アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-1はサイト-81██のヒト型異常実体収容室に収容されています。
SCP-XXXX-JP-2は医療サイト-81██に収容されています。
説明:SCP-XXXX-JPは、ヒューム値に異常を持った1組の日本人男女です。SCP-XXXX-JP-1(本名:████)は21際の日本人男性であり、内部ヒューム値は1.1です。内部ヒューム値が1.0を超えるためクラスⅠ現実改変能力者に分類されますが、SCP-XXXX-JP-2以外に対して明確な現実改変を起こせる程度ではありません。SCP-XXXX-JP-1はSCP-XXXX-JP-2との面会を希望していますが、許可されていません。SCP-XXXX-JP-2(本名:高橋有紀)は、20歳の日本人女性です。内部ヒューム値は0.8であり、この異常なヒューム値は先天性のものであると考えられています。SCP-XXXX-JP-2は20██年██月██日に発生した交通事故により植物状態となっており、意思疎通が不可能な状態にあります。
補遺1: SCP-XXXX-JP-1に行われたインタビュー
対象: SCP-XXXX-JP-1
インタビュアー: 田中研究員
<録音開始>
田中: ではインタビューを始めます。あなたは高橋有紀さんとの面会を強く望んでいるようですが、それはなぜですか?
SCP-XXXX-JP-1: もちろん、僕が有紀を愛しているからです。有紀のそばにいてあげたいからです。田中: お二人は交際されているんですか?
SCP-XXXX-JP-1: はい。高校のころからです。初めは僕の一方的な片思いでしたが、高校3年の時、彼女のけがを治してあげたとき、僕たちは両思いになりました。
田中: けがを治してあげた、というのは何か手当をしてあげたんですか?SCP-XXXX-JP-1: いえ。ただ僕が「このけがを直してあげれば」と思ったら、本当にけがが治ったんです。そのとき確信しました。有紀を守ってあげられるのは僕しかいないんだと。有紀は、昔から不幸体質なんです。だから、僕が守ってあげないと。
田中: 有紀さんを治してあげたいから、面会を希望する、ということですね。
SCP-XXXX-JP-1: そうです。いつも僕は有紀を助けてきました。ものを無くしたとき、飼い猫が迷子になった時、痴漢に襲われたとき、骨折したとき、僕はいつも有紀のそばにいて、彼女を助けました。だから今回もそばにいたいんです。なかなか今回は治らないけど、僕がそばにいたら、きっといつか有紀は元気になるんです。お願いです、有紀に会わせてください。
<録音終了>
終了報告書: SCP-XXXX-JP-1は今のところSCP-XXXX-JP-2に対してのみ現実改変能力を行使している、というよりヒューム値の差を考えるとSCP-XXXX-JP-2以外にはほとんど効かないのだろう。財団職員としては、むやみに改変を起こされるわけにはいかないので、SCP-XXXX-JP-2に会わせるわけにはいかない。ただ、人としては会わせてやりたい。
補遺2: 交通事故の詳細を調査していたエージェントより、SCP-XXXX-JP-2がSCP-XXXX-JP-1からのストーカー被害を訴えていたとの報告がありました。
前言を撤回する。 - 田中
付与予定タグ: scp jp euclid 現実改変 ショート2023
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- portal:8039552 (29 May 2022 02:39)
半角スペースが抜けています。
誤字があります。
DVです。一途な恋愛譚と思わせてストーカーだったというオチは創作物によくあるものであり、何なら2chのコピペになるくらいには新奇性が無いものであるように思います。現状だと非異常のストーカーとやっていることが変わらないので、現実改変能力を活かした魅せ方/差別化が必要でしょう。インタビューの語りだけで彼のこれまでの所業を語るよりは、意味が分かると怖い話のように後でハッとするような行動や、あるいは徐々に不穏さを醸していくような行動を、報告書本文に現実改変と絡めて記載すべきだと感じました1。ただ恐ろしくするだけでは非異常のストーカーで良いので、現実改変の活かし方が重要かなと思います。
なお、財団が収容に至っていない現実改変者の1人にジェームズ・フランクリンがいます。SCP-2996やSCP-553-JPに登場する彼は女性を対象とする殺人鬼であり、犯罪的恐怖を描くならば彼との差別化は必要になるかと思います。ぜひ新奇性のある展開や描写を目指していただけたらと思います。
Tutu-sh