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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 財団の広域交通監視プログラムにより全国の横断歩道を常時監視し、SCP-XXX-JPの発生が確認された場合は付近のエージェントへ至急連絡して、被害者へ注意を促すことで被害の抑制に努めさせます。抑制が間に合わず人的被害が発生した場合は、現場検証にあたる警察官の中に潜入したエージェントによってカバーストーリー「不慮の飛び出し」を流布してください。
説明: SCP-XXX-JPは、信号機が設置されている横断歩道上に出現するレベルIIIの霊的実体と推測されている人型実体です。これまで確認されている事例から、日中でその横断歩道の通行者量が最も多くなる時間帯に出現する傾向があると見られています。SCP-XXX-JPは必ず歩行者側の信号が赤信号の間に人混みの中から出現し、歩道の一端から時速3km程度の速さ1で歩行を行い、もう一端へ辿り着くと人混みに紛れる形で消失します。SCP-XXX-JP及びSCP-XXX-JPの一連の行動は監視カメラ等の記録媒体で撮影可能ですが、現場にてSCP-XXX-JPについて報告する人物は後述する被害者を除いて確認出来ておらず、何らかの反ミーム的特性を有していると推測されています。出現地点付近の映像記録等から、SCP-XXX-JPの身元について調査が進められています。補遺を参照してください。
近年SCP-XXX-JPの存在が起因と推測される人的被害の発生が増加しており、本稿執筆時点で被害者は重傷148名、死亡62名が確認されています。現場に居合わせたエージェントによる報告と被害者自身の証言から、SCP-XXX-JP被害者には以下の点が共通していたことが判明しています。
- SCP-XXX-JPが出現した位置の真後ろに立っていた。
- 信号を待っている間自身のスマートフォンを起動しSNSやソーシャルゲーム、電子書籍を閲覧していた。
- 歩行の際信号機自体は確認しておらず、「前にいた人が歩き出したから青になった」と考えて自身も歩き出した。
- 結果的に赤信号の横断歩道を通行し、走行中の車両に轢かれることとなった。
以上より、SCP-XXX-JPは所謂「歩きスマホ」を行なっている人物を選んで出現しているとの仮説が立てられています。
以下は、SCP-XXX-JPの異常性解明の初期段階に行われた、確認された被害者の中で比較的軽傷と判断された対象へのインタビュー記録の一例です。
インタビュー記録XXX-JP-02 - 2020/7/03
対象: 坂本慎吾
インタビュアー: 桝研究員
付記: 対象は右大腿骨の骨折により入院中でした。桝研究員は事故現場の区域を管轄する警察署の巡査を名乗り、インタビューは対象の入院する病室で、事故の事情聴取として行われました。
<記録開始>
インタビュアー: 本日は聴取にご協力頂きありがとうございます。私所轄の桝と申します、よろしくお願いします。
対象: はあ。手短に済ませてくださいね、俺結構忙しいんで。
インタビュアー: ……努力します。お身体の調子はいかがですか。
対象: 最悪ですよ。トイレ行くのも一苦労だし、病院食不味いし。マジ勘弁して欲しいっすよね。当然アレでしょ、入院費はあっちもちなんですよね?あの[罵倒語]自動車、信号無視しやがって。
インタビュアー: 信号無視、ですか?失礼ながら、それは坂本さんの側が犯した過失では?
対象: はあ?何言ってんすか?向こうが赤信号だったのに突っ込んで来たんでしょ?
インタビュアー: いいえ、事故発生時赤信号だったのは歩行者側、つまり坂本さんが歩いていた横断歩道です。記録の確認も取れています。
対象: いやいやいや、そんな訳ないっしょ。俺見てましたから、俺の前に立ってた人がしっかり歩道を歩き出したの。だから絶対信号は青になってたんですよ。あ、そうだ。あの時俺より先に歩き出した人どうなりました?俺が轢かれたんだから、ひょっとしてあの人もぶつかって怪我とかしたんじゃないですか?2人がかりで訴えたら、慰謝料100万だか200万だか踏んだくれるんじゃないですかね。どう思います刑事さん?
インタビュアー: ……そのような人物は、現在見つかっておりません。少なくとも坂本さんが赤信号の歩道を歩いていたのは確かです。必要なら事故当時の付近の防犯カメラの映像をお見せしますが。
対象: えー。あー、まあ、でもほらアレですよね、事故とかは基本轢いた側の過失になるんですよね。YouTubeで見ましたよ、轢かれた方はそんな責められないって。慰謝料どれぐらい貰えるんだろうなあ。来月ソシャゲの確定ピックアップ来るんすよね。楽しみだなあ。
インタビュアー: ……分かりました、今日はここまでにしましょう。ご協力ありがとうございました。
対象: あーい。どうもです。
インタビュアー: [病室から出る直前に振り返って]ああ、それから最後に。これは質問ではなく個人的な意見なのですが。
対象: はい?
インタビュアー: 人と話している時は、スマホの画面ではなく相手の顔を見るものですよ。
<記録終了>
終了報告書: 坂本氏にはAクラス記憶処理を施し、カバーストーリー「歩行者側の過失による事故」を付与しました。坂本氏を轢過した車両の運転手にも同様の措置を行なっています。
追記: 2020/8/2、坂本氏が入院していた病院の中庭で死亡した状態で発見されました。遺体の検分及び同病院の屋上で発見された松葉杖より、死因は転落死であると見られており、発見時左手に自身のスマートフォンを握り締めていたことから不注意による事故であったとして処理されています。
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7611828 (23 Aug 2021 07:39)
拝読しました。
アイデアは面白いと思いますが、オチがやや弱いと感じました。
あと、『本稿執筆時点』より『現時点』と書いた方が良いと思いました。
批評していただきありがとうございます。
オチについてもう少し考えてみたいと思います。
「本稿執筆時点」はクリニカルな表現なのかな、と思っていたのですが、分かりにくいかもしれないので変更します。
タイトルと実体の行動でオチというか狙いが透けて見えるので、あっさりと終わったような感じがしました。人間の感情が見える描写が増えるといいかのもしれません。
記事内において時代を感じさせる物品の並び方(被害者はスマホだったり電子辞書だったり、実体は所謂ガラケーだったりDS?だったり)をしているので、そこの点から更なる展開を作れるんじゃないかなと僕は思いました。
批評していただきありがとうございます。
オチが安直かもしれないと考えていたので指摘していただけて良かったです。
改稿の方向も示唆していただき感謝します。
拝読いたしました。
「現時点」というのは定義が曖昧という感じがします。SCP-268-JPの様に数字変動のギミックが存在しない限り少し引っ掛かりを覚える可能性がありますので「本報告書執筆時点」と表記するなどした方が良いかなと少し思いました。これに関しては完全に個人の主観であり少数派の可能性が否定できませんのでいくつかの意見を応募するなどして表現の改変の有無を決めた方が良いと思います。
現状NVという評価になりそうです。全体としてシンプルな感じに収められていますが特に驚きもなく話の様なものが全体を平坦に終わっている様に思います。その為、感情の起伏が起こらずこう言った生き残っているシンプルな記事に存在する「驚き」を与えるオチの意外性が足りない様に感じました。現状のオチは説明途中であぁ、先導して騙して轢かせるんやなって分かってしまい、意外性による驚きが乏しい様に思いました。驚きと言った後ではありますがオチを付ける方法の一つとしてメタタイトルを「同類集め」みたいに感じにしてオチを付ける方法なども試したりしてみるとかも良いかもしれません。
記事作成頑張ってください。
批評していただきありがとうございます。
他の方からのご指摘もありかなり悩ましい所なのですが、個人的には「本稿執筆時点」の方がいいかなと考えています。ですが仰られるように適切かどうかには自信が持てないため、少し考えてみます。
短めの記事としてオチは練り直す必要があるなと感じました。メタタイについても参考にさせていただきます。感謝します。
拝読しました。
他の方々も指摘している通り、異常性や特性自体は申し分ないのですが、落ちに繋がる部分でもう一クッションが欲しいなと言う印象になりました。
これらの霊的実体が要は過去に歩きスマホなどで亡くなった人達であるのならば、それらの集合体が道ずれを求めている、もしくはもっと大きな存在が彼ら彼女らを収集している、または全く違う視点でのアプローチが隠されている等、色々ここから発展させられる要素は十二分にあると思います。
あと、自分の好みもあるのですが、被害者へのインタビューとか、記録、接触を試みた実験記録とかを盛り込んでみて、そこから新たな発見とかで話を発展させたりしてもワクワクする記事になるのではないかなと思います。
批評していただきありがとうございます。
他の方からの意見も参考にしながら、改稿してみました。良ければご確認お願いします。
どれくらいの速さかイメージしにくいです。脚注とかで一般的な成人男性の速さ〜みたいに説明しても良いかもしれません。
赤になっている、は少し口語的な印象を受けました。「赤信号の状態で〜」のような説明の方が良いかもしれません。
この言い方だとまるでSCP-XXX-JP自体が直接被害者に害を与えているように思えます。「SCP-XXX-JPの存在が起因と推測される〜」のように間接的に害を成していることが伝わる方が良いかもしれません。
共通点というより被害者が被害を受ける流れを箇条書きしてるだけではないでしょうか。
彼は何にキレてるのでしょうか……。
この一文が出てくる前から出現するSCP-XXX-JPは全て同一の容貌だと思っていました。そもそもこの要素は説明に組み込まれるべきではないでしょうか。
"おり"が重複しています。