私が見えない

降雨管理官からの通達

本報告書はSCP-XXX-JP-A、つまり貴方の為に用意されたものです。1度目を通しておいて頂きたいです。

一部情報の検閲のため、最低限の情報量とはなりますが、貴方が今後、戦うこととなる存在についてや、戦いの手段などは漏らさずに記載しているはずです。¹もちろん、貴方が必要だとして求める情報があるならば、その提示も行いましょう。

我々の最後の武器は貴方1人なのです。どうか、滅びに打ち勝って。

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アイテム番号: xxx-jp-a

レベル4

収容クラス:

esoteric

副次クラス:

Tiamat

撹乱クラス:

vlam

リスククラス:

critical

link to memo

配属サイト	サイト管理官	研究責任者	担当機動部隊
暫定サイト-XXX	降雨来人	降雨来人	と-33("破呪ノ柱")

特別収容プロトコル: SCP-XXX-JP-Aは姿見が配置された標準の人型収容チャンバーに収容されます。担当職員はSCP-XXX-JP-Aを通してSCP-XXX-JP-Aの状態を確認、報告してください。

……我々の役目はこの世の正常性を維持し続けること。異常を隠し続けることが役目であるが故に、我々の存在さえも陰に落とさなくてはなりませんでした。しかし、今回我々が対峙する異常は、我々を陰から天の元へと追いやろうとしているのです。

SCP-XXX-JP-Aの手段には不明な点も未だ多く存在します。²しかしそんなもの、いつまでも調べているような猶予はありません。いつこの世界を滅ぼすかも分からないそれを、どうやって隠し続けろと言うのか、私には考えが思いつきませんよ。きっと、貴方もそうでしょう。

以下は、貴方がどう動くべきかのガイドのようなものになります。基本的にはこれに沿って行動して頂くことになりますが、緊急時はそれに限りません。

戦略的管理プロトコル: SCP-XXX-JP-Aは暫定的に、機動部隊と-33("破呪ノ柱")の隊員にEクラスとして配属されます。機動部隊と-33("破呪ノ柱")に与えられる任務として、SCP-XXX-JP-Aの保護、SCP-XXX-JP-Aに対する戦術作戦の実行および補助が挙げられます。詳細は"破呪ノ柱"部隊員の戦術マニュアルを参照してください。

……とにかく生き延びて頂きます。貴方はSCP-XXX-JP-Aに対抗するための唯一の手段ですから。

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説明: SCP-XXX-JP-Aは全体が影と推定されるもので構成された人型実体です。後述の異常性の他、特筆するに値する点は存在しません。

SCP-XXX-JP-Aは自身を認識することが出来ず、その代わりにSCP-XXX-JP-Aに指定された人型実体を認識します。ただし、SCP-XXX-JP-Aを除く全名は、反ミーム対抗処置を施した状態であってもSCP-XXX-JP-Aを認識することは出来ません。この性質のため、発見当初に様々な検査がSCP-XXX-JP-Aに対して行われましたが、異常は確認されませんでした。

SCP-XXX-JP-Aは、SCP-XXX-JP-Aのみが認識可能な人型実体です。実体はSCP-XXX-JP-Aが鏡に映ることによってのみ視認することが可能であり、それは全身が影であるかのように認識され、SCP-XXX-JP-Aとは独立した行動を行います。しかし、映された鏡の外部領域へ出る行動は現在まで確認されていません。

SCP-XXX-JP-Aの異常性は、反ミーム性質と大規模な自然災害の誘発であると推測されています。その誘発がどのような条件で発動するのかは不明であり、SCP-XXX-JP-Aの性質故に調査も進行していません。
財団は、SCP-XXX-JP-Aに対抗する手段を得るまでの対応策として、自然災害の影響緩和を目的とするプロトコル"ネイチモル"を展開しています。

SCP-XXX-JP-Aがなんらかの要因により死亡した場合、SCP-XXX-JP-Aは他の人物をSCP-XXX-JP-Aとする性質があります。これは、過去に存在していたSCP-XXX-JP-Aに関する報告書との比較により明らかとなりました。旧版の報告書へのアクセスは本報告書の最下部から行えます。

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おそらく気になっていると思います、こちらをどうぞ。旧版報告書 第62番

脚注

1. そうでなければ我々だけでなく、人類全てに影響が及びますから。

2. 少なくとも3世紀に渡って研究がなされていたようです。

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ページ情報

執筆者: 2res4g8

文字数: 4163

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批評コメント: 0

最終更新: 24 Sep 2021 19:17

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