SCP-2263-JP - 劇団ゆめうつつの消失と、それに関する非異常な異常

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SCP-2263-JP内部

アイテム番号: SCP-2263-JP

オブジェクトクラス: Safe Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-2263-JPは現在無力化状態にあるため、収容は行われません。旧版のプロトコルについてはこちらを参照ください。

説明: SCP-2263-JPは日本国██県███市の旧███劇場の正面入口から侵入可能な異常空間です。SCP-2263-JPはその性質からSSUIS2世界重複1に指定されています。SCP-2263-JP内部は劇場のような造りとなっており、ステージ部と客席部の2つに分離しています。SCP-2263-JP進入者(以下、進入者と表記)は進入後、客席部に存在するランダムな席の上に座った状態でSCP-2263-JP内部に出現することが判明しています。また、進入者はステージ部に移動することは不可能であるとされています。また、内部には電気回路が存在していないにも関わらず、照明等の機材が稼働している様子が記録されています。

SCP-2263-JP-Aは計10名の人型実体です。人型実体はそれぞれSCP-2263-JP-A-1から-10にナンバリングされています。SCP-2263-JP-A群はかつて███劇場を中心に活動していた劇団である、劇団ゆめうつつのメンバーの容姿と一致している点が確認されています。以下はSCP-2263-JP-A群の特徴です。
SCP-2263-JP-A 特徴
SCP-2263-JP-A-1 男性。40代前半と推測される。中肉中背で、スーツを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである梶平 幸男であると推測される。
SCP-2263-JP-A-2 女性。20代後半と推測される。小柄であり、ニット帽を着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである碇 華であると推測される。
SCP-2263-JP-A-3 女性。50代後半と推測される。肥満体型であり、右手に水晶玉を持っている。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである茅原 喜久子であると推測される。
SCP-2263-JP-A-4 男性。20代前半と推測される。筋肉質であり、マントを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである酒井 夢斗であると推測される。
SCP-2263-JP-A-5 女性。30代前半と推測される。痩せ型の高身長であり、ビジネススーツを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである喜田 あかりであると推測される。
SCP-2263-JP-A-6 男性。20代後半と推測される。中背であり、劇団ゆめうつつスタッフと書かれたTシャツを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである立花 智樹であると推測される。
SCP-2263-JP-A-7 男性。30代後半と推測される。高身長かつ筋肉質であり、ブレード状の小道具を所持している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである黒瀬 晶であると推測される。
SCP-2263-JP-A-8 男性。40代前半と推測される。メガネを掛けており、劇団ゆめうつつスタッフと書かれたTシャツを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである桐島 蓮であると推測される。
SCP-2263-JP-A-9 女性。20代後半と推測される。首にタオルを掛けており、劇団ゆめうつつスタッフと書かれたTシャツを着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである花島 由紀であると推測される。
SCP-2263-JP-A-10 女性。30代後半と推測される。学生服を着用している。外見上、劇団ゆめうつつ所属メンバーである伊達 莉亜であると推測される。

SCP-2263-JP-A群は進入者の出現と同時にステージ部に出現し、演劇を開始します。開始する演目は回ごとに異なります。現在までに確認されている演目の種類は1██種類に及びます。演劇の内容には一部キネト災害的なシーケンスが含まれており、SCP-2263-JP-A群がシーケンスを完璧に模倣した場合に異常性が発生します。シーケンス模倣後、SCP-2263-JP-A群のランダムな個体は因果律の改変に由来する事故に巻き込まれることによって死亡します。死亡後、演劇は中断され、生存したSCP-2263-JP-A個体が死体を舞台裏に運びます。しかしながら、次回進入時には死亡したはずのSCP-2263-JP-A個体は生命活動を維持した状態で再出現することが確認されています。このことから、SCP-2263-JP-Aには不死性が備わっていると推測されています。

SCP-2263-JP-Bは進入時、客席部の中央の席に着席した状態で佇んでいる男性の人型実体です。SCP-2263-JP-Bは自身を三宅 晴信と呼称しており、演劇時にはメモを取る、独り言を呟くなどの行動をとることが確認されています。SCP-2263-JP-Bはこちら側からの物理的干渉が不可能であり、こちらからのアクションに対して反応を見せません。三宅 晴信は後述する、2017年に発生した死亡事故の一週間後に疾走していることが確認されています。

SCP-2263-JP内に演劇終了まで在留した場合、進入者は終了からおよそ1分後に旧███劇場の正面入口の前に立った状態で再出現します。

補遺.1: 劇団ゆめうつつ 概要

劇団ゆめうつつは、2009年から2017年まで██県███市を中心に活動していた小規模な劇団です。メンバーは25名であり、その内訳はアクター15名、スタッフ8名、代表者1名、専属脚本家1名でした。このうち、表立って活動するメンバーは10名であったとされています。劇団ゆめうつつは基本的にコメディやサクセスストーリーを含む、一般的に喜劇と呼ばれるジャンルの演劇を披露していました。これらの作品は専属脚本家のオリジナル作品であることが判明しています。かつて劇団ゆめうつつの公演を観覧した人物は劇についてありきたり、凡庸などの否定的な意見を回答しています。

劇団ゆめうつつは、2017年の公演中に発生したアクター1名の死亡事故を切っ掛けとして解散するに至りました。事故は非異常性のものであり、照明を繋ぎ止めていたワイヤーが劣化し、ちぎれたことに起因するものであるとされています。この時、該当の照明は脚本の内容に従った演出に用いられていました。該当事件について大々的にメディアに取り上げられることはなかったものの、観覧者の大半が心的外傷後ストレス障害を患う結果となっています。この1週間後、該当公演に出場していたメンバーは全員失踪しています。当時、メンバー失踪は異常によるものであると判断されており、調査が行われていました。その調査の過程においてSCP-2263-JPが発見されるに至っています。

劇団ゆめうつつに関係する内容で特筆すべき点として、頻繁に事故が発生していた、というものが挙げられます。これはアクターの転倒による骨折、小道具の破損によるスタッフの出血等が挙げられます。これらは全て非異常性の事故であるとされていますが、真相は不明です。

補遺.2: ログ-日記記録

以下の記録は、三宅 晴信の自宅より回収された日記帳の内容を転写したものの抜粋です。内容の全容はこちらから確認ください。

記録 2263-JP.1

日時: 2017/01/23


最近、劇団に若い子が増えてきたなぁ。俺が入団したころなんかおっさんおばさんしかいなかったから何か新鮮だ。演技を交えての自己紹介をしたけれど、個人的には一番見込みのあるのは伊達 莉亜かなあ。しなるような全身の筋肉に、凄まじい表現力。これに舞台演出と俺の書いたシナリオが乗れば最高の演技になるだろう。後は、裏方が増えたのもありがたいな。これで演出の幅が広がる。

さっきの話とは全く関係ないけど、今日の帰り際に本屋で日記帳を買った。今日あった出来事をまとめたくて衝動的に買ってしまったが、後悔はしていない。さあ、新品の日記帳君。これからよろしく頼むぞ。

記録 2263-JP.2

日時: 2017/02/08


新しいシナリオの稽古が始まった。正直、今回のこれは新しい作風で書いた、かなりの力作だからな、劇団が人気になることは間違いなだろ。と思ったが、さっそくけが人が出てしまった。けがをしたのは茅野だ。おばさんだし、しょうがないって言ったらしょうがないのかな。何よりぎっくり腰で済んでよかった。骨折とかなら大変なことになってたし。

記録 2263-JP.3

日時: 2017/02/10


またけが人が出てしまった。今度は酒井だ。転んで手を着いたときに中指の骨を折ってしまったらしい。すぐに病院に運ばれたけど、しばらくしたらギブス巻いて戻ってきた。若いっていいな。スタミナもあるしタフだし。今年に入ってから初のでかめのけがだったから、皆大騒ぎだったな。

記録 2263-JP.4

日時: 2017/02/25


明らかにおかしすぎる。今月に入ってから大小問わない怪我が難十件も出てる。しかも、俺のシナリオの稽古をしてる時だけ、だ。劇団の中では「呪いのシナリオ」って言われてる。力作だったのに。また別のシナリオ書き続けないとな。

記録 2263-JP.5

日時: 2017/03/17


また新しくシナリオを書いた。このアイデアと展開は新しいしよさそうだな。そういえば、今日、伊達から声をかけられた。アイツの話によると、目の下に隈が出来てるのと、顔に精機が宿ってないほどひどい表情だったらしい。とにかく、ここからしばらくは休暇をもらったから温泉巡りでも行くかな。

記録 2263-JP.6

日時: 2017/03/25


あのシナリオの稽古中にもけがが起こったらしい。幸い、擦り傷程度で済んだらしいが。今や俺は劇団の中では「呪いのシナリオライター」呼ばわりだ。ただ、伊達に関しては普通に接してくれてる。それに、俺にだって生活が懸かってるんだ。ここで諦めたら死んでしまう。

記録 2263-JP.7

日時: 2017/04/11


またしばらくの間アイデアを練ってたけど何も浮かばない。というか、書くことを許されなくなってきた。新しいシナリオを提出するとにらまれ、稽古が始まると冷めた目で見られ。こんな状態でシナリオかけるほど俺はメンタル強くねぇんだよ。とりあえず、劇団では俺が過去に書いたシナリオの稽古をするらしい。まあ、何もしないよりかはましだな。

記録 2263-JP.8

日時: 2017/04/30


久しぶりに劇団の方に行った。最近は寝れなくてストレスが溜まってひどすぎる。そんな俺を見かねたのか、伊達は俺に栄養ドリンクを買ってきてくれた。どうやら、昔から困っている人は見捨てられない性分らしい。そして、すこしばかり話をした。自分の過去、学校での体験、好きな食べ物。そして俺は身体能力のことについても聞いてみた。どうやら、昔はバレエをやらされてたものの、嫌になったから劇団に逃げてきたらしい。家庭の事情に首は突っ込まないでおこうと思う。俺だってそれぐらいの気配りはできる。

記録 2263-JP.9

日時: 2017/05/11


うっすらとは気づいてたけど、俺はどうやら伊達のことが好きらしい。多分、最初は気配りのできる様子や、その身体能力に惹かれていったんだと思う。それでも、こんなクソみたいな人生でここまで優しくされたことはなかった。親父はいつも暴力をふるって、おふくろはいつも説教をする。俺のことを考えてくれる人なんて居なかった。だけど、伊達はこんな俺にも優しくしてくれる。それが、なんというか[解読不能。消しゴムで消したあとが確認できる]。

俺は、これをベースにシナリオを書こうと思う。勿論、本人に許可を取ってからの話だが。

記録 2263-JP.10

日時: 2017/05/14


伊達から許可をもらうことが出来た。今からシナリオを書き始める。待ってろよ、呪い。愛の力は何にも勝るということを見せてやる。

記録 2263-JP.11

日時: 2017/05/28


シナリオが出来た。これは昔の作風じゃないと書けなかった。その分、過去の作風を取り戻すのに苦労したな。でも、伊達に見せたら上出来とほめてもらえた。シナリオに見合う派手でインパクトある演出を盛り込んだからな、かなり力は入れてるんだ。お陰で久しぶりに自身を持ってシナリオを提出できた気がする。それに、最近の稽古ではけが人も出なくなっているらしい。いい兆しだ。

記録 2263-JP.12

日時: 2017/06/02


今日から、例のシナリオの稽古が始まった。まさかのけが人はゼロ。やはり、愛は呪いに打ち勝てるんだ。

記録 2263-JP.13

日時: 2017/06/30


今日はいよいよ例のシナリオを使った演劇のお披露目会だ。怪我無くこの日を迎えられてとてもうれしい気持ちでいっぱいだ。そして、俺は、これが成功したら伊達に告白しようと思ってる。皆を席巻できるはずなんだ。

今の俺に出来るのは派手な演出で伊達を後押しすることだけだ。

記録 2263-JP.14

日時: 2017/07/01


伊達が死んだ。2

記録 2263-JP.15

日時: 2017/07/06


もういやだ。何も考えずに楽しくシナリオを書いてた頃に戻りたい。ずっと楽しくシナリオだけを書いていたい。

補遺.3: 異常性喪失

2018/02/17に、シャープペンシルで目を刺した状態のSCP-2263-JP-Bが発見されてました。SCP-2263-JP-Bは発見時点で死亡しており、死因はシャープペンシルによって脳が傷つけられたことによるものであるとされています。現場を調査した結果、以下の内容が書かれたメモ書きが残されていました。

もうかきたくない、もうみたくない。のろいがとけない。

しねばとけるのか?おれにかかってるならそうかもしれない
↑どうせしぬことはできない。おれはおくびょうだから。





かくごきまった。やってみる。


現在までにSCP-2263-JP-Bの遺体を移動させることは保有している異常性によって失敗に終わっています。遺体の特筆すべき点として、抉り出された右の眼球はステージ部の方向を向き続けています。

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