命を奪うイヤホン

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アイテム番号:SCP-XXX-JP

オブジェクトクラス:Euclid

特別収容プロトコル:SCP-XXX-JPは常に5V360mAの電気を流すことのできる専用のケースにて保管されます。エリア内への立ち入りにはサイト██████の最高権限者である卓郎氏の許可を得てください。いかなる理由があろうとも持ち出すことは許されません。そのため、エリア内を24時間監視してください。万が一、許可のない立ち入り、特にSCP-XXX-JPの持ち出しが確認された場合は、エリア内への立ち入り許可の有無に関わらずエリアを完全封鎖し、真空状態にしてその人間を確実に殺してください。
もし、サイト██████の最高権限者である卓郎氏の死亡が確認された場合は、このSCPに対して” SCP-XXX-JP処理プロトコル#2”を実行してください。当SCPは無力化され、データについてはより厳重な保管がなされます。

説明:SCP-XXX-JPは耳に装着した当人を殺すと考えられている独立型無線イヤホンです。外見上は一般的な独立型無線イヤホンと何ら遜色なく、内部にはきちんと回路がある為、音を出力することも可能です。SCP-XXX-JPは耳に装着するだけで当人を殺すことが可能ですが、装着し続ける必要があります。また、バッテリーが内蔵されており、50時間程度であれば音楽を流し続けられます。

当財団がSCP-XXX-JPの存在を認識したのは2006年ごろであり、ある特定の独立型無線イヤホンの装着者が立て続けに死亡した事件が発生したため、そのイヤホンを秘密裏に回収し、複数人のクラスD職員にそれぞれ装着したところ、最短でわずか1日あまりで心筋梗塞による死亡が確認されました。
このことから、SCP-XXX-JPは装着によって対象の人物を殺すことのできるSCPと考えられていますが、先の実験において、クラスD職員のうち一部は健康状態に何ら影響なく生存しているためSCP-XXX-JPの能力は明確にされていません。
以下は、最短でで死亡したクラスD職員と、生存したクラスD職員の健康観察のデータです。

No.345


1時間経過:特に異常は見られない。

2時間経過:何度も腹痛を訴え、その度に便所に行くことを許可。便に異常性はないものの、頻度が高すぎるように感じる。

3時間経過:腹痛に加え、頭痛を訴えた。鎮痛剤はあまり効かないようである。

4時間経過:腹痛と頭痛が治ったと報告された。しかし、手を怪我しても何も感じないようであるので、神経系がダメになってしまったのだろう。さらに、被験者が言葉に詰まることが多くなってきたように感じる。

5時間経過:被験者が発話不能になった。こちらの言葉を理解するのがやっとのようで(理解しているかさえ怪しい)、確認のため一度知能テストを行った。想定IQは70まで減少していた。足がふらついていた。

6時間経過:被験者が立ち上がれなくなった。目の焦点があってない。

7時間経過:『視覚共有システムprototype』※1の使用が許可された。被験者の視界は虹色に滲んでいて、常にぼやけていた。30分後、視界データが途切れた。

8時間経過:特に変化は見られない。

——以降10時間は特に変化が見られないため、記録を省略。——

19時間経過:被験者が急に大声を出して暴れ始めた。麻酔を用いて眠らせて検査したところ、心筋梗塞を起こしていることが判明した。

20時間経過:被験者が死亡した。

No.1024


1日経過:被験者の健康状態に何ら異常性はなかった。

2日経過:被験者の平均心拍数の向上と血圧上昇が見られたが特に異常はなかった。

3日経過:被験者の健康状態に何ら異常性はなかった。

——以降特に変化が見られないため、記録を省略。——

1ヶ月経過:被験者は至って健康。これ以上の記録は不要であると確認されたため、実験の終了を決定。No.1024に対して簡易的な記憶処理を実行。初の生存例であった。

SCP-XXX-JPは電力を失うとその機能を完全に停止することが確認されており、再び電力を与えても決して再起することはないということが判明しています。また、過電流を流すと内部回路がショートし、同じく再起不能となります。

また、SCP-XXX-JPが収容されているサイトの最高権限者である卓郎氏の解析によると、No.345のような症状が出た被験者が非常に多く、その症状がMDMAを摂取した時と酷似していること、そして何故かサイト██████のローカルネットワーク上にあるデータベースに存在した謎の文書より、SCP-XXX-JPは被験者に対してMDMAに近い成分を与えることができるのではないかとしています。ただし、死亡解剖においてMDMAの検出がなされなかったことに留意してください。

以下は、インターネット上に存在した謎の文章の概略です。また、以下の文章は作成者、作成時期共に不明なため、不正確な情報である可能性が高いことに留意してください。

最近薬物の取り締まりが厳しくなった。家で密かに吸ってるやつもなぜか見つかったらしい。このままではいつバレてもおかしくない。そこで私は薬物を耳から摂取できる機械を作ることにした。人によってはうまく作動しないみたいだが、少なくとも私が使えているので何も問題はない。

以上の文章は、サイト██████にあるデータベースの唯一のアクセス権を持っている卓郎氏によって責任をもって削除されました。

※1:サイト██████の最高権限者である卓郎氏によって開発された、他人の視覚をデータ化し、コンピューターで確認できるようになるシステム、及び装置のことを指します。まだプロトタイプ段階であるため、クラスD職員以外への使用は禁止されています。


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  1. portal:7292716 (12 Nov 2021 12:22)
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