愛と食と、破滅

このページの批評は終了しました。

rating: 0+x
blank.png

アイテム番号: URA-XXXX

オブジェクトクラス: 審議中

暫定収容プロトコル: URA-XXXXは標準的な小動物用死体保管ケージに冷凍状態で収容されます。

説明: URA-XXXXはイエネコ(Felis silvestris catus)の死体です。毛色は白一色ですが、額に黒の虎柄模様が入っています。

URA-XXXXは身体の形状を変形させる能力を備えていたと推定されます。現状、異常性はURA-XXXXの生前に飼育関係者が残していた記録によってのみ確認可能です1。財団収容後の検査では再活性化の兆候は確認されていません。

URA-XXXXは東京都██区██町在住の神之柄 晴香氏により飼育されていましたが、晴香氏の自宅で事件2が発生し、警察による捜査が入ったことで異常性に関する記録が回収されました。関連記録を精査の上、異常性を宿していたと思われる実体が財団のエージェントにより死体の状態で収容されました。

発見後の調査で、URA-XXXXは晴香氏の夫3である神之柄 拓真氏によって、氏が通うボクシングジム付近で拾われたことが確認されました。結婚後は拓真氏と晴香氏の両者により飼育されていましたが、別居後は晴香氏に引き取られた模様です。

外部記録ファイル
本記録群のうち、記録1は拓真氏のSNSから、記録2は晴香氏の玄関内に設置されていた監視カメラから回収されました4

外部記録1

記録日時: 2020/12/13

記録種別: テキストチャット(1対1形式)

話者: 神之柄 拓真 / 逆斑 綾人5

補足: URA-XXXXに関係のある箇所のみ表示。

付記: 綾人氏の異常性に関する記憶は処理済み。綾人氏からの情報拡散は確認されず。

<ログを表示>

拓真氏: で、あのメリーちゃんのことなんだけど

綾人氏: 持ってかれた猫?いい加減忘れろって。

拓真氏: いや、なんとかなんないかね

綾人氏: 前からだけどさあ、そこまでこだわる理由がわからんのだけど。

拓真氏: 絶対誰にも漏らさねーって約束できます?

綾人氏: 漏らす相手がいないことくらい知ってんだろ?

拓真氏: んな悲しいこと言うなよ…まああれだよ、変なんだよ

綾人氏: それはお前さんのことだろ。

拓真氏: いやなんかさあ、毛の色とか形とか変わんだよ、色々

綾人氏: はあ?キメた?

拓真氏: ヤッてねぇーってか本当だって、突然三毛猫になったり手が翼になったりすんの!

綾人氏: でっかくなったりとか?

拓真氏: それはないな、何度も見てるけどでかくなったりちっさくなったりはしてない

綾人氏: 仮に本当だとして、病院とか行ったの?お前さんじゃなくて、猫の。

拓真氏: そんなん実験台にされちゃうだろ?だから誰にも言ってないス

綾人氏: んまあ変身した時の動画とか見せないと信じてくれないと思うけどね。

拓真氏: 何も残してないからそこは別に良いんだけど、ハルが見ちまったかどうか不安なんだよ

綾人氏: カミサン知らないの?

拓真氏: やんわり聞いたことあるけど知らないって言ってたから、メリーちゃん俺の前でしか変身してなかったっぽい

綾人氏: それじゃ、なんで不安なんだよ。

拓真氏: もしなんかの拍子に見ちまったら、ハルは必ず病院連れてくだろうからさ、そこがね……一番辛い時からずっと一緒だったからさ、あいつには幸せに暮らしてほしいんだよ

綾人氏: 研究所のケージも案外いいとこかもよ?てか、カミサンの扱い悪いなおい。

拓真氏: 洒落んなんねえって、そんなわけないってわかるだろ?あと、ハルは俺が不幸にさせちまって、もう取り返しがつかないとこまで来ちゃったから、後付で幸せを願うのも違うかなって思ってさ…だからせめてメリーちゃんだけはって思うんだけども

[以下関係性の低い話題の為省略]

外部記録2

記録日時: 2020/12/19

記録種別: 映像媒体

補足: カメラに録音機能が無く、音声は記録されていない。

<再生開始>

<晴香氏の自宅邸内が映っている。>

[重要度が低い為割愛]

<拓真氏が来訪し、晴香氏の父親である神之柄 浩司氏が対応する。数分間、玄関先で応対が行われる。>

<浩司氏が客間の扉を開け、手招きする。拓真氏はそれに続いて客間に入っていく。>

[30分間変化なし]

<廊下奥の階段から晴香氏が降りてきて客間を入ろうとするが、台所から現れた母親の神之柄 夏江氏が制止し、耳打ちする。>

<晴香氏は階段を登って戻っていき、夏江氏は晴香氏を見送った後、客間に入っていく。>

[20分間変化なし]

<浩司氏と夏江氏が拓真氏を抱えた状態で客間から現れ、そのまま浴室へ運び込む。この間、拓真氏は抵抗する様子を見せない。>

<浩司氏が浴室から出て台所に入った後、黒い袋と猫砂6、及び不明な物品を携えて浴室に戻っていく。>

[50分間変化なし]

<浩司氏が浴室を出て客間に戻る。また、夏江氏は浴室を出て一旦台所に寄った後、飲料物を携え客間に入る。>

<URA-XXXXが階段を降り、浴室に走っていく。晴香氏がURA-XXXXを追いかけるように階段を降りてくるが、浴室を覗いた後、直ぐに階段を駆け上がっていく。>

[10分間変化なし]

<身長180cm程の筋肉質な人型実体が浴室から現れ、監視カメラを凝視する。眼球が突出している他、体中の皮膚が裂けて皮下組織や臓器が露出し、体液が滴っている。額には黒の虎柄模様が確認できる。>

<人型実体が客間に入っていく。>

<画面が大きく数十回揺れる。>

<人型実体が客間を出る。台所に一度寄った後、階段を登っていく。>

<間をおいて、画面が小さく小刻みに十数回揺れる。>

[5分間変化なし]

<URA-XXXXが階段をおぼつかない足取りで降りてくる。全身が血液で濡れており、右前脚の上腕から先が欠損している。途中、足を滑らせて階段を転げ落ち、対象は階段下で動かなくなる。>

<暫く間をおいてURA-XXXXは這いずりながら浴室に向かうが、十数cm移動したところで動きが完全に止まる。>

<再生終了>


    • _


    コメント投稿フォームへ

    Add a New Comment

    批評コメントTopへ

ERROR

The kkkubo's portal does not exist.


エラー: kkkuboのportalページが存在しません。利用ガイドを参照し、portalページを作成してください。


利用ガイド

  1. portal:7618126 ( 28 Aug 2021 04:19 )
layoutsupporter.png
Unless otherwise stated, the content of this page is licensed under Creative Commons Attribution-ShareAlike 3.0 License