アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの██島外への流出はNK-クラス世界終焉シナリオに直結するため、██島の海岸線から10km 20km 50km以内への接近はいかなる理由があっても禁止されています。海岸線から50km 70km以内の海域では SCPS-8116 みかわ による巡回が行われ、当該海域に侵入する船舶に対し警告を行います。また、鳥類の飛来を防止するため、██島周辺にて██████Hzの電磁波を発信しています。
説明: SCP-XXXX-JPは、異常な遺伝子改変が加えられたカンサイタンポポ(Taraxacum japonicum)です。SCP-XXXX-JPは高知県沖███km地点の██島1に群生しており、非常に高い破壊耐性、環境適応性と繁殖力を持ちます。SCP-XXXX-JPは2023年5月5日時点で、██島の地表面の約95%を被覆しています。SCP-XXXX-JPの種子が固形物に接触した場合、未知の手段を用いて接触面から内部に約10mm侵入し、30日前後で発芽します。██島が四国本島から███km離れているため、SCP-XXXX-JPが風に運ばれて四国本島、本州に定着する可能性は低いと推測されます。
SCP-XXXX-JPは日本生類創研の施設周辺に群生しているところを発見されました。発見時には施設全体および施設周辺1km2が開花状態のSCP-XXXX-JPに被覆されており、施設は既に放棄されていました。
補遺1: 当該施設から発見された日本生類創研の資料
研究計画A-485
目的: 高い生命力、繁殖力を持つカンサイタンポポ(Taraxacum japonicum)の開発
背景: 日本で見られるタンポポには、大きく分けて古くから日本に自生していたニホンタンポポと明治時代に持ち込まれ定着したセイヨウタンポポがある。しかしニホンタンポポは生命力、繁殖力ともに強いセイヨウタンポポに淘汰され、今や見られるほとんどのタンポポがセイヨウタンポポとなっている。日本古来の景色を取り戻すべく、生命力、繁殖力の強いニホンタンポポの開発を行う。
フェイズ1: 生命力の強化
目的: 外部要因による枯死に対する耐性、および高い環境適応性の付与手法: [データ削除済]
結果: 外部からの攻撃に対する完全な耐性、およびあらゆる環境で生長できる優れた環境適応性を獲得した。
フェイズ2: 繁殖力の強化
目的: 生殖方法の改変、発芽率の上昇概要: カンサイタンポポは生殖時に必ず2つの配偶子が遭遇する必要があるため、単為生殖が可能なセイヨウタンポポに繁殖力では劣る。カンサイタンポポの遺伝子改変により、単為生殖を可能とすることでセイヨウタンポポに匹敵する繁殖力を付与する。また、風により運搬され、接地した種子が確実に発芽できるようにすることで新たな個体の生存率を上げる。
手法: [データ削除済]
結果: カンサイタンポポに単為生殖の性質を付与することに成功した。また、種子が接地した際に地面に沈み込み、その場所で確実に根を張ることにより発芽率は99.6%を記録した。
詳細な実験データは研究論文A-485を参照すること。
土以外にも根を張るなんて聞いてない
割れたコンクリートの隙間からタンポポが生えることはあるが、まさかコンクリそのものに生えるとは
駆除もできない もうここを放棄するしかない
補遺2: 20██年██月██、大部分のSCP-XXXX-JPの冠毛が展開され、種子が風に運搬される様子が██島上空より観察されました。特筆すべき点として、██島周辺の海水が白色に変色していました。潜水ロボットにより海域調査を実施したところ、██島の海岸線から10km以内の海底で群生するSCP-XXXX-JPが確認されました。開花のサイクルと██島付近の海流から、SCP-XXXX-JPは早ければ20██年█月に四国本島、20██年█月に本州に上陸すると推測されています。
インシデント記録:XXXX-JP: 高知県土佐湾沿岸にて、SCP-XXXX-JPが生えた大量の魚類の死骸が回収されました。同時期に、高知県で水揚げされたカツオのうち、4匹の体内にSCP-XXXX-JPが確認されました。これらの魚類は適切に回収、隔離されています。これにより、SCP-XXXX-JPの水棲生物への寄生、食物連鎖への介入が確定的となりました。
補遺3: 20██年██月██日、財団の予想より██ヶ月早く、SCP-XXXX-JPの本州上陸が確認されました。
付与予定タグ: scp jp keter 日本生類創研 k-クラスシナリオ 植物 破壊不可能 ショート2023
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- portal:8039552 (29 May 2022 02:39)
拝読致しました。現時点でのUVは難しい所だと思います。
Little Garakuta様、ありがとうございます。
ご指摘いただきました表現の部分を修正致しました。また、魚の大量死のくだりを使わせていただきました。
何にでも生えるタンポポの不気味さをより上手く表現できるよう改稿に努めます。
拝読しました。現状UV寄りのNVかなあと思います。
以上です。先述の通り、私はこのアイデアをとても魅力的に感じており、うまく改稿すれば確実にUVを得られるポテンシャルを秘めていると思います。改稿応援しております。
Dr_rrrr_2919様、ありがとうございます。
SCPSがどういったものなのかよく分からないためご教示いただけると幸いです。
補遺2を補遺1と合体し、説明からコンクリート造の文言を消すことで「何にでも生える」特性の示唆を「固形物」のみにして補遺1の比重を大きくしました。
もう少しスマートにできる部分がないか考えてみます。
横から失礼致します。SCPS、もとい財団艦艇は海上での収容活動や調査などに使われています。詳しくはこちらを参照して下さい。本当横からすみません。
ありがとうございます。
参考にさせていただきます。
拝読致しました。
リビジョン25時点での批評です。
創研です。また、放棄されたということでされていましたとした方が良さそうに思います。
個人的にはUVです。シンプルながらオブジェクト、要注意団体共にインパクトあるヤバさを感じられ面白いと思います。
記事作成頑張ってください。
Kajikimaguro様、ありがとうございます。
該当箇所を修正致しました。
全体について
面白くなかったです。本作のオブジェクトは現実に居るイタドリやナガエツルノゲイトウといった繁殖力の強い植物の分類をタンポポに変更しただけという印象です。創作物と現実が同じことをするのであれば、受け手(読者・視聴者・観客 など)は架空の事物より現実の事物の方が強い印象を持って受け止められます。フィクションが結局この世に実在しない絵空事であるのに対し、現実は受け手と世界を共有し、無関係でいることのできないものだからです。この点で、本作は現実の侵略的植物に負けています。
私が執筆した侵略的植物のオブジェクトにSCP-1150-JPがあります。こちらは強い生命力と高い繁殖力を持つイネ科草本植物ですが、現実のイネの特性を発展させて科学的な面白さを付与したり、ティンバーゲンの4つのなぜに基づいた多角的視座やストーリー展開を行い、最終的に地球史と結び付けて壮大さを演出したりしています。このように、繁殖力が高く侵略的であるだけの植物で終わらせるよりも、「高い侵略性があるからこそ何なのか?」「どういう意義があるのか?」「確実に根を張る種子を使って何ができるのか?」を考えて読者を深みに誘う必要があると思います。
生物学的な観点からは、タンポポの種子が魚類に付着して発芽しているというのは割と珍しい見た目で奇妙であり、新しくあるように思いました(対象が人間になると陳腐かもしれませんが)。動物に寄生するタンポポということで、何かしらの海洋生物や海洋生態系と結び付けた議論をすると、サイエンティフィックな面白さかセンス・オブ・ワンダーを提供できるかもしれないと思いました。ご参考までに。
また上記と関連して、ニッソの行動がテンプレ的であることも面白さに寄与していません。ニッソが何らかの生物を開発してやらかすという構図・展開は約10年前にSCP-030-JPが成功を収めており、あまり新しい手法ではありません。本作がSCP-1150-JPのように生物自体の面白さに深く切り込まないのであれば、民間人やニッソといった他の舞台装置で新規性(および侵略的タンポポである意義を見出せる必然性)のある展開を生み出す必要があると思います。
細部の点
渡り鳥ではない、いわゆる留鳥と呼ばれる渡りを行わない鳥であっても、その移動の空間スケールは大きいです。また、付近の海鳥が上陸するケースもあるでしょう。渡り鳥だけを対象にしたプロトコルは鳥類に対応しきれていないように思われます。
「被覆しています」
セイヨウタンポポも虫媒花であるため、カンサイタンポポとセイヨウタンポポの明暗を分けたのが虫媒花か否かであるように記載するのは厳密性に欠けるように思います(在来タンポポとセイヨウタンポポの間で生殖して交雑種も生まれていますし)。虫媒花であることに触れても良いですが、生殖に際して2つの配偶子が遭遇する必要があることが本質のように思います。
「魚類」
Tutu-sh
Tutu-sh様、ありがとうございます。
タンポポの強みは現実の侵略的植物と比較して「冠毛のついた種子を飛ばす」ことにより侵略の様子がリアルタイムでイメージしやすいことだと私は考えております。それに関連する描写が欠けておりましたので改稿時にそれを書いてタンポポである意義を強調しようと思います。
細部の点に関して、該当箇所を修正致しました。確かに虫媒花であるか否かという部分の記述は不適切でした。
ストーリー展開に関して、私の勉強不足から深いストーリー展開ができておりませんでした。ご指摘いただきました「魚類にタンポポが生える」不気味さを強調してより深みのある展開となるよう改稿に努めます。
興味深いご意見をありがとうございます。