SCP下書き 「湖中の同居人」

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SCP-1389-JP指定区域

アイテム番号: SCP-1389-JP

オブジェクトクラス: Safe Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1389-JPの存在する███湖の周囲は侵入防止柵で囲われ、民間人への露見を防止します。SCP-1389-JP-Aのうち、研究目的で収容されている個体は担当職員の監視下の元、標準人型実体管理プロトコルに則った管理に加え12時間おきに半身を水に浸すSCP-1389-JP-B発生防止作業が行われます。 現在、SCP-1389-JP-A個体を用いた全ての研究企画は無期限に停止されています。SCP-1389-JP-Aの収容を試みた職員はいかなる場合に於いても懲戒処分の対象となります。

説明: SCP-1389-JPは███県に位置する███湖の一部区域に当てられた指定です。SCP-1389-JPの内部は不明な要因によってその一部のみが均一な混濁を維持しており、外部から水中の状態を確認する事は不可能となっています。

SCP-1389-JP-A群は同一の人間のDNAを有する複数の肉塊であり、正常時は球体状に膨張した状態で体内に蓄えられた尿素の浸透圧によってSCP-1389-JP内部を浮遊しています。浮遊の範囲は水深2m以下の水位を保っており、人為的に取り出さない限り水面を跨いで浮上する事はありません。またSCP-1389-JP内部でSCP-1389-JP-Aの周囲に触れた際には「生暖かい」といった感覚を覚えますが、計測機器による測定ではそのような温度変化は確認されませんでした。

SCP-1389-JP-AがSCP-1389-JPの外部に露出して数分が経過すると、突如全身からアンモニアを多く含んだ40℃前後の水を排出します。この排出は10分間ほど続き、一体につき計20L程の水が排出されます。またSCP-1389-JP-Aは排出の過程で次第に全身が縮小し、性器を始めとした性別的特徴となる身体部位の欠けた60代前後と見られる人間の姿となります。

SCP-1389-JP-Aは一定の知性を有しており、特に周囲の生活文化形態には即座に適応を示し一般的な人間と同様の生活サイクルをとるようになります。しかしながらSCP-1389-JP-A個体は生存以外の事柄には常に無気力的であり、食事、排泄、睡眠以外の行動を自主的に行う事はほとんどありません。いかなる対話の試みもSCP-1389-JP-A個体がこちらの対話の試みに興味関心を示さないために好ましい結果は得られていません。

周囲の生活環境に適応したSCP-1389-JP-Aは定期的に全身の体表から特殊な固形物(以下SCP-1389-JP-Bと記載)を一時間辺り300gほど発生させるようになります。SCP-1389-JP-Bは主にSCP-1389-JP-Aの老廃物で構成されており少量では特異性を示しませんが、一定の量のSCP-1389-JP-Bが集まる事で以下にまとめられたような異常な性質を発揮するようになります。

総量 異常性 補足情報
〜1.5kg 異常性は確認されない。 SCP-1389-JP-AはSCP-1389-JP-Bに対しこれといった関心を示しませんが、体表にSCP-1389-JP-Bが付着している状態を観測された際には拍手をしながら笑う、ヒステリックな叫び声をあげるといった行動を取る様子が確認されている。
1.5〜8kg SCP-1389-JP-Bの内部に膿や血液、蠅を始めとした小虫の死骸や卵等が自然発生し始める。 SCP-1389-JP-Aは依然としてSCP-1389-JP-Bに対し関心を示しませんが、稀に体表のSCP-1389-JP-Bを取り除き皮膚を掻き毟る様子が確認されています。
8kg〜 自然発火が引き起される。発火したSCP-1389-JP-Bは虫の死骸、卵の燃えかすを除いて一切の形跡を残さず、約20分ほどの燃焼の後消失する。 SCP-1389-JP-AはSCP-1389-JP-B及び火気に対し一切の関心を示しません。これは自身が燃焼に巻き込まれている場合も同様です。

SCP-1389-JP-Bの発生はSCP-1389-JP-Aの身体を半身が浸かるほどの水、あるいは湯にさらす事で防止する事が可能ですが、12時間後には同様に発生プロセスを繰り返すため防止には継続的な対策措置が必要となります。またSCP-1389-JP-B本体もその総量と同量となる水に接触させる事で無力化が可能であり、SCP-1389-JP-Bに触れた水は即座に混ざり合い黒く変色する様子を見せますが、20分程度で正常な水と違いのない性質を示すようになります。

SCP-1389-JP-Aは観察下において様々な要因によって溺死した状態で発見される事案が多数報告されています。これは収容内でも報告書執筆現在までに 3 45 57回発生しており、死亡の際にも何らかの異常性が発揮されている事が推測されるため調査が進められています。直近の事案ではSCP-1389-JP-B発生防止作業中に脱力したSCP-1389-JP-Aが水面に顔を沈めてからSCP-1389-JP-Aの身体を支えていた職員が死亡している事に気がつくまでの14時間、監視職員、作業担当職員共に水面下から顔を出さないSCP-1389-JP-Aに対して一切の関心を示しませんでした。

追記: 民間人2名がSCP-1389-JP周辺の柵を乗り越え内部へと侵入する事案が発生しました。民間人はSCP-1389-JP-Aと見られる解体済みの死体を持ち込んでおり、SCP-1389-JPへと遺棄した様子が監視カメラに記録されています。しかしながらその後の内部調査ではSCP-1389-JPからそのような解体済みの死体は発見されませんでした。

事案調査の一環として民間人の住む集落の調査を行った所、128世帯中37世帯からそれぞれの民家の環境に適応したSCP-1389-JP-Aが回収されました。SCP-1389-JP-Aが回収された世帯の住民は周囲にSCP-1389-JP-Aの存在を秘匿しながら介護を続ける事を美徳とする独自の価値観を有している事が確認されましたが、同時にSCP-1389-JP-Aに対し煩わしさを感じている様子も見られる事から何らかの精神汚染状態の傾向にあるものと推測されます。

また、集められた証言から集落内に存在する住民の半数以上がかつてSCP-1389-JP-Aを養っていた経験がある事が判明しています。住民の主張に従えばこの風習は少なくともここ80年間は継続されており、中には約18年周期で計4個体ものSCP-1389-JP-Aを養い続けている、といった証言も寄せられています。それらの証言の内容は総じてSCP-1389-JP-Aは風呂の中で溺死し、SCP-1389-JP内部へと遺棄するまでの流れが一貫しています。しかし、SCP-1389-JP内部に球体状に膨張したSCP-1389-JP-Aが複数存在している事を認識している人間は誰一人として確認されませんでした。

当該集落は現在SCP-1389-JPから最も近い位置に存在する人里という接点こそあるもののそこに多数のSCP-1389-JP-Aが存在していた理由は不明であり、SCP-1389-JP-Aと集落の関係性が研究されていましたが、2012年に相次ぐ住人の転居により集落が解体されたために研究の中断が余儀なくされました。住人の転居理由の多くは「集落内に留まる理由を失ったため」といった旨の内容であり、これが財団がSCP-1389-JP-Aを回収した故に発生した事象であるかどうかについては議論の対象となっています。

追記2: サイト81██にて報告されていた個体収容数計5体を遥かに超えた236体ものSCP-1389-JP-Aの収容が行われていた事案が外部調査により発覚しました。またサイト81██ではこの収容により総数が人型実体収容チャンバーの総数を超過していたため、「収容区域の増築並びに優先度の低い人型アノマリーの終了」、収容担当職員の不足解消のため「清掃員、調理人等の複数のレベル0職員の限定的昇格」、「優先度の低いSafeクラスアノマリー研究チーム並びに機動部隊の解体」等の措置がサイト管理官の独断によって実行されており、サイト内の人物はそれらの措置に対し幾許かの疑問を有していたものの結果的に発覚に至るまでの███日間、サイト内の枠組みで完結した収容体制の確立作業が行われていました。

しかしながら、サイト81██ではSCP-1389-JP-Aの収容体制に関連する事柄以外ではこれといって異常な活動の跡は確認されていません。サイト管理官を含めたサイト81██職員達は当事案の一連の騒動を「各々の財団の理念に従った結果SCP-1389-JP-Aの収容体制として最も合理的であると判断したため」と回答しています。

当事案を鑑みてSCP-1389-JP-Aの研究は打ち切られ、サイト81██から回収された236体のSCP-1389-JP-Aは全てSCP-1389-JPの内部へと破棄されました。

またその後の追加調査にてサイト81███内でも同様に報告されていないSCP-1389-JP-A個体、計17体の収容が行われている事が発覚しており、サイト内からは上記内容と類似した措置案について記された出処不明の提案書、空白部分に「捨てないで」とぎこちない筆遣いで書かれた文書が複数回収されています。


以上の一連の追記事案を通して、SCP-1389-JPのオブジェクトクラスはSafeからEuclidに変更されました。

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