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イベント-xxx-JP最中のSCP-xxx-JP
アイテム番号: SCP-xxx-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-xxx-JPは左足首にGPS機能付きのタグを取り付けて、生物サイト-8102の純鉄筋耐壊性コンクリート1で囲まれた、1㎢×200mの生物収容セクターに収容してください。なお収容セクターは常に湿原と森林を模した環境を整えられなければなりません。担当職員は定期的に食用の木の葉/草/樹皮と水分を供給し、SCP-xxx-JPの健康状態を一定に保ってください。SCP-xxx-JPが所望する物体は、収容違反を誘発すると考えられるものでない限りは与えることが許可されています。なおイベント-xxx-JPへの干渉はその一切が認められていません。またイベント‐xxx-JPでの生成物は、SCP-xxx-JPが何度でもイベント‐xxx-JPを行うことができるように定期的に倒壊させて、収容室にスペースを作ってください。
説明: SCP-xxx-JPは異常性を有するアメリカビーバー(Castor canadensis)です。姿形や遺伝子面では通常個体との差異は見受けられません。SCP-xxx-JPは学生程度の知能を有し、文字/言葉などは有していませんが、他個体/他生物2とジェスチャーによる意思疎通を行うことが可能です。
SCP-xxx-JPの異常性は、SCP-xxx-JPが日常的にイベント‐xxx-JPを行う点にあります。イベント-xxx-JPはSCP-xxx-JPがSCP-xxx-JP-Aを用いて建築を行う行動であり、建造物によって異なりますが、その期間はおよそ1ヶ月〜2年の歳月を要します。またSCP-xxx-JPは目についたものをSCP-xxx-JP-Aで加工するなどで建材として建築に用いる習性があります。
SCP-xxx-JP-Aは当該アノマリーが作製した異常性を有する木製の工具です。SCP-xxx-JP-Aは未知の加工技術で作製されており、その全てがモチーフとなった通常の工具と同様の挙動を見せます。また電気工具がモチーフになったSCP-xxx-JP-Aも電気エネルギーやそれを代替するエネルギーが存在しないにもかかわらず、元となった道具と同様の挙動を見せます。
イベント‐xxx-JPにおけるSCP-xxx-JPの建造物は竪穴式住居から高層ビルなど、その種類は多岐にわたります。なおそれらすべてが建築理論上非常に理にかなった状態で建築されていることが判明しています。また水上/水中における建築に関しては人間の建築学理論を十分に上回ることが確認されています。
以下はイベント‐xxx-JPに関する実験です。
実験記録-xxx-JP
対象: SCP-xxx-JP個体43匹
実施方法: 収容室にいくつかの物品を放置し、その後の様子を監視する。
結果: 実験開始直後、SCP-xxx-JPの一個体が地面に木の枝を用いて簡易的な設計図を書きだしました。その後全個体で1時間弱のコミュニケーションを取り合いました。以降SCP-xxx-JPはSCP-xxx-JP-Aを巣から取り出す;巣内に用意されていた建材3を持ち出す;放置した鉄パイプや木材を外装材4として利用する;瓦数枚をモチーフにして、石板を加工するなどして必要枚数の瓦を用意する;繊維製品を内装として用いるなどの行動が見受けられました。また特筆すべき点として、SCP-xxx-JPは静音ドリル5を観察やSCP-xxx-JP-Aを用いるなどして静音ドリルの構造や原理を理解し、静音ドリルをモチーフにしたSCP-xxx-JP-Aを1時間程度で作成しました。また同じ挙動がスマートフォンでも見られましたが、内部の電子基板などを内装に用いるだけにとどまりました。最終的にSCP-xxx-JPは二階建ての一軒家6を建築しました。
分析: SCP-xxx-JPは建材の運搬・加工/工事の監督などを分担しているところが確認されます。またSCP-xxx-JP-Aの利用者も個体ごとに決まっていることが判明しました。これらの担当の分担方法は自然界においても違う形で見られるものであるため、非異常性だと断定します。しかしこの分担方法が建築理論学上理にかなった形であることは着目すべきです。なお本実験における建築期間は5か月程度であり、これはSCP-xxx-JPが人間よりも体格が小さいことを考慮すると、異常な建築速度だといえます。またSCP-xxx-JPが建築を行っている間、平時よりも脳の処理速度が上がっていたことが報告されています。このことからSCP-xxx-JPは建築中に知能が上昇していると予想されます。

フォレスト氏
発見経緯: SCP-xxx-JPはアメリカ合衆国の株式会社”BEAVER COMPANY7”の調査の際に、数体のSCP-xxx-JPの遺体8とともに発見されました。当該企業が財団の調査対象となったのは、当該企業が雇用人数に対して許容量を過剰に超える建築の依頼を受け持っていたにもかかわらずその全てを完遂した点と、工事開始時から塀を作るなどして工事現場の様子を周囲に視認させなかった点が怪しまれたためです。
調査の結果、当該企業においてSCP-xxx-JPの存在は”BEAVER COMPANY”の社長であるロイ・フォレスト氏(以下はフォレスト氏と表記)のみが認知していました。他の雇用者は事務職員としてのみ活動していて、フォレスト氏からはSCP-xxx-JPの存在を伝えられておらず、SCP-xxx-JPの存在を全く認識していなかったことが判明しています。
SCP-xxx-JPの存在が財団によって確認されたのち、フォレスト氏に対する尋問/インタビューが行われました。以下はフォレスト氏に対するインタビュー記録です。
SCP-xxx-JPの性質について: SCP-xxx-JPは長時間建築を行わない;建築を妨害される;建築から離れさせられるなどの状況に陥ると極度のストレス状態となり、死に至る場合があります。このSCP-xxx-JPの性質は、異常なプロセスを経由していない点や自然界でも通常生物のストレスによる影響などは充分見られるなどの理由から、異常性と見做されていません。
SCP-xxx-JPのストレス状態は、当該アノマリーの収容に支障をきたす恐れがあるため、持続的なストレスの緩和は早急に取り組まなければならない問題です。現在、人間に対するワーカーホリックの治療法として、仕事のことを考えない;仕事以外に熱中できることを見つける;休暇を取るなどの方法が存在しますが、SCP-xxx-JPの性質上、これらの治療法を導入したとしても問題解決には至らないと考えられます。そのため、SCP-xxx-JPをストレス状態にさせない最も効果的な方法はSCP-xxx-JPにイベント‐xxx-JPを行わさせ続けることであると断定したため、現在の特別収容プロトコルが制定されました。
補遺: 20██/██/██にSCP-xxx-JPに対する特別収容プロトコルの改善を打診していたSCP-xxx-JP担当職員が、SCP-xxx-JPの収容違反を引き起こそうとしたため、記憶処理を受けて解雇されました。同職員の声明文の一部を以下に抜粋します。
イベント-xxx-JPを持続的に行わせることには同意する。だが、作業のように収容セクター内だけで建築を行わせることには同意できない。そんなものは保護でも何でもない。愛玩動物をケージの中に入れて生活させているようなものだ。ただ建築しては壊され、また建築させられるんじゃあ、あいつらの建造物に全く意味がなくなるじゃないか。あいつらは建築に命を捧げているというのに。
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ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7539862 (06 Jul 2021 11:12)
アイデア自体は面白いと思いますが、絵面の悲惨さの面で「仲間が死んだり自分も死にそうなのに建築を続ける」が「タイヤや家具などにビーバー達と建物が押し潰される」に勝てていないと感じたため微妙に感じました。元々の被害がデカいので「ワーカーホリックであったために……」という感情があまり湧き上がってこないのだと思います。なのでここについては起点を事故など異常性と無関係な事象にするよりかは「ワーカーホリックであったために起きた現象」を起点にして話を展開させた方がいい気がします。
また、それを抜きにしても現状ではやや薄味かなという気がします。ニッソでしたオチは上手く纏まりますが面白さとしてはそこまで大きい訳ではないので、継続して使うのであればインタビューの悲惨さをもっと増す(これは被害を大きくすればいいというものではなく、生態ゆえの悲惨さがより際立つようなものにするという意味)か、もうひと展開加えるかが必要だと思います。