5000- 改訂版 リトアニア バルトの冬、春はまだ遠く
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今から600年以上前、私達は自分の国を持った。そして500年ほど前、私達は完全ではなくても、自由を手に入れた。黄金の自由をだ。
だがそれは何度も潰え、それでも時を超えて何度も沢山の命と時の上に復活した。
だがそれからたった30年でそれも潰えようとしている。財団の手によって。我々の「星」は共産主義のものでもなんでもない。仲間との友情の星だ!さあ、取り戻せ!ワルシャワの盟友も、あの恐ろしい鉄の悪夢も、今では悪夢達と共に立派なユーロの仲間だ。星条旗のハクトウワシが諦めようと、私達は戦い続ける。家族や友を守るためにも、諦めることは許されないのだ。
エンディングはまだ遠い筈だ。進み続けよう。


「やあ、ソリー准将くん。今日は何をしにきたんだい?」
暗い旧市街の路地裏、階段を降りて河原を辿り、階段を下った場所に扉が開いている場所に、彼はいた。ボロいわりに綺麗な地下室には似合わないほど立派なスーツの上に軍隊の着るような防弾チョッキを羽織った彼…ドナルド・トゥスクは、緊張の中で冷静さを保とうとしているような顔をしていた。
「やあ、元EU議長さん。呼ばれたから来たよ。にしても、どうしてリトアニアなんかに?」
「財団の影響が多少弱いEU圏、未だに他の組織の勢力圏が多いこと。どちらだと思う。」
「両方じゃないのか。」
「よくわかってるじゃないか。財団が何かしでかそうとしているらしい。時は明後日だ。」
「では準備に時間がないですね。そもそも財団の情報収集能力ではそのようなことをしたら勘付かれて記憶を消去されたり、嘘の情報を発信されて終わるだけです。」
「では何が正解か?それはこちらも対抗策を用意することだ。幸い、ラトビアやリトアニアなどの国内には財団の拠点は存在しない。ソビエトの遺産はいくらか国内にあるから、抵抗は困難だが不可能じゃない。そのために君を呼んだんだよ、准将くん。それに、いざという時に銃卒同盟や対異常存在の小隊を実際に指揮するのは君だろう。さあ、1秒でも早く準備を始めるんだ。」
そういい、彼は立ち上がった。
その時だった。彼の背後に突然執事のような男性が現れた。彼はトゥスクほどではないが、充分素晴らしい身なりをしていた。その手の中にはバックナイフが握られていた。
「トゥスク党首!」
その男性は彼の喉にナイフを突き立てた。血が飛び散り、コンクリートが赤く濡れる。

80年前の森や村の悲劇でも再現するつもりか?いい加減にしてくれ。
「待て!お前は誰なんだ!」
デーズ」
そう言い、彼は去った。
「党首、しっかりしてください!党首!ああクソ!」
遺言を言う暇もなく彼は逝ってしまった。これはいわゆる「前準備」なのだろうか。いや、それより準備をするのがいいだろう。救急車に電話を繋ぎ、場所を伝えた後、急いで軍の兵器保管庫へ向かった。


兵器保管庫の下のさらにその下、ロンドンやベルリンのような都会のビルだったら5階分ほどの階段を懐中電灯で照らし、降りたその先に近代らしいその扉を見つけた。埃だらけの廊下の扉を開けたその先に見つけたそれは明らかに異質だった。
一見天使のように見えるその美しい戦士は、白鷲の羽を綺麗に畳んで眠っていた。鍛え上げられた人の上半身が頭に相当する部分にあり、その下は雪やシルクに例えられるような羽毛をもつ白い鷲の体をしている、まるで北欧やギリシアの神話のような姿で私を出迎えた。
私は彼らの名前を「ヤギエヴォ」と呼ぶのだとわかった。聖書の「神の声」ようなものではなく、直接聞こえたのだ。
それは何より形容し難く、男女すらも区別がつかない声だった。
「貴方がたと、私の仲間たちがここの希望らしいです。どうか、私たちに決意と、勇気、そして武器をください。」
そう語りかけると、翼を開き、鷲の如し鋭い赤色の目を見開いた。辺りの埃や蜘蛛の巣、ネズミは全て風で吹き飛ばされ、部屋の壁にぶつかっていた。。彼らは数百年ぶりに目覚めたにもかかわらず、何も語らずに地下の奥に案内し始めたようだ。後ろからついて行っても何も言わなかったからそう言うことだろうと言い聞かせる。その先にあったのは、彼の仲間だと思われる神話のような存在たちと、聖水の半無限製造機、万能薬、そして奇跡論を記した古い書物であった。
「これがあれば、得体の知れない財団の連中にも勝てるかも知れない。


リトアニアにて徴兵された青年の訓練を開始
大統領令に合意あり
機械化歩兵隊の車両一斉点検完了
馬の徴収開始
 
在カリーニングラードロシア軍 約2000名
在リトアニアアメリカ軍 500 96名、1戦車大隊
ポーランド国境警備隊 約300名

リトアニア陸軍 約9600名
リトアニア民兵 約2500名
ホームガード 約4000名
海上戦力:ロシアバルチック艦隊、リトアニア海軍 駆逐艦、警備艦など
空軍戦力:リトアニア空軍、ロシア海軍など
連絡手段確保
仮の要塞の用意:完了
財団施設の確認: 完了 国内の財団所属者は拘束済み
装備: 余剰装備、備蓄装備あり。旧ソ連武器庫の確保も完了。
エネルギー:未解決。聖水からのエネルギー生産をワルシャワやリガからの魔術師、GOCによって研究中。
食糧:部分的に不足。動物性のものは捕鯨も検討する。
 
GOC所属の組織及び部隊:合流しているものは  機関残党、バルト民俗信仰団体など、10個程。GOC部隊は一部とは連絡可能
 
 
 
攻撃に備えよ


財団からの防衛に1か月成功
死傷者:27名
内リトアニア軍9名
アメリカ軍1名
ロシア軍2名
民兵、ホームガード7名
一般人7名

 

TNO
redflood


「そっちはどうだ?」
「ダメだ!やっぱりポーランド方面の攻撃は激しすぎる!増援をくれ!」
「国家要塞」の南部、もはや口出しすらしてこないロシアの飛び地:カリーニングラードの防衛線はまさに地獄と呼ぶのに相応しい景色が広がっていた。ポーランド支部による大規模な作戦によって、南部での異常存在との戦闘が激化し、さまざまな要塞網を構築した上、野砲やゲリラを展開したが、それは一本のピアノ線の上を歩くほどに困難だった。彼らはそれでも諦めずに立ち向かい、なんとかその命らを紡いでいた。
怪物がクマや僕たちとまるで怪獣映画のような戦いを繰り広げているポーランドの原野と森は
ただ、ずっと戦い続けるのは人間にとっては難しい。自らの命を守るためとは言え精神や体力に限界は来る。
「了解、ヤギエヴォが今そっちに向かう。」
ただし、それはあくまでも人間の話だ。ずっと大空で戦い続けていた神話のようなものたちにとって、数100年の眠りに比べれば一瞬とでも言うように化け物だろうと特殊部隊だろうと一瞬でミートパイになった。私たちはその光景を見て何も話せなくなった。
でも、戦場はまさしく地獄だった。いや、もしかしたら一種の天国なのかもしれないが。そこら中に銃殺されたのに混じって、神からの天罰でも食らったかのような(実際そうだが)死体が転がり、昨日まで飲んでいたウォッカで火炎瓶を作り、空を戦闘機同士の戦いに混じって神が戦っている。これを夢と思わない奴は日本の小説の登場人物か、それこそ神話の住民くらいだろう。
「にしても、なんであんな神がいるのに赤い洪水を防げなかったんだ?あれだけでも核兵器並の外交上の武器にもなり得たと思うが。」
「しょうがないさ。あれの存在が発覚したのが1年前、公開されたのはこの事件が始まってからだ。しかも世界遺産の旧市街の床を外してやっと見つけられるんだぞ。下手に手は出せない。」
頭ではわかっていたつもりでも、あれが昔見たT-34やティガーの群れを破壊していく姿が容易に想像できた。
http://scp-jp.wikidot.com/scp-5464
ため息をついて、水筒に入ったまだ随分暖かいスープを流し込む。小さい頃から母親に作ってもらった、懐かしい酸味と野菜の味が冷え切った体を温めるように口から全身へ行き渡る。

アメリカ兵も、ロシア兵も、リトアニア兵も、他の人々も、全員が私たちは初めて手を取り合った気がした。

おじさんトカゲを要塞の外にぶん投げていった。

redflood
リガの彼、心配だな


ラトビア・エストニア方面調査隊の報告
目的:リガ、タリン、及びその道中の調査
 
調査隊メンバー
隊長 ベルジニシュ ヴァルクス リトアニア出身 
リトアニア陸軍中尉。ソリー准将の部下
隊員
・アンドリュス バイオニス リトアニア出身
異常存在部隊の人間。弱い現実改変能力を持ち、財団やGOCとの協定で公式に認可されていた数少ない人物。
・ロマス ゲリンガス リトアニア出身
ポーランド異常事例中央局の職員。異常存在へ遭遇した際の対応のため。
・マリー コンラッド ラトビア出身
ラトビアのGOC所属の奇跡論研究者。
・ヴィクトル・ステッセリ ロシア出身
アレクセイ
カリーニングラード出身の生物研究員。サンクトペテルブルクより帰省中だったが、
・ロス・タイソン アメリカ出身
アメリカ陸軍リトアニア進駐軍
選定方法:彼らの完全志願制。 
ルート予定:パネヴェージスを出発後、E67号線に沿って移動。リガ、タリンを調査後、E263,E264号線を経由して、リガへ到着後、エルガワを経由し、パネヴェージスへ戻る。

映像記録


日付: 2020/1/21
地点:

注記:


[記録開始]

6:12: こちらマリー・コンラッド。ラトビアとの国境に着いたよ。にしても、結構霧があるね。慎重に進まないと。とりあえず、周りは特に何もなさそう。さっきオオカミを見かけたけれど、それくらい。それじゃ、また連絡するね。

時間: 出来事

9:06: アンドリュス・バイオニスです。リガに到着しました。ヴィリニュスを見た後だと、やはりここは特にひどいです。人は確かにぽつりぽつりといるようだけれど、彼らも怯えているのか、警戒していました。
そして、財団の人はバレなかったけれど見かけました。防護服が返り血浴びていて、足元の死体が何をしたか物語っていると思います。
あ、あと霧はもう晴れてます。

9:32: こちらヴィクトル、現在財団所属と思われるものと戦闘中! ゲリンガスが脚をやられました。一応弾は抜けたので、脚に木を縛って応急処置をしています。そして…ああ、なんとか勝てたみたいです。新手が来ないうちにリガ郊外まで抜けようと思います。
えーと、この装備は…ああ、やっぱり財団だった。この先、おそらくモンスターが出て来てもおかしくないと思う。

9:58: アンドリュスです。本題を話すと、焦ってしまいオオカミを二足歩行かつ言葉を話すようにしてしまいました…。
なぜかこのオオカミ、めっちゃ友好的なんですけど…もしかして施設とかから逃げ…うわっ『こんにちは!』
と、ともかく、財団か何かと思い焦ってこうなってしまいました。一応、襲ってくる気配がないので、調査に同行させるようにします。
11:02: 私たちの仲間と思われる人たちに会いました。一応、基地内部を見せてもらいましたが、やはり物資と人手が不足しているようです。一応、食糧を少し分けましたが、彼らもいつまで持つかわかりません。

12:10: リガの臨海部に到着しました。ここは…はあ?
えーと…肉塊?のようなものが蠢いています。恐らくp機関の資料にあった610番のものと思われます。襲ってくる気配はありませんが、報告書と同じならこいつらは感染者たちです。焼き払って進むしかない気がします。


[記録終了]

 


ソリー・ヴィリウス少将
リトアニア銅剣銀羽勲章
貴方の勇気を讃えて
2020/2/11
リトアニア大統領 ギタナス・ナウセダ
 
私はスギハラのようなできた人間ではないが、それでも私たちにとっての正義は未だに壊れもしていなかった。
 
 
 
私たちの決意を示すかのように、空に文字列が浮かんだ。天は私たちを歓迎しているだろう。
「tegul ši istorija nesibaigia」
さあ、まだ彼らはやってくる。図書館は勧誘に来たが、「私たちはこの共同体コモンウェルスが守りたい。だからここにいる」と言い追い返した。何人かは図書館へ避難させたが、それ以外の住民は残った。退路は断たれてしまったが、後悔する人間は少なかった。



メモ欄
「Tuo istorija nesibaigia.」
protect
cooperation
save
 
アダム・バーロン
 

今はさも当然のように、財団の人間とはいえ殺し合いを見ている。だけれど、これから永遠に続くわけじゃない。我々の勝利と賑やかな街を願おう。
地下室に拍手が響き渡った。
「[我々に光あれ!]」

[-!彼らは、私達の切り札であり、それを持ってもいるようだ。一つ目のAを確保した私は部下にそれらを任せすぐに二つ目を目指した。鉄の狼、かつての穏便な独裁者の親衛隊の名の元になったのは、—]

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  1. portal:8048007 (09 Aug 2022 13:23)
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