アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-81-118の標準物品収容ロッカー内に収容されます。SCP-XXXX-JPを用いた実験は倫理委員会によって禁止されています。新たなSCP-XXXX-JPが発見された場合、研究チームによって回収されます。
説明: SCP-XXXX-JPはレンズマメ(Lens culinaris)に類似した外見を有する種子です。1粒あたりの重量は1gであり、現在までに100g相当のSCP-XXXX-JPが回収されています。解析の結果、SCP-XXXX-JPには複数の植物の遺伝子情報が含まれていることが判明しています。
SCP-XXXX-JPを土壌に植えて生育した場合、生育開始から1週間が経過した時点でSCP-XXXX-JPは人型実体(SCP-XXXX-JP-Aに指定)に変化します。SCP-XXXX-JP-Aはヒトの皮膚、内臓、筋肉と同様の機能および外見を有する器官を有しています。また、SCP-XXXX-JP-Aの知能レベルや運動能力は一般的な3歳児とものと同程度であることが判明しています。SCP-XXXX-JP-Aに対して行われた対話の試みは、SCP-XXXX-JP-Aが喃語的な発声をする結果に終わっています。
SCP-XXXX-JP-Aは発生から2週間が経過した時点で活動を停止します。活動を停止した時点でSCP-XXXX-JP-Aを構成する組織は崩壊を開始します。崩壊は平均して48時間にわたって行われます。崩壊後のSCP-XXXX-JP-Aの外見は枯死したツタ(Parthenocissus tricuspidata)と同一の外見となります。また、活動停止直前のSCP-XXXX-JP-Aの体表は緑色に変色します。これは光合成活動が活発化したことによって葉緑素などの色素が大量に発生するためであると考えられています。
補遺XXXX-JP.1: 発見
SCP-XXXX-JPは都市伝説である「緑のゴム人間」1に対する調査の際に、SCP-XXXX-JP-Aの死体が回収されたことを契機として巷説部門2によって発見されました。当時、SCP-XXXX-JP-Aの死体は「緑のゴム人間」の死体であると考えられていました。これはSCP-XXXX-JP-Aの死体が緑色かつ液状化していたためです。しかし、巷説部門による調査の結果、SCP-XXXX-JPおよびSCP-XXXX-JP-Aと「緑のゴム人間」の間に関連性がないことが判明しています。
また発見当時、SCP-XXXX-JPは東京都在住の日本人男性である高田 歳三氏(当時57歳)が所持していました。以下は、SCP-XXXX-JPの入手ルートなどを探ることを目的として行われたインタビュー記録の一部抜粋です。
インタビュー記録 XXXX-JP #001
Record 20██/██/██
インタビュアー: ██博士(巷説部門所属)
対象: 高田 歳三氏(高田氏と記載)
付記: インタビューを円滑に進める目的から、██博士は自身の身分を「オカルトライター」と偽装しています。
«記録開始»
██博士: では、高田lさん。あの種のことについていくつか質問させていただきますね。
高田氏: ……わかりました。
██博士: では1つ目の質問ですが、あの種をどうやって手に入れたのですか?
高田氏: 手に入れた……というよりかは押し付けられたんです。
██博士: 詳しく教えていただけますか?
高田氏: はい……あの種は友人からもらったものなんです。「すごい種を手に入れた」って言って渡してきて。……それで、捨てることもできず、育てることにしたんです。
██博士: それで、その友人は今どうしてるんですか?
高田氏: わからないです。種を渡されてから連絡がつかなくて。今はどこにいるかすらわからなくて……。
██博士: なるほど。……2つ目の質問ですが、あの種が育つとどうなるのかについて教えてください。
高田氏: ……あの種は育てると人になるんです。
██博士: 人ですか。
高田氏: はい。なんで人になるのか、とかはわかりませんが……。
██博士: その……種からできた人ってどんな感じなんですか? 普通の人との違いとかあったりするんですか?
高田氏: 見た目は普通の人と同じですよ。でもまあ、喋れなかったりとか、寿命が短かったりとかの違いはありますね。
██博士: 寿命が短いって、具体的にどれくらいですか?
高田氏: そうですね……たしか2週間とかそこらだったと思います。記録したりしてないので正確にはわかりませんが……。
██博士: なるほど。となると結構すぐに亡くなってしまう感じですね。葬式とかしたりするんですか?
高田氏: いえ、しないですね。葬式してる暇なんてないですし……それに何度もするってなるとコストもかかりますからね。
██博士: たしかにそれはそうですね。では死体はどうしてたんですか?
高田氏: 庭に埋めてました。
██博士: ですが、それだと怪しまれませんか?
高田氏: 種からできた人って、死ぬと植物になるんですよ。だから怪しまれることもないんです。はたから見れば植物を植えてるだけですからね。
██博士: なるほど。では3つ目の質問なんですが、高田さんと種からできた人間との生活ってどんな感じだったんですか?
高田氏: 生活は普通の人と同じ感じですよ。飯食ったり、風呂に入ったり……特に変わったことはないですね。
██博士: わかりました。最後にですが、高田さんにとって種からできた人ってどんな存在なんですか?
高田氏: そうですね……孫みたいな感じでしょうか。とにかく、私の心の拠り所となっていることには変わりないです。
██博士: ……なるほど。ありがとうございます。
«記録終了»
終了報告書: インタビュー後、高田氏は記憶処理剤を投与したうえで解放されました。高田氏の家宅捜索は後日実施予定です。
補遺XXXX-JP.2: 追加情報
20██/██/██に行われた高田氏の家宅捜索の際に100g相当のSCP-XXXX-JPと3体のSCP-XXXX-JP-Aが発見されました。発見されたSCP-XXXX-JPとSCP-XXXX-JP-Aはサイト-81-118への移送後に収容されました。発見されたすべてのSCP-XXXX-JP-A個体が負傷していたことは特筆に値します。
後日、SCP-XXXX-JP-Aに対する対話施行の際に高田氏について質問を行ったところ、SCP-XXXX-JP-Aが恐慌状態に陥りました。この際の様子はPTSDにおけるフラッシュバック時の様子に類似していました。これを受けて高田氏に対する追加調査を行ったところ、同氏の住居の倉庫よりSCP-XXXX-JP-Aのものと思われる組織の付着した電動ノコギリやホースなどの物品が発見されました。
これらの情報をもとにして行われた検証や調査の結果、高田氏がSCP-XXXX-JP-Aに対して頻繁に加虐行為を行っていたことが明らかになりました。また、SCP-XXXX-JPの発見契機となったSCP-XXXX-JP-Aの死体が液状化していた理由が、高田氏による強制的な給水行為によるものであること、発見に至った理由がSCP-XXXX-JP-Aが高田氏のもとから逃亡したからであることが判明しています。
現在、高田氏に対する監視措置の実施について協議が行われています。
ページコンソール
カテゴリ
SCP-JP本投稿の際にscpタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にgoi-formatタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
本投稿の際にtaleタグを付与するJPでのオリジナル作品の下書きが該当します。
翻訳作品の下書きが該当します。
他のカテゴリタグのいずれにも当て嵌まらない下書きが該当します。
言語
EnglishРусский한국어中文FrançaisPolskiEspañolภาษาไทยDeutschItalianoУкраїнськаPortuguêsČesky繁體中文Việtその他日→外国語翻訳日本支部の記事を他言語版サイトに翻訳投稿する場合の下書きが該当します。
コンテンツマーカー
ジョーク本投稿の際にジョークタグを付与する下書きが該当します。
本投稿の際にアダルトタグを付与する下書きが該当します。
本投稿済みの下書きが該当します。
イベント参加予定の下書きが該当します。
フィーチャー
短編構文を除き数千字以下の短編・掌編の下書きが該当します。
短編にも長編にも満たない中編の下書きが該当します。
構文を除き数万字以上の長編の下書きが該当します。
特定の事前知識を求めない下書きが該当します。
SCPやGoIFなどのフォーマットが一定の記事種でフォーマットを崩している下書きが該当します。
シリーズ-JP所属
JPのカノンや連作に所属しているか、JPの特定記事の続編の下書きが該当します。
JPではないカノンや連作に所属しているか、JPではない特定記事の続編の下書きが該当します。
JPのGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
JPではないGoIやLoIなどの世界観用語が登場する下書きが該当します。
ジャンル
アクションSFオカルト/都市伝説感動系ギャグ/コミカルシリアスシュールダーク人間ドラマ/恋愛ホラー/サスペンスメタフィクション歴史任意
任意A任意B任意C- portal:7178014 (30 Dec 2020 05:31)
コメント投稿フォームへ
注意: 批評して欲しいポイントやスポイラー、改稿内容についてはコメントではなく下書き本文に直接書き入れて下さい。初めての下書きであっても投稿報告は不要です。批評内容に対する返答以外で自身の下書きにコメントしないようお願いします。
批評コメントTopへ