「では次の方、どうぞこちらへ」
係員の女性は列に並ぶ一人に声をかける。
呼ばれた人物は、さも当然のように招待状と一丁の拳銃をトレーに置いた。
日本という国で銃が当然の様に出てくることはまず無い、これはこの場所が日本でありながら日本とは違う場所である事を暗に示していた。
「お客様、お手数ですが他に武器の類はお持ちで無いでしょうか。もしございましたらこちらの銃と一緒に横のトレーに置いていただきます」
「ああ、済まなかった。他の武装は無い、金属類も外した方が良いか?」
「いえ、構いません。ではそのままゲートにお進み下さい」
通り過ぎたゲートのランプは緑色を点灯した。
「…確認が取れました、こちらお客様のH&K Mk.23で相違ございませんね?」
「ああ、ありがとう」
「お客様…先に非礼をお詫びします。本当に男性でございますよね」
「男性ですよ、心も体も。大丈夫ですよ、昔からよく間違えられますし」
彼女が間違えるのも無理はない、彼の顔立ちは中性的で言われなければ女性と見間違えてしまう。
しかし、彼女は招待客のリストと彼のブラックスーツ姿を見ても未だに彼が男性ということが信じられなかった。
「改めて申し訳ございません。それではパーティをお楽しみ下さい、日景 慶様」
「おや、日景殿ではありませんか」
少し恰幅の良い老紳士が声を掛ける。
落ち着いた色合いの和装とハットの後ろから顔を覗かせる2人の黒服は「少しでも動いたら撃つ」と、明らかに日景と呼ばれた男へ殺意を飛ばしていた。
「西海様、お久しぶりでございます。この様な場所でお会いできて大変光栄です」
「そんなに畏まらなくていいですよ、しかしたった1年半でこの会合に招待されるとは。いやはや才能というやつは恐ろしいですなぁ、私も直ぐに追い抜かれてしまいそうだ」
「またまたご謙遜を。それに若輩者の私には不相応ですよ」
「そんな事は無いですよ。しかし日景殿、護衛の方はいらっしゃらない様ですが…」
「恥ずかしながら、私の部下は緊張で同席は難しそうでして。一応腕には自信がありますので、最低限の武装はさせて貰っています」
「そうでしたか、ではまた」
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任意A任意B任意C- portal:7695599 (08 Oct 2021 09:52)
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