SCP-XXXX-JP タイトル未定(旧題:嘘を以て嘘を制す)

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは発信器を装着した状態で、サイト-8182当該実体のストレス耐性の低さ及び生殖周期の長さによる個体数管理の困難さを鑑みて、自然保護区に偽装した特設サイト内の人工湖にて収容されます。また、野生のSCP-XXXX-JP-2個体が発見された場合、即座に捕獲して近隣のサイトに輸送して下さい。

説明: SCP-XXXX-JPは日本各地の水辺に生息する全長約2.3m~3.2mの大型爬虫類であり、骨格の構造からブラキオサウルス(Brachiosaurus)に類似した未知の種であると推定されています。群れで行動する事を好み、通常5~23頭からなる集団を形成して行動します。また、

SCP-XXXX-JPは草食性ですが、代謝が極めて遅いため、身体の大きさに反して摂取する餌は少量です。また、目が一部退化している反面非常に発達した聴覚を持ち、音を聴く事で餌や外敵の存在・他個体の位置を探知します。

SCP-XXXX-JPの姿を視認した人間は殆どの場合当該実体を「生物学的に極めて貴重な存在」であると認識し、SCP-XXXX-JPの詳細な外見的特徴及びSCP-XXXX-JPを目撃した場所の地名といった情報(以下、SCP-XXXX-JP-Aと記載)を可能な限り広め、大勢と共有しなければならない、という強い使命感を抱きます。この影響は実体が脅威に曝されている際に強まります。また、SCP-XXXX-JPが死亡していた場合、この影響は発生しません。

SCP-XXXX-JP-Aは内容を知り、これを信じた人間(以下、暴露者と記載)に「生きたSCP-XXXX-JPを自分の目で見てみたい」という衝動を植え付けます。これによって多くの暴露者はあらゆる手段を用いて機会を作り、記載されている目撃地点に向かってSCP-XXXX-JPの捜索を試みます。また、この際暴露者はSCP-XXXX-JPを捜索する他者に競走意識を抱く傾向があり、それによって倫理的・社会的判断力が大幅に低下するため、結果としてSCP-XXXX-JPの捜索を目的とした資産の乱用・SCP-XXXX-JPの目撃地点への不法侵入等の異常な行動を取ります。

SCP-XXXX-JPの正確な起源は現在も判明していません。しかし、江戸時代の文献に記載されている「太古から生き続ける妖獣」にSCP-XXXX-JPとの多数の類似点が確認されており、関連性が調査されています。また、実体は移動速度が遅く、捕食者からの逃走が困難である事から、生息域の周囲に人間を集める事で他の捕食者を遠ざけるために異常性を発現させたと結論づけられています。

目撃事例XXXX-JP: 以下はSCP-XXXX-JPの出現記録を一部抜粋した物です。

事案008 - 日付191█/6/13

内容: 鹿児島県██村███湖にて3頭のSCP-XXXX-JPが現地住民に発見され、周辺地域の民間人██名がSCP-XXXX-JP-Aの影響を受けた。当時の██村には観光資源が少なかったため、SCP-XXXX-JPを村おこしに活用する案が提出されたが、財団工作によって鎮静された。また、水中に居たSCP-XXXX-JPに過剰な接近を試みた民間人2名が溺れるという水難事故が発生した。

事案012 - 日付19██/5/22

内容: 富山県██市████湖にて3頭のSCP-XXXX-JPが観光客5名に目撃された。特筆すべき点として、発見者5名は通常よりもSCP-XXXX-JP-Aの拡散に消極的であり、収束までに影響を受けたと見られる民間人は発見されなかった。

追記: 本事案でSCP-XXXX-JP個体が発見された████湖にはSCP-XXXX-JPの天敵となりうる肉食動物が生息していなかった事から、安全な環境下ではSCP-XXXX-JP及びSCP-XXXX-JP-Aの影響力は減少すると推定される。

事案021 - 日付1935/9/3

内容: 長野県██市██湖にて5頭のSCP-XXXX-JPが当時生態系調査に訪れていた大学職員4名に発見され、収束までに████名が影響を受けた。その後、影響を受けた民間人██名が「貴重な生物を保護するため」と称して██湖周辺区域を不法占拠し、派遣された機動部隊や現地住民に対して集団で暴行を行った結果、鎮圧までに隊員12名、影響を受けていない民間人██名が重軽傷を負った。

補遺1: 1933年以降、SCP-XXXX-JP及びSCP-XXXX-JP-Aの影響を受けた民間人が事案-021と同様に「貴重な生物を保護するため」と主張して目撃地点を不法占拠し、侵入を試みた人間に対する拡声器を用いた大音量での威嚇や集団での暴力行為、酪酸入りの瓶や火炎瓶・閃光弾の投擲等の迷惑行為を行う事例が多発しています。また、それに伴って野生のSCP-XXXX-JP個体間での病気の流行や、不妊・死産率の上昇が確認されています。上記の症状はSCP-XXXX-JP-Aの影響を受けた民間人が長期間滞在する事で発生する騒音から生じる強いストレスが原因である事が調査によって判明しています。

財団内では同年6月9日にイギリス・スコットランドで目撃されたとされる「ネス湖の怪獣」が一般的に広く知られる様になり、類似した存在であるSCP-XXXX-JP及びSCP-XXXX-JP-Aに対する民衆の興味・関心が高まった事が原因であるという仮説が建てられ、以下の情報操作が行われました。

  • 湖の生態系や環境・地質調査によって得られた、SCP-XXXX-JP-Aに類似した世界各地の怪獣伝説の否定に繋がる情報の流布。
  • 怪獣伝説において、実在の証拠とされる映像記録や写真に対する信憑性低下を目的とした編集及び捏造。

しかし、SCP-XXXX-JP-Aの影響を受ける民間人は減少の傾向を見せず、19██年に最後のSCP-XXXX-JP個体が捕獲されて以降、現在までSCP-XXXX-JP個体は発見されておらず、野生の個体は完全に絶滅したと考えられており、euclidクラスへの再分類が検討されていますいました。

補遺2: 19██7月26日、財団内で飼育されていた1頭のSCP-XXXX-JPがこれまで確認されていなかった異常性を持つ個体(以下、SCP-XXXX-JP-2と記載)を出産しました。これを受けて日本各地の湖・池等の周囲を捜索した結果、合計1█頭のSCP-XXXX-JP-2個体が発見されました。

SCP-XXXX-JP-2はSCP-XXXX-JPとほぼ同一の外見・性質及び目撃者に「極めて貴重な存在である」と思いこませる能力を有していますが、目撃者に対して他者にSCP-XXXX-JP-2に関する情報を知られる事への強い忌避感を抱かせ、SCP-XXXX-JP-2に関する情報を対外的には積極的に否定させる点で異なります。この事から、未発見のSCP-XXXX-JP-2個体及びSCP-XXXX-JP-2の目撃者が多数存在すると推定されたため、euclidクラスへの再分類は却下されました。

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