SCP-XXXX-JP 朝帰り

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クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - 朝帰り
著者: teruterubouzunoteno
作成年: 2023/2/09

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現時点ではSCP-XXXX-JPを完全に収容する方法は確立されていませんが、SCP-XXXX-JPが再び出現した場合は確保、収容してください。

説明: SCP-XXXX-JPは20代程に見える日本人男性の外見を持つ実体です。SCP-XXXX-JPが実際に人間と同等の存在であるかは、身体検査の試みが失敗したため不明です。詳細はインシデント記録SCP-XXXX-JPを参照してください。

SCP-XXXX-JPの異常性は、発見時の状況やSCP-XXXX-JP自身の発言から、平行世界間を移動可能だと推測されていますが、確証はありません。

補遺: SCP-XXXX-JPは、休暇中であったエージェント・███の目の前になんの前触れもなく現れ、明らかに異常であると判断したエージェント・███によって確保に至りました。発見当時SCP-XXXX-JPは財団に対して協力的であり、問題なく確保に成功しました。

以下は、収容直後のインタビュー記録です。

インタビュー記録SCP-XXXX-JP-1

対象: SCP-XXXX-JP

インタビュアー: エージェント・███

付記: SCP-XXXX-JPの警戒を防ぐため、SCP-XXXX-JPには事情聴取と称してインタビューを行っています。

<録音開始>

エージェント・███: それでは、あなたが突然何もないところから現れたことについてお聞きしたいのですが…

SCP-XXXX-JP: …ねぇ、あんたすごいね。

エージェント・███: はい？

SCP-XXXX-JP: いや、今までもこういうことあったんだけど、皆びっくりして腰抜かしててさ、こんな風に詳細を聞かれることなんてなかったんだよね。でもなんかあんたは肝が座ってるっていうより、見慣れてるみたいな感じが…

エージェント・███: …すみません、関係のない話はお控えください。

SCP-XXXX-JP: あぁ、ごめんね。つい癖で関係ないこと喋っちゃうんだ。それで、なんで突然出てきたかって話だったっけ。まぁなんていうか、忘れ物しちゃっててさ、夜が明けるまであっちにいるし、しばらく取りに戻ることも出来ないから急いで取りに来たって訳なんだ。

エージェント・███: 忘れ物…？あの、私が聞いているのは現れた理由ではなく、どうやってその、所謂テレポートのように現れたのか、なのですが…

SCP-XXXX-JP: あ、そういうこと？また全然関係ないこと喋っちゃって悪いね。…お、もうこんな時間か。そろそろ忘れ物取りに行きたいんだけど、いいかな？

エージェント・███: すみません、このまま帰っていただく訳にはいかなくてですね…ちなみに、何を忘れたんですか？代わりに取りに行くことは可能ですよ。

SCP-XXXX-JP: そこまでしてもらわなくていいよ。ただのタイムカプセルだからさ。

<録音終了>

詳細な周辺調査の結果、過去に２回、同様の事例¹が報告されており、いずれもSCP-XXXX-JP、もしくはSCP-XXXX-JPと関連のある実体であると考えられています。

また、SCP-XXXX-JPの発言から、SCP-XXXX-JP出現地点の周囲を調査したところ、鉄製の箱が地面に埋まった状態で発見されました。箱内部にはエルジン社製の懐中時計²、瓶に入ったコカ・コーラ³、ホット・ファイヴ⁴のレコード⁵等の物品が入っていましたが、いずれの物品にも異常性は確認されていません。

インシデント記録SCP-XXXX-JP

収容の翌日、身体検査の直前にSCP-XXXX-JPの収容違反が発生しました。以下は収容違反発生時の音声記録です。

<録音開始>

エージェント・███: 失礼します。連日お引き留めして申し訳ありま…

SCP-XXXX-JP: もうだいぶ日が暮れたね。

エージェント・███: …え？

SCP-XXXX-JP: もうすぐ、長く暗い夜がやってくる。これまでで一番長い夜が。

エージェント・███: あの、一体何を

SCP-XXXX-JP: 君達がその時までここにいるかは分からないけど、きっとまた会おう。

エージェント・███: [通信機の音]こちらエージェント・███。 SCP-XXXX-JPの様子がおかしい。外で待機している警備員は直ちに収容室の中にーーー

SCP-XXXX-JP: 朝になったら帰ってくるよ。

[SCP-XXXX-JPが消失]

<録音終了>

SCP-XXXX-JPのこれまでの発言から「夜」と呼称している存在、または現象がSCP-XXXX-JPの出現・消失と関係しているとされていますが、正体は判明していません。

Footnotes

1. 人物の突然の出現、消失。

2. 1866年に同社から発売された“B．W．レイモンド ”

3. 1887年～1890年代のデザインの瓶

4. ルイ・アームストロングが当時の妻リル・ハーディン・アームストロングらと結成したバンド。

5. 「Heebie Jeebies（1926年）」

付与予定タグ: jp Euclid scp 人型

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  批評コメント批評コメント

  
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  kyougoku08 26 Mar 2023 14:24

  読ませていただきました。

  消失と出現を繰り返す人型のオブジェクト、といったところでしょうか。

  まず全体としてですが、何かしら抒情的なものを書こうとしている意思は伝わってきます。しかし、現状としてそれを伝えることが情報不足のためできていないといった印象を受けました。
  あまり使われていない表現であれば情報を最低限にして提示することで、逆に神秘性を出すことも可能ですが、この記事の場合それは上手くいっていないように思います。おそらく全体的なテーマとして忘却と回帰、それを夜と朝という表現に委託しているのだとは思いますが、使い古されたテーマであるため、現在の表現方法では大まかなニュアンスしか伝わらず、読者に引き起こす感情が薄くなってしまっています。

  改善案としてはお決まりですが、まずこの記事の独自性である夜と朝という表現、忘れ物という表現あたりを軸に、どういった物語を書きたいかを明示し肉付けすることが求められるでしょう。例えば、実際に"夜"を現象として表現してみたり、人型実体の意思を見せてみたりするなどの方法があると考えられます。

  + 以下、細かい点

  特別収容プロトコル

  現状の収容プロトコルは具体的な表現が存在せず、非常に抽象的です。収容できないにしても何らかの試みは成されるべきでしょうし、出現を目撃した人物等への対処も必要になるのではないでしょうか。

  SCP-XXXX-JPが実際に人間と同等の存在であるかは、身体検査の試みが失敗したため不明です

  少々財団創作らしからぬ文章ですね。"SCP-XXXX-JPに対する調査は現在時点で成功しておらず、組成及び構成がヒトと同質であるかは不明です"などの表現はどうでしょうか。また、身体検査だけであればどのような検査をしたのかも分かりません。遠方からの赤外線調査や非破壊調査も失敗したのだろうか、という疑問が出る余地にもなりかねません。

  過去に２回、同様の事例が報告されており

  突然の消失、出現だけで同様の事例とするのはいささか早計に思われます。もっと限定的な条件を明示しておくのがベターに思えます。

  以上、私的な意見でしたが記事作成の一助となれば幸いです。

  From: サンドボックスオペレーター

  VideoGameMonkeyMONO 04 Apr 2023 04:36

  しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。

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