人へののわいせつな行為が匿名で内部告発されました。調査の結果、2018年から2020年にかけてEクラス職員として財団に所属していた██氏³に対し、収容のためのコミュニケーションを大幅に超えた個人的なやりとり、██氏の個室への侵入などを行ったことが明らかになりました。またDクラス職員を含む女性職員へのわいせつ行為も聞き取り調査で確認されました。
さらに独豆博士はSCP-███-JPの影響を受けており、男性器を喪失していました。また、男性器を失った実験体の直属の血縁者が失踪する事案が発生しておりましたが、独豆博士によるデータの消去が行われたのが発覚しました⁴。独豆博士がSCP-XXX-JPの異常性を理解したうえで報告せずに放置し、詳しい調査を打ち切ったものと思われます。これは財団職員としての資質が問われる問題であり、委員会の調査の元今後の処遇が決定される予定です。
この新たな異常性の発見に伴い収容プロトコルおよびオブジェクトクラスの見直しが予定されています。

付与予定タグ: 移動不可 家具 生殖 性的 Safe

+スポイラー

これを作った人間は、中絶に訪れた女性や、中絶が間に合わずに産んでしまったが殺すしかなかった女性たちを見ていて悲しんでいました。ある日なんらかの能力に目覚めたか、何らかの異常存在に出会ったかしたため、このような椅子を作り出しました。男性器と生まれた子どもが消えます。座った人が産ませた（女性側の完全な同意がないととしたら、精子バンクを使った人工授精でも対象になるかもしれません）人間が消えますが、存在したことは消えません。井伊研究員は上司の独豆博士に妊娠させられていましたが、独豆博士が誤って椅子に座ってしまったことでお腹の子どもがいきなり消えました。その後女性とのインタビューで
個人的にできるだけ変えたくないポイント
「産まされた女性」がテーマのアノマリーなので、今回は「望まれなかった子ども」のことは置いておいてください。主題がすり替わってしまいます。「産まされた女性の悲しみ」というテーマを薄れさせて、「じゃあ妊娠してもノーダメージ（男性器は消えるけど）」という風に思わせてしまう可能性があるのではないかと思います。
また、「男性器が消える」ことをコミカルに書きすぎてしまうと、これまた主題が霞んでしまうとも思っています。
個人的に見ていただきたいポイント

• 異常性は理解しやすいか（表現の問題）
• 独豆博士の悪事はアリか？（前回SCPオブジェクトに対して性的暴行することに対して意見をいただきました。改良したつもりですが、どうでしょうか？）
• 独豆博士へのメールについて（例：段落わけがおかしくないか。）
• 「男性器を消す」ことが断罪として、「妊娠がなかったことになる」ことが断罪・救いとして機能しているか？
• 嫌悪感はあるか、あったとしても記事の面白さに貢献しているか？
• タイトルはこれでいいか？（「生殖の権利/義務」→「権利の主体はお前じゃない」にしましたが、かえって情報を出しすぎな気もしました。）

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  批評コメント批評コメント

  
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  Tutu-sh 21 Jul 2022 13:41

  + 拝読しました

  現状DVです。前半で細部の指摘、後半で全体や根幹に関する指摘となります。

  記事のテンプレートにありますが、パラグラフ分けを伴わない改行は推奨されていません。下書きの説明欄では2, 3文で改行され、さらに段落も分けられていないため、可読性が低い状況です。適宜調整しましょう。

  置いてある

  「置いてある」は報告書ライクな表現ではないと思います。「置かれている」「設置されている」「位置する」などがよいでしょうか。

  同室の分娩台の2m以上から離すことはできません

  やや語順に違和感を覚えます。「同室の分娩台から2m以上離すことはできません」ではないでしょうか。また、「移動させる試みは失敗しています」などとするとより雰囲気が出ると思います。

  SCP-XXX-JPは座った人間（以下対象）の男性器を消失させます。すべての生殖に関係する器官¹が瞬時に消失します。

  この文か、その次あたりで女性を対象に取らないことを明記する方がバランスが良いでしょう。また、この記述では座った男性の全員が必ず男性器を喪失するように読めるため、後の展開で違和感を覚える可能性があります。加えて2文目の「全ての生殖に関係する器官」は誰のものかが記されていないため、読み方によっては女性器もこの中に含んでしまい、男性器を消失させるとする1文目との矛盾を読者に感じさせるおそれがあります。

  「SCP-XXX-JP上にヒト(Homo sapiens)の男性（以下対象）が着席すると、多くの場合、生殖器¹が瞬時に消失します。女性や他種の動物で同様の異常性は確認されず、またヒトの男性でも発現しない場合が確認されています」などでどうでしょうか。

  GPSでも消失先を特定できなかったことから基底世界から喪失してしまったと思われます。

  あまりクリニカルな表現ではないほか、GPSで探知できないから基底世界に存在しないというのは早計すぎます。例えばマリアナ海溝やマントルに転送されていれば海水や地殻を通過できないGPSの電波では特定ができませんし、そもそもGPSが対象としない他所の惑星や宇宙空間に転送されていれば探知のしようがありません。

  警察へ通報

  体の異常なので警察よりも救急への通報が自然ではないでしょうか。また、直前で性的暴行に及んでいたことも踏まえると、自ら警察に通報するというのは二重に考えづらいと思います。

  彼らとともに██病院にいた女性1人

  「いた」というだけでは記述が不十分であると思います。男性器消失の騒ぎに乗じて施設内の別の場所に逃げ延びたのかもしれませんし、逃げられなかったのなら拘束等をされているかもしれません。性的暴行の伏線のためにも、自然な記述にする方が良いかと思います。

  応えない

  質問に対するものなので「答えない」の方が良いかと。

  死んだり捕まったみんな

  「～したり」という表現は基本的に1文の中で2回（あるいはそれ以上）使います。例えば「私は居酒屋で焼鳥を食べたりビールを飲んだりしました」という場合は大丈夫ですが、1回だけ使って「私は居酒屋で焼鳥を食べたりビールを飲みました」とは言いません。

  移動負荷

  「移動不可」の誤字かと思います。
  

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  椅子の目的には納得できますが、財団の研究員が積極的に性的暴行を行っているという点は受け入れがたいものがあります。特にDクラス職員に対するものであればまだしも、財団が保護対象とする異常存在に対して暴行を加えるというのはあまりに財団の管理が杜撰であり、ある種の「無能な財団」になっている印象を受けます。接触に際して未知の異常性が発現するかもしれないのによくそんなことをするな……という印象が、面白さに勝ってしまいます。
  同僚の研究員やDクラス職員に対して性的暴行を加えているという内容であれば、まだ受け入れやすくはあると思います。

  また、インタビュー記録において博士がDクラス職員に対して妙にあたりが強いのも違和感を覚えます。おそらくDクラス職員に対して高圧的に接する報告書というものは近年はあまり見られないのではないでしょうか。

  そして個人的に最大の課題と考えているのが意外性の弱さです。男性器の喪失→強姦に対する断罪というのはあまり意外性が無く、既存の性的暴行を扱う記事と比べると新鮮さがありません。例えばSCP-2949-JPは女性が手裏剣を出産して男性がそれに貫かれて即死するというカオス極まる描写がなされていますし、SCP-2072-JPは破壊耐性を持った女性の胎内に犯行グループが閉じ込められるという短くもえげつない描写がされています。
  現状では去勢→断罪でしたというストレートな展開に終始しているため、何か新しい要素が欲しいと感じます。

  以上です。執筆のほど頑張ってください。

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  Tutu-sh

  最後の編集 21 Jul 2022 14:15 by Tutu-sh さらに表示

  kashima8 21 Jul 2022 14:06

  ありがとうございます。
  表現の仕方など、違和感がないよう改善したいと思います。
  博士が極悪人ということの伏線としてDクラスに対しての態度を悪く書いていたつもりでしたが、あまり意味をなしていないようだったので変えたいと思います。
  男性器を消すことで断罪するというのはたしかに意外性がなさすぎるので、断罪対象を絞る等もうすこしひねりをくわえて意外性を出したいと思います。
  ありがとうございました。頑張ります。

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利用ガイド

1. portal:8070539 (10 Jun 2022 11:56)

Footnotes

1. 睾丸・前立腺・精嚢など

2. D-4560の妻の名前。

3. SCP-██-JPの収容のために財団に保護されていたSCP-██-JPの姉。SCP-██-JPの無力化に伴いクラスB記憶処理を施され解放された。

4. 井伊研究員がデータのコピーを保持していたため、隠蔽が確定しました。