SCP-2416-JP - ゴミのような人

SCP-JP SB3 » RuRIのお部屋 » SCP-2416-JP - ゴミのような人

現在このページの批評は中断しています。

クレジット

タイトル: SCP-2416-JP - ゴミのような人
著者: ©︎RuRItech does not match any existing user name
作成年: 2022

アイテム番号: SCP-2416-JP

オブジェクトクラス: Keter Neutralized

特別収容プロトコル: 現在、SCP-2416-JPの完全な収容は不可能です。財団はインターネット上でのSCP-2416-JPによる被害を常時調査し、被害が確認された場合、即座に被害者への記憶処理及び周辺市民へのカバーストーリー「コスプレイヤーの奇行」の適応が行われます。 SCP-2416-JP-Aが死亡したことによりSCP-2416-JPは無力化したため、収容は不要です。(詳細は補遺2を参照)

説明: SCP-2416-JPは、ゴミ箱に本来想定されていないゴミが投入された際、及びゴミが道端に不法投棄された際に、極稀に発生する現象です。SCP-2416-JPの概要は以下の通りです:

SCP-2416-JPの対象となるゴミ箱内部からアニメ作品「天空の城ラピュタ」に登場する悪役、ムスカ大佐のコスプレをした男性の人型実体(以下、SCP-2416-JP-A)が出現し、ゴミを投入した人物(以下、対象)に対し「ゴミをしっかりと分別しろ」「お前一人が分別をしないだけで環境に多大な影響が及ぼされる」等と叱責し、対象の目の前で投入されたゴミを本来入れられるべきゴミ箱に移動する。突然の出来事に対象は戸惑い、多くの場合は反抗的・懐疑的な態度を取るが、明確に反省の意を示す場合もある。
上記の発言に対し対象が反省の意を示さなかった場合のみ、SCP-2416-JP-Aが半ば強制的に対象を連れ最寄りのゴミ処理場に瞬間移動し、対象に対しゴミはリサイクルされ資源に変化すること、現在社会全体において資源が不足しているということ、ゴミを分別しないと環境のみならず社会に迷惑がかかることを告げる。対象は多くの場合明確に反省の意を示し、「今後はきちんと分別を行う」等と発言する。その後、SCP-2416-JP-Aはその場から消滅し、対象は元の場所に戻される。
その後、対象は実際にゴミの分別をきちんと行うようになったとの報告がある。なお、対象が再びゴミ箱の中に本来想定されていないゴミを投入した際、再度SCP-2416-JP-Aが出現し「お前のような者にはほとほと呆れた」「好きにするが良い」などど告げ、直ぐにその場から消滅する。

SCP-2416-JP-Aには財団の存在が感知されているらしく、SCP-2416-JP-Aを収容する試みは現在まで成功していません。

発見経緯: SCP-2416-JPはソーシャルネットワークサービス「Twitter」上の「ムスカ大佐」の画像とともに投稿された、以下のツイートにより発見されました。

俺がゴミ処理場に就職したのは、小学生だった時の俺が空き瓶を燃えるゴミの箱に入れたのを注意してくれたお兄さんがいたからだ。彼は俺をゴミ処理場に連れて行って、分別をしないと資源回収が出来なくなると伝えてくれた。俺はゴミを資源に還元する姿に感動して、この仕事に就くことを決めたんだ。

この投稿には1604リツイート、685いいねが付き、リプライ欄ではSCP-2416-JP-Aの発見事例やそれに対する憶測が飛び交い、一時的にSCP-2416-JP-Aの存在は都市伝説となり、財団にSCP-2416-JPの存在が判明するに至りました。なお、その後SCP-2416-JPに関する情報は削除され、関係者にはカバーストーリー「ネタツイ」が適応されました。

補遺1: インタビュー記録

以下の文書はSCP-2416-JP-Aに対するインタビュー記録です。なお、当インタビューを行う際は意図的にSCP-2416-JPを発生させています。

インタビュー記録2416-JP

日付: 2020/█/██

<記録開始>

SCP-2416-JP-A: お前は今ゴミの分別を、面倒だからといって、わざと間違えたな。
無符研究員: はい。

SCP-2416-JP-A: それは環境を歪め、社会に多大な迷惑を掛ける卑劣な行為だ。お前自身には悪気がなかったとしても、社会や環境に一度掛けてしまった損害は取り消せないんだぞ。

[SCP-2416-JP-Aが無符研究員の捨てたゴミを入れるべき場所に移動する。]

無符研究員: 申し訳ございません。

SCP-2416-JP-A: 分かったらこの先二度とこのような行為を行うな。

無符研究員: ところで質問なのですが、貴方は何故、間違ったゴミを捨てる人に対しこのような指導を行うのですか?

SCP-2416-JP-A: それはなぁ…… [3秒間沈黙] 私はゴミをきちんと分別しなかったり、ゴミをポイ捨てしたりする馬鹿な奴らが、本当に大嫌いだった。文字通りゴミのような人間だとすら思ったさ。だが、ただ闇雲に批判をしたって仕方がない。そんなことをしたって奴らは同じことを繰り返すだけなんだ。

無符研究員: だから、この様な指導を行なっていると?

SCP-2416-JP-A: その通りだ。

無符研究員: なるほど。では、何のためにこのようなコスプレを?

SCP-2416-JP-A: それは、その…… [1秒間沈黙] 趣味だよ。悪いか?

<記録終了>

終了報告書: やはり、SCP-2416-JP-Aは自身の善意に基づきこのような行動を行っているようです。周囲の人間からしたら傍迷惑であることは間違いありませんが。

補遺2: 事件記録2416-JP

2020/█/██、ソーシャルネットワークサービス「TikTok」上で、SCP-2416-JPとの関連性が疑われる不審な投稿が見られました。内容は、10代後半と見られる少年2名(以下、順に少年A、少年B)が、SCP-2416-JP-Aが身につけている衣服にライターで火を付け、悶え苦しむSCP-2416-JP-Aを蔑笑するというものです。その後TikTok上の該当する投稿は削除され、視認した人物にはカバーストーリー「文字通りの炎上商法」の散布が行われました。以下がその詳細です:

<記録開始>

SCP-2416-JP-A: 話を聞いているのか。お前らがきちんと分別をしないだけで、多くの人々が迷惑するんだぞ。
少年A: 今ムスカのコスプレしたキモいおじさんに絡まれてまーす。

SCP-2416-JP-A: 聞いているのか!!

[少年Aがライターを取り出す]

少年B: [小声で] 火付けちゃえ。付けちゃえ。

[少年AがライターをSCP-2416-JP-Aの着用している衣服に接触させる]

SCP-2416-JP-A: おい、お前ら、一体何をするつもりだ。

[SCP-2416-JP-Aの着用している衣服に火がつく。SCP-2416-JP-Aは大声で悶え声を上げる。]

少年B: [笑い声] 立場逆転、立場逆転。

SCP-2416-JP-A: おい、目が痛い、目が、

少年A: [笑い声]

[以後、意味のない会話が含まれるため省略]

<記録終了>

当事案の後、埼玉県██市において焼き焦げたSCP-2416-JP-Aが着用していた衣服及び、それを着用した1体の人間の焼死体が見られました。その後SCP-2416-JPによる被害は見られなかったことから、SCP-2416-JP-Aが死亡したためSCP-2416-JP自体も無力化したと見なされ、SCP-2416-JPのオブジェクトクラスはNeutralizedに再指定されました。なお、少年A及び少年Bの姿は確認されず、逮捕されたという報告もなかったため、現在少年A及び少年BはPoI-81██-1, -2に再指定され、財団による捜査が行われています。

タグ: scp jp neutralized 人間型瞬間移動
リサイクルコンテスト2021参加作品です。sakapon様の｢異災来(イサイクル)｣をリサイクルしました。