没 - SCP-JPサンドボックスⅢ

没

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アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはサイト-████の低脅威物品収容ロッカー内に、防音加工の施されたシートで全体を包んだ後、金具で固定された状態で保管されます。
過去一度発生した大規模な収容違反の事例を受け、実験を行うことによって収容違反が発生する確率が極めて高いと判断されたことから、いかなる場合においても実験またはその他の目的でのSCP-XXXX-JPの持ち出しは禁止されています。

説明: SCP-XXXX-JPは縦181mm、横73mm、幅17mmのハンディトランシーバーによく似た形状をした金属製の機器です。表面は全体の40％程が錆びており、画面はなく、側面に一つのボタンと、音声受信のためと思しきまとまった複数の細長い穴が空いています。

SCP-XXXX-JPは██県██郡の山中にて発見された建造物の調査中、その建造物の地下1階の一室でダイヤル式の金庫に収納された状態で発見されました。同建造物内で一部白骨化した死体が1体発見されたこと、建造物へは木々や傾斜などの問題により、大型車両が近づけないこと等から、その建造物は特異性のない一般女性がSCP-XXXX-JPを利用して無許可で建造したものであると考えられています。

SCP-XXXX-JPは限定的な現実改変能力を有しているとみられ、その効果範囲は無限大であるとみられています。SCP-XXXX-JPの特異性は人間が直接的に使用した際にのみ発生し、録音した音声や合成音声等を用いた使用ではその特異性は発生しませんでした。

使用方法はSCP-XXXX-JPの側面についているボタンが押された状態でSCP-XXXX-JPに対して嘘をつくといったものであり、この時、ボタンを押しているのはSCP-XXXX-JPに対して嘘をついた人物である必要があります。SCP-XXXX-JPが使用された場合、SCP-XXXX-JPは使用過程においてつかれた嘘を事実にします。しかし、SCP-XXXX-JPの使用者及び他の人物は、特に現実改変の効果の対象でない限り、SCP-XXXX-JPによって現実が改変されたという事実を認知できます。

また、SCP-XXXX-JPが使用され、現実改変が起きた場合には、絶対的にその副産物のような形で使用過程においてついた嘘とは関係のない現実改変が起こり、その多くはSCP-XXXX-JPの使用者に対して危害が及ぼされる可能性の高いものであり、その現象の規模は使用した際に起こした現実改変の規模と同程度のものでした。

事件記録: 20██/2/14に行われた実験中に、SCP-XXXX-JPの大規模な収容違反が発生しました。以下は収容違反記録の詳細です。

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SCP-XXXX-JPの実験中、対象であるDクラス職員によってSCP-XXXX-JPが悪用され、その結果として大規模な収容違反が発生しました。そのDクラス職員には遠隔から即時終了できるように小型爆弾が取り付けられていましたが、それだけでSCP-XXXX-JPの収容違反を引き起こす可能性を取り除くことはできず、代替案も提案されていないために、現在SCP-XXXX-JPを用いた実験はO5-5によって禁止されています。
以下は収容違反における一連の記録です。

実験記録████ - 日付20██/2/14

対象:D-XXXX

手順:D-XXXXに終了用の小型爆弾を取り付けた状態でSCP-XXXX-JPを使用させ、その様子を観察する。

付記:SCP-XXXX-JPを使用する際につかせる嘘は[データ削除済]と[データ削除済]といった内容のものであり、実験は██博士の監視の下で行われる。

<録音開始>

██博士:実験を開始します。D-XXXX、目の前のオブジェクトの側面についているボタンを押した状態で、[データ削除済]とオブジェクトに対して話してください。

D-XXXX:これは…トランシーバーみたいですね。このボタンを押して話すでいいんですよね？

██博士:はい。[データ削除済]と話してください。

D-XXXX:わかりました。

D-XXXXはSCP-XXXX-JPを手に取り、ボタンを押してからそれに向かって[データ削除済]と話す。
数秒後、部屋内部の[データ削除済]が[データ削除済]へと変化する。

D-XXXX:博士？そこの[データ削除済]が何か変わったような気がしますけれど。

██博士:[データ削除済]がどのように変わったのか説明してください。