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アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Thaumiel
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JPはあらゆるオブジェクトの収容に使用することが推奨されています。そのためSCP-XXXX-JPの存在は全てのサイト管理間と収容スペシャリストに周知されます。しかしSCP-XXXX-JP-Aは現在1つしか存在していないため、SCP-XXXX-JPの使用はより収容困難かつ危険性が高いオブジェクトに優先されます。
説明: SCP-XXXX-JPは財団が異常存在に対して用いる収容方法の一つです。SCP-XXXX-JPは科学的根拠に基づかない部分が多々ありますが、その性質は奇跡論儀式に近しいものです。またSCP-XXXX-JPを用いた収容実験では、全ての例で収容に成功したという結果になりました。加えてSCP-XXXX-JPは他のあらゆる観点も鑑みた結果、財団にとって非常に有用であると判断されました。そのため現在あらゆるオブジェクトの収容に使用される予定ですされています。
SCP-XXXX-JPの使用手順は以下の通りです。
- 収容する対象を強く思い浮かべる。
- 対象の名称を言う。
- 後述するSCP-XXXX-JP-Aを2回振る。
SCP-XXXX-JP-Aは柄が木製かつ柄の先端に木綿がついた大麻です。SCP-XXXX-JP-Aは外見的には一般的な大麻と差異がなく、前述の使用手順1.2を実行するまで異常性を発現しません。使用手順1.2を実行後、SCP-XXXX-JP-Aは自身のヒューム値を上昇させ、収容する対象のヒューム値より概ね10Hm高い値になります。現在までに観測されたヒューム値は最大で███Hmにまで上り、SCP-XXXX-JP-Aのヒューム値の上昇限界値は判明していません。
SCP-XXXX-JPは20██年█月██日に古井崎研究員によってSCP-XXXX-JPの概要と使用手順及びSCP-XXXX-JP-Aが提出されたことで財団に認知されました。
以下は古井崎研究員に対して行われたインタビューです。
対象: 古井崎研究員
インタビュアー: 星谷博士
[記録開始]
星谷博士: 古井崎研究員、これからSCP-XXXX-JPについてのインタビューを始めます。よろしいですね?
古井崎研究員: はい。
星谷博士: あなたはいつ頃からSCP-XXXX-JPの開発、研究を行っていたのですか?我々はあなたがそのような研究をするという報告は受けていませんし、あなたがSCP-XXXX-JPについて研究しているところを1度も目撃していません。
古井崎研究員: えー、報告に関しては申し訳ありません。ついつい研究に没頭してしまい報告を忘れていました。目撃者がいないのは恐らく、SCP-XXXX-JPの研究を夜中に行っていたからだと思います。
星谷博士: そうですか。しかし報告はどのような理由があろうとしっかり行ってください。オブジェクトの研究を行うのであれば、どのような事態になっても大丈夫なように設備を整える必要があります。今回は上手くいったからいいものの、次からは十分に気をつけてください。
古井崎研究員: はい。すみませんでした。
星谷博士: えー、次の質問です。あなたはどのようにしてこのオブジェクトを開発したのでしょうか?SCP-XXXX-JPは奇跡論儀式に近しい性質を持ちますが、あなたの人事ファイルにはあなたが奇跡論についての知識があることは書かれていませんでした。
古井崎研究員: 確かに私は奇跡論についての知識はありません。SCP-XXXX-JPは私が担当しているSCP-███-JPの研究を行っている際に副次的にできたものなんです。
星谷博士: 副次的にですか。
古井崎研究員: はい。それを研究、改良してできたものがSCP-XXXX-JPです。
星谷博士: なるほど。ありがとうございます。これにてインタビューを終了します。最後に何かありますか?
古井崎研究員: あの、これを。[紙を取り出す。]
星谷博士: これは?
古井崎研究員: SCP-XXXX-JPの実験記録です。なにかに役立てばと思いまして。
星谷博士: ありがとうございます。他には何か言いたいことはありますか?
古井崎研究員: では、あの、(沈黙)私は昇進しますか?
星谷博士: はい?
古井崎研究員: いや、あの、おこがましいかもしれませんが、この研究で一応財団にかなり貢献できたのではないかと思いまして。
星谷博士: [ため息]分かりました、上層部に掛け合ってみます。
古井崎研究員: ありがとうございます!
[記録終了]
終了報告書: SCP-XXXX-JPはいくつかの実験の後、正式に様々なオブジェクトの収容に用いられる予定です。
以下は古井崎研究員から提出されたSCP-XXXX-JPについての実験記録です。
実験記録XXXX-JP-1
対象: SCP-███-JP
結果: 収容に成功。
分析: これがSCP-XXXX-JPの特異性かは分からない。
実験記録XXXX-JP-2
対象: SCP-[編集済]-JP
結果: 収容に成功。
分析: このオブジェクトの力は本物かもしれない。
実験記録XXXX-JP-3
対象: 一般的なイエネコ
付記: この実験ではイエネコを中心に半径1mのところにガムテープを引き、そこを収容エリアとする。
結果: 1週間の観測を行ったが、イエネコはガムテープの外側に出るような素振りを見せなかった。
分析: この力は本物だと言っていいだろう。
以下は実際にSCP-XXXX-JPを用いて行われた収容記録の抜粋です。
収容記録XXXX-JP-1
対象: SCP-[編集済]
付記: SCP-[編集済]はKeter級人型実態オブジェクト。
結果: 収容に成功した。SCP-[編集済]は収容室から出ようとすら素振りを見せなくなった。
収容記録XXXX-JP-6
対象: SCP-███-JP-Aは
付記: SCP-███-JP-Aは伝染力の強いミームオブジェクト。
結果: 収容に成功した。SCP-███-JP-Aは急激に感染者数が減少したことに加え、感染者の回復も見られた。
収容記録XXXX-JP-14
対象: SCP-████
付記: SCP-████は空間系オブジェクト。
結果: 収容に成功した。一般人はSCP-████のことを忘れ、認知することが出来なくなった。
補遺1: 20██年██月██日にサイト-81██共有ウェブクローラ上に以下のメールが送付されました。
件名 「お手軽収容の儀」の契約期間延長のご相談
SCP財団
███部
古井崎██様いつもお世話になっております。
株式会社███営業部の██です。先日は「お手軽収容の儀」のご契約、誠にありがとうございます。
このたびは「お手軽収容の儀」の契約終了期日が迫っているというご報告と契約期間延長のご相談のため連絡致しました。
今月は等製品を███回お使いになられましたので使用料は360溝円となっております。
契約期間を延長なさる場合はお気軽にご連絡ください。延長料は100穣円~となっております。
後日担当の者を貴社まで向かわせますので、僭越ながらその時に使用料及び延長料を頂戴致します。お忙しい中大変お手数ではございますが、何卒ご検討くださいますようお願い申し上げます。
株式会社███
営業部 ██
住所:〒███-████
██県██市██町 █-█-█
TEL:███-███-████
FAX:███-███-████
Mail:███@████
なお、調査の結果このメールの署名欄に記載されているものは全て存在しているものではないと判明しました。
以下は送付されたメールについて古井崎上席研究員に対して再度行われたインタビューです。
対象: 古井崎研究員
インタビュアー: 星谷博士
[記録開始]
星谷博士: 古井崎上席研究員、これから例のメールについてのインタビューを始めます。
古井崎上席研究員: [沈黙]
星谷博士: 以前のインタビューのとき、あなたは仰っていましたよね。SCP-XXXX-JPはあなたが作ったのだと。では、このメールの内容は何ですか?
古井崎上席研究員: [沈黙]
星谷博士: 黙っていては何もわからません!答えてください!
古井崎上席研究員: ……すみません。嘘をついていました?
星谷博士: 嘘?
古井崎上席研究員: はい。
星谷博士: では、あなたはSCP-XXXX-JPを作っていないと?
古井崎上席研究員: はい。
星谷博士: なぜそのような嘘をついたのですか?
古井崎上席研究員: [俯く]すみません。ごめんなさい。あのときは、あのときの私は気が動転していて―。
星谷博士: 質問にお答えください。
古井崎上席研究員: すみません。…私はあのとき焦っていたんです。
星谷博士: 何故でしょう?
古井崎上席研究員: 私は財団に勤めてもうだいぶ経ちます。同僚はみんな出世して、ずっと出世していなかったのは私だけだったんです。
星谷博士: なるほど。それで焦っていたと。
古井崎上席研究員: はい。そんなとき、私の前に現れたんです。
星谷博士: 何がですか?
古井崎上席研究員: あれは、…よく分かりません。常に変形していましたが概ね人型で、全身真っ黒だけどスーツのようなものを着ている実態でした。
星谷博士: その実態については後日調査しておきます。
古井崎上席研究員: それで、その実態がSCP-XXXX-JPの話を持ちかけてきたんです。私は藁にもすがる思いで話を聞いて、契約書にサインしました。
星谷博士: 怪しいとは思わなかったのですか?
古井崎上席研究員: 怪しいとは思いました。でも、先程も言ったように藁にもすがる思いだったんです。
星谷博士: ちなみに、その契約書はありますか?
古井崎上席研究員: すみません。バレてはいけないと思い、シュレッダーにかけてしまいました。
星谷博士: そうですか。
古井崎上席研究員: あ、あの。私はこれからどうなるのでしょうか?
星谷博士: どうとは?
古井崎上席研究員: その、…処分とか……。
星谷博士: そのことは上層部が判断します。
古井崎上席研究員: そうですか。分かりました。
星谷博士: [ため息]これにてインタビューを終了します。
終了報告書: 現在、SCP-XXXX-JPの使用は永久的に停止され、SCP-XXXX-JPを使用したオブジェクトの点検が行われています。また古井崎上席研究員が証言していた実態については調査中です。古井崎上席研究員は降格処分が決定されました。
補遺2: 前述したメールが送付されてから█日後、古井崎元上席研究員の証言に酷似した実態がサイト-81██のフロント内に出現しました。等実態は出現後、即座に駆けつけた機動部隊により拘束されました。
以下は出現した実態に対して行われたインタビューです。
対象: 出現した実態(以下SCP-XXXX-JP-Bと呼称)
インタビュアー: 星谷博士
[記録開始]
SCP-XXXX-JP-B: 解放してください!いきなり何なのですかあなた方は!?
星谷博士: それはこちらも聞きたいです。あなたは何者ですか?
SCP-XXXX-JP-B: 私は株式会社███の██です。
星谷博士: 既にそのような会社は存在しないという調べはついています。
SCP-XXXX-JP-B: [沈黙]
星谷博士: あなたはいったい何者なのですか?
SCP-XXXX-JP-B: …今はそんなことより、早く使用料を払ってください。我々の正体は確かにそちらにとって大切なことかもしれませんが、こちらにとっては使用料を回収することの方が重要です。今月あなた方は弊社の商品を合計で███回ご使用になられました。ですので使用料は360溝円となります。
星谷博士: そんな金額払えるわけないですよ!こんなの詐欺です!
SCP-XXXX-JP-B: 詐欺?何を言っているのですか。契約書にはしっかり記述していましたし、サインもしてもらっています。
星谷博士: それはこちらの職員が勝手にしたことで―。
SCP-XXXX-JP-B: そんなことこちらには関係ありません。あなたも社会人でしょう。知らなかったでお金のやり取りが無効になるはずないことくらい分かりますよね?
星谷博士: それはそうですけど。
SCP-XXXX-JP-B: 早く払ってください。
星谷博士: [沈黙]やはり無理です。財団の経済力を持ってしてもそのような大金はありません。
SCP-XXXX-JP-B: [沈黙]そうですか。どうしても払わないと。
星谷博士: 払わないのでは無く払えないのです。
SCP-XXXX-JP-B: どちらにせよ同じです。[沈黙]仕方ないですね。では、こうしましょう。
星谷博士: 何でしょうか?
SCP-XXXX-JP-B: SCP財団。[SCP-XXXX-JP-Aを取り出し2回振る。]
星谷博士: あっあー……。[沈黙]我々SCP財団は、あなた方に忠誠を誓います。
SCP-XXXX-JP-B: それでいいのです。[携帯電話らしきものを取り出す。]██から本部に通達。当初の目的通り、財団の収容に成功。もう我々の邪魔はされないでしょう。[携帯電話らしきものが消失する。]これで、あなたたちも連合の仲間入りですね。
終了報告書: SCP財団が保有する全てのオブジェクトの破壊を許可、推奨します。
ページコンソール
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任意A任意B任意C- portal:7111850 (14 Dec 2020 01:11)
話の流れは出来ていますが、-Bの圧倒的な力について説得力がないのであまり納得がいきませんでした。財団の敗北というのはそうそう起こらない事なので、させるのであればディテールは結構詰めた方がいいと思います。
また初回のインタビューの時点でこのオブジェクトを開発したのは古井崎研究員ではないなというのは容易に予想できてしまったため、体感としての起伏があまり感じられませんでした。
もう一つ気になった点としては、-おそらくBの目的は財団を支配下に置く事だったと思うのですが、現状のようにオブジェクトによる脅しでそれが達成出来るのであれば古井崎研究員を使わずとも単に真正面から脅して同じ結果になると思うので、それまでの話に意味を感じられませんでした。例えば契約をトリガーとする異常性とかにするなど、-Bがこの方法を取った理由づけが必要か思います。