SCP-CN-2255 - SCP-JPサンドボックスⅢ

SCP-CN-2255

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アイテム番号：SCP-CN-2255

オブジェクトクラス：Euclid Neutralized

特別収容プロトコル（アーカイブ済み）：現在、気象衛星に搭載されたカント計測機を用いてSCP-CN-2255の移動状況を追跡しています。SCP-CN-2255の性質は未だ不明です。財団は長江下流水域の生態の監視を続け、「夜間に珍しい生き物を観測した」という報告には常に注意を払ってください。

SCP-CN-2255に関する調査は引き続き行われます。

説明（アーカイブ済み）：SCP-CN-2255は1990年に発見された、安徽省～江蘇省間の長江中下流部で不規則に移動する半径約80～120mの円柱型の異常空間が出現する異常現象です。この空間内では微かなヒューム値の下降が見られ、中心に近づくにつれて更に低くなっていきます（空間の中心のヒューム値は約85）。

SCP-CN-2255はほとんどが夜間にのみ出現し、昼間には消失します。出現地点には一定のランダム性があります。異常な効果が発現している間は、SCP-CN-2255の位置は固定されます（ゆっくりと移動することがあります）。SCP-CN-2255が出現してからの持続時間は10分ほどで、一晩のうちに何度か中断されることもありますが、数分から数十分後には再度出現し、出現時間の総合はおよそ5~6時間に達します。この出現周期と哺乳類のレム睡眠¹周期は基本的に一致しています。

サーモグラフィーによる観測の結果、SCP-CN-2255の中心には一匹の水棲生物が存在する可能性があります。しかし、あらゆる探査機がCP-CN-2255の中心部に近づこうとすると、異常な効果はすぐに失われてしまいます。このため未だに中心部において有益な情報を得ることができていません。

異常な効果が発生している間、SCP-CN-2255内の水質と生態環境が周囲の流域よりも改善されます。また、生息地域から大きく離れた長江中下流域に生息しているジギョ（Tenualosa reevesii）、ハシナガチョウザメ（Psephurus gladius）、カラチョウザメ（Acipenser sinensis）、ヨウスコウカワイルカ（Lipotes vexillifer）、スナメリ（Neophocaena asiaeorientalis）などの希少な種の群れが観測できます。群れの規模は1970年代半ばから末頃の水準に達しています。異常な効果が発生している間に出現したこれらの生物は、周囲の時間帯にかかわらず昼間の活動を行います。

SCP-CN-2255内ではヨウスコウカワイルカが特に活発的²です。一匹の左側腹部に母斑がある幼体の雌のヨウスコウカワイルカがSCP-CN-2255内で他の個体と戯れる、餌を探す、稀に水面を跳ねている様子を複数回にわたって観測されています。

SCP-CN-2255の影響範囲から離れるか、SCP-CN-2255の異常な効果が中断されたとき、異常な効果が発生した後に出現した生物はすぐに消失する、または水草、普遍的な水棲生物かゴミに変化します。同時に、SCP-CN-2255が消失した当該流域は周囲の流域と同一の水質に戻ります。

2004/9/19更新：SCP-CN-2255は2004年7月12日の夜間に南京区間の長江での観測が最後になりました。カント計測機の観測結果によると、SCP-CN-2255の半径は徐々に縮小していき、最終的に当該地区の浜辺で消失したことが確認されました。

翌日、一匹の成熟した雌のヨウスコウカワイルカ³の死体がSCP-CN-2255が最後に消失したエリアの中心で打ち上げられている状態で発見されました。当個体の左側腹部には母斑があります。死体は発見時に周囲のヒューム値を僅かに下げて（99.12）いましたが、数分後には正常な数値に戻っていました。個体の死体は以降なんらかの異常を発現すことはありませんでした。解剖の結果、胃の中には大量のゴミと水草が含まれていることが確認されています⁴。

この後SCP-CN-2255現象が再度出現することはありませんでした。当オブジェクトはすでにNeutralizedに分類されています。

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