SCP-2458-JP 土竜/Amphisbaena

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アイテム番号: SCP-2458-JP

オブジェクトクラス: Safe

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SCP-2458-JPの骨格標本

特別収容プロトコル: 現在SCP-2458-JPはEW(野生絶滅)の状態にあると考えられています。新たに発掘されたSCP-2458-JPの化石標本は、サイト-45の古生物学ラボへ収蔵してください。仮にSCP-2458-JPの野生個体が発見された場合、回収部隊C-C2("首無しマイク")が派遣されます。

サイト-45の進化生物学ラボで収容中の存命個体には、月に2度、生きた家禽を餌として与えます。収容コンテナ内は湿度65%・室温32℃を維持します。また月に1度、健康状態をチェックしてください。

現生モグラ属(Mogera)のアジア圏における名称「土竜」から、当オブジェクトの存在が露見する可能性があります。よって「土竜」の語源を示す文章は全て改竄してください。


説明: SCP-2458-JPは全長2.5mの穴居性ミミズトカゲ類(Amphisbaenia)1です。かつてSCP-2458-JPは地中海沿岸~アジア全域にかけて分布していたものの、過去500年間に急速に衰退しました。記録上最後の野生個体は、1920年にギリシャ・リムノス島にて駆除された全長1.8m の雌です。当該個体はリムノス砂漠を根城に近辺の放牧地にて羊を捕食していましたが、同年に亡命中のクバン・コサックらによって駆除されました。

財団が収容中の個体群は、1943年に別件でリビア砂漠を探査中だった特殊部隊が確保したものです。この際、隊員の証言では確保された12頭以外に存命個体は確認されませんでした。サイト-45ではSCP-2458-JPの繁殖が進められ、2000年には個体数が37頭まで増加しました。しかし遺伝子プールの根本的欠乏によってか、以降の繁殖計画は難航しています。

SCP-2458-JPは奇襲を得意とする捕食者で、地中に潜み、接近した獲物を頑丈な顎と筋肉質な前肢を用いて捕獲・殺害します。獲物は小~中型の哺乳類や鳥類などで、とりわけキジ類・ウサギ類・イノシシを好みます。本種は体型・生態ともに現生のニシキヘビ類と通じる面が多く、一部地域では競合していた可能性があります。ただしSCP-2458-JPはニシキヘビ類よりも穴居性に重きを置くほか、代謝・分布域などで棲み分けがなされていたとも推測されています。

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現生のフタアシミミズトカゲ
本種とSCP-2458-JPは極めて近縁

ミミズトカゲ類は6600万年前のK/Pgイベント(白亜紀末の大量絶滅)に乗じて多様化しました (Nicholas R. Longrich & Jakob Vinther, et al. 2015)。SCP-2458-JPの祖先もその例に漏れず、とりわけ捕食性獣脚類の衰退に伴い生じた大型肉食動物のニッチへ進出したと考えられています。しかし彼らは、始新世に台頭した肉食哺乳類との競争に敗れ、以後5000万年に渡り小型化を強いられました。約1万年前に大型哺乳類(メガファウナ)が衰退したことで、SCP-2458-JPは再び大型化の機会に恵まれました。以後2000年で本種は急速に大型化し、7000年前には全長3m の個体も出現しています。

古代において、西洋圏のホモ・サピエンス(Homo sapiens)は、SCP-2458-JPを「双頭の蛇」を意味する"アンフィスバエナ"(Amphisbaena)と呼称しました。これは、SCP-2458-JPの太ましい尾部が第2の頭として誤認されたことによります。"アンフィスバエナ"は古くは古代ローマの叙事詩『内乱記』(原題: Pharsalia)に敵役として登場し(Conor Newman & Sandra Burke. 2013)、また女性の安産を願う首飾りの意匠としても用いられたことから(Conor Newman & Sandra Burke. 2013)、人間社会との繋がりの深い存在だったと考えられています。

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"アンフィスバエナ"の木版画

7世紀の神学者 聖イシドールス(San Isidoro de Sevilla)の記述によると、"アンフィスバエナ"は有鱗類ながら体温を一定に保つ恒温動物とされています。現存するSCP-2458-JPもまた体温を34℃前後に保っており、これは本種が独自に獲得した形質だと考えられています。有鱗類の研究によると、上記の特性は、卵を抱卵する際に体温が高いことが有利に働いたことに端を発すると指摘されています(GLENN J. TATTERSALL & CLEO A. C. LEITE, et al. 2016)。またSCP-2458-JPは眼球こそ小さいものの、網膜に輝膜(タペタム)様構造が存在するため、暗がりで光を受けると発光するように見えます。このような「大型」・「肉食」・「双頭」・「発熱」・「光る目」といった要素は、後のドラゴン伝説の端緒ともなりました。

SCP-2458-JPはアジア中部のステップにも分布しており、これは探検家で学者でもあったロイ・チャップマン・アンドリュースが自著"On the trail of ancient man"(訳: 『古代人の軌跡』)にて「モンゴリアンデスワーム」と名付けたことから世界的に有名な存在となりました。ただし当時野生下のSCP-2458-JPはほぼ絶滅状態にあったため、おそらく地元住民の伝承などから着想を得たのだと考えられています。

極東では、SCP-2458-JPが「土龍」と呼ばれました。これは文字通り「土」に潜む「龍」から取られた名称で、本種の絶滅後には外見・生態に類似性のみられるミミズやモグラへと「土竜」の名が受け継がれました。同様の流れは西洋にもあり、ミミズトカゲ類の学名はそのままAmphisbaenaが用いられています。


SCP-2458-JPの絶滅経緯

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中世のレリーフに描かれた双頭の蛇
("アンフィスバエナ"だが翼が生えている)

文献上では1787年に極東遠征中の海軍士官にして探検家のラ・ペルーズ伯ジャン=フランソワ・ド・ガローが手記に残したものが、"アンフィスバエナ"としては最後のものとなります。手記そのものは1992年にSCP-317-JP-EXを捜索中のWWS豪州支部の職員が発見しました。ラ・ペルーズ伯はオセアニアで消息を絶ったとされており、手記には"アンフィスバエナ"以外にも未確認とされる生物の情報が書き留められていました。

SCP-2458-JPの絶滅原因は、未だ完全には解明されていません。ただしSCP-2945-JPを狙った迫害運動に巻き込まれた可能性が指摘されています。古代において"アンフィスバエナ"は畏怖と共に崇拝されていたものの、やがて中世に入ると四肢と翼をもつ怪物、ひいては悪魔の化身とされたドラゴンと同一視されるようになっていました。同時に拡大を続けた農地や牧草地において、隠密性に優れた捕食動物である本種は、とりわけ厄介な害獣と見なされました。どのような理由にせよ、SCP-2458-JPは数百年かけて抹殺されたことだけは確かです。なお14~19世紀の小氷期に端を発した気候変動もまた絶滅原因として挙げられています。


追記: 2015年にサイト-45のJ.グレイ博士から、SCP-2458-JPのオブジェクトクラスの変更(Safe→Neutralized)が提案されました。こちらに対する返答は以下の通りです。




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  1. portal:7764671 (07 Dec 2021 23:35)
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