製作中　エレン・ブラックウッズ

SCP-JP SB3 » Tusakiの巣箱 » 製作中　エレン・ブラックウッズ

クレジット

タイトル: SCP-XXXX-JP - メタタイトル
著者: Tusaki
作成年: 20XX

エレン・ブラックウッズはいつものように吸血鬼を追っていた。
わずか5日のうちに5頭の家畜と8人の女性を手にかけている。かなりの間食べていなかったのだろう。現場はいずれも吸血鬼の仕業とは思えないほどに荒れ果てており、壁や天井に食べ残しが撒き散らされていたりもした。
当然逃げ方も乱雑。足跡を誤魔化すことすらしていなかった。
お陰様で丁寧に痕跡を追いかけるだけで根城を突き止めることができた。

唯一意外だったとすれば、その根城が住宅街のど真ん中にあったことくらいである。
窓はいずれも内側から木の板が打ち付けられ、屋内を除くこともできない。
だが正面の扉は違った。逆に内側からこじ開けられている。覗き込んだ玄関には千切れた鎖や砕けた板の破片と思しきものが転がっていた。
話が読めた。成り立てだったらしい。
きっかけは何だろうがとにかく吸血鬼になってしまった。奴らは基本変生後すぐに身内を襲う。対象はそれを良しとしなかった。だからこうして内側から家を塞いで、死ぬか欲を抑えられるようになるまで自分を閉じ込めようとした。
して結果はご覧の通り。あまりない話だ。
手近な壁を強く叩き、呼びかける。
「いるんだろう？簡潔にいうとあんた、手遅れだから殺す。結界張ってあるから、逃げられない。楽に死にたい場合は出てきてほしいな」

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