SCP-XXX-JP - 踊る藁人形

クレジット

タイトル: SCP-XXX-JP - 踊る藁人形
著者: ©︎frozencatpisces
作成年: 2021

アイテム番号: SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは鋼鉄製の箱に入れた状態で、標準的な低危険物収容ロッカーに収容されます。実験を行う際は、SCP-XXX-JPの脱走を防ぐ為に箱ごと実験室へ移送し、実験室を施錠した上で箱を解放してください。

説明: SCP-XXX-JPは自我を持った藁人形です。大きさは全長20cm程度であり、腹部に釘が刺さっている他、内部に人毛が埋め込まれていることが判明しています。SCP-XXX-JPの破壊耐性は通常の藁人形と同等ですが、軽度の再生能力を持つことが判明しています。SCP-XXX-JPは自律的な行動が可能であり、また不明な方法により、周囲の状況を視覚的・聴覚的に把握することが可能です。SCP-XXX-JPは他の人間の発話内容を理解することが可能ですが、SCP-XXX-JP自身には発話を行う機能がなく、構造上簡単なジェスチャー程度しかできないため、SCP-XXX-JPとの対話は現在のところ成功していません。

SCP-XXX-JPは自身に危害が加えられた場合や侮辱的な発言を投げかけられた場合等に、腹部の釘を引き抜き、周囲の人間その他の生物、あるいは非生物に攻撃を行う場合があります。SCP-XXX-JPの力は極めて弱いため、攻撃行為が深刻な負傷や損壊を招いた例はありませんが、攻撃に職員が怯んだことにより1回収容違反が発生しているため、逃亡可能な状況に極力置かないことが求められます。

SCP-XXX-JPは踊ることに対し強い欲求を抱き、自由な動作ができる状況下においてはその時間の大半を踊ることに費やします。音楽等がない場合はSCP-XXX-JPはランダムにダンスを踊り、何らかの音楽を聴かせた場合、その音楽の種類に従った振り付けで踊ります。SCP-XXX-JPが踊るダンスの種類は極めて多様であり、過去の実験においてはバレエ¹やブレイクダンス²、日本舞踊³等が確認されています。ただし、SCP-XXX-JPはその構造上複雑な動きができないため、その完成度は決して高くはないことが指摘されています。

補遺1: SCP-XXX-JPは2016/10/28、京都府███市の███神社の境内で発見されました。SCP-XXX-JPの周囲には白装束や金槌など一般的に丑の刻参り⁴に使用される物品が散乱しており、何らかの呪術の結果SCP-XXX-JPが生成されたものと推測されています。

補遺2: SCP-XXX-JP内部の人毛を遺伝子検査にかけたところ、京都府███市内で地下アイドルをしていた██████という女性のものであることが判明しました。██████は2020/07/27に心筋梗塞で死亡しています。同時期に██████と同じアイドルグループに所属していた██████という女性も失踪しており、財団はこの失踪した██████がSCP-XXX-JPの起源について何らかの関与を行なっていると考え、その行方を追っています。

Footnotes

1. ルネッサンス期のイタリアで誕生した舞台舞踊の一種。

2. 1970年代から80年代にかけてのアメリカ合衆国で誕生したストリートダンスの一種。

3. 日本国における伝統的な踊りの総称。

4. 対象に見立てた藁人形を丑の刻(午前1時から3時頃)に神社の御神木に打ち込む呪術の一種。

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