こころのおしぼり

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ガリ実体視認鏡を用いて確認されたSCP-XXXX-JP。胸部の骨に付着している。

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPの完全な収容及び無力化は不可能です。SCP-XXXX-JPの緩和の試みとしてプロトコル・フリフが過去201年間にわたって行われており、今後も実施し続けてください。

説明: SCP-XXXX-JPは、地球上の全ての人間が体内に保持している、おしぼりの形を模した器官です。SCP-XXXX-JPはあらゆる手段を用いてもその実体を確認することはできません。放射線を利用した実験や解剖が幾度も行われましたが、全てが失敗に終わっています。唯一、サイト-8190に存在するガリ異常視認鏡1を用いてのみSCP-XXXX-JPを視認することができますが、SCP-XXXX-JPに触れることはできません。

SCP-XXXX-JPは所有者(以下、SCP-XXXX-JP-1)が何らかの手段で精神的苦痛を受けると活性化し、自身を絞るように回転します。基本的には活性化前後での変化はほとんどありません。SCP-XXXX-JPが絞られるにつれて、SCP-XXXX-JP-1の精神は不安定さを増し、外部との接触を拒んだり、特定の行動に依存2するようになります。

一連のイベントが数十回にわたって発生すると、SCP-XXXX-JPは固定され、その形状を変えなくなります。この状態になると、SCP-XXXX-1は高確率で重度の鬱病を発症し、自身が生きることに対して拒絶反応を引き起こします。SCP-XXXX-JPを解く試みは現在までに成功していません。

補遺1: 2003年10月27日 SCP-XXXX-JPのより詳細な情報のため、D-7769(以下、SCP-XXXX-JP-1-A)をガリ異常視認鏡を設置した20m四方の室内に隔離し、経過の調査を行いました。尚、SCP-XXXX-JP-1-Aに詳細は伝えていません。以下はその記録です。

日付 実験内容 結果 メモ
10/6

SCP-XXXX-JP-1-Aの食事を3日に1度に制限する。

SCP-XXXX-JP-1-Aはより多くの食事を与えるよう訴える。SCP-XXXX-JPに変化は見られなかった。 おそらく変化はしているのだろうが、まだ弱いのだろう。
10/11

過去にSCP-XXXX-JP-1-Aが殺害した被害者の遺族のボイスメッセージを聴かせる。

SCP-XXXX-JP-1-Aはうなだれ、身体を丸める。SCP-XXXX-JP-1-Aはそのまま2時間動かなかった。SCP-XXXX-JPははっきりとわかるほど変化した。 SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-1-Aの心情に比例して変化するようだ。
10/12

室内に罵倒目的の張り紙を複数設置する。

SCP-XXXX-JP-1-Aは前日ほどではないが動揺していた。その後すぐに落ち着きを取り戻した。SCP-XXXX-JPはほとんど変化しなかった。 昨日の影響が強すぎる、或いは元々慣れていた可能性がある。
10/17

SCP-XXXX-JP-1-Aに断食を強制する。

SCP-XXXX-JP-1-Aは独り言が多くなり、SCP-XXXX-JPはより強固に絞られた。 特になし
10/19

SCP-XXXX-JP-1-Aの外部との会話を一切禁じる。

一日を通してSCP-XXXX-JP-1-Aは呆然と立ち尽くしていた。SCP-XXXX-JPは強く縛り付けられ、かなり皺が目立った。 SCP-XXXX-JP-1-Aは精神肉体共に限界を迎えてきている。
10/23

室内の家具を全て撤去する。

SCP-XXXX-JP-1-Aは部屋の隅で動かなかった。SCP-XXXX-JPは今にも千切れてしまいそうになっている。 SCP-XXXX-JP-1-Aに何度か声を掛けたが、反応はなかった。

その後3日間観察を行いましたが、SCP-XXXX-JP及びSCP-XXXX-JP-1-Aには変化が見られなくなったため、実験を終了しました。担当職員がSCP-XXXX-JP-1-Aを部屋から連れ出すとき、SCP-XXXX-JP-1-Aの感情を読み取ることはできませんでした。

財団はSCP-XXXX-JP-1-Aに対してインタビューを実施しましたが、SCP-XXXX-JP-1-Aがひどく痙攣を起こし、目が虚ろになっており回復の余地が見られないため、中止されました。今後SCP-XXXX-JP-1-Aにはレベル3対応を行う予定です。(プロトコル・フリフを参照してください)

補遺2: 2003年10月29日 SCP-XXXX-JP-1-Aが突如としてサイト-8190から脱走しました。SCP-XXXX-JP-1-Aはサイト-8190から1km離れた██山の山頂にて首を吊った状態で発見され、周囲には何度も自殺を試みた形跡が確認されました。SCP-XXXX-JP-1-Aは一命をとりとめましたが、精神状態は安定しませんでした。また、SCP-XXXX-JP-1-Aが首を吊っている最中、SCP-XXXX-JPは全身を大きく広げ、全ての臓器を未知の能力で活動させ続けていました。

補遺3: 2003年10月31日 財団の監視の下、SCP-XXXX-JP-1-Aは服毒自殺を図りました。結果としてSCP-XXXX-JPは全身を広げ、全ての臓器を活動させました。

現在、SCP-XXXX-JPが限界まで絞られた状態になった対象は、意図しない事故であったとしても、生命活動を停止することは不可能であると考えられています。


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  1. portal:7991090 (19 Apr 2022 21:07)
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