生き物プロフィール: シガスタン!
概要!

名前: シガスタン
種族: Equus ferus caballus (ウマ)
主要世話役: 陸生チーム・中型動物セクション・ウマ担当、ウエリントン・ギャレット・ワンダーホース
食事: 飼い葉、干し草、堅めで甘みのある野菜、牧草 (草原でのんびり食べるのが好き!)
居住区: 17号厩舎
生物の特徴!
“シガスタン”は私たちが保護している1頭の奇妙な馬の名前だ。なぜシガスタンという名前なのかはあとで説明しよう。
さて、シガスタンのどこが奇妙なのか — これは大事な問題だよ、ワトソン君! なにしろ例の0712事件からこのかた、世界には驚くほど奇妙があふれている。私達のシェルターにも一般社会のスポットライトが当たり、多額の寄付とその5倍くらいの依頼が舞い込んできているんだから。
まあ、悪いことばかりじゃない。援助のおかげで、シェルターはウィルソンズ・ワイルドライフ・ソリューションズに改名して、今も活動を拡大し続けているし、ウェリントンのような優秀な人材(?)が見つかる切っ掛けにもなった。 — さすがに、面接であの馬面を見て驚かなかったと言えば嘘になるけどね!
それに私たちの本質的な活動は変わらない。動物を預かり、お世話し、保護する。 — 熱意を持って!
話を戻そう。シガスタンの奇妙な点は外見からは分からない。一般的な馬と比べて体つきがちょっと骨張っているけどね。彼が他の馬と違うところはその超感覚にある。シガスタンは隠されたものを見つけ出すのがとても得意なんだ! 例えば私たちがお世話しているビジーには、誰にも気づかれることなく行動できる才能があるんだけど、そんな彼女でもシガスタンには簡単に発見されてしまう。
シガスタンのこの特技は、彼の側に居る人間が「見つけてほしい」と願った物についてよく働くみたいだ。ちょっと前に干し草の山の中に一本の針が混ざってしまった時も、私が念じてみたら彼はすぐ見つけてくれたよ。きっといつも人の役に立ちたいと思ってくれてるんだろうね。ちなみに、この特技は人に対しても使えるみたいだから、もし君が野生のニンジャを捕まえたいと思ったならシガスタンに頼むと良い!
経歴!

疾走するシガスタン。お見合い写真にも使えそうなほどイケてる!
私たちがシガスタンと初めて出会ったのは1998年、ポーランドでのことだった。巨大神格存在を財団と国連の人たちが何とか倒したあとも混乱は続く。いろんな国から支援物資が送られ、同時にいろんな団体が援助だったり研究のためにポーランドや周辺地域に向けて動き始めていた。マナ慈善財団、赤十字社、ヒト教育開発研究機構、国境なき医師団、エンゲルベルトコーポレーション、エトセトラエトセトラ・・・・・・。
そして、もちろんわれらがウィルソンズ・ワイルドライフ・シェルターも出動したよ! 動物園から動物を避難させたり、セミから逃げてきた野生動物の保護なんかに協力したんだ。この活動は有志のメンバーに提案されてやったことなんだけど、ポーランド政府に活躍を表彰されたりして、結果的にシェルターの知名度は上がり寄付もたくさん届いた。 — その代わり、アブないショパン・カルト(ブラッディー-ショパン・カルトって言うらしい)とARGUS株式会社の衝突に巻き込まれたり、ポーランド菌類研究所のアウトブレイクを水際で食い止めたり、ヒヤヒヤすることもたくさんあった訳なんだけれども、その全てをここに書くと、読者の皆さんをイネムリバクより眠りに誘ってしまいそうだから省略しておくよ。
私たちは活動の拠点として、当時ポーランドで復興支援に協力していた壊れた神の教会のキャンプの一角を貸してもらっていたんだけど、そのキャンプがロゴスコーポレーションと一触即発の状態になってしまったので、話し合った結果、次は被災したバビオグルスキ国立公園に向かうことにした。その道中で、私たちは乗り捨てられた1台のトラックを発見することになったんだ。
そのトラックは一見普通だった。 — 荷台の奥が見渡す限りの草原になっていることを除けば。そして、そのただ中にシガスタンはたたずんでいた。運転手は居ないようだった(彼/彼女に何が起こったのかは考えたくない!)が、こんな紙が残されていた。
配送情報 | |||
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受付日 | 1998年7月11日 | お届 け先 |
Sushi Dark(お客様の希望により仮名での記載) |
住所 | イギリス ポートランド島 経由 スリー・ポートランドシティ プロメテウス・プラザ 83-24 | 送料 | 発送者負担 |
発送者 | 闘永舎 シシムラ・クラウ | 配送 方法 |
通常配送 |
配送 状態 |
未配送/配送中/配送完了 | 送状 形式 |
紙面 |
配送番号 | MCDE/Bio-H13001304 | ||
配送 タイプ |
生物 動植物類(存命) | ||
規格 | 体長2.8m 体重532kg 一頭 | ||
荷物 詳細 |
“シガスタン産 オーミの骨馬” シガスタンってどこだ? |
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特別 措置 |
お届け先の要望により、以下の点に留意せよ。
これらの達成のため、配送トラックは東弊重工製の亜空間運搬車両を用いる。設定をSに固定しておくこと。 |
||
備考 |
残念ながら、シガスタンの過去について分かっていることはこれ以上ない。なぜなら彼を荷台から連れ出した後で、このトラックは文字通り爆発してしまったからだ。まあ彼にとっては、食べられるよりは幸運な出来事だったと思いたいね! そんなわけで私たちは彼自身の出身地(らしい何か)からとって、彼を“シガスタン”と名付けた。安直じゃないかって? 他の生き物プロフィールも見てもらえれば分かるかもしれないが、私たちは安直が動物愛護の心を持って歩いてるような組織だ!
ともあれ、こうした経緯でシガスタンは私たちのもとへやって来たというわけさ。ふぅ。
特殊要件と居住空間!
シガスタンは捜し物の特技以外は普通の雄馬だから、標準的な馬のためのお世話をすればいい。 — ただ、ウェリントンによれば時折とても寂しそうに東を見つめているらしい。シガスタンは、本当は自分の故郷を探したいだけなのかもしれない。できれば私たちもそれに協力してあげたいんだけどね。
シガスタンについての注意!
シガスタンの寂しさを紛らわせるために、陸生チームのカレブはシガスタンのパートナー探しを提案した。そうしたら、 オルターベースメディアOlter Base mediaっていうテレビ局が協力してくれて、「シガスタン♡世紀末お見合い大計画」という名前の番組(フェイに言わせれば「正気を疑う番組名」)でお相手を募集することになった! ウマが合う相手が見つかれば良いんだが・・・・・・。
編集 1999/5/02: 大反響だ! センターにはパートナー候補のプロフィールがひっきりなしに届いている。ウェリントンの厳正な書類選考の結果、5頭のかわい娘ちゃんにしぼって実際にお見合いを行うことになった。
編集 1999/5/02: 最初の1頭はロンドンからやってきた“エイミー”という名前の鹿毛の子だった。なかなかスマートで、ウェリントンとは話が弾んでいたみたいだったけど、肝心のシガスタンは彼女のことがお気に召さなかったようだ。と言うことで、残念ながら1回目のお見合いは破談になってしまった。
編集 1999/5/09: 次のお相手はワンダーテインメント社に推薦されてやってきた“ワンダーポニーTM”。だけど彼女はまったく喋らないし、シガスタンもそっぽ向くしで、やれやれひどいお見合いだった! あとで調べてみたんだけど、ワンダーテインメント博士は生き物の命っていうものをちょっと軽視しすぎているんじゃないかな?
編集 1999/5/16: 3番目ははるばる日本からやってきた“イナナキ”。勇ましいしゃべり方をする栗毛の子で、どうも名家の娘さんらしく、お役目を継がせるために子供がほしいそうだ。元気があってシガスタンとも趣味が合いそうだと思ったんだけど、彼女の方はシガスタンを気に入らなかったらしい。「もっと縦長な顔が良い」だってさ、あーあ。
編集 1999/5/23: 4番目(正確に言うなら4.5番目?)は、何ともエキセントリックな飛び入り参加者だった! 森の中のスプリングウォーター・コリダーから現れた彼女の体は、捻じれ絡み合った枝や根で作られていて、その下はカラッポの空洞になっていた。けど、温和な性格らしく、シガスタンも彼女(よく考えたら女の子かどうかは確認できていなかったが)のことを気に入ったようだった。私たちも、新しくお世話する生き物が増えたと大喜びさ!
けど、話を聞いて駆けつけてきたOBメディアのテレビスタッフが、うっかり麗しの彼女に触れてしまったんで大騒ぎ。漆にかぶれたみたいになってきて、スタッフはあわててなにかのデバイスで財団に通報したらしく、スタッフも彼女も連れて行かれてしまった。多分、悲恋っていうのはこういうことを言うんだろうね。
編集 1999/5/30: さて、次のお相手はリュミエール騎士団から推薦の“カミーユ”。背中にある茶色の斑点がチャーミングな白毛のユニコーンだ。けど彼女、お見合いの最中も無気力に横たわったままなので、さすがに帰ってもらった。シガスタンに元気になってもらおうって企画なのに、お相手の方がこんな調子じゃ本末転倒だよ!
追記: カミーユを紹介してきたのは口ひげを生やした怪しい男だったんだけれど、どうやらその男は、大昔にリュミエール騎士団を追放された詐欺師らしい! 連絡を取ろうと思ってもなしのつぶてだし、番組の企画で一山当てようとでも思っていたんだろうか。まったくもう。
編集 1999/6/06: 最後のお相手、“アンセイゴー”はなかなかの有力候補だった! 栗毛の子で、立ち振る舞いはセクシー。話す内容にもユーモアがあって、それでいて理知的。馬じゃなければ恋人候補になるだけでも大変な競争を勝ち抜かなきゃならなかったろう! シガスタンも、途中までは相手のことを気に入っていたようだった。
だけど、お見合いが済んでさあ帰ろうという時に、アンセイゴーは落ちてた糞を踏んで横転してしまった。そこで初めて明らかになったんだ・・・・・・今まで目の前に居た相手は雄馬だったってことが! — もちろん、性別を超えた愛はあるだろう。クマノミやカエルみたいに性別を変える生き物だっているしね。けど、プロフィールではメスってちゃんと書いてあったんだから、これは立派な経歴詐称だ。「お見合いレースに負けてたまるか」とか言ってたみたいだけど、そういうのはカミーユの時に懲りたから、彼にはお引き取り願ったよ。
結局、シガスタンに良いパートナーは見つからなかった。 — けど、これまでの騒ぎが、少しでもシガスタンの気晴らしになっていたら良いな。
編集 1999/6/09: 良いニュースだ! シガスタンは今日、勝手に外に出て行ったと思ったら、なんとパートナーを連れて戻ってきた! 白毛の美しい、ノアザミみたいに可憐な娘だ。「自分の大事なものは自分で探せるんだぞ」ってことだろうか。これは一本とられた!
追記: 同じ日にもう1つ良いことがあった。なんとウェリントンが、あの1番目のお見合い相手、エイミーと結婚することになった! じつは出会った日から密かに連絡を取り合い、交際を続けていたらしい。抜け目のない奴だ! まあ、これでお見合いもまんざら無駄じゃなかったってことかな?
シガスタンについての更なる情報は:
住所: スリー・ポートランド、ノース・ディアウェイ通り31番地
電話: (503)-555-0187
Eメール: etis.snoitulosefildliwsnosliw|ofni#etis.snoitulosefildliwsnosliw|ofni
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任意A任意B任意C- portal:8065595 (26 Oct 2022 12:39)
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