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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-1345内に設置された容量800tの水槽内部に一匹ずつ収容されます。水槽は週に一度点検・清掃を行い、異常が見つかった場合は水槽区画を封鎖して補修を行って下さい。財団は野生のSCP-XXXX-JPを常時捜索し、発見次第可能な限り活動を妨害しつつ捕獲し、サイト-1345に輸送して下さい。実験は社会的影響の大きさからいかなる場合も禁止されます。
説明: SCP-XXXX-JPは空間異常を発生させる能力を持つオスのジンベエザメです。一般的なジンベエザメと比較して身体能力及び水温変化への耐性が高く、本来の生息域ではない水温の低い海域にもします。現在、7匹が収容されています。
SCP-XXXX-JPは餌を摂取する際に自身の口腔内の空間を体長から想定されるよりはるかに大きく拡張します。その後、口腔内の圧力を大きく減少させた後に、顎部を変形させることで通常よりも大きく口を開き、周囲に存在する魚類(以下、対象と記載)と共に大量の海水を吸い込みます。
飲みこまれた対象は口腔内に入った直後に消失し、SCP-XXXX-JPの最も付近の位置に存在する漁船内部に再出現します。この際周囲の人間は違和感を抱かず、対象を「自身が捕った獲物である」と認識し、通常の魚類と同様に売買します。
補遺: 日本各地に伝わる「豊漁をもたらすジンベエザメ」の伝承とSCP-XXXX-JPの関連性を調査した結果、福井県██市███村に伝わる「ジンベエザメの神様」の伝承にSCP-XXXX-JPの特徴との類似点が多数確認されました。このため、財団は現地にエージェントを派遣し、住民に対してインタビューを行いました。
対象: 山下 博則氏 (68) 男性 漁師
インタビュアー: エージェント・██
付記: ███村を含む周囲の地域は現在漁業が盛んな事で有名である。山下氏は当時地域の漁業組合の会長を勤めていた。
<録音開始, 2002/7/16>
山下氏: しかしあんたも物好きだね、わざわざいさな様1を調べるためにこんな年寄りのとこまで来たんかい。エージェント・██: はい。あなたが最もこの村の伝承に詳しいと聞きまして。
山下氏: そうかあ。まあせっかく来たんだ、儂の知っている事で良いなら教えよう。
エージェント・██: ありがとうございます。
山下氏 : 元々ジンベエザメってのは儂ら漁師の間では縁起が良いって有名でのぉ、見かけたら漁があたる2ってんでありがたがられとるんだ。
エージェント・██: なるほど。
山下氏: でもいさな様はな、そんなおとぎ話なんかじゃねえ。いさな様は本当に漁師達に恩恵をもたらしてくれるんだ。ここいらの村がやっていけてるのも、みんないさな様のおかげなんだ。
エージェント・██: そうなのですか?
山下氏: ああ、死んだじいさんがよく話してたんだがな、じいさんがまだガキだったころ、ここらの海は天候が荒れやすくて漁に出てもなかなか魚が捕れんでなぁ、村を捨てて出ていく奴も大勢いたらしいんだが、いさな様が出るようになってからどんなに天候が荒れても魚が海から湧いてくるみたいに捕れるようになったらしい。
エージェント・██: そうですか。凄い神様なのですね。
山下氏: そうだ。そん時は儂も作り話だと思っとったんだがな、いさな様は実在するんだ。ここいらの村にはいさな様を見た奴がいっぱいいる。儂も見た事があるしな。
エージェント・██: ほ、本当ですか?
山下氏: ああ、50年くらい前のこの時期だったなぁ。あん時はすごかったぞぉ?あれを見たすぐ後からもう船に入りきらねぇ程の大漁でのぉ、あんなに捕れたのは後にも先にもあれっきりだったからなぁ。
エージェント・██: なるほど。確かに不思議な話ですね。
山下氏: ああ、他の奴らだってそうだ。いさな様を見た奴は山程魚を捕って帰ってくるんだ。だからこの辺りの村じゃあどこだってみんないさな様を拝んどる。いさな様は儂らにとっての福の神じゃからなぁ。
<録音終了>
終了報告書: 更なる聞き込み調査の結果、周辺地域の住民の6割が「いさな様」を目撃したと主張しており、彼らの証言にもSCP-XXXX-JPとの共通点が多数発見されました。調査終了後、███村の住民には記憶処理が施されました。
その後、世界各地の「豊漁をもたらす神の化身」に関する伝承を調査した所、SCP-XXXX-JPとの類似点が複数発見されました。この事から、SCP-XXXX-JPは財団に発見される以前から漁師達に目撃されていたと推定されています。
事案XXXX-JP: 2012年以降、世界各地のスーパーや鮮魚店等の商業施設で異常な物品が販売されるという事例が連続して発生しており、これまでに以下の物が回収されています。
・破損した網や釣り糸、及びペットボトル容器等のプラスチックゴミ 累計██████トン
・壊れたテレビや冷蔵庫等の大型家電 累計████トン
・ワシントン条約によって商業取引が禁止されている海洋生物 2█種 調査の結果これらの生物は全てSCP-XXXX-JPが出現した海域に生息する物である事とSCP-XXXX-JPの出現時期と売買された時期が完全に一致している事が判明している。
・著しく腐敗、あるいは完全に白骨化した身元不明
な人間の死体 27体
・特別管理産業廃棄物 累計███トン 回収されるまでに合計████人の民間人が重度の健康被害を受けた。
これらの物品は全てSCP-XXXX-JPが偶発的に吸い込んだ物であると推定されています。SCP-XXXX-JPが与える社会的影響の大きさを鑑み、SCP-XXXX-JPのオブジェクトクラスはKeterに再分類され、捜索に用いる費用の増額が決定されました。
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7948071 (28 Mar 2022 06:29)
拝読しました。
現状として、記事全体の物語性が脆弱な為に、このオブジェクト自体が単なるマジックアイテムに感じられてしまうというのが率直な感想です。また、当該オブジェクトに対する取扱い全般に於いて、財団の判断に疑問符が付いてしまいます。
初めに、簡単な指摘から列挙します。
個人的にですが、少々クリニカルトーンに欠けた文章に感じられます。
このようにした方が分かりやすいと思います。
本題
私はこの記事を読ませていただき、「人類の利益の為に完全な収容を断念していた異常存在が、長期的に見て逆に甚大な損失を与える結果となってしまった」というコンセプトで執筆なされたのだと解釈しました。
その上でまず、このオブジェクトを財団が収容するリスクに関してですが、
結局のところ、水産物の中でもマグロにのみ影響を与える異常性なので、財団が収容を断念するほどの理由にはなりえないと感じます。また、黒塗りで隠されているので実際の漁獲量は分からないのですが、仮に各国の水産業に大規模な影響を与える程の乱獲が行われている場合、将来的なマグロの種としての存亡にも関わるものと容易に想像できますので財団は当該オブジェクトの捕獲と収容を試みるのが自然かと思われます。
この内容では、当該オブジェクトを収容しなかった結果、養殖場に勤務する一般人に当該オブジェクトの存在が露見してしまっています。にも関わらず財団の特別収容プロトコルは現時点でも"自然環境下での収容"に留まっているために、どうしても違和感を覚えてしまいます。
財団は決して無能ではない、というのは記事を書く上で大前提となる部分です。貴方が考えたオブジェクトに対して財団はどう対処するのか、この点を掘り下げながら記事を執筆することで内容に深みと説得力を与えられると思います。その中でインタビュー記録や実験記録の追加など必要な要素が見えてきて、このオブジェクトを取り巻く物語も自然に補強できるものと考えます。
以上、拙い批評になりますが、貴方の執筆の一助になれれば幸いです。応援しています。
批評ありがとうございます。
自分で読み返してみて何か物足りないような気がしていたので、具体的な指摘がとてもありがたいです。
いただいた意見を参考にして書き直して見ようと思います。
アドバイスを参考にして改稿しました。
ご批評よろしくお願いします
記述方法と必要な情報の整理が必要です。
情報が渋滞しています。それと遊泳速度については展開上必要ないので削っていいでしょう。
「SCP-XXXX-JPは空間異常を発生させる能力を持つオスのジンベエザメです。一般的なジンベエザメと比較して身体能力及び水温変化への耐性が高く、本来の生息域ではない水温の低い海域にも出没します。現在、7体が発見されています。」
口については後のパラグラフで一纏めにした方がいいですね。
SCPと付くナンバリングは極力減らした方が読者側の混乱を防げます。口の情報はここで持ってきましょう。また、空間を生成するのではなく口の中を拡張するとした方が分かりやすいと思います。
「スズキ目サバ科マグロ属に分類される魚類(以下、対象と記載)の群れを発見した場合、SCP-XXXX-JPは自身の口腔内の空間を拡張します。これにより口腔内の空間はSCP-XXXX-JPの体長から想定される体積以上に拡張されます。その後、SCP-XXXX-JPは口腔内の圧力を大きく減少させることで対象を引き寄せ、丸飲みします。このときSCP-XXXX-JPは顎部を変形させ、通常の個体よりも大きく口を開きます。」
先述の理由で対象は対象のまま書きます。漁船については具体的な範囲を書かないことで「近くにいなかった場合」の想定を省略できます。仲介業者の下りは認識の書き換えがあるなら不要だと思うので削ります。
「飲みこまれた対象は口腔内に入った直後に消失し、SCP-XXXX-JPに最も近い地点に滞在する漁船内部に再出現します。この際周囲の人間は対象の突発的な出現を認識できず、対象を自身が漁獲した魚類であるとして通常の魚類と同様に売買します。」
可能性を感じる異常性だと思いますが、気になった点がいくつかあります。
1. SCP-XXXX-JPがジンベエザメであるとして、何故このような異常性を獲得したか?
生物を題材としたオブジェクトで改造生物などでない場合に付きまとう問題です。別に理由などなくてもいいのですが、狩りなどの自身の生活に関係ない異常性であるならばここを用意できると記事の納得感を挙げられます。
しかし(指摘しておきながらなんですが)この記事においてはそこまで重要視していません。適当に理由をつけてこの行動を取る理由をインタビュー記録の前くらいにさらっと書いてあげるとツッコまれにくくなります。「自身と同種のジンベエザメが捕食するプランクトンが他の魚類に食い尽くされてしまわないよう、ある程度ジンベエザメに付随して他の魚類を排除していた。近年はそれが独立して行動するようになった」などを盛ってあげるといいでしょう。
2. 被害をもたらすという点がそこまで明確なイメージにならない
マグロの存続を破壊するオブジェクトということで確実にダメージを与える特徴をしているとは思います。ただ、人はマグロに対してそこまで危機感を覚えていないので(現実であれば意識はしますが、フィクションの話であれば危機感は薄れます)このオブジェクトが被害をもたらすというイメージがあまり持てません。補遺2以降の展開についてはそうした無理やり感が目立ちます。
ジンベエザメが豊穣の伝承を持っているという着想から「漁船に魚を転送する」に行き着いたのはすごいと思います。(できたら伝承自体は実在すると示せたら「題材の有効活用感」を出せますね)魚を吸い込むという点よりはそこをもっと活用できるようにできたらいいと感じました。
提案ですが、狙う魚をマグロではなく魚類全般にした上で、「オブジェクトは海中の様々なものを吸い込む可能性がある」としてみてはどうでしょうか。漁師が違和感なく漁船への魚の転送を受け入れてしまう、というのがミソです。例えば人間や海中の廃棄品を吸い込んでしまい、それが魚として流通している……と展開できれば恐ろしいオブジェクトになります。一見するとハッピーな伝承とのギャップも聞いてくるでしょうし、インタビューの内容もその前フリになるように多幸感溢れる感じで構成し、大量に「魚」が獲れることをそれとなく主張できれば上手く活きてくると思います。
それと、タイトルはもう少しこだわってもいいかもしれません。読者が作品を読むときに一番最初に目にする箇所なので、作品を象徴しながらもフックになるようにできるといいですね。
批評ありがとうございます。
海中の廃棄品や人間も吸い込んでしまうというのは盲点でした。
ぜひそれを盛り込んで改稿したいと思います。
頂いたアドバイスを参考にして改稿しました。
何か問題や改善点、不自然な点がありましたらご指摘お願いします。