いつだってクソみたいな出来事は突然やってくる。僅かな前兆すら寄越さずに、アイツはやってくる。
「衛生兵! 衛生兵! クソ! 止血だけでもッ!」
「諦めろ! そいつは既に死んでる! 早く頭を撃て!」
「クソクソクソクソ!」
つい先程まで背を預けて戦っていた戦友の頭を、戦友が撃ち抜く。
乾いた音が耳腔に響き、目を逸らしたくなるような光景が広がる。
「こちらジェンガ04より01! 既に半数死亡! 一時撤退許可を! ああっ、クソッ!」
「こちらジェンガ02より01! 現在戦闘中! 状況は以前深刻! 法儀礼済み銀弾残り僅か! 応援求む!」
無線から別地点で戦闘している仲間たちの悲痛な叫び声が聞こえる。しかし、我々はどうすることも出来なかった。
化け物と形容するべきか、天災と形容するべきか。そんな素敵な二択を突きつけてくるアノマリーが打ちひしがれる我々の前で笑っていた。
「巨大墓地ぃ?」
その日、我々は新たな収容任務を受けて大会議室に集結していた。
精鋭48名からなる機動部隊た-05の面々はそれぞれ配られた紙を舐め回すように読む。なぜなら、その紙はなんとも信じ難い情報で埋め尽くされていた。
「これ、マジなんだろうな」
比較的若手の隊員が訝しむ。その問いに、壇上の博士は飽きれた声で肯定の意を示した。
「マジもマジの大真面目だ。フィールドエージェント様が命懸けで集めてきた情報を疑うのか?」
「にしても吸血鬼ってよォ、今更そんなの流行らねぇぜ」
我々の今回の標的は突如として豊田市に現れた総面積約50000m²、深度不明の地下墳墓。そしてそこに生息している吸血鬼の大軍とのことだった。
「諸君らには聖水と法儀礼済み銀弾、及び杭を支給する。可能であれば何体か捕獲してきて欲しい」
「帰還の暁には?」
「私が酒を奢ってやろう。飲み放題だ」
「そりゃいい。二階級特進しないようにだな」
我々は装備を整えるために武器庫へと足を運んだ。
「40mm?」
「そんなもの担いでどうする」
「備えあれば嬉しいな、だろ?」
「誰か、このバカから銃を取り上げろ」
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