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ページ下部に解説・ネタバレが書いてあります。

SCP-XXX-JP研究班より通達

当ページは情報災害を描写している為、自動的に情報災害を検閲し削除するAIを導入しました。
当ページの閲覧に対抗ミームの摂取は必要ありません。

— SCP-XXX-JP研究班一同

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe Keter Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは周辺を封鎖し、カバーストーリー「山崩れの危険性あり」を適用した上で常時警備員を配置し関係者以外の立ち入りを防止します。SCP-XXX-JPから100 150 200 250m離れた地点に観測塔を建設し、2人以上のDクラス職員と1人の研究員を配置し、24時間体制でSCP-XXX-JPに対する観測します。

SCP-XXX-JP-1の活性化を観測した場合、迅速に最寄りのサイトへ連絡してください。通報を受けたサイトは即座に出動出来る任意の機動部隊を派遣し、SCP-XXX-JP-1の鎮圧します。SCP-XXX-JPへの立ち入り調査にはDクラス職員もしくは特別な訓練及び対抗ミームを摂取した職員を派遣してください。SCP-XXX-JP-1との直接的な接触を行った人員は可能な限り調査を続行し、会話不能と判断した場合はその場で放棄します。通信機器等を通じてSCP-XXX-JP-1の声や姿を認識した人員に対しても同様の措置を取ります。SCP-XXX-JP-1に対する画像や音声を用いた直接的な記録は禁止されています。

説明: SCP-XXX-JPは██県██山の麓に存在する二階建ての建物です。SCP-XXX-JP内部のミーマティックエントロピー1は極端に低く、複数回の立ち入り調査により内部には反ミーム性を有する実体が複数存在することが確認されています。また、立ち入り調査において一体の生命体(SCP-XXX-JP-1)の存在が確認されており、遭遇した人員は全て消息不明となっています。詳しくは調査記録を参照してください。
SCP-XXX-JP-1はメガネザル(tarsiidae)に酷似した生命実体です。一般的なメガネザルと違う点について、全身が緑色になっている点が上げられます。また、SCP-XXX-JP-1は通常のメガネザルと比べて成長速度が早く、1週間の間に約15cm成長していることが確認されました。SCP-XXX-JP-1はAIの検査により、未知の情報災害を持っており、SCP-XXX-JP-1の音声を聞く、SCP-XXX-JP-1を目視する事で感染すると推測されています。SCP-XXX-JP-1の持つ情報災害に感染した場合、未知の方法により行方不明となることが確認されています。現在情報災害の詳しい性質について調査中です。
SCP-XXX-JPは元々日本生類創研が管理していた施設であり、放棄された状態でエージェント・██によって20██年に発見されました。
SCP-XXX-JP内部に照明や明かりは無く、窓も全て封鎖され、開けることは出来ません。照明器具を持ち込んだ場合、未知の方法により光が吸収され、照明器具の半径1m以内のみ照らす事が可能です。

調査記録1

調査を行う人物: D-1/XXX-JP、カメラ付きの通信機を所持

調査目的: SCP-XXX-JP1階部分の調査

調査方法: 右手を壁に付けたまま進む

調査ログ:
<録音開始>
D-1/XXX-JP: 最初は一本道みたいだな。右手を壁に付けて進めば良いんだよな?

██博士: 通路の写真を撮ってこちらへ送ってください。送ったら調査を再開してください。
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D-1/XXX-JP: これでいいか?

██博士: ありがとうございます。続行してください。

[約2分間の沈黙]

D-1/XXX-JP: おい、扉があったぞ。

██博士: 入って、中の様子を報告してください。

D-1/XXX-JP: 暗くて見えないな…いって

██博士: どうしました?

D-1/XXX-JP: あぁビーカーみたいなのを踏んで転んじまった。

██博士: 記録しました。続行してください。

D-1/XXX-JP: おいおい冷たいな。こっちは暗い中で1人で歩いてんだからさ、慰めてくれよ。

██博士: 知りません。続行してください。

D-1/XXX-JP: 次の部屋に到着…まぁさっきと同じで暗くて見えないな。

██博士: 壁に何か書いてあったり部屋の中央に何か置いてあったりしませんか?

D-1/XXX-JP: 暗いし見えるわけねぇだろ。見たところは何もな…

[D-1/XXX-JPの呻き声]

██博士: どうしました?

D-1/XXX-JP: 横にあった机に手をぶつけただけだ。

D-1/XXX-JP: おい博士、何だこの危なっかしい部屋は。明かりもつかないし。明かりぐらいどうにか出来ないのか?

██博士: 続行してください。

D-1/XXX-JP: クソっ…ゆっくり進むしかねぇな…

██博士: 何か拾えるものがあれば拾ってください。

D-1/XXX-JP: 拾えるものか…どれどれ…あぁ…触った感じ石みたいなのがあるな。これでいいか?

██博士: それを拾ってください。

D-1/XXX-JP: おう。拾ったぞ。

██博士: 続行してください。

[約2分間の沈黙]

D-1/XXX-JP: 3個目の部屋だが…なんか今までと違うな。

██博士: と言うと?

D-1/XXX-JP: 酷い臭いがするんだ。何かが腐ってるような。

██博士: 記録しました。続行してください。

[約2分間の沈黙]

D-1/XXX-JP: おい博士、エレベーターがあるぞ。写真は送っといた。
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██博士: エレベーターが動くかどうかを確認してください。動くのならそれで2階に上がってください。

[D-1/XXX-JPがエレベーターを操作する。扉は正常に開いた]

D-1/XXX-JP: お、ちゃんと動くぞこれ。

██博士: 記録しました。上へ上がってください。

[D-1/XXX-JPがエレベーターを使い2階へ上がる]

D-1/XXX-JP: 2階到着…

[D-1/XXX-JPが激しく咳き込む]

D-1/XXX-JP: なんだこの酷い臭いは?何かが腐ってるのか?

██博士: 腐敗臭ですか?記録しました。服の袖で鼻を塞いでおけば多少は楽になると思いますよ。

██博士: 1階と同様の調査を行ってください。

[約3分間の沈黙]

D-1/XXX-JP: なぁ…2階には部屋すら無いぞ?こんな所調査してどうするんだ?

██博士: 記録しました。続行してください。

[約1分間の沈黙]

D-1/XXX-JP: おい博士、むき出しの水道管?みたいなのと変な機械があったぞ。他には何も無いのになんでこんなもん置いてるんだ。

██博士: 記録しました。写真を送ってください。

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D-1/XXX-JP: これでいいか?

██博士: 確認しました。続行してください。

D-1/XXX-JP: なぁ博士、1つ気付いたこと言っていいか?

██博士: どうぞ

D-1/XXX-JP: 2階を歩いてるとな、呼吸してるような音が聞こえるんだ。耳を澄まさないと聞き取れないぐらいだが、そういう音が。

██博士: 一応記録しました。

[激しい衝突音と、D-1/XXX-JPの呻き声]

██博士: どうしました?

D-1/XXX-JP: あぁ…さっき送った機械ととぶつかっちまった…機械っていうか金庫みたいなもんだが。

D-1/XXX-JP: この機械、そんなに壊れてないし直した方が良いか?多分フタを戻せば直る気がするんだ。

██博士: 出来る範囲内で直してください

D-1/XXX-JP: 分かった。そういや博士…呼吸してるような音が聞こえなくなった代わりになんだか…視線を感じるんだ。

██博士: それはどこから?

D-1/XXX-JP: はっきりとは分からない…だがこの部屋の中央辺りからだと思う。

██博士: 中央に向けてライトを照らしてみてください。1mだけだけど何も無いと分かれば少しは安心するんじゃないでしょうか。

D-1/XXX-JP: ありがとう。そうするよ。

[D-1/XXX-JPの悲鳴]

D-1/XXX-JP: や、やめろ!こっち来んな!俺を見るんじゃねぇ!

██博士: 何か居るんですか?

D-1/XXX-JP: 猿だ!猿が居るんだ!とにかく目がデカくて、体が15cmぐらいの猿が!

[SCP-XXX-JP-1の音声が検出された為、削除されました]

[約3分間の沈黙]

██博士: D-1/XXX-JP?聞こえますか?

D-1/XXX-JP: あ…あぁ…ああぁぁ…あの猿に首をやられちまった…それになんだ…この部屋が更に暗くなった気がしてくる…

██博士: 暗くなった?

D-1/XXX-JP: 自分の手指が見えないんだ…さっきまではこんなに暗くなかったのに…あぁ…

██博士: D-1/XXX-JP?D-1/XXX-JP!反応してください!D-1/XXX-JP!

[D-1/XXX-JPの通信が途絶える]

<録音終了>

終了報告書: これより後に、D-1/XXX-JPの帰還は確認されていません。また、この立ち入り調査の通信係を担当した██博士は立ち入り調査2の後に行方不明となっており、現在に至るまで発見されていません。
この調査の後、SCP-XXX-JP-1のものと推測される音声が周囲100m以内の全ての地点で確認されました。この音声は毎日午前1時前後に発生しています。この音声の行き渡る範囲は不規則な速度で拡大しており、1週間で半径200mまで及ぶようになりました。この際、音声の聞こえる範囲内に滞在していたとされる職員は全員行方不明となっており、 現在捜査を行っていますが発見された者は居ません。D-1/XXX-JPが内部に存在する機械を破壊した直後にSCP-XXX-JP-1との遭遇及び活性化が確認されたため、内部に存在する機械とSCP-XXX-JP-1の活性化には何らかの関係性があると推測されています。
この結果を受け、O5評議会の判断によりオブジェクトクラスがKeterに再分類されました。

以下のファイルの画像、音声等から重大な情報災害が検知されたため、大幅な検閲がおこなわれています。

調査記録2

調査を行う人物: 5人の構成員から成る機動部隊、カメラ付きの通信機、銃器、大型の収容ボックス
調査目的:

・SCP-XXX-JP-1の詳細な調査及び鎮静化または終了
・2階内部にある機械の修復

調査方法: 2階に突撃し、SCP-XXX-JP-1と直接接触する

補足: SCP-XXX-JP-1と接触する機動部隊構成員は文面により状況を機動部隊構成員-2に報告します。機動部隊構成員-2は接触した構成員の状況を報告する義務があります。
SCP-XXX-JP-1と接触した構成員の音声データは機動部隊構成員-2を通じて研究班へ送信され、AIによる検閲を行った上で研究が続行されます。

調査ログ:
<録音開始>

[SCP-XXX-JP-1に関する複数の情報を検知したため、削除されました。]

<録音終了>

有志により、調査記録3-音声ログの情報災害を取り除いた抜粋版が作成されました。
<録音開始>

機動部隊構成員-1: ██博士、聞こえますか。2階に到達しました。事前情報の通り、酷い腐敗臭がします。只今より調査2においてD-1/XXX-JPが破壊したとされる機械の修復作業を始めます。SCP-XXX-JP-1の存在は確認できていません。

機動部隊構成員-2: たった今、機動部隊構成員-3からSCP-XXX-JP-1と接触したと連絡が入りました。様子は後から連絡するとの事です。機動部隊構成員-4、5は現在待機中です。

以下のファイルは機動部隊構成員-3の音声ログです。

機動部隊構成員-2: 機動部隊構成員-3から連絡が届きました。メガネザルに酷似した体長30cm程の生命実体との事です。SCP-XXX-JP-1と見て間違いないでしょう。また、機動部隊構成員-3は「足元が見えない」と証言しています。暗い環境下での射撃は難しいでしょう。

機動部隊構成員-1: 機械の状況を報告します。どうやら何かの収容室のようですね。多分SCP-XXX-JP-1を収容していたものをD-1/XXX-JPが破壊し、SCP-XXX-JP-1が解放されたと推測します。破壊状況はかなり酷いですね。経年劣化のせいかほとんどの部品は粉々に砕けています。できる範囲内で直してみます。

機動部隊構成員-2: 機動部隊構成員-3が行動不能となりました。機動部隊構成員-4、5が接触した地点へ向かいました。

機動部隊構成員-2: 機動部隊構成員-4、5がSCP-XXX-JP-1と接触しました。

以下のファイルは機動部隊構成員-4の音声ログです。

機動部隊構成員-2: 4番か?発砲してくれ。SCP-XXX-JP-1を終了するぞ。

機動部隊構成員-1: おい2番、終わったか?

機動部隊構成員-2: あぁ、終わりだ。4番と5番は帰れそうにねぇな。引き上げるぞ。
<録音終了>

終了報告書: この立ち入り調査に参加した機動部隊構成員3、4、5は行方不明となっており、現在に至るまで発見されていません。また、SCP-XXX-JP内部で音信不通となったD-1/XXX-JPの遺体はSCP-XXX-JP内部においても発見されませんでした。
D-1/XXX-JPと機動部隊構成員が共通して証言した「腐敗臭」の詳しい原因は特定されていません。また、この調査の後SCP-XXX-JP-1の音声が検出される事は無くなった為、SCP-XXX-JP-1は無力化したものと推測されています。O5評議会の判断により、オブジェクトがSafeに再分類されました。
生還した機動部隊構成員1、2に対してインタビューが行われました。インタビュー記録を参照してください。

インタビュー記録

インタビュアー: 多田博士

対象者: 機動部隊構成員-2

<記録開始>
多田博士: 気分はどうですか?

機動部隊構成員-2: 最悪です。まだあの腐敗臭の嫌な匂いが忘れられません。

多田博士: 体に異常などは無いのですね?

機動部隊構成員-2: はい、全くの健康です。

多田博士: それは良かった。情報災害にも感染していないようだし、君はもうすぐ休暇を与えられるだろう。ゆっくり休むといい。2人での立ち入り調査、お疲れ様。

機動部隊構成員-2: ありがとうございます。
終了報告書: この後の身体検査においても、立ち入り調査に参加した全ての機動部隊構成員から異常は検出されませんでした。
機動部隊構成員には約2週間の休暇が与えられ、多田博士はSCP-████-JPの担当職員に割り当てられたためサイト-81██に異動となりました。


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