このページの批評は終了しました。
クレジット
タイトル: SCP-XXXX-JP - 外質在文
著者: sakapon
本記事は、CC BY-SA 4.0ライセンスの下で提供されます。これに加えて、本記事の作成者、著者、翻訳者、または編集者が著作権を有するコンテンツは、別段の定めがない限りCC BY-SA 3.0ライセンスが付与されており、同ライセンスの下で利用することができます。
「コンテンツ」とは、文章、画像、音声、音楽、動画、ソフトウェア、コードその他の情報のことをいいます。

SCP-XXXX-JP
アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JP群は防水加工を施したカバーで包み、低脅威度物品保管ロッカーに収容してください。実験の際は浜岡博士の許可を得たうえで、監視員を1人以上付けた状態で行ってください。SCP-XXXX-JPによって出現した生物、およびSCP-XXXX-JP-Aに変化した生物は、水生生物収容水槽に収容し、消失するまでの様子を確認してください。現在実験は中止されています。(補遺:2を参照してください)
一般人によるSCP-XXXX-JP-Aの目撃情報、およびインターネットへの投稿が確認された場合、投稿者の身元を特定し記憶処理を施した後、SCP-XXXX-JP、およびSCP-XXXX-JP-Aを回収してください。
説明: SCP-XXXX-JPは、██社をはじめとする多数のメーカー製の異常性を有した釣竿の総称です。同一メーカーから発売された非異常性の釣竿と外見上の違いは見られないため、見分けることは不可能です。現在、財団では32本のSCP-XXXX-JPを収容しています。
SCP-XXXX-JPを用いて釣りを行った際に、異常性が発生します。SCP-XXXX-JPの釣り針が水中に沈んでから3分ほど経過すると、釣り針にまだ何もかかっていない、また周囲に魚影が確認されていないのにも関わらず竿がしなり始め、釣り針・釣糸が引き込まれます。この状態でリールを巻き上げるなど、釣りと同じ要領で釣り針を水面より上に上げることに成功すると、日本国内に生息する外来種の魚類(以降、対象)が口に釣り針が掛かった状態で出現します。この際、出現場所の環境が対象の生息可能な条件1と違う場合でも問題なく出現します。
30分以内に釣り上げに失敗すると、発現前の状態に戻り、1度釣り針を水中から引き上げ再度水中に沈めない限り同じ現象は発生しません。上記イベントの発生中、SCP-XXXX-JPは破壊耐性を獲得し、いかなる場合でも竿部分の破損や釣り糸の切断などの損傷は起こりません。
SCP-XXXX-JPによって釣り上げられた対象は、その場で針を外し放流する、あるいは1~3日経過すると消失します。消失までの間対象は不死性を獲得し、釣り上げた際の釣り針による傷以外の負傷を負いません。
SCP-XXXX-JPで釣り上げられた対象は、低確率で未知の方法によって一時的な発声が可能になります(この個体をSCP-XXXX-JP-Aと呼称)。以下は、SCP-XXXX-JP-A個体との会話記録です。
会話記録XXXX-JP-A-1 日付20██/8/27
付記: オオクチバス2(Micropterus salmoides)のSCP-XXXX-JP-A個体。初めて確認された個体であるため意志疎通を試みた。釣り上げられた際に軽度のパニック状態に陥っている。
<記録開始, 20██/8/27>
SCP-XXXX-JP-A-1: 痛てぇ!痛てぇよ!死にたく無ぇよ!
浜岡博士: ひとまず落ち着いてください。急に申し訳ありませんが、訪ねたいことがあるのですが大丈夫でしょうか?
SCP-XXXX-JP-A-1: うわっ!人間だ!誰か助けてくれ![激しく身をよじる]くそっ!針が痛てぇよ。
浜岡博士: 安心してください。あなたに害を与えるつもりはありません。 私の言葉がわかりますか?
SCP-XXXX-JP-A-1: あれ?話せてる?なら話は早い。頼む助けてくれよぅ……ただ俺は、腹が減っていただけなんだよぅ。
浜岡博士: まずはあなたのことを教えてくれませんか?ひとまず、針をとらないと。[対象に近寄る]
SCP-XXXX-JP-A-1: ひぃ!来ないでくれ!もうダメだぁ!俺、ここで殺されるんだ……畜生、なんで俺たちだけ……こんなことになるなら、もっと交尾をしてから死にたかっ…[発言が途絶える]
浜岡博士: どうしました?大丈夫ですか?
SCP-XXXX-JP-A-1: [応答無し]
浜岡博士: 聞こえますか?
SCP-XXXX-JP-A-1: [身をよじる]
<記録終了>
会話記録XXXX-JP-A-4 日付20██/10/5
付記: 今まで確認されたSCP-XXXX-JP-A個体の内、自ら会話を要求した最初のチャネルキャットフィッシュ3(Ictalurus punctatus)の個体。
<記録開始, 20██/10/5>
SCP-XXXX-JP-A-4: 要求を受け入れてくれたことに感謝します。
浜岡博士: いえ、お気になさらず。それで、話と言うのは?
SCP-XXXX-JP-A-4: 1つ、聞いておきたいことがあります。あなた方に何かしたのでしょうか?
浜岡博士: それはどういう意味でしょう?
SCP-XXXX-JP-A-4: では、言い方を変えましょう。何故、あなた方に駆除されなければならないのでしょうか?
浜岡博士: 安心してください、別にあなたを駆除するつもりはありませんよ。
SCP-XXXX-JP-A-4: そうじゃありません。私だけではない、私の仲間たちのことです。
浜岡博士: それは……あなた達が外来種、本来その地域に生息していない、存在してはならない生物だからです。
SCP-XXXX-JP-A-4: ただそれだけの理由なのですか?
浜岡博士: 元々その地域に生息している在来種──彼らを捕食することによる個体数の減少、そして食物や生息環境を剥奪するなど、理由は多岐に渡ります。
SCP-XXXX-JP-A-4: 確かに、私たちのご先祖様がここに来た頃には、あなた方の言う外来種であったかもしれません。ですが、私たちは違います。今いる環境に生まれ、この環境で育ってきたんです。言ってしまえば、その地域一帯の生態系の一部です。生きるために食べ、生きるために争っている。これの何がいけないのですか?何が間違っているんですか?
浜岡博士: ……ですから先程申し上げたように、このまま放置すればするほど、在来種の生物が追いやられてしまうのです。
SCP-XXXX-JP-A-4: 在来魚を含め、私たちの棲みかを岸を硬い岩4で固め奪ったり、遊び半分で連れ去った後、飼えなくなった・大きくなりすぎたという理由で捨てていくようなあなた方なんかに、自分勝手な人間なんかに文句を言われる筋合いはありませんよ。
浜岡博士: [沈黙]
SCP-XXXX-JP-A-4: 結局、あなた方は私たちを悪者扱いしていますがそれは違うんです。私たちは被害者なんです……それだけは言わせてください。
<記録終了>
確認された全てのSCP-XXXX-JP-A個体は、会話終了後に発話能力が消失します。しかしながら、こちらからの呼び掛けに微かに反応する素振りを見せるため、僅かながら言葉を理解していることが判明しています。
補遺1: 外来魚による生態系の破壊が問題視されていた各地の河川や湖沼で、外来魚の捕獲量、および個体数の減少、並びに在来魚の生息数の増加が徐々に確認されていることが環境省から発表されました。当事象が確認され始めたのは20██年6月上旬、SCP-XXXX-JPの実験を開始した時期とほぼ同時期なため、SCP-XXXX-JPによって釣り上げられた生物が消失する際、同種の生物に何かしらの作用が働く可能性があると推測されました。SCP-XXXX-JPの実験を続けることで日本に生息する外来魚の消滅を伴い、異常性の喪失に繋がる可能性が考えられたため、SCP-XXXX-JPの実験の頻度を抑えることが議論により決定されました。
補遺2: 20██/██/██以降、SCP-XXXX-JPの実験の際に高頻度で在来魚が釣り上げられる事例が発生ました。また、その中からSCP-XXXX-JP-Aと同様に会話が可能な個体(暫定的にSCP-XXXX-JP-Bに指定)が確認されたました。以下は、SCP-XXXX-JP-Bとの会話記録の抜粋です。
付与予定タグ: scp jp qコン22 safe 魚類 道具 変容
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7585233 (15 Aug 2021 12:45)
拝読しました。現状NVですが、途中まで楽しく拝読することが出来ました。
1. 大まかな流れ
補遺1までは全く問題ないように感じました。
ただ会話記録XXXX-JP-Bと追記が指すオチの内容が分かりにくかったです。私はこの批評を書きながらしばらく考えて「SCP-XXXX-JPで釣り上げられた外来魚はリリースされると在来魚として認識されるようになる」という異常性があった、というオチかと解釈しました。それで合っていますでしょうか。
これは、在来魚に収斂する形で適応した外来魚がSCP-XXXX-JPによる選択圧を免れたのか、外来魚が認識を歪曲させる異常性を獲得したのか、それともSCP-XXXX-JPの異常性の一端(外来種がよく釣れるように見せかけて実際には在来種も釣っていた?)なのか……などオチの意味が受け取りにくかったです。ここはもう少し読み取りやすくした方が良いように感じました。
なお、もし釣れた在来種を外来種と認識させるオブジェクトだった場合、なぜ「在来種が釣れた」と認識異常が途中で解けてしまったのか、そこが曖昧に感じられました(既に釣り上げられた外来種はそれ以降ずっと在来種として認識される……とも思いましたが、インタビューのブラックバスは釣り上げられた経験がそれまで無いようですし)。
在来種と外来種の認識を逆転させるオブジェクトだった場合は、チャネルキャットフィッシュのインタビュー内容に筋が通りません。
2. オブジェクトクラス
使用しなければ何の問題もないのでSafeで妥当でしょう。
3. インタビュー記録
オオクチバスのインタビュー記録は面白かったので、特段手を加える必要はないように思いました。
チャネルキャットフィッシュのインタビュー記録は「それにあなた方こそ、環境や生態系を破壊しているじゃないですか。」以降がちょっと説明っぽく感じられてしまいました。もっと自然な会話の流れになるようにすると良いかも知れません。以下は改稿案です。
ハスについてのインタビューは1.でコメントした通りです。また「それに、あんたはもしかして……?いや、そんなわけないか。」のくだりは不要かもしれません。
4. 可読性
特別読みづらくはないですが、表現で気になった点はいくつかありました。
「しなり始め、」で読点を打つと文の流れが良いように思われます。また釣り針と釣り糸は読点でなく中黒(・)で区別すると良いと思います。
「リールを巻き上げるなど、」で読点を打ち、「同じ要領で」は読点を打たない方が纏まりが良いように感じました。また、括弧内に句点は不要かもしれません。
「自身の異常性によって発生する現象」と記述するとやや長いので、「上記イベント」などにしても良いかもしれません。また、「竿部分の破損や釣り糸の切断」とすると簡潔に表現出来て良いかもしれません。
特別に問題があるわけではありませんが、「軽度のパニック状態」とするとクリニカルかと思います。
チャネルキャットフィッシュです。「ッ」が脱落しています。
「元々日本に生息する生物の補食による減少」とすると、元々日本に生息する生物が外来種を捕食し、それにより外来種の個体数が減少する様子を問題視している、というようにも読めてしまいます(そんなわけはないですが)。
以下は改稿案です(国内外来種の問題もあるので、日本国というヒトの領土体系には拘らず地域性を重視しました。記事全体でも国内外来種に触れてみても良いかもしれません)。
5. メタタイトル
報告書の明確なオチを掴めていないので、タイトルの提案は控えます。
6. 被りや差別化
外来種を扱ったオブジェクトにはSCP-2403-JPがありますが、ネタ被りは起こしていないように思えます。また先日釣竿を題材にしたオブジェクトの下書きを拝見しましたが、異常性の内容が完全に異なるものですので、ネタ被りは感じませんでした。
外来種を在来種として認識させる異常性であるならば、逆に在来種を外来種として認識させるオブジェクト(SCP-1184-JP)がありますので、共通した感覚は抱かれるかもしれません。しかし面白いインタビュー記録が記載されている点や釣竿という物品である点など、差別化できていないようには感じませんでした。
7. タグ
問題ないと思います。SCP-XXXX-JPが魚に知性を授けているようには見えなかった(元々魚に知性があり、SCP-XXXX-JPは通訳をしただけに読めました)ので、知性のタグは不要かもしれませんが、特に反対はいたしません。
特に1.の問題が解消されたら私は問題なくUVすると思います。
以上です。執筆のほど応援しております。
折り畳みで失礼します。
貴重なご批評ありがとうございました!
どういたしまして。異常性の正体の方、了解/納得いたしました。
内容自体はとても面白いと思うので、より魅力を引き出せるような改稿に期待します。
また先の批評では失念していたのですが、おそらく「ハス」という名前では魚類よりも植物を思い浮かべる読者の方が多い気がします。一応記載されている学名が魚類のそれなので「ああ魚にもハスがいるんだな」と分かりましたが、一瞬でも植物が釣れたように誤解する読者がいるかもしれません。
細かいことですが、カムルチーなどのようにハスにも注釈をつけておくと良いように思います。
それでは改めて頑張ってください。
しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。
一部表現、台詞の変更をしました。
現状UV寄りのNVです。
外来種が在来種の外見になっているという隠された機能には驚かされましたし、魚との会話も面白いと感じました。ですが、UVにするほど面白いとは感じられませんでした。
まず1つ目に、序盤のSCP-XXXX-JP実験記録は不要のように感じました。この記録の内容が、これ以降の展開に絡んでいないため、削除しても問題ないと思います。
2つ目に、会話記録A-4とBの各々の主張についてです。前者は「外来魚は被害者であり、あなたたちが勝手に放流したりしたのがいけないのだ。」という主張。後者は「我々外来種は在来種とは異なる生まれだが人間の様に共存するのは問題ないはずだ。」という主張になっています。個人的にこれらの主張が微妙に重ならない(主張の方向性が少々違う)と思ったため、この記事ひいては外来魚たちは何を主張したいのかがぼやけてしまっているように感じます。そのため、読んでいて十分に話に乗り切れなくなってしまったと考えています。
まだ、後者の主張については人間の生活と魚の生活が大きく異なる(通常、人間は人間を食べない)ため、十分な納得感を得られないと感じました。
よって、各々の主張の方向性を統一する。及び後者の主張に魚側なりの主張を補強する要素を入れる等するべきであると感じました。
些か抽象的な内容の批評で申し訳ありません。的外れであると感じたならば、当該批評を無視して頂いて構いません。
執筆の程、応援しております。
どんな状況でも水につければ異常性が発生するということを表そうとしたのですが、説明に文に組み込む等して実験記録を削除しようと思います。説明部分を変更、注釈付けしました。
魚目線から考えると人間も同じようなものなのかな(外国人が日本に住んでいる等)?と思いこのようになってしまいました。
もう少しうまく文章に出来るように頑張ってみるか違う方向にしてみようと思います。改稿しました。
改めてご批評ありがとうございました。