繰り返し続ける箱

アイテム番号: SCP-XXXX-JP

オブジェクトクラス: Thaumiel Neutralized

特別収容プロトコル: 現在、SCP-XXXX-JPの異常性はSCP-YYYY-JPの異常性によって半永久的に封印され続けています。オブジェクトクラスがThaumiel時の特別収容プロトコルは以下を参照してください。

特別収容プロトコル(Thaumiel版): SCP-XXXX-JPは保管用の部屋に安置し、実験時または収容時には専用の部屋に移動させてください。通常時には職員が操作出来ないようにキーボードを操作できないようにロックをかけ、緊急時には職員全員が操作できるようにロックを解除してください。

説明: SCP-XXXX-JPは財団によって制作された非常に高度な収容性能を持った箱です。SCP-XXXX-JPは5×5×5cmの正方形であり、内部に入れるための蓋、内部を確認するための窓、SCP-XXXX-JPを起動するためのキーボードがある以外は装飾などは施されていません。SCP-XXXX-JPは特殊な金属によって外部からの衝撃を87%吸収します。これにより、SCP-XXXX-JPに収容されたオブジェクトはある程度の安全性を確保することが出来ます。

SCP-XXXX-JPは、取り付けられたキーボードを操作することで大きさ、質量などを一切無視してオブジェクトを内部に収容することが可能です。SCP-XXXX-JP内部ではエネルギーを必要とせずに永久的に生きることが可能な他、SCP-XXXX-JPに収容されたオブジェクトはいかなる手段を用いてもSCP-XXXX-JPから出ることが出来ません。これらの性質によりSCP-XXXX-JPは内部のオブジェクトを完全に収容することが出来ます。

補遺: 以下はSCP-XXXX-JPに収容されたオブジェクトの一覧です。

実験No.	オブジェクト名	収容状況
.3	サイト-81█7に保管されている数品のanomalousアイテム	収容成功。現在も内部に収容されている。
.7	起爆寸前の核爆弾(サイト-81█7に常設されている物を使用)	収容成功。現在も内部に収容されている。
.13	safeクラスのSCPオブジェクト数体	収容成功。現在も内部に収容されている。
.14	EuclidクラスのSCPオブジェクト数体	収容成功。現在も内部に収容されている。
.16	KeterクラスのSCPオブジェクト一体	収容成功。現在も内部に収容されている。
.20	SCP-███	収容成功。現在は内部の反応が失われている。
.22	SCP-████	収容失敗。詳しくは補遺2を参照。

補遺2: 実験No.22以降、SCP-XXXX-JPは暴走状態に陥り、周囲20mにある全ての物を収容し始めました。暴走状態に陥った原因は実験時に使用したSCP-████であることが後に判明しています。下記の記録は、SCP-XXXX-JPに収容されている職員の一人である龍銭研究員が残した音声ログです。

«音声記録 - 20[破損]/[破損]/[破損]»

龍銭研究員: こちら、龍銭研究員です。現在SCP-XXXX-JPの収容室前にて叫び声

漣: 大丈夫かしら？

龍銭研究員: 大丈夫な訳無いだろ…

漣: 一つ聞きたいのだけど、これは今どうなっているの？色々な物が飛び散ってるけど…

龍銭研究員: あー…俺も分からないがSCP-XXXX-JPが原因らしいな。

漣: なにそれ？

龍銭研究員: まあ、簡単に言えば何でもかんでも中に入れられる箱？

漣: ふーん。で、今からそこに向かう訳？

龍銭研究員: まあ、そうだな。

漣: こんなに色々飛び回ってて大丈夫なの？ほら、あそこには包丁が飛んでるわよ。

龍銭研究員: そこは…まあ、頑張って避けるしか無いだろ…

漣: あのねえ…私があげた力はいつ使うのよ。

龍銭研究員: あれは使用禁止って言われてるだろ。

漣: 命の危機にさらされているのに随分綺麗事を言っていられるのね。少し待ってなさい。

SCP-XXXX-JPの影響により飛び回っていた障害物が発光し始める

龍銭研究員: …飛び回ってた物が止まった？

漣: 簡単な事よ。ただ、光った時の時間を保存して、後は連続で繰り返してるだけ。

龍銭研究員: マジかよ…

漣: これ、結構疲れるから早く行ってくれるかしら。

龍銭研究員: ああ、そのつもりだ。

以下12分間は雑音のみが聞こえる。会話はない。

漣: ついたかしら。

龍銭研究員: これ…どうなってるんだ？気を抜いたらすぐに吸い込まれそうなんだが…

漣: 頑張ってよ。あなたが頑張ってくれないと、私までこの中に入る羽目になるわ。

龍銭研究員: 俺はそれでも構わないが、お前はこれを止める方法でも思いつかないか？

漣: さあ？私には繰り返すことしか出来ないから。他は勝手に考えて頂戴。

龍銭研究員: もう少し手伝うぐらいしたらどうなんだよ…

漣: 私に何か出来ることがあるなら手伝うけど、この状況で私が出来る事は結果の先延ばしぐらいよ。

龍銭研究員: ちょっと待ってくれよ…今考えてるから。

漣: そう。頑張って考えて。

数分間の沈黙

龍銭研究員: そうだな…一回入ってみるか？

漣: 私が言える立場には無いのだろうけど、少し頭を冷やした方が良いわよ。

龍銭研究員: いや、まあ行くか。

龍銭研究員がSCP-XXXX-JPに収容される

龍銭研究員: へー…内部ってこうなってるのか。

漣: それよりも、この問題を解決できる方法は考えているのかしら？このままだと、二人一緒にここで暮らすことになるわ。

龍銭研究員: ああ、それなら一応考えてる。とりあえず、SCP-XXXX-JPが周囲の物を全部吸い込むまで待つか。

数分間の沈黙。その間にSCP-XXXX-JPが収容した障害物が入り込んでくる

漣: そろそろ何も入ってこなくなってきたわね。もう良いんじゃないかしら？

龍銭研究員: よし。じゃあ —

激しい揺れ

漣: これは？あなたの計算通り？

龍銭研究員: 多分だが、SCP-XXXX-JPが自分を収容し始めたんだ。何でも収容するからな。

漣: それで、これからどうするつもり？

龍銭研究員: 後はお前の力でこれを繰り返し続けてほしい。

漣: この、自分を収容するのを？

龍銭研究員: ああ。

漣: まあここから出るにはあなたの考えが必要そうだし、手伝ってあげるわ。

SCP-XXXX-JPがうっすらと発光する

漣: これで、この機械は自分を延々と吸い込み続けるようになったわ。

龍銭研究員: ま、これでSCP-XXXX-JPはなんとかなっただろ。これで仕事は終わりだな。

漣: で、ここからどうやって出るつもり？

龍銭研究員: あー…考えてない。というか、ここからは出られないからな。

漣: つまり、あなたも出れないのに、ここに無謀にも飛び込んだわけ？

龍銭研究員: まあ、あのまま放って置いても困るからな。

漣: 本当に…頭が狂ってるんじゃないかしら。別に、この箱が全部を収容する訳じゃないんだし。

龍銭研究員: まあ…こうやって人を助けて死ねるなら俺はそれでいいしな。この中じゃ永遠に死ねないけど。

漣: ……もういいわ。呆れた。別に私はもう死なないしこんな場所は慣れてるから。勝手に脱出法でも探すなりなんなりしてなさい。私は色々して疲れたから一旦移動するわ。

龍銭研究員: はいはい。頑張りますよ。

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繰り返しの力を使って敵を倒す感じの話
無限ループを利用して異常性を無くす
無限に繰り返すことで閉じ込める
色々なものを収容できる箱
ただ暴走して勝手に色々なものを収容し始める
龍銭登場からの繰り返しでどうにかする
自分を収容するを繰り返し続ける

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