Nikaidomasaki-2-Carneades

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはその特殊な性質上現在ある神奈川県藤沢市の██海岸から移動させての収容が困難な状況です。SCP-XXXX-JPが別の場所へ移動しないようSCP-XXXX-JPの存在する海上の半径500m以内に最低6人のDクラス職員の乗った監視船を2隻常に配置してください。また、SCP-XXXX-JPには常に1人のDクラス職員を上に乗せ続け、職員が乗ってから48時間以内に監視船に乗っているDクラス職員1人を新たにSCP-XXXX-JPの上に乗るよう指示して海上に降ろしてください。

説明: SCP-XXXX-JPは海上に浮かぶ幅1.20m×0.52mの船の甲板の一部です。SCP-XXXX-JPには潜水している時を除き、常に一人の人間(以下SCP-XXXX-JP-1)が乗っています。SCP-XXXX-JPはSCP-XXXX-JP-1を除く何者かが半径3m以内に入ることでその異常性を発現します。SCP-XXXX-JPに近づいた人間はSCP-XXXX-JP-1を助けたい強い衝動に駆られます。しかし、半径1.80m以内まで近づくと突発的理由により溺死しそうになり、自らの保身のためにSCP-XXXX-JP-1をSCP-XXXX-JPから突き落としてでも浮かび続けようとします。近づいた人間がSCP-XXXX-JPからSCP-XXXX-JP-1を引き離すことに成功した場合、その人間は急な脱力感に襲われ、SCP-XXXX-JP上から動けなくなります。その場合、SCP-XXXX-JP-1は目視不能な深さまで水没します。近づいた人間が何らかの理由でSCP-XXXX-JP-1を引き離すことに失敗し溺死した場合、SCP-XXXX-JPは一度沈んでから2〜5分後海上で最も命の危機に瀕している人間の半径1.22m以内に移動します。SCP-XXXX-JP-1は現在までの記録上、SCP-XXXX-JPに接触してから48時間以内に全員溺死しています。

以下はSCP-XXXX-JPが初めて████海岸で発見された際にSCP-XXXX-JP及びSCP-XXXX-JP-1に接触したDクラス職員の会話録音記録です。

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対象: SCP-XXXX-JP-1

話者: Dクラス職員　D-3106

付記: SCP-XXXX-JP-1は発見される前、馬喰という名前でSCP財団日本支部で働いていました。馬喰博士はSCP-XXXX-JPに接触していた子供を突き落としSCP-XXXX-JP-1となりましたが、自力で財団に連絡を行ったため、回収部隊い-3("白足猫")ではなく馬喰博士の指示により人見博士とDクラス職員が2名派遣されました。D-3106には下船する際、船上の人見博士と連絡ができるよう無線機を持たされていました。

<録音開始, 2007/09/19>

D-3106: おい、助けに来てやったぞ。

SCP-XXXX-JP-1: 本当にすまないと思っている……助けてくれ。

D-3106: そこから泳いでこれそうか？

SCP-XXXX-JP-1: 無理だ、全身から力が抜けていく。今はもう板の上に乗っているので精一杯だ。

D-3106: 待ってろ、今からそっちに行く。

SCP-XXXX-JP-1: こっちに来るな！　近づくんじゃない！

D-3106: 落ち着けよ。こう見えても昔ライフセーバーをやってたんだ。人一人くらい船まで運べる。

SCP-XXXX-JP-1: 近づくなと言っただろう！　(短い沈黙)私が悪かった。やっぱり助けはいらない、このまま私を残して帰ってくれ。

D-3106: 一体どうしろってんだ？

人見博士: 混乱しているだけです。彼の言葉は無視して近づいて下さい。

D-3106: 了解。(短い沈黙)おい嘘だろ！？

人見博士: 落ち着いて下さい。どうしましたか？

D-3106: 足が、足を攣った！　ダメだ。溺れる！

SCP-XXXX-JP-1: やめろ！　こっちに来るな！　この板には一人しか乗れない！

D-3106: 邪魔だ！　俺は死にたくねぇ！　お前が落ちろ！　死ね！　死ねよ！

人見博士: 今もう一人のDクラス職員に救助のために海に入ってもらいました。二人とも落ち着いて下さい。

D-3106: 死ね！　糞が！　死ね！(水中に何かが落ちる音)やった！　迷惑ジジイがよ、この板は俺のもんだ。(短い沈黙)あぁ。なんてこった、そういうことかよ。

人見博士: D-3106？　どうしましたか？

D-3106: ダメだ。誰も助けに来るんじゃねぇ！　全身から力が抜けていく(短い沈黙)よせ、来るな、来るんじゃねぇ！　死にたくねぇよ！　やめろ、引っ張るなやめろ！

人見博士: D-4808？　何故彼を突き落としているのですか？　D-3106？　返事をして下さい。繰り返します。返事をして下さい。

<録音終了>

終了報告書: D-3106が溺れそうになったことにより、人見博士指示でD-4808が救助のため下船しましたが、D-4808も同様に溺れそうになり、SCP-XXXX-JPからD-3106を突き落とし溺死させSCP-XXXX-JPの上に乗りました。報告は以上です。