発ガツオ - SCP-JPサンドボックスⅢ

発ガツオ

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クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - 発ガツオ
著者: ©sakapon
作成年: 記事作成年

SCP-XXXX-JP-A着弾時の様子。

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: 全国の漁業組合の協力のもと、各組合に1名以上のフィールドエージェントを配置し、SCP-XXXX-JPの発生を確認した場合、目撃した漁船の乗組員に記憶処理を施してください。

NASAの協力を経てSCP-XXXX-JP-Aの位置を常に特定し、その情報を元にSCP-XXXX-JP-A着弾地点の予測を行い、周辺地域に「小型隕石の接近」「海底火山の噴火」等のカバーストーリーを流布したうえで、民間人への避難勧告を行ってください。海面以外にSCP-XXXX-JP-Aが着弾した場合、爆発の確認後に回収し、サイト-81██の冷蔵収容ロッカーに保管してください。

説明: SCP-XXXX-JPは主に赤道付近の南太平洋、および北西太平洋の海域で発生する現象です。当海域内でカツオ(Katsuwonus pelamis)を目的とした一本釣り¹漁を行った際、およそ10万匹に1回の確率で発生します。

SCP-XXXX-JPが発生した際、釣り上げ時に針が外れ空中に投げ出された²カツオ(以降、SCP-XXXX-JP-A)は強力な不死性を獲得し、船体に落下することなく上空に向け40,320 km/hの速度で射出され、宇宙空間へ到達します。その後月の軌道を周回し、1～6ヶ月後に地上に向けて落下を開始します。地上へ着弾した瞬間に爆発を引き起こし、爆発後に不死性を喪失します。この際の爆発の規模はSCP-XXXX-JP-Aが宇宙空間に滞在した期間に比例し拡大します。

SCP-XXXX-JP-Aは射出～着弾までの間、SCP-XXXX-JP-Aの進路方向に障害物がある際、半実体化し物体をすり抜けることにより衝突を避けることが確認されています。

事案XXXX-JP: 2025/8/16に発生したSCP-XXXX-JPにおいて、月の軌道に到達した一体のSCP-XXXX-JP-A(便宜上SCP-XXXX-JP-A-1と記載)が軌道を周回することなく進行を続けました。その後の2026/4/25、SCP-XXXX-JP-A-1が火星に着弾したことがNASAからの通達により判明しました。この際発生した爆発により火星表面の約██％が消滅し、当事象に対しNASAとの協議を経て、一般人向けのカバーストーリーとして「小型小惑星の衝突」を流布しました。

これまで打ち上げられたSCP-XXXX-JP-Aの挙動を『戻りガツオ』と例えるなら、この例はさしずめ『迷いガツオ』といったところですかね。

今回はSCP-XXXX-JP-Aが火星に着弾し、火星表面への被害で済みましたが、もし地球へ戻って来たなら？もし他の惑星に着弾したなら？それこそある種のKクラスシナリオに繋がります。実際に起こってしまった際、我々は終わりの時が来るのを待つしかないんです。それこそ、再びこのような事態が発生した場合、オブジェクトクラスをApollyonに引き上げることも検討せねばなりません。─ 林下博士

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