このページの批評は終了しました。
アイテム番号: SCP-2071-JP
オブジェクトクラス: Euclid Keter Nagi1
特別収容プロトコル: SCP-2071-JPに対する有効な収容手段は現在判明していません。SCP-2071-JPが発生した際、発生した建造物内に存在していた人物に対しての記憶処理及びカバーストーリーの流布といった事後処理が処理部隊-ぬ-1("ホームカウンセラー")によって実施されます。
説明: SCP-2071-JPは、サイト-81HL日本国内に存在する大型建造物2内で発生する異常現象です。SCP-2071-JPが発生した建造物からは共通して大量の霊素が検出されています。SCP-2071-JPが発生した際、10代から20代のランダムな人物(以下、対象)は女性の声を聞き、会話を行い始めます。この時、対象は違和感を覚えません。SCP-2071-JPの声紋鑑定の結果、佐藤 植子氏3のものと一致していることが確認されています。佐藤 植子氏は非異常の膵臓癌により死亡しており、生前何らかの異常と関わったであろう痕跡は確認されていません。
SCP-2071-JPは対象との会話の際に対象を自身の息子あるいは娘として呼称、対応することが明らかになっています。また、SCP-2071-JPの振る舞いから自身の異常性を認識しているものであると推測されています。現在までサイト-81HL以外でSCP-2071-JPが発生した報告等はされていません。補遺2を参照
SCP-2071-JPは、2015/6/17に、サイト-81HLの物部博士のオフィスにて発生したことを契機に発見されました。また、発生当時、物部博士はSCP-2071-JPに対して会話に応じました。以下は会話記録の一部抜粋です。
会話記録 2071-JP.1
対象: SCP-2071-JP
話者: 物部博士
[記録開始]
SCP-2071-JP: こんなところに居たのね。さあ、帰るわよ。
物部博士: あの、すいません。あなたは誰ですか?
SCP-2071-JP: 誰って、あなたの母親よ。忘れるなんて……よほど辛かったんでしょうね。
物部博士: [沈黙]分かりました。まず、何処に帰るのか教えてくれませんか。
SCP-2071-JP: 私達の家よ。もしかして、場所忘れちゃった?しょうがないからもう一回教えてあげるわ。秋田県██町██三丁目-█-██よ。
物部博士: 分かりました。少しお話を聞いてもいいでしょうか?
SCP-2071-JP: 良いわよ。
物部博士: まず、あなたのお名前をお聞かせください。
SCP-2071-JP: 母親の名前を忘れるなんて……まあ良いわ。佐藤 植子よ。
物部博士: [メモをとる]分かりました。次に、先程辛かった、と言いましたが何が辛かったのか教えてくれませんか。
SCP-2071-JP: それはこの前の大震災4で津波に流されてしまったからでしょう。まさかこんなところで生きてるなんて思いもしなかったわ。
物部博士: [数秒沈黙]……分かりました。では、あなたの異常性 その声についてですが教えてくれませんか。
SCP-2071-JP: この声、私のことね。ショッキングかもしれないけれど、私は死んでしまったの。
物部博士: [相槌]
SCP-2071-JP: でも、息子と娘を見つけるまで死んでも死にきれなくてね。こうやって色んな建物に憑依?して息子達を探していたのよ。でも、息子も娘5も見つけたから大丈夫よ。さあ、家に帰りましょ。
物部博士: 仕事上家に帰ることは残念ながら出来ません。質問に答えていただきありがとうございます。
SCP-2071-JP: あら、そうなの。礼なんか良いのよ。家族同士、助け合って当然でしょう?
[抜粋終了]
終了報告書: SCP-2071-JPの発言内容について調査した結果、発言していた住所は現在津波の被害によって建造物が存在していないこと、佐藤 植子氏には1名ずつ息子と娘が存在していて、津波に流され行方不明者として捜索が続けられていることが判明しました。また、SCP-2071-JPが様々な人物に息子あるいは娘として会話を持ち掛けていることから、何らかの記憶障害を患っていると推測されています。
補遺1: 2016/7/25に再び物部博士を対象としてSCP-2071-JPが発生しました。これに対して、物部博士は会話を行いました。以下は会話記録の一部抜粋です。
会話記録 2071-JP.2
対象: SCP-2071-JP
話者: 物部博士
[記録開始]
SCP-2071-JP: あら、どうしたの?そんな顔して。
物部博士: 少しお話したいことがありますがいいでしょうか?
SCP-2071-JP: なに?話してみなさい?
物部博士: まず、私ですが、あなたの息子ではありません。
SCP-2071-JP: え。
物部博士: すいません。何か誤解されているようだったので。
SCP-2071-JP: じゃあ私の子供は?
物部博士: 残念ながら、東日本大震災の際に行方不明者となって以来、現在まで発見されていません。生存しているとは考えにくいかと……。
SCP-2071-JP: 嘘よね?あなたが私の息子よね?
物部博士: [数秒沈黙]酷なことは分かっていますが、私はあなたの息子ではありません。
SCP-2071-JP: じゃあ今まで騙してたって言うの?!もしかしてオレオレ詐欺とか、そういうやつ?!
物部博士: いえ、違いま [遮る]
SCP-2071-JP: じゃあ、この建物は詐欺の本拠地ってこと?!通報しなきゃいけないじゃない!
物部博士: 話を聞いてください。
SCP-2071-JP: うるさいわね!詐欺師の話なんて聞きたくないわよ!
[以降、SCP-2071-JPは会話に対して反応を示さなくなったため、インタビューは終了された。]
[記録終了]
終了報告書: 本会話記録後のSCP-2071-JPの会話内容に著しい変化が生じたことが確認されました。会話内容は対象を罵倒するようなものに変化していることが記録から確認されています。
補遺2: 2016/8/9、サイト-81HLに以下の文章が書かれたメモ用紙が出現しました。以下はメモ用紙の内容の抜粋です。
家出します。探さないでください。
P.S. 詐欺師共の相手なんてもうごめんよ!家出先で通報させてもらうわ!
このメモ用紙が出現した日からサイト-81HL内でのSCP-2071-JPの発生がなくなりました。しかしながら、SNSやパラウォッチフォーラムで、日本各地の建造物内でSCP-2071-JPと推測される現象が発生したとの報告がなされています。該当現象の内容としては、「詐欺師集団に捕らえられていた」、「私の息子と娘を知らないか?」という女性の声が聞こえるというものであることが判明しています。現在、SCP-2071-JPとの関連性について調査が行われています。調査の結果、SCP-2071-JPと同一の現象であることが判明しました。このことから、SCP-2071-JPのオブジェクトクラスはKeterに再分類され、プロトコルが現在のものに改訂されました。
補遺3: 2017/3/11に佐藤 植子氏の息子及び娘が発見されました。これに伴い、SCP-2071-JPの異常性が消失したことが確認されました。別件の調査任務にあたっていた財団エージェントがSCP-2071-JPのものと推測される以下のメッセージを認識しました。
やっも見つかった。ようやくあの頃に、あの頃の家族に戻れるね。もう今のわたしに用はないわ。
上記メッセージ発言後、該当建造物は雨漏り等の老朽化現象が発生した後に未知の要因により倒壊し、複数名の死傷者が発生しました。財団はカバーストーリー「施設の老朽化による倒壊」を流布することにより事態の収束に成功しました。また、現在に至るまでSCP-2071-JPの発生は確認されていません。しかしながら、再発の可能性を危惧してオブジェクトクラスがNagiに分類されました。オブジェクトに対する警戒へ引き続き行われます。
リサイクルコンテスト2021参加作です。SOYA-001氏の施設のおばあちゃんをリサイクルしました。
roneatosu氏主催の個人コンテスト、あなたのコンテストに出場します。使用したお題は家族、JP人事(物部博士)です。
ページコンソール
批評ステータス
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C-
- _
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
- portal:7178014 (30 Dec 2020 05:31)
読まさせて頂きました。
拝読致しました。
何お違和感もなく会話しているのか?と思ってしまいます。対象からはどう見えているのでしょう
現状DVです。御子息等の発見にあたってその対象等にSCP-2071-JPが何のアクションも示さない、または記載されていないのに強い違和感を覚えました。ただ単に心配していたというだけでも説明は通りはしますが人間の心情的に何等かのアクションを決めるなどする可能性が高いと思いますし最後の「もう今の私に用はないわ」というセリフに関して恐らく各建造物に存在するであろう分割霊体の処理のことなのだとは思いますがSCP-2071-JPに関して霊素の感知など財団にももう少し調査できそうなものはあるなとも思いました。
記事作成頑張ってください。
拝見しました。
全体的にセリフが不自然で、作り物感が出てしまっているように思います。
例えばSCP-2071-JPのセリフ中の「東日本大震災」などは、一般の主婦などのセリフとしてはやや不自然です。あの震災とか、この前の大地震などの言い換えが自然でしょう。あとは結末に向かって都合のいい展開が連続し、その結末も現状としては味気ない印象です。