SCP-2939-JP - タイトル未定

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クレジット

タイトル: SCP-2939-JP - タイトル未定
著者: ©︎teruteru_5
作成年: 2022

アイテム番号: SCP-2939-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2939-JPへの入口は工事現場に偽装した上で封鎖し、一般の侵入を防ぎます。SCP-2939-JP内部には監視カメラが取り付けられ、常時監視状態に置かれます。内部に異常が確認され次第、機動部隊え-9("トレイン・トレイン")が出動し異常の鎮静を図ります。

説明: SCP-2939-JPは██県██市の████駅の地下5m地点に存在している人工構造体です。SCP-2939-JPの入口にあたる扉には｢SCP財団 怪奇部門｣と書かれたプラカードが取り付けられています。これまでに財団が怪奇部門なる部門を有していた公的な記録は存在していません。

調査員が作成した構造図(図 2939-JP.1)

SCP-2939-JPの構造は中心に存在している全長20mの通路の左右に一つずつ部屋が付属しています(図 2939-JP.1参照)。部屋の大きさは共通して10m×3m×10mであり、部屋毎に内装は異なっています。(便宜上、右側の部屋を部屋1、左側の部屋を部屋2と呼称します)

部屋1の内装は多くの監視用モニターが存在しています。監視用モニターには駅のホームのような空間を映し出されています。環境音等の情報から空間を特定する試みは複数の理由(詳細はこちらを参照ください。)により失敗に終わっています。部屋1の特筆すべき点として、モニターに電力の供給がされていないにも関わらず機材が常時稼働状態にあることが挙げられます。監視モニターの映像は補遺を参照してください。

部屋2の内装は複数の資料が散乱しています。資料は都市伝説について纏められているものが大半を占めており、都市伝説の内容はきさらぎ駅¹をはじめとする鉄道に関連する都市伝説であることが確認されています。また、例外として全身が歪曲している白色の人型存在が映っている写真が存在しています。部屋2に特筆すべき点は存在していません。

SCP-2939-JPの異常性は、内部に存在しているヒト(以下、対象)に発生します。対象は内部に存在している間、電車の走行音に酷似したノイズと被視感を報告しています。しかしながら、ノイズを録音する試みは失敗しています。このため、ノイズは対象に幻聴が発生しているものと推測されています。また、現在まで被視感の正体は明らかになっていません。

SCP-2939-JPは2006/9/14に████駅の地下拡張工事を行った際に発見されました。発見時、現場に存在していた全ての人員には聞き取りを行った後に記憶処理を施した上で開放されました。その後行われた調査の後に現行のプロトコルが制定されました。

補遺: 以下はこれまでに記録されたモニターの映像の一部抜粋です。これまでに記録されたモニターの映像の全容についてはこちらを参照ください。

記録-1
詳細: 無人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。定期的に銅鑼や太鼓の音が確認されている。また、ホームの奥には大量の彼岸花が存在している。

記録-5
詳細: 無人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。不定期に人間のものと推測される絶叫が確認されている。ホーム上には血痕や腐食した肉、猿の死体が散乱している。

記録-10
詳細: 無人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。ホーム上には一台のカメラと白色の全身が歪曲した人型存在が存在している。人型存在はホーム上を徘徊している。

記録-15
詳細: 有人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。電光板には｢オマエダ｣と書かれている。ホーム上にはオレンジ色のツナギを着用した人型存在が存在している。

記録-20
詳細: 無人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。不定期に子供の笑い声が確認されている。ホーム上には目視2m程の帽子を被った女性が存在している。

記録-25
詳細: 無人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。ホーム上には人間の指や四肢が散乱しており、待合室と推測される空間には木製と推測される箱が存在している。

記録-30
詳細: 有人駅のホームに酷似した空間が映し出されている。電光板には｢雋｡蝗｣繧ｪ繝ｪ繧ｸ繝翫Ν｣と書かれている。不定期に石を擦る音が確認されている。ホーム上には血液や腐食痕、石で擦られたような跡が存在している。

Footnotes

1. 匿名ネット掲示板｢2ちゃんねる｣を発祥とする都市伝説

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+ スポイラー

SCP-023-JP - 影の鉄道路線の怪奇部門です。オブジェクトはかつて怪奇部門が023-JPの収容や調査に用いていた施設の一つです。(そのためきさらぎ駅やくねくねに関する資料があります。)

023-JPの作られた目的は都市伝説の存在が廃れていくことを危惧した何者か(後々書くでしょう。今は不明ですが)が人を犠牲にすることで誰かに覚えてもらうためです。怪奇部門はそれに気付き、何者かの思惑通りに行かせないために地下に埋めました。

補遺の記録の内容は都市伝説をモチーフとしています。それぞれ、｢きさらぎ駅｣、｢猿夢｣、｢くねくね｣、｢023-JP(財団世界の都市伝説)｣、｢八尺様｣、｢コトリバコ｣そして｢財団｣です。財団もかつて都市伝説の一つであったことを踏まえれば妥当とも言えるでしょう。

このオブジェクトにて伝えたかったことは、｢恐れられるものは廃れていく｣です。財団でも、原初のように怖がらせることを目的とした記事は減ってきていると考えているわたしからとっては一種の風刺です。

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