ORIGATTER（折り手紙）

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クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - (ORIGATTER折り手紙)
著者: ©sakapon
作成年: 2021

SCP-XXXX-JP-Aの一例

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは低危険度物品保管ロッカーに収容されます。不本意な活性化を避けるため実験時を除いて周囲1m以内に鉛筆・ボールペン等の筆記用具を持って近付かないで下さい。

SCP-XXXX-JP-Aの活動が一般人に目撃された場合、記憶処理を施しカバーストーリ「郵便局のキャンペーン」を適用してください。

説明: SCP-XXXX-JPは一般的な外見のレターセット一式です。何枚使用しても残り枚数は██枚を維持します。SCP-XXXX-JPの裏側に「届ける形が変わっても届く気持ちは変わらない。」とプリントされています。

誰か（以降、対象と記載）に宛てた文章を書き込んだ際SCP-XXXX-JP-Aに変化し、対象の下へ動き出します。

SCP-XXXX-JP-Aは折り紙で出来た作品群です。SCP-XXXX-JPに書き込まれた文章の内容や書き込んだ人物の人柄もしくは精神状態により形状、及び色が変化します。

SCP-XXXX-JP-Aが対象の下に移動した後、変化前の状態に戻ります。対象が文章を読み終えた際、書かれていた文章は消え対象が返事の文章を書き込む、あるいは1日経過することで新たなSCP-XXXX-JP-Aに変化した後、差出人の下へと戻り同様の事象が起きた後消失します。

SCP-XXXX-JP-Aが対象に届いた時点で盲目等により文章を認識できない場合¹、到着した2日後に消失します。

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実験記録-XXXX-JP-1 - 日付200█/██/██

執筆者→宛先: D-10██→D-30██

大まかな内容: 軽度の悪口、嫌みが書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 薄い赤色の狐型。

返事の大まかな内容: 多少の謝罪、和解の意志が書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 薄い水色の猫型。

補足 D-10██とD-30██は数日前に、些細な意見のすれ違いがあり、著しい関係性の悪化があった。

実験記録-XXXX-JP-2 - 日付200█/██/██

執筆者→宛先: D-30██→D-10██

大まかな内容:相手の様子を伺う様子が書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 薄い緑色の猫型。

返事の大まかな内容: 特にもう気にしてないと書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 黄緑色の狐型。

補足: 前回と今回のの実験時以来、二人の関係性は改善しました。

実験記録-XXXX-JP-2█- 日付200█/██/██

付記: 今回は返事を書き込まない場合を観察する。

執筆者→宛先: ██研究員→D-20██

大まかな内容: 過剰なまでに攻撃的な内容が書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 深い赤色の猿型。

返事の大まかな内容: 「怒」という文字だげが書き連なっている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 深い赤色をしたカラーホイルの鬼型。

補足: 内容を読んだ対象が返事を書かなくても感情を読み取って変化するようです。尚、返信時のSCP-XXXX-JP-Aの動きは非常にゆっくりでしたが、とても力強さを感じました。

非常に恐怖を感じました。－██研究員

あいつぜってぇ許さねぇ。－D-20██

実験記録-XXXX-JP-3█- 日付200█/██/██

付記: 宛先と文章内に名前を記入しない場合を観察する。尚、一般人が対象になる可能性があるため文章は個人情報を含まない簡潔なものとし対象が確認され次第、記憶処理を施す。

執筆者→宛先: ██博士→指定無し

大まかな内容: 子供の頃の思い出が書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 白色の気球型。

返事の大まかな内容: ██博士を心配するような文章が複数書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 薄いピンク色のの鳩型。

補足: ██博士により対象の記憶処理の必要は無いと判断されました。

もう何年も見てないがあの言い回し、字の癖…間違い無い、あれは…私の母の字だ。－██博士

実験記録-XXXX-JP- ██-日付200█/██/██

付記: 今回は対象が死亡済みの場合を観察する。

執筆者→宛先: エージェント・██→祖母（故人）

大まかな内容: 祖母への生前の思い出、感謝が書き込まれている。

SCP-XXXX-JP-Aの形状: 変化無し

補足: エージェント██は幼少期に両親が他界したため、祖母と生活していた。尚、書き込み終了直後にゆっくりと消失していったことが記録されています。

　
　

補遺: 実験記録-XXXX-JP- ██の数年後にSCP- ████-JPの収用違反が発生した際、エージェント・██が瀕死の重症を負いもう助からないと、医療スタッフが診断しましたが、奇跡的に一命を取り留めました。その際、エージェント・██の手に、小さな紙製の人形が²、握られていました。しばらくして消失しSCP-XXXX-JP-Aであることが判明しました。以下は書かれていた文章です。
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  あなたはまだ早いわ、ゆっくり、本当にゆっくりででいいの。私はずっと待っている。もし、その時が来たなら、今度こそ沢山お話ししましょう。