SCP-XXX-JP 防犯ブザー(セルフ)

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アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは標準収容ロッカーに収容されています。

説明: SCP-XXX-JPは楕円形(縦6cm×横4cm×厚み2cm)の携帯防犯ブザーです。通常の防犯ブザーと同様、本体下部のストラップ付き絶縁体ピンを引き抜くことにより内部回路が構成され作動しますが、SCP-XXX-JPはブザー音の代わりに、半径約5mの周囲に異常なフィールドを発生させます。

このフィールド内部に存在する生物は、自らの発声器官から出力可能な最大音量の声を発し続けます。この際、未知の方法によりフィールド内生物の呼吸器官へ酸素が供給され続けるため、呼吸のための発声の途絶や呼吸困難による窒息等は発生しません。なお、植物や昆虫等発声器官を持たない生物に対し、フィールドは異常性を発揮しません。フィールドは、絶縁体ピンの再挿入もしくは本体内部の電池の容量切れによって消失します。

SCP-XXX-JPは、201█年██月██日午前8時██分JR山手線(内回り)御徒町-秋葉原間の電車内において、降田莉乃氏(当時24歳)が痴漢被害を周囲に知らせるために作動させたことによりその異常性が確認されました。本SCP-XXX-JP作動により、降田氏がSCP-XXX-JPのピンを再挿入するまでの約38秒間、当時車内に乗り合わせていた乗客約120人が絶叫し続けました。これにより乗客のうち2人が意識を失い救急搬送され、約███人が健康被害を訴える事態となりました。本件はカバーストーリー「車両台車部の破損による異音発生」の流布および関係者全員への記憶処理によって完全に対処されています。

SCP-XXX-JPの製造・販売元や流通ルートについては現在調査中です。

補記: 降田莉乃氏へのインタビュー記録

対象: 降田莉乃氏

インタビュアー: エージェント・██

付記: 201█年██月██日の事件発生より約1時間後、SCP-XXX-JPの回収及び入手経路調査のため、エージェント・██が身分を偽装し、警察官として降田氏に聞き取りを実施。
 
<記録開始>

エージェント・██: それでは、記録を開始します。降田さん、お加減はいかがですか?

降田氏: はい、だいじょうぶです。……あ、あのっ、わたし、痴漢されて、怖くて、ブザー、使いましたけど……! あの防犯ブザーに、あんな機能があるなんて、ぜんぜん知らなくて……!

エージェント・██: 大丈夫です、落ち着いてください。本件に関しては不可解な点が多いので、現状、降田さんが大きな責を負うことはありません。ですのでまずは、降田さんがご存知のことをお教えいただければと。

降田氏: わ、わかりました。……えっと、なにを話せばいいんでしょうか?

エージェント・██: まずは、例の防犯ブザーをいつどこで手に入れたのか、教えてくれますか?

降田氏: あれ、アキバの駅の道端で配ってたんです。試供品とかって言って。貰ったのは結構前です。たぶん、去年の冬だったかな。防犯ブザーってだいたい千円くらいするものじゃないですか? だから、随分高いもの配ってるんだなぁって思いながら、貰った記憶があります。

エージェント・██: なるほど。ブザーの製造元や、配布していた業者に覚えはありますか?

降田氏: えっと、そこまでは正直……説明書みたいなものは包装と一緒に捨てちゃいましたし……。すみません、わたし、あんまり物覚えとか要領よくないもので……。

エージェント・██: ああ、いえいえ、お気になさらず。配布されていた時期と場所が分かれば十分ですよ。それと、可能であればブザーの現物をお預かりしたいのですが、よろしいでしょうか?

降田氏: はい、預かってもらえるのならぜひ! あんなもの、もう怖くて持ち歩けません! えっと、ちょっと待ってくださいね。[手持ちのカバンの中身を漁る] あ、あれ?

エージェント・██: 焦らなくて構いませんよ、ゆっくり探してください。

降田氏: は、はい、すみません、そそっかしくて。[カバンの中身を漁る] ……あ、これかな。[カバンの奥を漁る]……あれ? なにかに引っ掛かって……[カバンのさらに奥を漁る]

エージェント・██: ふ、降田さん、本当にゆっくりでいいですよ?

降田氏: あ、でも、もうちょっとで取れ……![カバンからなにかを強引に取り出そうとする]あ、やった、取れまし[カバンから勢いよく取り出されるSCP-XXX-JP。同時にカバン内でストラップが引っ掛かり、絶縁体ピンが抜ける]

エージェント・██: ォォォオアアアアアアアアアアアアアアオアアオアア1アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアエエエエアアアアアアアアアアア[以下絶叫]
降田氏: ィィィイアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアイイイイイアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアオエウアアアオエウアエアエアアオアエア2アアアアアアアアウウウウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア[以下絶叫]

[1分24秒間、エージェント・██と降田氏は絶叫しながら降田氏のカバンの中を捜索。その後、イヤホンに絡まった絶縁体ピンを発見、即時SCP-XXX-JPへ再挿入]

エージェント・██: [肩で息をしつつ、36秒かけて息を整える]

降田氏: [せき込みつつ、49秒かけて息を整える]

エージェント・██: ……………………お預かり、します。

降田氏:  ……………………お願い、します。

<記録終了>

 
 
 


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  1. portal:7704306 (14 Oct 2021 04:14)
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