SCP-XXXX-jp 黒い"アイツ"

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タイトル:SCP-XXXX-jp - 黒い"アイツ"
著者©︎Mad whiteMad white
作成年: 記事作成年2022年

アイテム番号:SCP-XXXX-jp

オブジェクトクラス:Euclid

特別収容プロトコル:SCP-XXXX-jpは厚さ5mmの鋼鉄製の壁で構成された7m四方の部屋に収容します。部屋の中は0度以下に保ち、実体が現れた時はタレットに搭載された大口径弾で破壊して下さい。監視官は非活発期は2人、活発期は4人配置してください。またタレットが破壊された際は武装したDクラス職員4人以上で駆除してください。

実験の際は高画質カメラ4台を稼働させ、火炎放射器を装備したDクラス職員1人と防護スーツを着たDクラス職員2人で入室して下さい。

説明:
SCP-XXXX-jp
SCP-XXXX-jpは重さ41.6kg、体長1.5mのリンやカルシウムでできた黒色の球体です。表面は黒い無機質な膜に覆われています。さらに表面には無数の穴があり、穴の中からは”カサカサ”と何かが動き回る音が聞こえます。SCP-XXXX-jpは高い強度を誇り、銃弾などによるダメージを一切受け付けません。常に活発ではなく3~5日の周期で活発期と非活発期が訪れます。非活発期は表面温度が4度ほどになり、厚さ3cmほどの弾力のある半透明な膜に覆われます。またこの状態では穴の数は30個ほどに減少し、”カサカサ”という音も聞こえなくなります。非活発期から活発期に移行する際は半透明な膜は溶けるように剥がれ落ちて表面温度が20度前後に上昇します。活発期には室温15度以上、表面温度10度以上で湿度30%〜80%の状態であると、穴の数が400個以上になって1分に100匹の速度で黒い虫のような実体(SCP-XXXX-jp-1)を再生します。また生成した直後周囲に高濃度の塩酸を拡散します。これらの実体の中には大型で極めて攻撃性の高い個体が稀に混ざっており、現在4体確認されています。収容室内では専用のクーラーを使って温度を下げているので生成速度は5分に1匹という速度まで低下しています。

SCP-XXXX-jp-1
SCP-XXXX-jp-1は体長5cmほどの黒色のカルシウム質の外皮を纏った虫のようなオブジェクトです。食性は非常に貪欲かつ雑食で、5匹以上で狩りをします。室温が5度以上であれば銃弾に反応して避けるほどの反射速度と瞬発力を持っています。またscp-XXXX-jp-1は1mmの隙間を通るほど薄く、動き出すときの初速は車よりも速いです。頭部には腐食性の体液を分泌できる大顎を持っています。獲物を狩る際はこの大顎を使って獲物の動きを鈍くし、集団で獲物を殺傷し、骨ごと食べつくします。飢餓状態の際にはフェロモンのようなものを分泌し、更に凶暴性が増して対象が生物でなくても食らいつきます。その状態では薄羽が赤く染まった群生相になります。また食べただけ単為生殖をし卵を産み、人間1人を食べればおよそ90匹程度まで増えます。

scp-XXXX-jp-2
scp-XXXX-jp-2はと呼ばれる体長20cmほどのscp-XXXX-jp-1のようなオブジェクトです。この個体にはscp-XXXX-jp-1と大きく違う点が2つあります。一つ目は温度-10度以上ならscp-XXXX-jp-1と同じかそれ以上の反応速度と運動性能を持っている点です。もう一つは大顎とは別に口に腐食性の酸を吹く器官が備わっている点です。この酸はメタアクリル酸と2-エチルアクリル酸が主成分となっていて、この酸はscp-XXXX-jp-1の体液と違って強酸性で、phで見ると濃硫酸に近くなっています。scp-XXXX-jp-2が生成されたときは高速で動き回りすべてのタレットを破壊しました。また、室温を-10度にしたところ動きが鈍くなり、-50度にしたときは完全に停止しました。その後武装したDクラス職員4人で破壊しました。

scp-XXXX-jp-3
scp-XXXX-jp-3は指揮官と呼ばれる体長1mほどの金属質の黒い蜂のようなオブジェクトです。姿はscp-XXXX-jpとは異なり、体は縦に長く尾の先端に大きな針を持っています。この個体は発生時に腹部に卵の塊である卵塊を生成します。卵塊は-10度ほどでも孵化し50~100匹ほどの小さい

補遺1

発見時の状況
scp-XXXX-jpはヒマラヤの山岳地帯にある洞穴の中で発見されました。発見時は活動が停止しており、職員が近づいても反応を示しませんでした。洞穴内では生き物の骨や黒い殻のようなものが散乱しており、ひどい悪臭を放っていました。

補遺2
実験記録SCP-XXXX-jp-1 日付6/7

対象:SCP-XXXX-jp、SCP-XXXX-jp-1
実験内容:拘束具で拘束具されたSCP-XXXX-jp-1に制圧用マシンガンで五百発の集中砲火を喰らわせます。
実験結果:ほとんどの弾が弾かれ、SCP-XXXX- jp-1の表面に少し凹凸が出来る程度でした。
分析:SCP-XXXX-jp-1に対する銃撃は無効でした。毎度の火炎放射に耐えているところからSCP-XXXX-jp-1の装甲の耐熱性はとんでもなく高いようです。

実験記録SCP-XXXX-jp 日付6/13

対象:SCP-XXXX-jp、SCP-XXXX-jp-1
実験内容:SCP-XXXX-jpに向けてパルス爆弾によるパルス攻撃を与えます。
実験結果:反応は無く、体内機構に問題は発生しませんでした。サーモグラフィーカメラでも異常は確認されませんでした。
分析:SCP-XXXX-jpは生物故にパルス攻撃が元々効かないと考えられ、装甲にカルシウム成分が含まれていれば装甲の再生も説明がつきます。

実験記録SCP-XXXX-jp 日付6/19

対象:SCP-XXXX-jp、SCP-XXXX-jp-1、SCP-682
実験内容:拘束具を外し、SCP-682を部屋に放って、SCP-682破壊実験を行います。
実験結果:SCP-XXXX-jp-1がSCP-682に襲い掛かり、顔に向かって火炎放射を放ちました。その後SCP-682は火炎放射器に食らいつき、噛みちぎろうとしました。そこでSCP-XXXX-jp-1が口内に火炎放射を注ぎ込み、炎に驚いたSCP-682はSCP-XXXX-jp-1の頭にかぶりつき、音を立てながら噛み砕こうとしました。そこでSCP-XXXX-jp-1は飛行し、ミサイルをSCP-682に喰らわせましたがSCP-682はすでに耐火性の高い鱗を生成していてダメージはありませんでした。このような戦いが半日近く続き、燃料切れでSCP-682が勝利しましたがそのあとSCP-XXXX-jpは SCP-682と話がしたいと言い出し、両者拘束状態のまま会話をしていました。
分析:SCP-XXXX-jp-1の装甲はSCP-682の攻撃を受けても壊れないほど強靭であることが分かりました。また、火炎放射の威力はSCP-682の身体にダメージを与えられるものだと言うことが分かりましたが、 SCP-682の耐火性の高い鱗を生成したため、 SCP-XXXX-jpでの SCP-682の破壊は困難であると分かりました。

補遺3
SCP-XXXX-JPのインタビュー
SCP-XXXX-JPは会話可能である為、報告書のためにSCP-XXXX-JPにインタビューを行いました。
SCP-XXXX-jpのインタビュー記録

対象:SCP-XXXX-jp
インタビュアー:██████
<録音開始,>
インタビュアー:おはよう。今日は君にいくつか質問があって来たんだ。
SCP-XXXX-jp:帰れ。
インタビュアー:君はなんで研究所にいたんだい?
SCP-XXXX-jp帰れと言っているのがわか
らないのか!帰れ!
インタビュアー:もう一度聞くよ?なんで君
はあんな研究所に居たんだい?

SCP-XXXX-jp:うるさい奴だな。じゃあ俺
のこのうざったい拘束具を外してくれたら話し
てやってもいいぜ。
インタビュアー:君の拘束具は外さない。暴れ出すからね。もう一度聞く。君は何故あんな研究所に居たんだい?
SCP-XXXX-jp:うるせぇ!俺だって知らねえよ!ナチスドイツに連れて行かれたと思ったら翌日には自分の身体が機械になっていてなんでユダヤ人ってだけでこんな目に遭わないといけないんだ!俺だって人間なんて殺したく無いのに!
インタビュアー:君はユダヤ人なのかい?名前は?
SCP-XXXX-jp:あぁ。だが名前は覚えてねぇ。覚えているのはあのブタどもが魂がどうとか言ってたのと人間は全員クソだってことだ。

インタビュアー:魂?彼らはなんて言っていたんだい?魂がなんだって?

SCP-XXXX-jp:奴らが言ってたのは魂を機械にはめ込むみたいなことだ。たぶん俺の身体がこうなっているのは機械に俺の魂が入っているからだ!だからこんな汚らしい物が身体になっているんだ!

インタビュアー:決めつけるのは良くないと思うが…..本当なのかい?そりゃ…。

SCP-XXXX-jp:あぁ!そうだよ!だから起き上がって自分の事を認識したらすぐあのブタどもを焼却してやったんだよ。殺したくもなかったが…。チッ…話したくもないことを話させやがって…奴らは…奴らは俺が家族を失って絶望してたとこに追い討ちをかけるように来たんだ。あの日の悪夢は一生忘れねぇ。

インタビュアー:分かるよ。その気持ち。僕もね、テロで妻と子供2人を失った。でもその時僕は仕事で彼らとは違う所にいた。その時僕は自分の弱さと惨めさに泣いたんだ。今でも思い出す。あの悪夢のような1日。上司に叱られ、トボトボ出張先のホテルに戻る時に妻からSOSの電話が来て、掛け直した時には…もう…あぁ。涙が出て来た。なんで僕が泣いているんだろうね。おかしいね。はは。

SCP-XXXX-jp:おかしな野郎だな。それで怒らないなんて。

インタビュアー:確かにね。……怒らないのは怒っても意味が無いから怒らないんだよ。それほど僕が無力だってことさ。

SCP-XXXX-jp無力なのは人間みんなそうだろう。俺だって…友を救えなかった。家族を救えなかった。恋人を救えなかった。そして、自分を守れなかった。動かないでいるとふと頭に浮かぶ強制収容所へ連れて行かれる同胞の叫び声、命乞い、泣き叫ぶ声。そしてあいつらを連れて行くブタどもの怒鳴り声。いつになっても争いは無くならない。これだから人間は汚物なんだ…

インタビュアー:でも人間はそうだから美しくもあるんじゃないのか?友を失い、家族を失い、恋人を失い、そして自分の身体を失った。でもまだ人間の言葉を話し、人間の頃の記憶を残しているのは人外の機械になっても君が言う「汚物」であり続けたいからなんじゃ無いのか?君の言う「汚物」は本当に「汚物」なのかい?

SCP-XXXX-jp:俺だって「汚物」だ。人外の姿に変えられても人間でありたいと意地を張る。意地汚い野郎だ。まさに「汚物」だ。奴らと同じ……。……もう喋らせんな。俺は疲れた。

インタビュアー:そうか。じゃあまた今度話せたらこの続きを聞かせてくれ。さようなら、私の友。

<録音終了>

終了報告書:この会話の後1時間ほどSCP-XXXX-jpは活動停止状態に入らずに静止していました。だが何かをしようとしているわけではなく、ただ何かを考えている様子でした。
彼の言う「汚物」とは何なのでしょうか。


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  1. portal:7920975 (06 Mar 2022 09:15)
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