アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは標準遺体保管チャンバーで保管されています。
説明: SCP-XXXX-JPは20██/██/██に自殺した真桑友梨佳氏の死体です。死因はロープを用いた縊死であり、遺書と思われるノートの記載から自殺と判断されましたが、後述するSCP-XXXX-JP-1によって当該ノートは切り取られており、自殺に至る経緯は不明です。SCP-XXXX-JPおよびSCP-XXXX-JPが縊死に用いたロープは未特定の菌類によって覆われており、腐敗の進行が停止しています。
SCP-XXXX-JPの消化管内や気管支内などの開口部にはハキリアリに類似する実体(以下SCP-XXXX-JP-1と指定します。)が営巣しています。SCP-XXXX-JP-1は通常のアリ類のコロニーと異なり、女王アリが確認されていませんが、不明な機序によってSCP-XXXX-JP体内で増殖します。この増殖プロセスの観測には成功していません。
SCP-XXXX-JP-1はSCP-XXXX-JPを除いた最も近くにあるヒトの死体に向かって行列を作ります、当該死体へとたどり着いたSCP-XXXX-JPは近傍にある紙類と当該死体内に残存している血液を用いて陰陽道等で用いられる呪符に類似する物体(以下SCP-XXXX-JP-2と指定します。)を制作します。これには通常のハキリアリが行う植物の葉を切り取り巣へと運搬する作業と同様、それぞれの作業に対して適応したサイズの個体間が協力して作業を行います。大型の働きアリは紙類の切断と死体内の血液を採取するために死体皮膚を傷つける作業を担当し、中型の働きアリは大型の働きアリによって切断された紙類のより細かい加工や血液を用いた文様の描写を担当、小型の働きアリはより精緻な作業を担当します。制作されたSCP-XXXX-JP-2は巣であるSCP-XXXX-JPへと持ち帰られ、巣内部へと輸送されます。
非異常のハキリアリは、俗にアリタケと呼称される共生菌類を巣の内部にて栽培して食料とするために、周囲の植物の葉を切り取って巣へと輸送して肥料にするという特殊な生態を持ちます。これは本来アリが消化できない植物の葉を菌類に消化させることで、環境にありふれた植物の葉を食料へ変換し莫大な食料源を確保しています。
一方でSCP-XXXX-JP-1によるSCP-XXXX-JP-2の製作及び運搬は食糧生産に寄与するとは考えにくく、当該行動が持つ意義を確認するために行われた観測ではSCP-XXXX-JP-2の輸送によって、SCP-XXXX-JPおよび死体が存在する環境中のMorris値1に変動が存在することが確認されました。ただし、これらのMorris値の変動には当該環境下における霊的実体の数量と相関がなかったこと、SCP-XXXX-JPを霊的に隔離してもSCP-XXXX-JP-1の増殖が見られたことなどから、当該行動には霊的実体の捕食等の適応的意義はないと推定されています。
当該行動の適応的意義が不明なこと、およびSCP-XXXX-JP-2に陰陽道における呪術的作法に類似の特徴が確認されることから、SCP-XXXX-JP-1は何らかの超常団体によって作成された懸念が存在します。
追記: 戦術神学部門により、SCP-XXXX-JP-1によるSCP-XXXX-JP-2の製作及び運搬によって生じるMorris値の変化の機序が解明されました。SCP-XXXX-JP-2は神道上の「穢れ」という概念を運搬する装置であると推定されています。神道において死や血液は穢れに繋がるとされています。再現実験においてSCP-XXXX-JP-2に記された文様には概念上の穢れを保持する機能があると確認され、運搬されたSCP-XXXX-JP-2によって充分以上の穢れが蓄積された地点が神道上では黄泉の国と見做されることによって環境の霊子親媒性が向上し、Morris値の増減に関与すると確認されました。
このことから、SCP-XXXX-JP-1は「穢れ」を収集する目的で作成されたと推測されました。
追記2: SCP-XXXX-JP体内のSCP-XXXX-JP-2に用いられた紙類を解析した結果、日本生類創研プロジェクト番号-C-0420 「ザンエアリ」との記述が確認されました。当該情報に基づいた日本生類総研への諜報活動により、以下の文章を入手することが出来ました。
プロジェクト番号-C-0420 「ザンエアリ」研究報告書
第一章 実験目的と利用生類
第一節 背景
一般に生物の強い負の感情と異常性の発生頻度には正の相関が存在し、研究および生類創成におけるノイズとして知られている。慣例的にこの現象に対しては不必要な異常性の発現を抑えるために生類に抗不安薬を処方するなどの対策が行われているが、当該現象の利用に関しては負の感情の定量化が困難である点、発生する異常性に規則性が確認できない点から困難とされていた。
負の感情は人間社会にありふれた存在であり、これをリソースに変換することが出来れば新規パラリソースの開拓となり途方もない技術革新となり得る。
第二節 目的
環境中の負の感情のリソース化を目標とし、中間目標として環境中の負の感情の集積およびその利用方法を確立する。
第三節 方法
強い負の感情の集積を目的とし、自殺企図を表明している人物を捜索して負の感情を集積する。感情リソースの輸送方法が確立していないため、中間目標として既に確立している宗教的な穢れの概念の輸送を行うことでデモ機として運用し、最終的な製品への応用を確立する。
第四節 使用生類
元生類: テキサスハキリアリ(Atta texana)
葉の輸送と菌類の栽培に関わる機能を流用して、宗教的な穢れの輸送に利用可能な物品の製作と輸送を実施させる。
第二章 創成生類概要
第一節 ザンエアリ概要
学名: Zanneari joicle Ono, 2012
説示: ザンエアリは日本生類総研超常資源開発部門による成果物である。自殺企図を表明している人物を探索し、当該人物の自殺後に死体内に残留した血液と周囲の加工可能な物品を用いて宗教的な穢れを輸送する。
充分以上に穢れが蓄積した地点においては霊的実体の発生率および定着率の向上、祟りに代表される宗教的超常現象の発生率の向上などの影響が発生するため、現時点でもファーテリティ・ダウンフォール施術などと同様に他者への加害に利用する製品として販売することが可能である。
当該文章から、SCP-XXXX-JP-1への日本生類総研の関与、および日本生類総研が一般社会の人間の負の感情をリソースとして収集する計画を策定していることが確認されました。
一般に、人間のネガティブな感情は非意図的なアノマリーの発生要因として挙げられます。これにはネガティブな感情はポジティブな感情に比べて発生頻度が高く、かつ記憶に残りやすいことから、集団による現実改変や怪談実体に代表されるネガティブな感情を捕食するピスティファージ実体を誘引しやすいことが理由として挙げられます。
この事実が確認されて以降、財団倫理委員会は何度も一般市民のネガティブな感情を抑制する政策の提言を受け取ってきました。これに対する倫理委員会の回答は一つです。財団が掲げる理念である確保・収容・保護は異常存在を一般社会から保護するだけではなく、一般社会の日常を保護することも含まれます。異常存在の発生率を低減するために一般社会への介入を行う事は認められません。
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- portal:7633340 (04 May 2022 14:33)



