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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 全てのSCP-XXXX-JP-Aはサイト-8181の低脅威度大収容室で収容されます。SCP-XXXX-JP-Aの異常性を意図的に発動させようとする実験は重要度が低いため推奨されませんが、行う際は映像記録と共に終了報告書を提出して下さい。
説明: SCP-XXXX-JPは異常性のある電子レンジとそれに付随して発生した現実改変、ミーム災害の総称です。以下、前述の電子レンジをSCP-XXXX-JP-Aと呼称します。SCP-XXXX-JP-Aは450mm×350mmの電子レンジです。現在は喪失が確認されていますが、クラスⅠ相当の現実改変能力を有していたと考えられています。下面に東弊重工のロゴマークが貼り付けられており、後述する異常性を除けば通常の電子レンジと同様に使用することが可能です。
SCP-XXXX-JPは202█年█月██日~██日の期間中、東弊重工によって日本国内ほぼ全てのサイトに設置されました。これらは一種の反ミーム的影響によってその異常性を秘匿され、財団に感知されぬままおよそ█0000台がほぼ全ての財団施設に持ち込まれたと見られています。
SCP-XXXX-JP-Aを使用する際、使用者は陰茎を露出することによって不明な原理により内容物を温める時間を100倍以上短縮させることが可能になります。そのため、SCP-XXXX-JP-Aの異常性を直接発動させられるのは男性に限ります。陰茎のサイズによって短縮される度合いも異なるようですが、詳細な実験は行われていません。
SCP-XXXX-JPによる現実改変の結果として、財団内には「陰茎を露出してSCP-XXXX-JPを使用することは正常である」という誤った認識が広まりました。日本支部内では98%以上の職員がSCP-XXXX-JPに罹患していたと推測されています。また、このミーム的影響はSCP-XXXX-JPが財団内に持ち込まれた202█年█月██日に財団に所属していた人員にしか影響を及ぼさず、Aクラス記憶処理剤によって完全な治療が可能です。全ての財団関係者に記憶処理が施されたため、現在SCP-XXXX-JPの影響を受けている人員はいません。
補遺XXXX-JP.1: 文書XXXX-JP
以下はSCP-XXXX-JP発生中、若村研究員によって記入された日記の抜粋です。若村研究員はSCP-XXXX-JP現象発生から█日後に財団に雇用されたため、SCP-XXXX-JPによる現実改変の影響を受けませんでした。
若村研究員の日記
日付: █月█2日 天気: 晴れ
財団に拾ってもらって、今日からようやくサイト-8181での仕事が始まった。財団には感謝しているし、恩返しがしたい。そう思って気合いを入れてデスクについた。右となりのデスクには10個くらい年上か?屈強だけど人柄のよさそうなおっさんがいて、優しく声をかけてくれた。財団ってもっと殺伐としてるものだと思ってたから、俺の緊張は一気に解けた。よかった。楽しくやっていけそうだ。そう思っていた。
でもその安堵は直ぐに崩れ落ちた。
簡単なオリエンテーションを受けてたら、直ぐにお昼の時間がやってきた。サイト内には食堂もあるらしいけど、男の方の先輩がレンチンでうどんを作ってくれるらしい。先輩が立ち上がって電子レンジに向かうと、俺も反射的に立ち上がってついていった。彼は洗練された手つきで冷凍うどんを盛り付け、電子レンジに丼をつっこみ、ドアを閉めた。タイマーをセットし、スタートボタンを押した。その瞬間だ。
彼は突如として股関に手を伸ばし、速やかにスライドしてチャックを下した。迷うことなく開かれたチン穴から出てきたのは、平常時でも7、8cmはあろうかという先輩の巨大な陰茎だった。俺は目を疑った。先輩の陰茎が静かに揺れ、電子レンジは「チン!」と気持ちのいい音を立てた。自動的にドアが開かれた。俺は先輩の股関から目が離せなかった。なぜ、なぜ。俺は先輩の股間にある陰茎の存在を未だ信じ切れなかった。どうして?先輩は「よし」と呟いて丼を取り出し、陰茎を股間に収容してから次の丼を突っ込んで、電子レンジを起動した。そしてもう一度同じ手順で陰茎をボロンした。電子レンジが「チン!」と鳴った。先輩は素早く陰茎を再収容し、俺に温かい方の丼を手渡してくれた。先輩がチンをボロンしてチンしてくれたうどんだ。
女の先輩が背後より現れて言った。「彼のうどんは絶品だからね」陰茎については一切言及しなかった。サイト管理官と何人かの職員が、今日搬入予定のSCiPについて、俺たちの背後で語り合っていた。決して収容違反の無いように。繰り返しそう言い合っていたが、俺は眼の前で起こっている陰茎の収容違反を指摘したかった。彼らもまた、陰茎については一切言及しなかった。俺は気が狂ってしまったのか?いや、俺ではなくみんなが狂ってしまったのか?オフィス内の誰も、この異常事態に注意を向けていないようだった。
先輩は俺に、「陰茎を露出することであたため時間を早めることができる電子レンジ」について教えてくれた。俺は頷きはしたものの半信半疑だ。財団が、よりによって財団ともあろう組織が、こんな酔狂なアノマリーを開発する訳がないだろう。だが彼の発言は効果抜群だった。俺は財団全体が狂ってしまったのを知った。たとえそれを信じていなくても、新人が先輩から教えられたことがどんなに大きな影響力を持つかは想像に難くない。
俺には「なんで陰茎を露出しているんですか」なんて訊けなかった。同調圧力が、あの空間が陰茎の露出を肯定していた。俺はその空気に抗えなかった。それが少し怖い。財団という少し変わった場所、俺がいままでいた世界とは全く異なる組織に来た覚悟はあった。でもその覚悟は違う。異なり方が違うんだ。俺は決して先輩の陰茎を見てしまうことを覚悟していたんじゃない。
俺は一体どうすればいいんだろう。
若村研究員の日記
日付: █月█7日 天気: 晴れ
今日は他のサイトで泊まり込みの研修に行ってきた。研修先はサイト-8132。つまりこの日記はサイト-8132のベットの上で書いている。不安もあったが、同い年の友人ができたのでその不安もすぐに消し飛んだ。
一難去ってまた一難。今はまた別の大きな不安に悩まされているのだが。
事は昼休みに起こった。友人、仮にSと呼ぶ、に誘われて俺たちは食堂へ昼食に向かった。俺が食堂中央に鎮座する電子レンジを確認して(もちろん、それは例の電子レンジだった)メニューを眺めていると、背後からサイト-8132の先輩が話しかけてきた。曰く「8132に来たのならまずはから揚げ巻きを食せ」と。俺たちは特に拒む理由もなかったのでそのから揚げ巻きを注文した。
先輩は「是非温めてから食うんだな」と言った!Sと電子レンジに向かった。Sも俺も2本ずつ購入していた。彼はまず俺にレンジを使用するよう勧めた!
俺には無理だった。俺は必死にこの状況から逃れる方法を探したが、彼は不思議そうな顔をして――それは全く純粋に不思議がっている顔だった――数回俺を促した。俺は「キツいズボンを履いてきちゃった」と言い訳をし、通常通り使うからと、なんとか自分のナニを露出することを避けた。彼は苦笑し、自身の陰茎を犠牲にして俺のから揚げ巻きを温めた。その時の衝撃的な光景は、思い出したくもない。
から揚げ巻きは美味かった。
彼は至って普通の人間だった。財団外でもああいう好青年はいくらでも見られるだろう。俺は寧ろ彼らに嫌悪の目線を向けていたことを恥ずかしく思う。俺にはもう、彼の行為、彼らの行為というべきか?「陰茎を露出して電子レンジを使用する行為」を異常とは言い切れない。その行為は当然の習慣であり、正常性を何より重んじる"財団"で堂々と行われていることなのだ。俺が異常なんだ。
補遺XXXX-JP.2: 映像記録XXXX-JP
以下はSCP-XXXX-JPに関係する映像記録の抜粋です。
映像ログ書き起こし
付記: 当映像はサイト-8181監視部門オフィスに設置されていたカメラによって撮影されたものである。
<抜粋開始>
[若村研究員がオフィス内に進入する]
若村研究員: 先輩、ただいま帰りました。
佐々木研究員:1 おお、おかえり。8132はどうだったか?
若村研究員: 向こうで俺、大事なことに気づきました。今まであった悩みが晴れたんです。生まれ変わったような気分ですよ
佐々木研究員: 生まれ変わった?[笑い声]そいつは良かったな
若村研究員: あ、でもなんだか今は周りが変わったような気の方がしますが
佐々木研究員: たった2日ぶりとは言え、久しぶりの監視部門だ。そういうもんだろ
若村研究員: そうですね
[しばらくの間若村研究員は荷解きをし、佐々木研究員は作業を続行する]
[昼休憩のチャイムが鳴る]
佐々木研究員: 若村、昼飯はまだ食べてないんだろ?なら俺が作ってやる。ついてこい
若村研究員: あ、先輩!
佐々木研究員: どうした?
若村研究員: 今日は俺が作りますよ。たまにはいいでしょ?
佐々木研究員: 気持ちはありがたいが、ダメだ。俺と同等の技術を身につけるまではな
若村研究員: じゃ、じゃぁ、レンチンくらいはさせて下さいよ
佐々木研究員: 何でそんなにレンチンしたいんだ?まぁいいが
[若村研究員と佐々木研究員、並んでオフィス隅の給湯室へ向かう]
[佐々木研究員は冷凍うどんやその具を丼に盛り付ける]
佐々木研究員: さぁ、後は温めるだけ。頼んだぞ
[若村研究員がしばらく沈黙する]
若村研究員: 先輩、俺、最近嫌な妄想に悩まされていたんです。自分以外の人がみんな異常になってしまったっていう。でも最近気づいたんです。異常なのは俺だったんだって
佐々木研究員: 若村?
若村研究員: 財団に来てよかったです。俺は変われました。…えいっ
[若村研究員が突如として股間に手を伸ばし、ズボンを下ろして陰茎を露出させる]
佐々木研究員: おい!?何やってるんだ!
[付近の職員が振り向き、叫び声が上がる]
若村研究員: え?何って、レンジでチンしてるんですよ?
[若村研究員の陰茎が佐々木研究員や職員たちの方角へ向けられ、叫び声がさらに大きくなる]
佐々木研究員: ちょっ、取り敢えずそれ仕舞え!
若村研究員: どうしたんですか?こんなの異常でも何でもないでしょ?って、わ!
[近くにいた職員によって若村研究員が取り押さえられる]
[若村研究員に鎮静剤が打たれ、部屋の外へ連行される]
<抜粋終了>
映像ログ書き起こし
付記: 当映像はサイト-8181拘束室に設置されていたカメラによって撮影されたものである。
<抜粋開始>
[若村研究員がうめき声と共に目覚める。若村研究員は手足の拘束を解かれた状態で精密検査用拘束台に置かれている]
十時研究員: あ、起きた?若村君、君がなにしたか覚えとる?
若村研究員: え、え、あの、あなたは?
十時研究員: 私は十時。とある除外サイトの研究員やね
若村研究員: 除外サイト?
十時研究員: 君向けに簡単に説明すると、でっかいスクラントン・ボックスかな。現実改変系オブジェクトに対抗するための施設
若村研究員: 現実改変…
十時研究員: 新人オリエンテーションでやったやろ?人々の認識ごと書き換えることもある、恐ろしい現象。本題に入るけど、君はこの現象の一番の被害者なんよ。正確に言えば、君以外の全員が被害者なんやけど
若村研究員: ちょっとよく分かりません。一番の被害者なのに?僕は被害者じゃない?どういうことですか?
十時研究員: 君はこれを聞いて傷つくかもしれんよ?知らん方が幸せなことはいっぱいある。それでもいいって言うなら話すけど
若村研究員: [数秒の沈黙]お願いします
十時研究員: うん。君はね、ここ近辺のサイトでは唯一、除外サイト職員以外でSCP-XXXX-JPに感染せんかった人物なんよ。君以外の人たちはみんなSCP-XXXX-JPの影響を受けて、あるミーム汚染に罹患していた。君から見れば、財団職員全員がまるで狂人のように見えたんやないかな。でも大多数を占めるSCP-XXXX-JP患者から見れば、君だけが狂っていた。そういう訳やね
若村研究員: ん…。まだちょっとよく分かりません。SCP-XXXX-JPってのは何なんですか?その、ミーム汚染っていうのは
十時研究員: 「陰茎を露出して電子レンジを使用する行為は正常である」
若村研究員: あっ
十時研究員: 心当たりあるやろ?これがミーム汚染の具体的な内容。現実改変能力を持った電子レンジがこのミーム汚染を財団内で拡散させてたってのが種明かしやね
若村研究員: じゃぁ、僕だけが感染しなかったのはどうして
十時研究員: これはまだ予想の領域を出らんのやけど、君が財団に就職したのは█月█2日やろ?そしてこの現象が始まったのは█月██日。恐らくこのミーム汚染は█月██日かそれ以前に財団にいた人間にしか効果を及ぼさんのやろうね。君はタッチの差で助かった。私は除外サイトにおったけん。だからこそ現実改変の仕業だって分かったんやけど
若村研究員: なるほど…。大体は理解できたと思います
十時研究員: うん。聡明でよろしい。やけどいまいち状況が掴めてないみたいやけん、可哀想やけど補足しとくね
若村研究員: え?
十時研究員: 私は除外サイト職員。SCP-XXXX-JP減少の影響を受けなかった数少ない人物としてこの異常の解決を図った。数少ない仲間たちと頭を悩ませあって、取り敢えず記憶処理剤を使ってみることを思いついた。適当な職員に使ってみたら、予想は的中。解決方法は分かった
十時研究員: やけどね。除外サイトに置いてある記憶処理剤の量なんてたかがしれとる訳。私らは何としてでも全財団職員分の記憶処理剤を手に入れなければならなかった。O5を記憶処理すれば話は早いけど、セキュリティクリアランスがそれを拒んだ。だから…こんだけ解決が遅れたわけやね
若村研究員: ひょっとして今言い訳してます?
十時研究員: 何を言う。終了報告と言いなさい。…今から大事なこと言うけんね?事態が解決したのはちょうど昨日。昨日、財団はようやく正常になった
若村研究員: ん?昨日?
十時研究員: ようやく分かってきたみたいやね。そう、 昨日財団は正常になった
若村研究員: つまり、今日財団は正常だった
十時研究員: そう。君は正常だった財団でナニを露出した
若村研究員: [叫び声]
十時研究員: 日記読んだよ。可哀想にね。せっかく勇気を出してあんなことやったのに
若村研究員: [嗚咽]やめてください
十時研究員: 大丈夫。君はずっと正常やった。監視部門のみんなには後で記憶処理剤をもう一回撒いといてあげるけん
若村研究員: なんで…なんであと二日早くやってくれなかったんですか
<抜粋終了>
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アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7674459 (14 Oct 2021 07:29)
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