アイテム番号: SCP-003-MM
クリアランスLv2: Restricted
オブジェクトクラス: Euclid
攪乱クラス: 1/Dark
リスククラス: 4/Danger
特別収容プロトコル: SCP-003-MMは、██県██市の██山中腹に新たに建設された生物収容エリア-████の標準的なサイズの収容室に収容されます。収容室の環境は、SCP-003-MM-Bに使用されたオオカミにとって理想的と思われる環境に維持してください。エリア内には体胴長160cm体重50kg程度のタイリクオオカミ(学名: Canis lupus)を飼育するためのセクターを用意することとします。
SCP-003-MMが肉体的に死亡した場合、セクター内のタイリクオオカミを使用して、4日以内にSCP-003-MM-Bを完了してください。セクター内のタイリクオオカミすべてが、SCP-003-MM-Bに適さず、SCP-003-MM-Bを完了することが難しいと判断された場合、Cクラス職員3名以上の許可の下Dクラス職員をSCP-003-MM-Bに使用することが認められます。
████/04/17以降、SCP-003-MMを6日以上SCP-003-MM-Aのままとしておく実験は、その危険性のため、原則的に許可されていません。
説明: SCP-003-MMは、知能の極めて高いオオカミです。少なくとも財団職員と問題なく会話できる程度の知能を有していることが判明しています。生態は一般的なオオカミと同様だと推測され、DNAや構成物質などの物理的な特異性は確認されていません。████/05/23の計測において、体胴長163.2cm体重50.4kgでしたが、SCP-003-MM-Bの前後で変動することに注意してください。SCP-003-MMの特異性は不明である点が多く、予測されていない理由で収容違反が発生する可能性があり、特別収容プロトコルの改善のため、████博士率いる003-MM研究調査専門チームが結成されています。
SCP-003-MMの特異性は、肉体的に死亡したときに発現します。SCP-003-MMは肉体が死亡すると、クラスAレベルⅢ霊的実体(SCP-003-MM-A)が生成されます。SCP-003-MM-Aの行動様式については補遺003-aを参照してください。SCP-003-MM-Aは、捕食と酷似した動作とそれによって起きる現象(SCP-003-MM-B)を完了すると、疑似的に蘇生します。SCP-003-MM-Bについては補遺003-bを参照してください。
SCP-003-MMは、████/08/22に██県██市の██山中腹の森の中で確保されました。特異性のある動物が暴れているという情報を入手した機動部隊Iota-9("カサルティリオ")が現場へ向かい、ニホンオオカミ(学名: Canis lupus hodophilax)の姿をしたSCP-003-MMを発見しました。また、周囲には世界オカルト連合の構成員のものと思われる██人の死体があったと報告されています。その後、SCP-003-MMは機動部隊Iota-9によって収容され、近隣住民にはAクラス記憶処理が施されました。████/08/23以降、財団によって██山は封鎖されることになりました。
補遺003-a: 以下の表は、SCP-003-MM-Aの標準的な行動様式を説明するために記載されています。
行動様式 | |
---|---|
フェーズ1 | SCP-003-MM-Aが生成されてから0~1日程度経過した時点での行動様式です。体胴長160cm体重50kg程度のオオカミを探して周囲を動き回ります。小柄なオオカミや他の生物には、全く興味を示しません。 |
フェーズ2 | SCP-003-MM-Aが生成されてから2~3日程度経過した時点での行動様式です。フェーズ1よりも小柄なオオカミにも興味を持つようになります。他の生物には、ほとんど興味を示しません。 |
フェーズ3 | SCP-003-MM-Aが生成されてから4~5日程度経過した時点での行動様式です。他の生物にも興味を示しています。特にイヌ科の生物に強い興味を示します。 |
フェーズ4 | SCP-003-MM-Aが生成されてから6日程度またはそれ以上経過した時点での行動様式です。あらゆる生物を[編集済]します。 |
それぞれのフェーズにおいて、探している対象が見つかると即座にSCP-003-MM-Bを実行しようとすることから、SCP-003-MM-AはSCP-003-MM-Bを最大の目的として活動していると推測されています。また、SCP-003-MM-Aが生成されてから経過した時間が長くなるにつれ、知能が極端に低下していき、上述の目的のために非常に攻撃的なものを含むあらゆる手段を用いるようになることが判明しています。
補遺003-b: 以下のファイルは、████/08/22にSCP-003-MMを収容した後に、エージェントによって回収された文書を現代語訳および要約したものであり、SCP-003-MM-Bに関する重要な参考資料として記載されています。
題名: 狗神祭事記録
内容: ██山に災いをもたらす悪霊が住み着いていたため、狗神家の巫覡が狗吠王を招来した。そして、悪霊を食べてもらう代わりに、彼が受肉するために必要な器を提供するという契約を結んだ。山が大きく唸るのは彼の遠吠えであり、狗吠王と呼ばれるのはそのためである。山が何度も大きく唸った後、狗吠王の化身が影の姿で現れたなら、儀式を執り行う時期であるという意味である。最も巨きく美しい狼の死体に、不浄を象徴する泥を塗り悪霊を憑かせて、彼に捧げるのである。彼は悪霊を喰らい器である狼の死体から悪霊の魂を取り除くと、代わりに自身の魂をその器に満たす。儀式が完了すると、狼の死体は狗吠王として蘇生する。ただし、儀式に失敗した場合、狗神家の巫覡が人柱となり狗吠王に捕食される。
調査により、文書に登場する狗神家の関係者は、████/03/12以前に死亡しているまたは行方不明になっていることが判明しています。加えて、この文書の内容と酷似した説話が██山周辺の地域に伝わっていることが判明しています。それらにはSCP-003-MMと酷似した存在、"暗く覆う神"・"黒い狼"・"喰らい終ふ君"などが登場しますが、SCP-003-MMとの関連性は不明です。003-MM研究調査専門チームでは、"ほとんどの説話がSCP-003-MM由来のものであり、口伝を通じて狗吠王の発音が変化した結果生まれたものではないか"と推測されています。
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任意A任意B任意C- portal:7612897 (19 Aug 2021 12:46)
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