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1352-JP-31の際のSCP-1352-JP-A。対象がライブ配信を行っていたため映像が存在する。
アイテム番号: SCP-1352-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1352-JPの完全な収容はその性質から困難です。SCP-1352-JPの発生が確認された際は、カバーストーリー「ドッキリ企画」若しくは「B級ホラー」を適用し、対象へ事情聴取を行い、記憶処理を施した後に解放します。
説明: SCP-1352-JPはヒトが屋内に設置された扉を直接見ずに閉め1ようとした際に低確率で発生する事象です。これまでに61例が確認されており、全て22:00から翌2:00の間に発生しています。
SCP-1352-JPが発生すると、扉が閉まる直前に人間の手に類似した実体(以後SCP-1352-JP-Aと呼称)が扉の側面に出現し、扉の動きを止めます。この時、対象は一様に「嫌な予感」と呼称される感覚を察知し、後方に振り返ります。SCP-1352-JP-Aを視認した対象はひどく動揺し、扉を閉めようとしますが、その過程で対象はSCP-1352-JPに腕を掴まれます。対象が腕を引き離した時点でSCP-1352-JP-A本体は消失します。
以下はSCP-1352-JPの対象となった藪内美佳氏に対して実施されたインタビュー記録です。
インタビュー記録
対象: 藪内美佳氏
インタビュアー: 江原博士
[記録開始 2020/08/02]
江原博士: それではインタビューを行います。
藪内氏: は……はい。わ、分かりました。
江原博士: くれぐれも無理はなさらないでください。では、あの出来事があった時、どうなさったのかを教えてください。
藪内氏: ええと、あの時私は、父に手を合わせようと仏間に行きました。習慣になってて、毎日父の写真に手を合わせてたんです。見ててください、って。それで、あの時もいつもと同じように。
江原博士: それで、仏間の襖を後ろ手に閉めたのですね?
藪内氏: はい。その通りです。本当に何気なく。いつも通りでした。でもその日は、襖が閉まるときの「ぴしり」って音が聞こえなくって。普段なら「ちゃんと閉めれてなかったのか」って思うんですけど、その時はそう思わなくて。すごく嫌な予感がしました。こう、ゾクリとするような。
江原博士: 成程。いつもとは何かが違ったんですね。
藪内氏: ええ。それで振り向いたら、手……手が、襖を掴んでいたんです。手はゆっくりと襖を開けようとしてて、もう、本当に怖くて、怖くて、絶対に開けさせちゃダメだと思って無我夢中で襖を閉じようと。そしたら急に、手が私の腕を掴んだんです。もう何が何だか分からなくなって、必死にそれを振り払いました。[沈黙。]それで、襖に挟んで、思いっきり押さえつけたら。
江原博士: 大丈夫ですか。
藪内氏: え?あ、その、ごめんなさい。大丈夫です。[沈黙。]挟んだ時、なんか、「痛い痛い」って、声が、聞こえたような気がしました。2
江原博士: 声、ですか。
藪内氏: はい。でも、押さえてないと入ってきそうだったから、必死でした。聞こえてないふりをしました。そしたら急に、今まで挟まってた手が消えて、そのまま襖は閉まりました。そこから先は、すみません、よく覚えていません。
江原博士: なるほど。つまり、あなたの右腕に付いているその青痣は腕を掴まれた時のものなのですね?[藪内氏の右腕を指さしながら]
藪内氏: はい、そうです。結構強い力で掴まれたみたいで。まさかこんなにくっきり痣になるなんて。
[記録終了]
追記(2020/09/12): 藪内美佳氏の右腕にある青痣は数日で回復する程度のものと推測されていましたが、藪内氏の自然治癒力は平均的であるにもかかわらず治癒の兆候が見られないことから何らかの異常が関わっている可能性が指摘されています。現在藪内氏は隔離病棟内で療養中です。
補遺: 江戸川博士によりSCP-1352-JPに対する仮説が提言されました。以下はその内容です。
私はSCP-1352-JPの異常性に関する議論に一石を投じたいと思います。
SCP-1352-JPは「扉を後ろ手に閉めた時に-Aが出現、扉が閉まるのを押さえる。それを見た対象はパニックに陥り、扉を閉めようとし、-Aが閉めようとした対象の腕を掴む」という一連の現象であると定義されています。しかし、これは正しいのでしょうか。先日発生したSCP-1352-JP3は非常に大きな成果を我々にもたらしました。検査の結果、「扉を閉めようとする」という対象の動作は強制力を伴ったものではなかったことが分かったのです。財団には多くのデータが収集されており、これはSCP-1352-JPにおいても同様です。SCP-1352-JPは今まで43例4が確認されており、その全てにおいて「対象が扉を閉めようとする」という動作が含まれています。ではもし、対象が扉を押さえつけなかったら。
つまり、SCP-1352-JPは強制力を伴った異常ではありません。異常性に「続き」があると仮定した時、なぜ今までそういった事例が報告されたことがないのか。お分かりでしょう。生還者がいない可能性が高いのです。我々が想定しているよりSCP-1352-JPは危険です。私はこの仮説をもって、SCP-1352-JPの更なる調査を要請します。
上記の提言を受け調査を実施したところ、超常現象記録データベースにてSCP-1352-JPの関連が疑われる記録が発見されました。以下はその一例です。
概要紹介: 小林ゆみ(当時5歳)氏の行方不明事件。事件発生時、小林氏は留守番をしており、人物が出入りしていた様子はなかった。和室の畳には爪で掻いたと思われる約1.2mの一本の線が部屋の奥に向けて残されているが、襖を境として跡は消失している。
発生日時: 2017/05/23
場所: 北海道札幌市豊平区
近似した記録が複数存在しており、更なる関連性の調査が実施されています。
使用した画像
ファイルページ: 手01
ソース: http://scp-jp-storage.wikidot.com/file:7603094-4-46g5
ライセンス: CC BY-SA 3.0
タイトル: ひとりぼっちにしないで
著作権者: Musibu-wakaru
公開年: 2021
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7603094 (15 Aug 2021 21:42)
批評させていただきます。
まずオチについてですが、異常存在の顔が自分になっているというのは SCP-5733という前例があり、新規性はあまりないと考えます。もちろん、この要素が含まれててもよいのですがこの記事のように内容が短く、勝負をこのオチでつけようとしている場合、新規性のなさはインパクトの弱さにつながってしまうと思います。
また、全体的にホラーの王道のような内容で、SCPに限らず広く使われているアイデアのような気がします。そのため、根本のアイデアから変える必要があると思いますが、この記事は字数制限のあるコンテストに参加予定ということでなかなか改稿が難しいように感じます。もし、可能であればそのコンテストには出さずに根本のアイデアを変えるところから始めたほうが良いかもしれません(もちろん、短い内容でインパクトのあるアイデアを思いつかれた場合はこの限りではありません)。
以上になります。
短さのわりにあまりインパクトがないという部分が最大の問題点だと思います。
この批評が執筆活動の一助になれば幸いです。
批評ありがとうございます。
SCP-5733…未読でした。
この記事のオチは自分でもどこか腑に落ちない所があったので全体的に変更しようかと思います。
また、なるべくこれでコンテストに出せるようにしたいですが、もし文量を増やすことがあれば通常で投稿しようと思います。
ありがとうございました。
[追記]画像と異常性の一部を除き変更。
しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。
拝読しました。現状ですとNVです。
全体的に不穏な雰囲気が漂っており、依談やクリーピーパスタの類を読んでいるような感覚でした。また、異常性も"後ろ手でしめる"ということをトリガーにする点で新規性が出ていると感じています。
ですが、(わたしの読解力不足かもしれませんが)後半あたりに何が起こっているのか分からず、「ふーん」としか思いませんでした。(ほかの人はわかるのかもしれないので塩梅が難しいですが)もう少しわかりやすくしてもいいかな、と思います。
ですが、現状でもUVは獲得できると思うので、改稿するかはお任せします。
投稿、お待ちしています。
批評ありがとうございます。
ひとまずスポイラーを設置して、他の人の意見も聞いてみようと思います。
[追記]スポイラーを設置。
拝読しました。現状NVですが、改稿次第で化ける記事だと思います。
説明の第一パラグラフの部分は素晴らしいと思いました。後ろ手でドアを閉めるという無意識のうちにやっている行為に注意を向けさせるというのは非常に手堅いと思いますし、起こる現象もじっとりとした嫌さがあって良かったです。また、画像が雰囲気作りの面でも異常性の理解の補助の面でもかなり良い働きをしていると思います。
ただ、オチの「正体は親に殺された子供」という着地点があまり良くないと思いました。(オチ自体はスポイラーを見なくとも把握はできました。)こういったオチは既にいろいろな怪談でやられており新規性に欠けるというもの一因ですが、個人的にはオチと説明第一パラグラフでホラーの方向性が定まっていない点が気になりました。
「後ろ手でドアを閉めると、腕を後ろから掴まれる」というのはいわゆる日常に潜む恐怖であり、読者に「もしかしたら自分がドアを何気なく閉めるときにこれが発生したら」というような関心を向けさせる役割を果たしています。しかし、恐らく半分以上の読者は自分の子供を殺した経験はないでしょうから、オチで子供を殺した親のみに発生するイベントであることを明かしてしまうと、読者は途端に「もしかしたら自分にもこのイベントが発生するかもしれない」という恐怖が薄れてしまいます。この部分がオチと説明第一パラグラフの齟齬になってしまっていると感じました。
最初に述べたようにこの記事の導入部分はかなり完成されていると思うので、特にこだわりが無いのであればオチを変更するかあるいはオチを作らない方向で方針で改稿した方が良いかもしれません。これはあくまで個人的な意見ですが、恐怖を与えるのであればSCP-1352-JP-Aの正体を明かすよりも正体を最後まで明かさないまま読者に想像の余地を与える方が効果的だと思います。ですので、オブジェクトの正体を明かすのをオチに据えるくらいであれば敢えて明確なオチを用意せず異常性のクリーピーさで勝負してもいいのかなと思います。
以上です。本投稿されるのをお待ちしております。
批評ありがとうございます!
オチを作らない方向でジワジワと後味が悪いように異常性の一部、後半を変更しました!
改稿版を拝読しました。かなり良くなっていると思います。少なくとも、私はこのまま投稿されてもUVします。ただ、私自身こういった記事を投稿したことがあるわけではないため、もし評価が不安であれば似たような傾向の記事を書いている著者の方に批評をお願いした方が良いかもしれません。
また、以前のrevから削除されたリストについてですが、正直なところ判断が難しくもあります。以前のrevでのリストはオチへの伏線として-Aの指紋の向きなどを記載しておりある程度の情報量が担保されていましたが、オチに関する伏線を単に削除した場合却って記事全体の情報の密度が低下してしまうと思います。もし仮にリストに何か別の情報を入れて情報量を確保できるのであれば入れても良いでしょうし、逆にスカスカになってしまったり説明文以上の情報が盛れなかったりするのであれば不要だと思います。
以下はクリニカルトーンなどの指摘になります。
批評ありがとうございます!
情報量に関しては私も懸念していた点のため、ひとまずリストは載せない方向でいこうと思います。
クリニカルトーンは適宜修正しました!