仮題: 無尽灯 on 無人島

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アイテム番号: XXXX-JP
レベル3
収容クラス:
safe
副次クラス:
none
撹乱クラス:
vlam
リスククラス:
notice

torch.jpg

発見時のSCP-XXXX-JP


特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPは、サイト-751の標準耐火収容室に収容されます。

(追記: 2021/04/11) — SCP-XXXX-JPが発見されたペレ島に関する情報はすべて隠蔽され、民間人にペレ島の名前、位置、面積、環境等の情報を公開することはいかなる状況でも許可されません。また、ペレ島の領地はどの国にも属さない旨が決定されました。詳しくは補遺4を参照してください。


説明: SCP-XXXX-JPはクロマツ(学名: Pinus thunbergii)の木材でできたスタンドと鉄製のかがり2で構成された篝火かがりび3です。SCP-XXXX-JPのスタンド部分には未知の言語の文字が彫られており、この文字の解読は現在進行中です。 完了しました。詳しくは補遺1を参照してください。

SCP-XXXX-JPの各部分は、腐敗や錆びなどの経年劣化等を一切見せません。また、SCP-XXXX-JPの各部分は熱に対する強い耐性を有しており、スタンド部分の燃焼や篝の溶融等は確認されていません。

SCP-XXXX-JPのかがりには燃料となる木材が常に供給され続けており、収容当時から燃え続けています。なお、生成された灰は即座に消失します。

SCP-XXXX-JPは太平洋に位置するペレ島(Pele)にて発見されました。SCP-XXXX-JPの発見当時、ペレ島に定住者は存在せず、クロマツが生えていた痕跡も残されていませんでした。また、ペレ島付近に鉄を採掘した痕跡も残されておらず、SCP-XXXX-JPがペレ島付近で作られた可能性は低いと見られています。


補遺1: 財団言語学部門により、SCP-XXXX-JPのスタンド部分に彫られた文字の解読に成功しました。以下はその日本語訳です。

ここに我々の希望を賭ける
海に沈んだ後も この火が永遠に消えぬように

さらなる研究が必要とされたため、SCP-XXXX-JPはAnomalous分類からSafe分類へと格上げされました。


補遺2: SCP-XXXX-JPに彫られた文字の内容から海中に何かが存在していることが推測できるため、ペレ島周辺の海中の調査が行われました。以下は探索部隊の隊員らと担当職員の会話の記録です。

探索記録XXXX-JP-1

探索対象: ペレ島周辺
日付: 2021/04/07

担当職員: 清坂博士
探索部隊: 探索部隊う-12("水槽の中の金魚")
部隊長: う12-アルファ
部隊員: う12-ベータ、う12-チャーリー

付記: 探索部隊う-12("水槽の中の金魚")の部隊員は全員、ダイバー服を着用している。


< 記録開始 >

う12-アルファ: 記録装置起動。マイクチェック。

う12-チャーリー: マイクチェック。

う12-ベータ: マイクチェック。

う12-アルファ: 以上3名。清坂、聞こえてるか?

清坂博士: 問題なし。こちらも準備完了です。探索を開始してください。

う12-アルファ: わかった。これから、ペレ島周辺の探索を行う。

う12-ベータ、う12-チャーリー: 了解。

う12-アルファ: では…入水。

う12-アルファは入水する。

う12-ベータ、う12-チャーリー: (続けて) 入水。

う12-ベータ、う12-チャーリーも続けて入水する。

清坂博士: 何が見えますか?

う12-アルファ: (十数秒の沈黙後) 何も見えないな。

う12-チャーリー: 何も見えませんね。このあたり、ここまで深かったですっけ?

う12-アルファ: わからん。どうだろうな。

清坂博士: もう少し深く潜ってください。

う12-アルファ: ああ。

部隊は数mほど深く潜る。

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IMG_20210407_1323_219.JPG

清坂博士: 今度は何か見えますか?

う12-ベータ: あれは……人工物でしょうか?

う12-アルファ: ああ。確実に水没した建物だ。

う12-チャーリー: 石レンガ…ですかね。だいぶ苔が生えています。

清坂博士: どのような建物に見えますか?

う12-ベータ: あれは住居でしょうか。他の建物と比べると少し小さめです。

う12-アルファ: あれは…城か? やや立派な城が見える。

う12-ベータ: だいぶ荒れてますね…

う12-チャーリー: あっ! 死体ですね。

う12-アルファ: 人が住んでいた形跡が見つかったぞ。

underwater-2.jpg

IMG_20210407_1331_638.JPG

清坂博士: 人…ですか? ということは、あのスキップ4は人工だったということですか?

う12-アルファ: 確実にそうとは言えないが、おそらくそうだ。

清坂博士: では、先程の「城」の方を探索してください。

う12-アルファ: 了解。

部隊は「城」の方へ移動する。

う12-ベータ: 立派な階段ですね……一部壊れてますが。これは上れそうもありませんね。

う12-チャーリー: 城のような建造物に入ります。

清坂博士: チャーリー、何が見えますか?

う12-チャーリー: これは…額縁か? もともと絵が飾ってあったような感じだけど、絵の切れ端も見つからない。

う12-ベータ: おそらく、沈んでからかなりの時間が経ったので、絵画は溶けてしまったのだと。

う12-チャーリー: そういうことね。

う12-アルファ: 王冠…か? もともとピッカピカだったんだろうが…真っ黒だよ…。

清坂博士: そこにはもともと、王のような偉い人物がいたということですね? 実に興味深い…

う12-アルファ: 持ち帰って調査しとくか?

清坂博士: そうしましょう。その王冠は持ち帰ってください。

(重要が低いため省略)

う12-ベータ: 石板みたいなのもありますね。何か彫ってあります。

清坂博士: 何と彫ってあるか分かりますか?

う12-ベータ: いや、少なくとも日本語でも英語でもない。こんな文字今までに見たことない。

清坂博士: …持ち帰れそうですか?

う12-ベータ: 無理です。流石に重すぎます。

清坂博士: では、いつか回収しましょう。マークしておいてください。

う12-ベータ: 了解です。

う12-ベータは石板にマークをする。

清坂博士: (数十秒の沈黙後) えー、これ以上の探索は必要ないと判断しました。部隊は帰還してください。

う12-アルファ: 了解。(他の隊員に向けて) 上がるぞ!

う12-ベータ、う12-チャーリー: 了解。

< 記録終了 >


補遺3: ペレ島周辺の探索が行われた後、う12-ベータが発見した「石板」の回収作業が実行されました。その後、財団言語学部門により、石板に彫られた文字の解読に成功しました。石板に彫られた文字は、SCP-XXXX-JPのスタンド部分に彫られていたものと同じ言語の文字であるとされました。以下は石板に彫られた文字の日本語訳です。

無念

東から、国を全て飲みこむほどの波が来る。
国は破滅の一方だろう。

長きに渡って受け継がれてきた、あの炎5だけは守りたい。
国内で最高峰のペレ山6は波の影響を受けないそうだ。

炎を抱え、山を登った。そして炎を置いた。
きっと、あの炎は永遠に燃え続けるだろう。

そして山を下った。まだ生きたいと泣いたが、それでも山を下りた。

庶民を見殺しにして、自分だけ生き残るなんてことはできない。
どうせなら、自分も一緒に死ねばいいんだ。

未来の誰かが、この国を見つけてくれますように。

― アーパス12世


補遺4: 石板に彫られた文字の解読により、ペレ島周辺にはかつて中規模国家があったことが判明しました。この国家の調査を進めるため、ペレ島に関する情報の隠蔽を実施しました。現在、ペレ島付近からは2個のアノマリーが発見されています。これらのアノマリーに関する情報には機密指定をしたうえで、アノマリーをAnomalous分類することで決定しました。

また、SCP-XXXX-JPをThaumielに分類し、財団内での発電に使う計画は、倫理委員会の判断により無期限に凍結されました。



scp jp safe 構造 炎 文字入り 歴史



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執筆者: Denden3840
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最終更新: 11 Aug 2021 06:04
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  1. portal:7452090 (07 May 2021 11:14)
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