SCP-1382-JP - 受け皿

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クレジット

タイトル: SCP-1382-JP - 受け皿
著者: teruteru_5
作成年: 2023

アイテム番号: SCP-1382-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1382-JPはサイト-8173の医療区画内に「検査入院」の名目で収容されます。SCP-1382-JPの取り扱いは標準人型取り扱い手順に則ったものが適用されます。また、必要に応じてSCP-1382-JPには鎮痛剤が適量支給されます。

説明: SCP-1382-JPは収容以前は田代春一として知られていた日本人男性です。収容当時の年齢は34歳でした。SCP-1382-JPに精神的・肉体的異常は確認されておらず、収容後に行われた各種テストの結果は同年代男性の平均値内に収まっていました。

SCP-1382-JPは異常な感覚感応能力を有しています。この感覚感応能力は不定期に活性化し、周囲に存在する人物と瞬間的に感覚が共有されることが明らかとなっています。活性化タイミングを予測する試みは不規則性などの要因によって全て失敗に終わっています。感覚感応能力活性時、SCP-1382-JPは痛覚反応を示します。このときの痛覚はNRSスケール7¹相当のものであるとされています。この影響は鎮痛剤や麻酔薬などを用いることで軽減可能です。現在、SCP-1382-JPの異常性による影響の解消のための研究が進行中です。

SCP-1382-JPは収容以前は奇病を患っているとされていました。その結果、SCP-1382-JPは医療施設を転々とし、財団のフロント企業の一つである██████医院にたどり着きました。その後、██████医院でおこなわれた検査の結果として異常性が発覚。収容されるに至りました。以下は収容初期に行われたインタビュー記録の一部抜粋です。担当者は三島博士でした。インタビューを円滑に行うため、対象には三島博士は医師である旨の欺瞞情報を流しています。

インタビュー記録 1382-JP
Record 20██/██/██

[記録開始]

三島博士: では田代さん。症状について教えてください。

SCP-1382-JP: ああ、はい。症状はなんですけどね、時々何の予告もなく体が痛くなるというものです。病院に行っても神経系とかに異常はないらしくて……。先生、僕はどうすればよいのでしょうか。

三島博士: そうですね。具体的な改善案はすぐには浮かびませんが、とりあえず鎮痛剤を処方しておきます。

SCP-1382-JP: ありがとうございます。今まで鎮痛剤すら処方されていなかったもので……。

三島博士: それはつらかったですね。そうです、いつからその症状が現れるようになったんですか？もしかしたら、原因が分かるかもしれないですし。

SCP-1382-JP: えーっと、そうですね。あれはたしか3年くらい前のことだったと思います。僕には妻と息子がいるんですが、その二人と一緒に公園に遊びに行ったときでした。

三島博士: 続けてください。

SCP-1382-JP: はい。息子はやんちゃで、遊具で遊んだり走り回ったり、僕とキャッチボールしたりと色々なことしてたんです。そんな時ですかね。息子が転んだんです。

三島博士: お子さんは無事だったんですか？

SCP-1382-JP: ああ、はい。軽いすりきずで済んだし、今は元気してるので無事ですね。でも、当時は泣いちゃって。泣きやませようとしても泣き止まないんです。それを見かねた妻が息子に近寄ってきて。それで。

三島博士: それで？

SCP-1382-JP: 傷口に手を当ててこういったんです。「痛いの痛いの飛んでいけ」って。そしたら、その途端に全身にヤスリで擦られたような痛みが走って。気が付いたら僕も息子と共にわめいていました。ホントに何なんですかね。痛いの痛いの飛んでいけって言った途端に痛みが来るなんて偶然考えられないですし……。

三島博士: ありがとうございます。とりあえず待合室でお待ちくださいね。

[記録終了]

終了報告書: 当インタビュー後、SCP-1382-JPはサイト-8173の医療区画内に「検査入院」の名目で収容されました。収容後に行われた実験では、SCP-1382-JPの異常性が「痛いの痛いの飛んでいけ」あるいはそれに類するフレーズを周辺で発声した際に活性化する様子が記録されています。現在、SCP-1382-JPの異常性は特定の意味を持つ文言の発声に起因するものであると推測されたうえで調査が進行中です。

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