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アイテム番号: SCP-XXX-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-XXX-JPは現地で収容されています。SCP-XXX-JPの周囲15m以内は適切なカバーストーリーのもとで封鎖されます。
説明: SCP-XXX-JPは静岡県██町に位置している、大型のマウソレウムです。SCP-XXX-JPは移動させることができず、またあらゆる損傷に対して強い耐性を持つため傷をつけることにも成功していません。SCP-XXX-JPには1つの扉のみが存在しています。
ヒトがSCP-XXX-JPの扉から内部に侵入すると、異常な空間 (以下、SCP-XXX-JP-A) に転送されます。SCP-XXX-JP-Aは無限に続く共同墓地のような空間であり、天候は常に曇りを維持しています。転送された人物とSCP-XXX-JP-Bを除き、SCP-XXX-JP-Aに動物や植物は生息していません。SCP-XXX-JP-Aには1mずつの間隔で墓が存在しています。これらの墓は下にヒトの死体を埋めているものもありますが、ヒト以外の生物や損壊した非生物を埋めているものも多く存在します。これらの物体は埋葬されている場所から動かすことができません。
SCP-XXX-JP-Bは頭部がスマートフォンのような形状、外見の物体に置換された外見を持つ人型生物です。会話が可能であり、転送された人物に友好的に接します。また、SCP-XXX-JP-BはSCP-XXX-JP-Aの中に存在する墓の管理を行なっています。また、転送された人物が現実に帰還するためにはSCP-XXX-JP-Bにその旨を伝えなければならないことが判明しています。
補遺1: SCP-XXX-JPの発見直後、調査のために送り込まれた財団職員によってSCP-XXX-JP-Bへのインタビューが行われました。以下はそのインタビューの抜粋です。
インタビュアー: エージェント・蜂須賀
対象: SCP-XXX-JP-B
<抜粋開始>
エージェント・蜂須賀: あの、そこの人。この場所について知りませんか?
SCP-XXX-JP-B: 大丈夫、全部知ってるよ。僕はここの番人みたいなものだからね。
エージェント・蜂須賀: あー、それならいいんです。私は情報のためにここにいますからね。貴方はここで何をしているんですか?
SCP-XXX-JP-B: ゲーム、だよ。
エージェント・蜂須賀: ゲーム?あの、機械を使った遊びのことですか?私も休みの日にはスマホでゲームしていますよ。
SCP-XXX-JP-B: そうそう、そのゲームだよ。僕は、死んだゲームを埋めている。
エージェント・蜂須賀: 「死ぬ」?ゲームにそんな概念があるんですか?
SCP-XXX-JP-B: あるよ。どんなゲームも最後には終わるじゃないか。だけどそれだけじゃゲームは死んだとは言えない。ゲームが死ぬには、もっと根本的な終了が必要なんだ。君がやったソーシャルゲームの終わりとかね。
エージェント・蜂須賀: (長い沈黙) ああ、なるほど。ゲームが死ぬってそういうことですか。時間はかかりましたが、まあ……理解できました。つまり、サービス終了したソシャゲはもう二度と遊べないから死んだようなものだと言いたいんですね。
SCP-XXX-JP-B: 正解だ。ソーシャルゲームは他のゲームや物語とは違う。維持するにはお金がかかるし、永遠に遺すことは不可能だ。他の作品が終わっても残り続けるのとは逆に、ソーシャルゲームは終わればその時点で死ぬ。わかるかい?
エージェント・蜂須賀: はい、わかります。では、あなたは誰なんですか?
SCP-XXX-JP-B: 僕はここの番人だ。ここで死んだソーシャルゲームたちに安らぎを与えている。
エージェント・蜂須賀: えーと、じゃあ次に、なぜこの場所にソーシャルゲームを埋めているのですか?
SCP-XXX-JP-B: それは僕が歴史の記録者だからだよ。サービス終了したゲームは、最後には塵のように消えてしまう。だから僕がそうならないようにゲームを記録する役割を持っているんだ。それに、過去の過ちから人は学ぶものだからね。それはどこの分野に属すものでも変わらないんだ。これこそが人類が残した負の歴史さ。僕は記録者だ。ここでゲームを記録しておくことで、よりゲームは成長していく。僕はそれを願ってるんだ。
<抜粋終了>
付与予定タグ: scp jp safe 死体 ゲーム 異次元 ポータル 移動不可能 知性 人間型 破壊不可能 地下 自我 ショート2023
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シリーズ-JP所属
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JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7438364 (22 May 2021 08:01)
[批評に直接関係のないコメントであったので削除しました。]
このまま投稿されたらDVいたします。
「サービスが終了したソシャゲが埋葬されている墓地」というのはアイデアはなるほどと思いましたし、墓地の様子もなかなか雰囲気があって良さそうに思えました。しかし語られるのがサ終のゲームに対する追悼という至極ストレートで普通に思いつく感情であり、新奇性がないように思えました。また補遺1のインタビューに以下に示すDV要素がけっこう多くあるのが気にかかりました。
①インタビュアーの態度が悪い
任意で戻れない空間にいるアノマリーに対して、エージェント・蜂須賀の態度があまりにも悪いように思えます。人の話を聞くような話し方には到底思えませんでした。機嫌を損ねられて情報を引き出せなかったり帰還が出来なくなったりする恐れがあるので、もっと丁寧な応対を心がけるべきだと思います。
②インタビューでストーリー進展がない
インタビューで語られる内容が鉄の扉に刻印されたことからだいたい想像できるような内容に思えました。オチな部分なので何かしら新しい事実や読者の感情を揺さぶる内容が欲しいところです。どちらかというと鉄の扉の刻印が全てを語りすぎてしまっているので、こちらをオチに持ってきた方が締まる気もします。
③最後にいきなり出てくる謎のご主人様
この「ご主人様」というよくわからない存在が出てくることで、ムダに話がややこしくなり、さらに秘密にされることでモヤモヤ感が与えられます。著者の中ではご主人様がどういうものなのかの像があるのかもしれませんが、私が読んだ際には良く分からないポッと出の上位存在が最後にねじ込まれてるように感じてしまいました。現状の内容だけですとご主人様という存在を消してSCP-XXX-JP-Bが自ら安らぎを与える形でも問題はない気がします。
批評ありがとうございます。
①インタビュアーの態度が悪い
これについては確かにそうだな、と思いました。インタビュアーの態度が悪い点については修正しました。
②インタビューでストーリー進展がない
鉄の扉の刻印が全てを語りすぎてしまっている、という点については鉄の扉の刻印を削除させていただきました。ストーリー進展がない、という点についてはSCP-XXX-JP-B本人についての説明を加えました。
③最後にいきなり出てくる謎のご主人様
当初はそこまで気にしていませんでしたが、「現状の内容だけだとご主人様という存在を消してSCP-XXX-JP-Bが自ら安らぎを与える形でも問題はない」という点については自分で読み返してもそうだなと思いました。ご主人様を消し、SCP-XXX-JP-Bが自ら安らぎを与える形にしました。
15mに狭めました。
特にないので、マウソレウムの形に変更しました。
扉の材質に関する部分を削除しました。
表現を訂正しました。
拝読しました。
すでに指摘されている点以外で2つほど気になったことがあります。
①ソシャゲの墓ならではの独自性が薄い
現状の異常性は、オブジェクト自身の自分語りがなければソシャゲ以外にもさまざまな創作物に適用できる状態だと思います。手元に物質として残るものがないという意味ではMMOのオンラインゲームやダウンロード専用ソフトなども同じですし、二度と遊べなくなるという意味では稼働の終了したアーケードゲームなどもそうでしょう。種明かしの納得感を強めるためにも、どこかしらにソシャゲならではの要素/ソシャゲを示唆するポイントを盛り込んでいく必要があると思います。
個人的には
などがパッと思い浮かびました。
更に一歩踏み込めば、ソーシャルゲームとは具体的に何を指すのかという定義の問題にもなってくるかもしれません。実はこれは結構複雑でややこしい問題なのですが、少なくともオブジェクト主体がどういうものをソシャゲと認識しているのか伺い知れる描写は欲しいかなと思います。
②ソシャゲの死(サ終)に対する解像度の粗さ
サ終=死という発想自体はある程度共感を得られる比喩だと思います。しかし実際にはその状況や経緯はさまざまです。10年以上運営しシナリオも完結して大往生したもの、惜しまれながら終了したが買い切り版やメモリアルアプリがリリースされたもの、金銭に関するトラブルから炎上しサービスを畳まざるを得なくなったもの、既存IPの名を冠した駄作で旧来のファンからなかったことにされているもの、唐突な告知から1分でサービス終了したもの等々。ゲームの数だけ死に様があり、ファンの感情も異なると考えていいでしょう。
そういったソシャゲの死について考えた際、「自分がやってないソシャゲも弔ってみんな救っておくわ」という考えのご主人さまは、ソシャゲを愛しているというよりもむしろ無関心なようにすら思えます3。
個人的にはあまり心情を押し付けるような綺麗事の弔いはせず、負の歴史だろうと(だからこそ)残しておく必要があるというような記録者の視点のほうが好ましいかなと思います。ソシャゲなどは誰かが残しておかないと本当にそっくり存在ごと消えてしまうというのはその通りなので。
以上となります。
執筆の一助となれば幸いです。