SCP-2470-JP - 死有

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クレジット

タイトル: SCP-2470-JP - 死有
著者: ©︎teruteru_5
作成年: 2022

アイテム番号: SCP-2470-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2470-JPを中心に簡易サイト-81NYが建設されます。SCP-2470-JPの内部には監視カメラが設置され、常時監視下に置かれます。SCP-2470-JPの内部にて異常が確認された場合、即座に簡易サイト-81NYの管理官への連絡を行うことが義務付けられています。

SCP-2470-JPの収容担当チーム構成員は異常性の影響の観点から男性に限定されます。

説明: SCP-2470-JPは██県██市の███山中に存在する一階建ての木製の小屋です。SCP-2470-JP内部へと通じた扉には｢SCP財団 怪奇部門｣と書かれた木製プラカードが取り付けられています。SCP-2470-JPを構成する物質には異常性は確認されていません。

SCP-2470-JPの内部にはユニットバス、寝室、リビングが存在していることが内部探索により確認されています。内部の特筆すべき点として以下のものが挙げられます。

• バスタブ内にヒトの血液が貯められていること。
• リビングに咬合した跡がついた金属板が散乱していること。
• 寝室に首を吊った状態のヒトの死体が存在していること。死体の乳房は赤く変色しており、不明な原理により腐敗の兆候を示していない。

これらが何を示しているのかは判明しておらず、現在調査が行われています。

SCP-2470-JPの異常性は内部にヒトの女性(対象)が進入した際に発生します。対象がSCP-2470-JP内部に進入した場合、対象の子宮内にヒトの胎児程の大きさの不明な生物(SCP-2470-JP-1)が出現します。このとき、対象は不明な原理により瞬間的な胎内の拡張に対する痛覚を感じません。SCP-2470-JP-1の外見は概ね鳥の雛に酷似しています。SCP-2470-JP-1は通常の妊娠、出産サイクルを経て対象の体外へと排出されます。排出後、SCP-2470-JP-1を視認した対象はSCP-2470-JP-1の外見がヒトのものとは異なるにも関わらず、ヒトの子供であると認識するようになります。これはSCP-2470-JP-1の有する未知の認識干渉能力に由来するものであると推測されています。

SCP-2470-JP-1はヒトの血液を摂取することで成長します。対象は不明な手段によりこの情報を獲得し、自身の身体を傷つける等の手段によりSCP-2470-JP-1に対して血液を提供することが確認されています。対象は未知の原理により血液が過剰生成されるため、失血により死亡することはありません。

SCP-2470-JP-1は通常のヒト幼児と同様に成長していきますが、身体的構造から発声やヒトと同様の行動を取ることは困難です。結果として、SCP-2470-JP-1は人間集団への調和が不能となります。これに対して対象は通常のヒトの幼児期と同レベルになるよう矯正します。矯正の過程には虐待に類する暴行などが確認されます。この結果として、SCP-2470-JP-1は矯正によるストレスや暴行による身体の負傷により衰弱していき、最終的には衰弱死することが判明しています。SCP-2470-JP-1の容態は治療することにより改善しますが、衰弱死を防げたケースは存在していません。

SCP-2470-JP-1の死亡後、対象はSCP-2470-JP-1を殺害したことに対して強い心的外傷及び鬱的症状を発症します。対象の心的外傷及び鬱的症状はSCP-2470-JP-1の衰弱同様改善することは可能ですが、完全な治癒に成功した例は存在していません。最終的に、対象は自殺を試み死亡します。自殺を阻止する試みは不明な手段により全て失敗に終わっています。

SCP-2470-JPは2001/5/19に███山中を散策していた一般人の男性が偶然通りかかった際に発見されました。SCP-2470-JPは当初、何らかの怪死事件に関連するものであると推測されていましたが、内部調査の際に女性職員が進入したことで異常性が確認されました。現在、該当の女性職員は死亡しています。

補足資料: 日記記録

SCP-2470-JPの内部探査の結果、内部より一冊の日記帳が回収されました。持ち主の名前は記載されておらず、持ち主は判明していません。日記帳の内容は最終ページを除いてページが破かれています。以下は、最終ページの内容の転写です。

わたしたちはどこから間違えたんだろう。

あなたを拾わなければ良かったのかな。でもね、わたしはあなたを拾ったことを後悔してないの。

あなたと過ごした日々はどれも色褪せない、素敵な日々だったから。

でも、どうしてあなたは喋らなかったの？

どうしてあなたは言われたことが出来なかったの？

あれはしょうがないの。恨まないで。

あれはあなたの為を思っての行為で、あなたを傷つける気持ちは全くないから。

でも、今はとても辛い。

心苦しくて、生きている心地がしない。

わたしたち、ずっと山奥で暮らしてたほうが良かったのかな。

どうしてわたしをうんだの？

どうしてほっといたの？

ねぇ、おかあさん。どうしてひろったの？

こうなるって、わかっていたのに。

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投稿時コメント

し‐う【死有】
〘名〙 仏語。四有の一つ。寿命が尽きて死のうとする瞬間をいう。

願望の奴隷に終いを

宙吊りの屍に合掌

悠久の魂に冥を

最低の犠牲者に愛を

しう
作.MARETU

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  Musibu-wakaru 14 Mar 2022 16:09

  拝読しました。

  やりたいことはなんとなく分かりました。私は考えることが苦手なので考察要素に関しては触れませんが、ほかの要素がちょっと中途半端なような気がします。
  私がこの記事に見出した特筆すべき要素はグロと独特な空気感なのですが、双方ともまだ伸ばす余地があるのではないかと思いました。

  • グロ

  2470-JP内部は凄まじい有様で、バスタブに血が溜まっていたり異常な死体が吊り下がっていたり、まあグロテスクという言葉が似合うでしょう。
  私はついこの間SCP-2852やSCP-4666といったENの最高にイカれたヘビーな記事たちを読んでグロッキーだったのですが、あれらと比較するとインパクトに欠けているな、という印象です。もちろん、この記事のメイン=テーマが「グロテスク」ではないのは重々承知なのですが、重大な要素の一つであると判断したため指摘させていただきました。

  • 独特な空気感

  この記事には「グロテスクな愛情」と形容するのが正しいのか分かりませんが、とにかく独特な雰囲気が漂っているように思います。それは大変良い事なのですが、しかしながら、私はこの記事を読んでいて舐犢に似ている……と感じてしまいました。
  特に「明らかに人間じゃない生き物が産まれたけど愛でる」点や「血なまぐさい雰囲気がある」点などが顕著だと思います。そのため、どうしても比較してしまいました。

  ただ、作品としての完成度は高いのではないかと思います。執筆頑張ってください。

  + 細かい点

  出入口と推測される扉

  普通に「SCP-2470-JP内部へと通じた扉」などの表現でいいと思います。表現が遠回りすぎるような気がするので。

  内部の特筆すべき点

  リスト化されているので「こと」は要らないかも知れません。ご自由に。

  首を吊った状態の乳房が赤黒く変色しているヒトの死体が存在している

  順番を入れ替えた方が読みやすいかと。あと、「存在している」という部分は蛇足かも知れません。
  「乳房が赤黒く変色している首を吊ったヒトの死体」とした方が読みやすいかも。

  未知の生物(SCP-2470-JP-1)が出現します。

  「未知」という表現はまだ姿も知られていないような時に使う言葉なので「不明な」などでいいと思います。

  ishiitumuji 14 Mar 2022 18:03

  拝読しました。

  + 細かい点について

  • バスタブ内にヒトの血液が貯められていること。

  ヒトの学名が必要であると思われます。
  　
  　

  • 寝室に首を吊った状態の乳房が赤黒く変色しているヒトの死体が存在していること。死体は不明な原理により腐敗の兆候を示していない。

  "乳房が赤黒く変色しているヒトの死体"の部分ですが、『ヒト』という名詞に修飾語を付けすぎていて読みづらく感じたので、

  • 寝室に首を吊った状態のヒトの死体が存在していること。死体の乳房は赤く変色しており、不明な原理により腐敗の兆候を示していない。

  とするのは如何でしょうか？
  　
  　

  対象がSCP-2470-JP内部に進入した場合、対象の子宮内にヒトの胎児程の大きさの未知の生物(SCP-2470-JP-1)が出現します。

  突如子宮内に胎児程の大きさの物体が出現するため、母体は大きな痛みを感じると思われます。しかしこの文面だけでは、痛みを感じるのか感じないのか不明である為、それらに関しての記述を行った方が良いと思われます。
  　
  　

  対象がSCP-2470-JP内部に進入した場合、対象の子宮内にヒトの胎児程の大きさの未知の生物(SCP-2470-JP-1)が出現します。

  SCP-2470-JP-1は未知の生物と説明されていますが、どのような生物なのかの説明が欲しいと思いました。しかし、これは筆者のteruteru_5様がどのような作品にして行きたいかにより変わっていくと思いますので、その裁量の判断は任せます。
  　
  　

  結果として、SCP-2470-JP-1は人間集団に不適合となります。

  "人間集団に不適合となります"の部分が個人的にとても不自然に感じます。

  結果として、SCP-2470-JP-1は人間集団への調和が不能となります。

  や、

  結果として、SCP-2470-JP-1は人間集団への調和が難航します。

  のようにするのは如何でしょうか？
  　
  　

  これに対して対象は通常のヒト幼児と同様になるよう矯正します。

  "ヒト幼児と同様に"よりも、"ヒトの幼児期と同レベルに"の方が、幼児期の定義からしっかりとした年齢や胎児の状態が確認でき、明瞭になります。

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  + 内容について

  ①SCP-130-JPの踏襲の仕方について

  SCP-2470-JPの内部の説明で130-JPを完璧に踏襲した内容であると思ったら、130-JPとはベクトルが全く別のストーリーが始まっていて、僕はそれにとても違和感を感じました。独自のストーリーの内容はとても良いと思われるので、部屋内部の状況を変えるなどしてみては如何でしょうか？

  ②隠し文字

  隠し文字で子供側の訴えが書かれていましたが、何もない空白からこの文章が出るのは、悪い意味で斜め上のオチでした。

  微力ながら改善例として、もし隠し文字を使うならば、

  わたしたちはどこから間違えたんだろう。
  (略)
  わたしたち、ずっと山奥で暮らしてたほうが良かったのかな。

  どうしてわたしをうんだの？
  (略)
  こうなるって、わかっていたのに。

  以上のように、母親側の日記が書かれたblockquoteと一緒にしてあげるなどしてあげるなどはどうでしょうか？

  こうすることでblockquoteに空白が生じ、読者が隠し文字を見つけやすくなります。また同じ箱で括られているため、母と子の互いに感じていた思いを同時に読者に伝えることができると考えます。

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  以上となります。かなり個人的な観点からの批評になってしまいましたが、より良い記事制作を応援しています。

  teruteru_5 14 Mar 2022 23:23

  批評ありがとうございます。

  ＞Musibu-wakaruさん
  グロに関しては、以前要素を伸ばしすぎてかえってDVの要因となってしまったのでこのままで行こうと思います。雰囲気は確かに言われてみると舐犢に似てますね。差別化を図ろうと思います。

  ＞ishiitumujiさん
  細かい点の内容の大半を反映させていただきました。特に首吊死体のところは個人的にも気になっていたので指摘に感謝しています。内容についてですが、SCP-130-JPの幼体を羽ばたかせることなくそのまま育て続けたら？というものになっており、現行のものではある種のミスリードを狙っています(SCP-130-JPの内容かと思いきや違うストーリーが展開される、といった感じです)。隠し文字については悩んでいたのでblockquoteに入れようと思います。

  二人とも、批評ありがとうございます。

  yzkrt 27 Apr 2022 15:03

  しばらく更新が見られないため、この下書きのステータスを「批評中断」にしました。下書き批評を受ける準備が整ったならば、お手数ですが、改めて下書きのステータスを「批評中」に変えていただくようお願いします。

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