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アイテム番号: SCP-2438-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2438-JPはサイト-8102の耐熱性1大型生物収容セルに収容してください。SCP-2438-JPの個体数は常に10〜20匹を保つよう調節し、制限を超過した場合は間引いてください。給餌として、1日1度玄武岩を1匹あたり30〜40g与え、前日から消費されていない玄武岩は回収してください。担当者は、1日1度、全SCP-2438-JP個体に対して脱皮を行なったかどうかを確認してください。脱皮を行なった個体が見られた場合、1辺6cm以上の立方体の玄武岩を、脱皮した個体の数と同じ数だけ収容室内に設置してください。当該の玄武岩は回収されません。
SCP-2438-JP自身、あるいはSCP-2438-JPの性質が原因と思われる不審な火災に関する情報が得られた場合、現地のフィールドエージェントが捜査を行います。SCP-2438-JPの存在を確認した際には機動部隊む-4("虫とり少年")2を出動させてください。
説明: SCP-2438-JPは、身体の大部分が岩石と同様の成分に置換されているチョウ目カイコガ科の昆虫です。身体を構成する成分は、SCP-2438-JPの成長段階によらずほぼ一定で、内訳は以下の通りです。
- 二酸化ケイ素47〜49%
- 酸化アルミニウム11〜14%
- 酸化カルシウム8〜9%
- その他の様々な金属酸化物17〜18%
岩石の部位を除いた13~16%は、一般的なカイコガと同等な遺伝子をもつ異常な体組織3で構成されていました。
SCP-2438-JPは、おおよその器官の大部分が本来の種が持っていた機能を失うほどの割合で上記の金属酸化物へと置換されているにも関わらず、生命活動に支障をきたしているようには見えません。
幼虫のSCP-2438-JPは食物として岩石を摂食し、特に玄武岩を好みます。蛹・成虫の状態でのSCP-2438-JPは、通常のカイコガと同様に食物を摂取しません。
SCP-2438-JPは通常のカイコガと異なり一度目の脱皮の後に蛹化を行います。以下は、SCP-2438-JPの蛹化・羽化の過程です。
- SCP-2438-JPが自身の付近にある物体の内、ビッカース硬度が自身により近いものに体を擦り付け、摩耗させて穴を開ける(以下この物質を対象と呼称する)。この際SCP-2438-JP自身の身体も摩耗する。
- 同様な手法で、対象の内部に空間を形成する。
- 1、2の過程で生じた対象の粉塵を摂食する。SCP-2438-JPの身体の摩耗が激しい場合は、1、2を行なっている最中に3の行動を取りうる。
- 対象の内部に侵入する際に生成した穴を自身の臀部で塞ぐ。この手順を行った3時間以内に、臀部は完全に対象と一体化する。
- 内部の温度が急速に上昇し、一部融解する。記録された限りの最高温度は、内部が約1200℃、表面が約1000℃である。この状態は二週間ほど継続する。
- 内部の温度が徐々に低下していく。この過程でSCP-2438-JPの身体は成虫のものへと再構築される。
- SCP-2438-JPによって内部から高い圧力がかかり、対象の一部に亀裂が入る。
- SCP-2438-JPが発生させた亀裂に部分的な圧力をかけることで対象を破壊して羽化する。
SCP-2438-JP周辺に対象が存在しないなどの状況下で1の過程を経ない場合、SCP-2438-JPは体温上昇の後に融解しますが、身体の再構築に失敗し死亡します。
以上の性質が判明する以前、一般的な小型生物オブジェクトに対するものと同様の収容プロトコルを適用していたため、蛹化に伴う温度上昇によってサイト-8102の一部施設の燃焼、下級研究員3名、上席研究員1名の死亡、2つの異常物品の破損といった被害が発生しました。また、この際に収容していたSCP-2438-JPの87%が死亡しました。
発見経緯: SCP-2438-JPは、[編集済み]に[編集済み]の火災が起きた民家の焼け跡を調査していたフィールドエージェント宮内が発見し、存在していた場所に違和感を覚えたため回収するに至りました4。
エージェント・宮内の手記
焼け跡を這っていた幼虫は、見たところ蚕のようだ。蚕は自力ではまともに動けないのに、どうしてこんなところにいるのだろうか。少し調査が必要かもしれない。
補遺: 火災があった民家5で焼け残っていたスマートフォンの通信用アプリケーションに記録されていたメッセージの内容から、当民家がSCP-2438-JPに関連する物件であるとして調査対象となっています。以下は、メッセージの日本語訳を転写したものです6。
2019/██/██ 16:14 [検閲済み] : 噂によると、あなたの組織はヘンテコな生き物を作るのが得意らしい。そこで私はあなたたちに頼みたいことがある。もしできるならば2ヶ月以内に、岩の繭を作る蚕の“溶岩”要検証7を作ってほしい。
2019/██/██ 16:27 Unknown : こんにちは!まずはあなたが数ある企業の中から私たちを選んでくださったことに感謝します!あなたの期待に添えますよう全力をもって努めます!幸いなことに、我が社では過去にカイコガの研究をしていたことがあります。私たちは要求の品を3週間ほどで完成させられそうです!代金は、1匹あたり20円から30円になる予定です!取り扱いについては、最終的にどのような商品になるかがわからないので、お渡しするときに口頭でお伝えしますね!
2019/██/██ 16:56 [検閲済み] : それは仕事が早い。ぜひお願いする。
2019/██/██ 17:03 Unknown : ところで、サービス向上の観点から、我が社は顧客に商品を頼んだ理由を伺っているのですが、よろしければ教えてくれませんか?
2019/██/██ 19:58 [検閲済み] : あなたたちのことだから信用して教える。私は養蚕の仕事についてたのだが、そこの職場でいざこざがあった。それを恨んでいる。解雇される前に復讐をしなければならない。そこであなたの会社に頼んだ。
2019/██/██ 20:09 Unknown : 答えてくれてありがとうございます!復讐、頑張ってください!
2019/██/██ 16:58 [検閲済み] : 商品が届いた。明日遂に決行する。ありがとう。
2019/██/██ 17:21 Unknown : 頑張ってください;)
2019/██/██ 23:44 Unknown : お客様、お伝えし忘れていたのですが、商品は非常に高い温度になることがあるので、保管する容器は耐熱性のものをご使用ください。
2019/██/██ 00:17 Unknown : あと、商品の中にはもしかしたらそろそろ繭を作る個体がいるかもしれません。お気をつけください。
2019/██/██ 00:35 Unknown : お客様、返事をしていただけますか。
2019/██/██ 00:38 Unknown : おーい
2019/██/██ 07:32 Unknownが退出しました。
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- portal:7920319 (06 Mar 2022 08:24)
はじめて記事を書いたので、おかしな箇所や改善点があれば教えてください
「SCP-XXX-JPはサイト-8102の耐熱性大型生物収容セルに収容されます。」などとすれば簡潔に纏められると思います。
「半径6cm以上の球形の玄武岩」とか「1辺6cmの立方体の玄武岩」などとすると具体的で良いのではないでしょうか。
「当該の玄武岩は」とするとよりクリニカルです。
誤植があります(「成分のに」)。
また、「置き換わっている」は「置換されている」とするとよりクリニカルです。
「カイコガ科の幼虫」とまで指定されているので、SCP-XXX-JPの形態がそこまでバリエーションに富んでいるものなのか分かりませんでした。おそらく「種によらず」「部位によらず」「雌雄によらず」などとすると意図が伝わりやすいのではないかなと思います。
箇条書きは半角アスタリスク(*)を使うと良いかと思います。この下書き批評でもアスタリスクを使った箇条書きをしているので、参考にしてみてください。
また、上4つが化学組成レベルの話をしているのに対し、最後のみ生物の体組織レベルの話をしているのが引っかかります。これらは確かに"成分"と言えてしまいますが、生物の体組織は様々なアミノ酸や糖・塩基・リン酸などなどの分子による構造で構成されており、その間隙を無数の水分子が占めています。物質としての階層性が全く違うので、ここで体組織を並べるのには強い違和感があります。最後は箇条書きの一覧から外して本文に組み込んで良いでしょう。
ここも中黒で繋ぐか、「および」で接続すると良いです。
また、その下に列挙された一覧は半角シャープ(#)の箇条書きを使えば自動的に番号を振ることが可能です。ご検討ください。
非常に細かい点で恐縮ですが、「硬度」がどのような硬さなのか明確にしておくと報告書らしいです。例えばダイヤモンドはひっかき硬度で言えば世界一硬いとも言われますが、ハンマーで叩けば容易く砕けます。モース硬度、ビッカース硬度など、様々な硬度の中で選んでみると良いでしょう。
「成虫」が良いと思います。
空行を1行入れて箇条書きと隔てる方が読みやすいかも知れません。
また、私であれば「SCP-XXX-JP周辺に対象が存在しないなどの状況下で1の過程を経ない場合、SCP-XXX-JPは体温上昇の後に融解しますが、身体の再構築に失敗し死亡します」などと記述します。
注釈は句点の前に持ってくる方が自然な印象を受けます。以下同様です。
題目は太字にして区別する方が良いかも知れません。
正式な依頼なので「可能ならば」の方が良いと思います。
仮にも企業なので、顧客に対しては謙譲語・尊敬語を使う方が良いでしょう。英語でやり取りをする外国企業とはいえ、日本語訳した場合にはそれが自然です(英語でも特に丁寧な表現はあると思いますが)。「おーい」を除くUnknownの発言全てについて、以下同じです。
「仕事が早い」と漢字にする方が自然に感じます。
年以外が黒塗りになっているので3週間経ったことが分かりにくいですね。月くらいは表示する方が時間の経過が分かりやすいですし、何なら日付も適当に書いておくと良いのではないでしょうか。特に日付を隠蔽する理由はなさそうですので。
スペルミスによって高熱を放つカイコガが生み出されてしまい、取り扱いを誤った顧客が火災に遭ってしまった……という展開ですね。ストーリーとしてきちんと纏まっていて、面白かったです。そして生物学的特徴や生態なども細かく設定されていて、読み応えがありました。上記で指摘した細かい表現が修正されればUVします。
ただ一点、[検閲済み]の境遇はそんなに語らない方が良いように思います。[検閲済み]の残業や減給、社長のおかげで耐えられたこと、そして失敗の責任を押し付けられたことなど、これらはオブジェクトの本質に関与する内容ではないですね。ここを掘り下げる意義は現状感じないので、会社に恨みがあったことを読み取れるように簡素に書いてしまえば十分でしょう。契約相手の企業も、第4の壁を隔てた読者も、[検閲済み]の経歴を長々と語られてもそこまで引き込まれません(ここを中核にしたいのであれば話は別ですが)。
また、英語のスペルミスをしているあたり、[検閲済み]は外国人ではなく日本人の方が納得しやすいのではないかなと思います。勿論日本にやって来る外国人全員が英語に長けているわけではないですが、ヨーロッパ圏の人物であれば文法構造からして英語の習得は日本語より容易でしょうし、アジア圏などでも日本より英語教育に成功している国は多いでしょう。「日本人は英語が苦手」という認識は(事実か否かは別として)おそらく多くの日本人が共有していることでしょうし、勉強が苦手だからブラック企業かそれに準する会社に入ってしまった……と勤務先に恨みを抱く理由付けにもなりそうに思えます。
細かい指摘が多くなってしまいましたが、ブラッシュアップを経てさらに良い作品になることを期待しています。
以上です。執筆のほど応援しております。
Tutu-sh
>「SCP-XXX-JPはサイト-8102の耐熱性大型生物収容セルに収容されます。」などとすれば簡潔に纏められると思います。
確かに簡潔に纏められますが、「耐熱性」という言葉がどれくらいの程度を指すのかが曖昧なので脚注をつけました。
>「半径6cm以上の球形の玄武岩」とか「1辺6cmの立方体の玄武岩」などとすると具体的で良いのではないでしょうか。
確かに表現にこだわる必要もないですね。修正しました。
>「当該の玄武岩は」とするとよりクリニカルです。
修正しました。
>誤植があります(「成分のに」)。
修正しました。
>また、「置き換わっている」は「置換されている」とするとよりクリニカルです。
修正しました。ただ、改めて考えると、このオブジェクトは新しく生まれた個体の体は元から異常な成分で構成されているので、少し書き方がズレていたような気がします。より適切な表現が見つかればそちらに変更する予定です。
>「カイコガ科の幼虫」とまで指定されているので
僕もそう書いた気がしていたのですが、「チョウ目カイコガ科の昆虫です。」と書いています。
>箇条書きは半角アスタリスク(*)を使うと良いかと思います。この下書き批評でもアスタリスクを使った箇条書きをしているので、参考にしてみてください。
ありがとうございます、試してみます。
>また、上4つが化学組成レベルの話をしているのに対し、最後のみ生物の体組織レベルの話をしているのが引っかかります。これらは確かに"成分"と言えてしまいますが、生物の体組織は様々なアミノ酸や糖・塩基・リン酸などなどの分子による構造で構成されており、その間隙を無数の水分子が占めています。物質としての階層性が全く違うので、ここで体組織を並べるのには強い違和感があります。最後は箇条書きの一覧から外して本文に組み込んで良いでしょう。
確かにそうですね。修正しました。
>誤植があります(「接触する」→「摂食する」)
「岩石を摂取し、特に玄武岩を好みます」などとすると端的に纏められます。
2行目で改行が入っていますが、段落分けを伴わない改行は推奨されません。「段落分け以外での改行」についてもご参照ください。
「蛹・成体」として読点ではなく中黒で繋ぐ方が良いです。また、SCP-XXX-JPは昆虫なので「成虫」の方が良いでしょう。
修正しました。
改行についても、読みづらくなると個人的に思ったから行ったのですが、大した問題でもなさそうなので修正しました。
「成虫」のほうがよいという指摘ですが、このオブジェクトが昆虫であることは既に述べているので、二重表現になるのではないかという懸念から「成体」と表記しています。(「成虫」の方が良いとする具体的な理由があれば教えてください。)
>ここも中黒で繋ぐか、「および」で接続すると良いです。
また、その下に列挙された一覧は半角シャープ(#)の箇条書きを使えば自動的に番号を振ることが可能です。ご検討ください。
試してみます、ありがとうございます。
>非常に細かい点で恐縮ですが、「硬度」がどのような硬さなのか明確にしておくと報告書らしいです。例えばダイヤモンドはひっかき硬度で言えば世界一硬いとも言われますが、ハンマーで叩けば容易く砕けます。モース硬度、ビッカース硬度など、様々な硬度の中で選んでみると良いでしょう。
確かにこれでは報告書として雑過ぎですね。「ビッカース硬度が自身により近いものに体を擦り付け、摩耗させて穴を開ける」と修正しました。
>「成虫」が良いと思います。
上述した通りです。
>空行を1行入れて箇条書きと隔てる方が読みやすいかも知れません。
また、私であれば「SCP-XXX-JP周辺に対象が存在しないなどの状況下で1の過程を経ない場合、SCP-XXX-JPは体温上昇の後に融解しますが、身体の再構築に失敗し死亡します」などと記述します。
なるほど、その方が読みやすいですね。修正しました。
>注釈は句点の前に持ってくる方が自然な印象を受けます。以下同様です。
修正しました。
>題目は太字にして区別する方が良いかも知れません。
修正しました。
>正式な依頼なので「可能ならば」の方が良いと思います。
一個人が行っている依頼なので、ため口のような口調の部分があっても不自然ではないと思います。むしろそれを踏まえてわざとこう書いてます。
>仮にも企業なので、顧客に対しては謙譲語・尊敬語を使う方が良いでしょう。英語でやり取りをする外国企業とはいえ、日本語訳した場合にはそれが自然です(英語でも特に丁寧な表現はあると思いますが)。「おーい」を除くUnknownの発言全てについて、以下同じです。
僕としては、あくまで「メッセージの日本語訳を転写したもの」を書いたつもりです。
ただ、翻訳したときにどんな文章が自然なのかを考えた際、顧客にたいしては敬語を使っていたほうがよさそうですね。
>「仕事が早い」と漢字にする方が自然に感じます。
修正しました。
>年以外が黒塗りになっているので3週間経ったことが分かりにくいですね。月くらいは表示する方が時間の経過が分かりやすいですし、何なら日付も適当に書いておくと良いのではないでしょうか。特に日付を隠蔽する理由はなさそうですので。
発見経緯の欄の[編集済み]では、日付と地名を伏せています。(理由は後述します。)
>ただ一点、[検閲済み]の境遇はそんなに語らない方が良いように思います。
精神状態が不安定な人ならここまで書き込んでしまうだろうと思ってこう書いたのですが、悲哀より憤怒の感情が勝っているという設定にすれば短くても問題なさそうですね。短くします。
>また、英語のスペルミスをしているあたり、[検閲済み]は外国人ではなく日本人の方が納得しやすいのではないかなと思います。
僕は、[検閲済み]が依頼した企業として「日本生類総研」を想定しています。というのも、たかが3週間でカイコガの性質をここまでいじれるのは過去にカイコガ(SCP-030-JP)の研究をしていた企業のみだと考えたからです。
そう考えると、日本の企業に日本人が英語でメッセージを送っているのが不自然になります。
もちろん財団も異常な生物が人工のものであるとにおわせるメッセージを手に入れれば(特にそのメッセージの中にSCP-030-JPをにおわせるような発言があれば)、日本生類総研を疑うのも無理ないでしょう。そして、これはあくまで僕の感覚ですが、財団はおそらくこのオブジェクトが原因で発生した火災の情報を規制します。個人的に調査しようと意気込んだ階級の低い職員が要注意団体と接触してしまうのを防ぐためです。僕が依頼者の名前、火事が起こった地名や時刻を明らかにしていないのはどの火災なのかを特定されないためです。
依頼を受けた企業が日本生類総研でないとすれば情報を規制する必要性は薄まりますし、なんなら最初はそのつもりで書いていました。
しかし、その下書きでは前述した技術力の不自然さに加え、管理方法を顧客に伝え忘れるというおざなりさに物語上の都合の良さを感じてしまいました。
日本生類総研には先ほど述べたようにSCP-030-JPという前科があるので、都合の良さを誤魔化せます。
また、英語のスペルミスについてですが、僕が日本人であるのに日本語で書いた下書きに誤字があった点からも、英語を使う人でもスペルミスくらいはすると思うので、問題ないと思います。
長くなりましたが、批評をしていただき、ありがとうございます。
なるほど、意図について承知しました。返信を求められているようなのでご返答いたします。
「幼虫」は誤記でした。申し訳ありません。
とはいえ、SCP-XXX-JPがカイコガであることが分かっていながらバリエーションのある「形体」というものが何なのか、読み取りにくい状況にあります。「形体」のバリエーションは成長段階の他にも種差・雌雄差・個体差などでも生じうるものです。幼虫/蛹/成虫の形態の差を指すのであれば「成長段階によらず」などとするのが最も意味を確定させられる表現であると考えます。
なるほど、意味の重複が生じるという発想はありませんでした。
しかし私は"昆虫であることが事前に述べているからこそ「成虫」という単語を用いる好機である"と考えます(もしSCP-XXX-JPが分類不明の生命体である場合、いきなり「成虫」と言ってしまうと「いや虫だったのかよ」と後出しのように思われてしまいます)。
「成虫」に類似する言葉として「成獣」や「成鳥」「成魚」という語があります。対象生物の分類群が昆虫・哺乳類・鳥類・魚類といったレベルまで絞り込めている場合、より範囲の狭い「成虫/獣/鳥/魚」という語句を用いるのが一般的であると考えます。
例えばサクラマスが川を遡上する時、ニュース等で「サクラマスの成体が今年も川に戻ってきました」とは言わないと思われます。おそらく「サクラマスの成魚が……」と言うのではないでしょうか。他にも、「オジロワシの幼鳥が……」とは言っても「オジロワシの幼体が……」とはあまり言わないでしょう。サクラマスが魚類、オジロワシが鳥類だと分かっているからこそ、用いられる表現であると考えます。
これは私の好みを反映していると言えばそれまでですが、ある特定の分類群の愛好家との会話を通して得た文化の知見であり、特定分類群に精通した者からすれば広く同意を得られる命題かと考えます。
ただ当然、「成体」「幼体」という表記が誤っているわけではないですし、実際に学術界ではそういった表記も用いられていることでしょう。CENOWさんの好みや主義があるのであれば、勿論そちらを尊重します。
なるほど!数々の要素を組み合わせた巧妙な設定だと思います。腑に落ちました。
弁明しますと、私はこの下書きを読んで「ニッソとは異なる海外の生物研究機関なんだな」と認識していました。というのも、SCPはシェアードワールドではありますが、必ず全てのオブジェクトを同じ世界観に共有しなければならないという義務はありません。私の拙作であるSCP-1150-JPはイネ科草本のオブジェクトですが、同じくイネ科草本の異常存在であるSCP-002-JPは私のヘッドカノンに存在しません。それは執筆時に002-JPの存在を知らなかったということもありますが、002-JPを話に絡めてしまうと1150-JPの物語を展開する際の障壁になったからです。
従って、本作の世界観にSCP-030-JPという異常生物が存在するのか否か、読者からは判断が出来ません。030-JPの外見がカイコガから逸脱していることもあって、少なくとも私は030-JPをパッと想起することはできませんでした。英語でコミュニケーションを取っていることもあり、単に「過去にカイコガの研究をしていた海外の機関」としか映りませんでした。ひょっとするとニッソと対立する新たなGoIを作る意図があるのかもな、とも見えてしまいます。
言及されているカイコガが030-JPであるのならば、注釈で「SCP-███-JPと推測される」などリンクを入れておくか、あるいは通信ログにリンクを貼ってしまうと親切かと思います。
しかし、ここまで長々と付き合わせてしまった上で申し訳ないのですが、上2段落は別の手法でも解消できるかもしれません。
記事投稿時にタグ「日本生類創研」を付与する予定はありますか?このタグをつけるのであれば、読者には当該の企業がニッソであることを伝えることができるので、私のように誤読する者を減らせるのではないかと思います。
英語話者のスペルミスについては、「勿論日本にやって来る外国人全員が~」の拡張のようなものであり、異論ありません。
日付を伏せる意義については分かりましたが、やはり時間経過の示唆が欲しいと思います。確かに時刻が巻き戻っているので違う日であることは分かりますが、今のままでは3週間という時間を飛び越えて、翌日にでもSCP-XXX-JPが届いたように見えてしまいます。よく設定が練られている故に、これはやや勿体ないように思えます。
日付を表記しないのであれば、通信ログの枠を2つに分ける、間に線を入れて区切る(記入欄左上のhorizontal lineを押せば挿入できます)など、時間経過を表現する方法があるように感じます。是非ご検討ください。
以上です。長い返信となりましたが、CENOWさんの作品の深みを知ることが出来て楽しかったです。
充実した執筆活動に繋がれば良いなと願っております。
Tutu-sh
>幼虫/蛹/成虫の形態の差を指すのであれば「成長段階によらず」などとするのが最も意味を確定させられる表現であると考えます。
その表現の方が適切でしたね。修正しました。
>しかし私は"昆虫であることが事前に述べているからこそ~
なるほど、納得しました。修正します。
>記事投稿時にタグ「日本生類創研」を付与する予定はありますか?
はい、そのつもりです。
最初のコメントで書いておくべきでしたね、失礼しました。
>時間経過を表現する方法があるように感じます。
時間経過の表現については盲点でした。今回は通信ログの枠を2つに分けるという方法をとってみたいと思います。ありがとうございます。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。