アイテム番号: SCP-XXXX-JP
オブジェクトクラス: Safe Euclid
特別収容プロトコル: SCP-XXXX-JP-A周辺にはフェンス、立入禁止の看板、監視カメラを設置し24時間体制で監視を行ってください。一般人の立ち入りは拒否し、SCP-XXXX-JP-Aに侵入した一般人は記憶処理を施した後、警察による逮捕を行ってください。
説明: SCP-XXXX-JPは████小学校の教室(以下SCP-XXXX-JP-Aと表記)と、SCP-XXXX-JP-Aに出現する霊体(以後SCP-XXXX-JP-Bと表記)から構成されています。
SCP-XXXX-JP-Bは、199█年に████小学校に実際に通っていた生徒の一人です。交通事故で死亡した後、████小学校の特定の教室内に霊体として生まれました。SCP-XXXX-JP-Bは19██/03/20までSCP-XXXX-JP-A内部にいましたが、現在はサイト-81██の収容室にて一時的に収容されています。(詳しくは補遺3を参照)
SCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JP-Bが19██/03/20までいた████小学校の教室です。SCP-XXXX-JP-Aの外壁や天井は破壊することはできません。SCP-XXXX-JP-AはSCP-XXXX-JP-Bの異常性により不明な頻度で時間がループしています。中の時間は19██/██/07で止まっており、ループする際はそこから開始します。中の物品も19██/██/07時点の状態が保存されており、ループするとそれまでについた傷や汚れは消滅し、保存された場所に戻ります。SCP-XXXX-JP-Aに後から入った物品や生物は戻されませんが、保存された場所に居た場合、体組織の一部がSCP-XXXX-JP-Aに元からある物品に変わります。この状態になった場合、物品を体から取り外す事は不可能な他、物品はSCP-XXXX-JPの外へ移動することができないため、SCP-XXXX-JP-Aから出る際は体の一部を切断して出る必要があります。
補遺: SCP-XXXX-JPについてのインタビューが19██年度卒業生に対して行われ、その後、SCP-XXXX-JP-Aに関する本格的な調査が行われました。カント計数器、改良版カーデック計数機、その他13の調査器具による調査の結果、改良版カーデック計数機のみが異常を検出しました。この結果からSCP-XXXX-JPの異常性は霊体によって引き起こされていると決定され、非物質変異無効装置による霊体との会話が行われました。
対象: SCP-XXXX-JP-B
インタビュアー: 龍銭研究員
付記: 対象の霊体は非物質変異無効装置により物理的状態に変化している。
インタビュアー: こんにちは。あなたは██さんですか?
SCP-XXXX-JP-B: そうだけど。
インタビュアー: いきなりですみませんが、質問があります。聞いても大丈夫ですか?
SCP-XXXX-JP-B: 別に構わないですけど、私が死んだ理由ぐらいはもう聞いてますよね?
インタビュアー: はい。私が聞きたいのは、この教室で起きている現象は全てあなたが起こしているのか、ということです。
SCP-XXXX-JP-B: 正解よ。この教室があの頃のまま、ずっと繰り返されるのは私が原因。
インタビュアー: なぜそのようなことを?
SCP-XXXX-JP-B: なぜって…それはこの教室が取り壊されるのが嫌だったのよ。
インタビュアー: あなたはこの学校が取り壊されると知っていたのですか?
SCP-XXXX-JP-B: みんな知ってたわよ。私達が卒業した後、この学校は無くなるって。
インタビュアー: 取り壊されないために、教室をループさせたと?
SCP-XXXX-JP-B: だからそうだって。私は卒業する前に死んじゃったから、なおさら卒業する時の教室を見ておきたかったの。私が死んだ後に幽霊になって、不思議な力を手に入れたと分かった時は嬉しかったわ。それに、死んだ場所じゃなくてここの地縛霊になったのも何かの縁だと思ったの。だから、卒業の日の放課後で時間を止めたの。
インタビュアー: それによって他の人が迷惑しているという考えはないのですか?
SCP-XXXX-JP-B: いいえ。ここを壊して何を新しく作るかは知らないけど、きっとゴルフ場でも作って儲けるつもりだったのよ。この周りは自然も豊かでそういう場所にはぴったりだもの。
インタビュアー: 分かりました。ですが、あなたのしていることに対して迷惑に思っている人がいることは確かです。あなたの友達も、あなたが成仏してほしいと思うでしょう。それでも、このループを続けるのですか?
SCP-XXXX-JP-B: 私は自分で幽霊になったわけじゃないわ。どうやって成仏するかも分からないし、もし分かってたとしても成仏はしないし。
インタビュアー: あなたが何らかの理由によって幽霊になった事は分かりました。それで、ループは続けるのですか?
SCP-XXXX-JP-B: それよりも、ちょっと前に私のクラスメイトと話してなかった?
インタビュアー: ええ、数日前にインタビューを行っています。ですが、インタビューを行った場所はここでは無く財団エリアのインタビュー用の部屋です。こことは離れていますが、なぜインタビューしたことを理解しているのですか?
SCP-XXXX-JP-B: それはあなた達がこの部屋の写真を撮ったからよ。それで、私はそれを見て、かなり悲しんだわ。
インタビュアー: なぜ悲しんだのですか?
SCP-XXXX-JP-B: なぜって…私が知ってるクラスメイトとはだいぶ違ったからよ。確かに多少の面影はあったけど…
インタビュアー: あなたは幽霊ですが、あなたのクラスメイトは人間です。月日が経てば成長し、見た目も中身も大きく変わります。
SCP-XXXX-JP-B: それは分かっているわ。それでも、自分で悲しみを止めることは出来ないでしょう?
インタビュアー: それはそうです。ですが、成長することは悲しいことではありません。
SCP-XXXX-JP-B: それで、私はクラスメイトを見てある考えが浮かんだのよ。
インタビュアー: 考えとは?
SCP-XXXX-JP-B: 私は教室を繰り返した後、しばらく色々試してたの。自分に何ができて、何が出来ないのかを。それを毎日やってたんだけど、そしたら気づいたの。自分の力が強くなってるって。
インタビュアー: あなたの幽霊としての力ですか?
SCP-XXXX-JP-B: 幽霊の力?それが壁をすり抜けるとか、呪いをかけるとかだったら違うわ。私の言う力は繰り返しの力ね。最初に気づいたのは教室を繰り返してから数日が経った時だった。最初はできなかった事ができるようになってたのよ。
インタビュアー: 例えば、どのような事ができるようになったのですか?
SCP-XXXX-JP-B: 例えば…そうね、教室にあった体操着袋は私の力が強くなった事で作ることが出来たわ。後は…こんな事ぐらいかしら。
インタビュアーが激しく発光する
インタビュアー: 私に何をしたのですか?
SCP-XXXX-JP-B: 簡単な事よ。ただ、あなたをこの繰り返しの一部にしただけ。
インタビュアー: 繰り返しの一部?
SCP-XXXX-JP-B: そう。あなたはもうこの教室にある机や椅子と同じよ。時が来たら元の場所に戻るし、この教室から出ることは出来ないわ。
インタビュアー: まさか。そのような事は報告書には書かれていなかったはず…
インタビュアーが教室から出ようとする
インタビュアー: ありえない…出れないとは…
SCP-XXXX-JP-B: まあ教室の中に入れるのはあなただけでいいわ。その記録装置とか…一緒に来た人とかは出てもいいわ。別にそんな多くはいらないし。
インタビュアー: すみませんが、少しあなた抜きで話をしてもいいでしょうか。
SCP-XXXX-JP-B: 別に構わないけど、この教室にいる以上全て私に筒抜けだって事、教えた方がいいかしら?
インタビュアー: …あなたがそのような行動をとるような非常識な人でない事を祈ります。
インタビュアーは他数人の職員と会話を始める
インタビュアー: あなたが話を聞いていたかは分かりませんが、話は終わりました。インタビュー中にすみませんでした。
SCP-XXXX-JP-B: 終わったの?なら私は少しやりたい事があるからもう移動していい?
インタビュアー: 最後に、そのやりたい事を聞いてもいいですか?
SCP-XXXX-JP-B: ただ教室の範囲を広げて、外にいるクラスメイトも繰り返しに入れるだけよ。
インタビュアー: 教室の範囲、ですか?
SCP-XXXX-JP-B: そう。私が繰り返せるのはあくまでも教室の中だけだから。だったら教室の範囲を広げて、外も全部教室にすればいいってだけ。
インタビュアー: それは、教室の外にある物全てを繰り返しに入れると言うことですか?
SCP-XXXX-JP-B: そこは少し考える必要があるわ。でも、多分そうなるんじゃないかしら。
インタビュアー: つまり、あなたはクラスメイトをループに捕らえるためだけに関係のない人を巻き込むと言うのですか?
SCP-XXXX-JP-B: しょうがないでしょ?
インタビュアー: 我々はそれを許しません。必ずその考えは失敗に終わるでしょう。
SCP-XXXX-JP-B: まあ頑張ってみたらいいんじゃないかしら。流石に私もまだそれをするには力が弱すぎるから、もう少し時間はかかるけど。
インタビュアー: 分かりました。では、これでインタビューは終了です。ありがとうございました。
SCP-XXXX-JP-B: ええ、さようなら。そして、こんにちは。
インタビューの開始から数時間後、龍銭研究員を除いた職員全員が無事に帰還しました。職員数名が救出のためSCP-XXXX-JP-Aに侵入しましたが、龍銭研究員を繰り返しから出すことは出来ず、方法が判明するまで内部に放置される事になりました。
また、SCP-XXXX-JP-Bの発言から今後SCP-XXXX-JP-Aが拡大する恐れがあるため、オブジェクトクラスがSafeからEuclidに変更されました。今後の範囲の拡大を阻止するため、早急に解決法の発案と実行が必要です。
補遺2: SCP-XXXX-JP-Aの拡大を阻止するためにさらなるSCP-XXXX-JP-Aの調査を行った際、SCP-XXXX-JP-Bと龍銭研究員が教室内におらず、龍銭研究員が補遺2で使用した物と同じ録音装置が教卓の上に置かれていました。以下は録音されていた内容を文字に起こした物です。
SCP-XXXX-JP-B: ねえ。家族ってどういうものか知ってる?
龍銭研究員: いきなりなんだよ。
SCP-XXXX-JP-B あなたが来てから20回以上時間を繰り返してみて、あなたの記憶が繰り返されていない事にようやく気づいたわ。どうせ繰り返されないなら質問してみようと思ったのよ。
龍銭研究員: 俺がお前に答える理由はあるのか?
SCP-XXXX-JP-B もし答えないと言うなら記憶も繰り返すように今すぐ変えてあげる。
龍銭研究員: あー…それは…答えるしかなさそうだな…
SCP-XXXX-JP-B それで、家族はどういうもの?
龍銭研究員: どういうものも何も、お前にだっていただろ。
SCP-XXXX-JP-B いたわ。でも、一般的な家族ではなかったけど。
龍銭研究員: 引き取られたのか?
SCP-XXXX-JP-B 違うわ。私の両親は…多分だけど、私を嫌っていたわ。何が悪かったのかは知らないけど。
龍銭研究員: 虐待でも受けてたのか?
SCP-XXXX-JP-B いいえ。きっと周りにバレるのが怖かったんでしょう。周りに人がいる時は普通の優しい両親で、家に帰っても殴られはしなかったわね。
龍銭研究員: で、それを聞かされて俺はどうしろって言うんだ?励ましてくれとでも?
SCP-XXXX-JP-B そんな子供みたいな事は要求しないわ。ただ、周りもこうなのか気になっただけよ。
龍銭研究員: つまり、お前は話したから俺も話せと?
SCP-XXXX-JP-B 理解が早いじゃない。
龍銭研究員: ……言わないと、記憶までループさせられるんだろ?
SCP-XXXX-JP-B 幽霊に二言は無いわ。
龍銭研究員: はあ…俺の家族は、昔からの伝統に厳しかった。掟があるからってあれは駄目だの、これをやれだの、つまらない事を無理やりやらされたさ。
SCP-XXXX-JP-B それは、あなたの事を嫌ってたから?
龍銭研究員: いや。嫌ってはないんだろうよ。あっちは決まりごとを守るのに必死なだけだ。人の感情は二の次で。逆にこっちが嫌うぐらいだ。
SCP-XXXX-JP-B あなたは、大変な人生を送ってるのね。
龍銭研究員: skipに言われたくは無いよ。
SCP-XXXX-JP-B あなたは、復讐したいとは思わないの?
龍銭研究員: 復讐?別に、こっちから一方的に嫌ってるだけだしな。そう思った事は無いが。
SCP-XXXX-JP-B あなたは、優しいのね。
龍銭研究員: さあ、それはどうだか。お前はあるのか?
SCP-XXXX-JP-B 最初はそう思ってたわ。家族に対してでは無いけれど。
龍銭研究員: お前を殺した人をか?
SCP-XXXX-JP-B そうね。あの車は信号無視をして私を轢いた。今どこにいるかは知らないけど、もし見つけたら永遠に苦しむような殺し方をしてあげようと思ってた。その過程で生まれたのがこの繰り返しだったりするけど。
龍銭研究員: 結局、この話はただの好奇心でしただけなのか?
SCP-XXXX-JP-B そうよ。
龍銭研究員: じゃあ質問に答えたんだから早く出してくれよ。それか広がるのをやめるかだな。
SCP-XXXX-JP-B 私と取引ができると思ってるの?たかが数回の質問に答えただけで交渉の材料になると思ったら大間違いよ。あなたは人質、出れるとは思わないことね。
龍銭研究員: あー…クソが…
SCP-XXXX-JP-B そうだ。あなたとの会話はあなたの落としたこの装置で録音しておくから。今の会話もされてるわよ。
龍銭研究員: はあ!?えーっと…あなたが録音装置を使用して、何に利用するつもりですか?
SCP-XXXX-JP-B もう録音してるのに喋り方を改まっても無駄よ。
龍銭研究員: なあ、どうして俺をここに閉じ込めたんだ?
SCP-XXXX-JP-B: 前にも言ったわ。人質。それだけよ。
龍銭研究員: そうだとして、俺をわざわざ入れる必要はあったのか?少なくとも、俺がここにいる意味はないだろ。
SCP-XXXX-JP-B: どうしてそんな事を聞きたいの?
龍銭研究員: いや、録音装置とかの自分の計画が失敗する要因になる物よりも、なんで俺を残したのかが気になってな。
SCP-XXXX-JP-B: じゃあ、あなたも質問したんだし、私も質問してもいいかしら。
龍銭研究員: 別に構わないが、俺の質問に答えるつもりは無いわけだな。
SCP-XXXX-JP-B: 私って、なんのために幽霊にまでなってるのかしら。
龍銭研究員: そりゃあ、クラスメイト全員をループさせるためになってるんだろ?
SCP-XXXX-JP-B: それは幽霊になった後の、最終的にたどり着いた答えよ。それまでに色々な目的があったわ。
龍銭研究員: 別に、最終目標がそれなら答えは出てるんじゃないか?
SCP-XXXX-JP-B: 私もそうだと思ってるけど…たまに、これで合ってるのかって疑問に思うのよ。
龍銭研究員: どうして?
SCP-XXXX-JP-B: 理由は分からないわ。いつもは無視してるけど、ここ最近で強くなってきて困ってるのよ。
龍銭研究員: で、助けてくれと?
SCP-XXXX-JP-B: そういう事にはなるわね。しょうがないじゃない。あなたしか今頼れる人はいないのよ。あなたが持ってきた機械でも使えば私と話せるでしょうけど、今すぐに色々出来るのはあなたしかいないわ。
龍銭研究員: だからって、俺がどうにかできると思うのか?
SCP-XXXX-JP-B: 私は助けてとは言っていないわ。さっき言ったことがそう読み取れると言ったけど。後、せめてアドバイスぐらいは出せないの?
龍銭研究員: アドバイスな…まあ、自分に素直になればいいんじゃないか?
SCP-XXXX-JP-B: 素直に?
龍銭研究員: なんか素直になれてない部分がある気がするんだよな。多分、生きてた頃はいつも周りに合わせてた人だろ。
SCP-XXXX-JP-B: ……
龍銭研究員: たまには素直になってみるのもいいんじゃないか?周りに迷惑かけたら駄目だけどな。死んだ後だし、多少やりたい事やってもバチは当たらないだろ。
SCP-XXXX-JP-B: そうね…素直になる…
龍銭研究員: 無理になる必要も無いけどな。後、俺はアドバイスなんて全くやった事無いからな。きっと揚妻なら出来るんだろうが、当然ここにはいないから無理だけどな。
SCP-XXXX-JP-B: 少し考えてみることにするわ。あ、先に言っておくけどここからは出さないわよ。
龍銭研究員: なんかもう、案外ここの暮らしも慣れてきたからな。教室も俺もループするけど。
SCP-XXXX-JP-B: それじゃあ、私は移動するから。繰り返しを楽しんで。
龍銭研究員: ああ。楽しんでおくよ。
龍銭研究員: しばらく来なかったが、何かあったのか?
SCP-XXXX-JP-B 少し考えるって言ったでしょ。繰り返されてるあなたに、時間なんて関係ないじゃない。
龍銭研究員: 俺じゃなくて外が危険なんだよな…
SCP-XXXX-JP-B: 安心して。順調に力は強くなってるわ。このペースなら、後数ヶ月もあれば始められるはずよ。
龍銭研究員: そうですね、それなら安心ですね。それで、考えた結果はどうなったんだ?
SCP-XXXX-JP-B: そうね…自分に素直になって考えてみたんだけど、場合によっては色々やめることもあるかもしれないわ。
龍銭研究員: どういう事だ?
SCP-XXXX-JP-B: あなたの仲間さんが困ってる教室の範囲の拡大とか…教室の繰り返しとか。
龍銭研究員: やめるのか?俺がこう言うのはおかしいが、最終目標なんだろ?やめていいのか?
SCP-XXXX-JP-B: 場合によっては、よ。素直になった結果の一つがそうなるかもしれないだけ。
龍銭研究員: で、素直になってみてどう思ったんだ?
SCP-XXXX-JP-B: ……それよりも、外に出てみたくはないかしら?
龍銭研究員: そりゃあ出たいけど、なんでいきなり?素直になったからか?
SCP-XXXX-JP-B: 私、あなたに取り憑くわ。
龍銭研究員: は?
SCP-XXXX-JP-B:取り憑いて、あなたと行動するわ。
龍銭研究員: だから、は?
SCP-XXXX-JP-B: 素直になった結果がこれよ。一応、範囲の拡大は時が来たらやろうとは思うわ。ただ、私がここにいないから多少遅れるでしょうけど。まあ…大して遅れはしないわ。
龍銭研究員: 本当に俺がこれを言える立場じゃないだが…本当に俺に取り憑くのか?お前の判断のせいで間に合わずにお前のクラスメイトが死んだら?お前は少しでも早く全員をループに取り込みたいんじゃないのか?
SCP-XXXX-JP-B: あなたこそ、私を止めたいじゃないの?
龍銭研究員: それはそうだけどな…
SCP-XXXX-JP-B: 私は素直になった。その結果私はあなたとここを出る。私は私のやりたいことができるし、あなたは外に出ていつも通り暮らせる。いい話じゃない?
龍銭研究員: 俺は常にお前に監視されて、遅くなるとはいえお前のクラスメイトさんは危険にさらされて、有利なのお前だけじゃねえか。
SCP-XXXX-JP-B: あら、交渉とは常に自分が有利になるように仕掛けるものよ。で、どうするの?
龍銭研究員: 外に出るだけじゃなくて、もう少し何か追加してくれないのか?
SCP-XXXX-JP-B: そんなに出たくないならいいわ。ここにいた方が早く繰り返されるしね。
龍銭研究員: でも、俺と一緒に外に出ないと目的が達成できないんだろ?
SCP-XXXX-JP-B: 私の弱みを握るつもり?
龍銭研究員: 俺と出て目的を達成したいなら、追加で俺に何かしてくれよ。
SCP-XXXX-JP-B: そこまで欲深いとは思わなかったわ…じゃあ、何かあったら私を呼んで。そうしたら、私の力の一部くらいは使わせてあげるわ。
龍銭研究員: 幽霊の力…だったりするか?
SCP-XXXX-JP-B: 前に教えなかった?私があげられるような力は繰り返しの力ぐらいよ。
龍銭研究員: そうだよな。じゃあ、交渉成立か?
SCP-XXXX-JP-B: あら、これぐらいでいいの?意外と欲深くもないのね。ただのしつこい人だったわ。
龍銭研究員: 交渉は粘り強く行くのがいいんだよ。それじゃあ、そうだな…自己紹介でもするか?
SCP-XXXX-JP-B: 今更?
龍銭研究員: 一応これから一緒にいる訳だろ。そもそもお前の名前すら俺は知らないしな。
SCP-XXXX-JP-B: まあ、あなたがしたいなら付き合ってあげるけど。私は漣。あなたは…知ってるけど、一応聞いてあげるわ。
龍銭研究員: 龍銭だ。よろしくな。
SCP-XXXX-JP-B: ええ、よろしく。
これらの録音記録の発見から数日後、龍銭研究員がサイト-81██に訪れました。龍銭研究員には、録音記録通りSCP-XXXX-JP-Bと共にいる事が確認され、そのままサイト-81██の収容室に一時的に収容されました。現在龍銭研究員を通常の業務に復帰させるかは保留中です。
ココカラサキ、カンケイナイヨ
研究員と幽霊の話。最初は感動系を目指して書いていました。
一応下に書いてある事ですが、龍銭研究員の喋り方が変わっているのはそういう人だからです。いつの間にか仲良くなっている訳ではありません。
- 2022/03/19
投稿しました。番号は2318です。
- 2022/03/23
低評価による削除が終わっていたため批評終了を解除、投稿しました。また、投稿時にいただいたアドバイスに基づいて変更を行いました。
- 長いインタビュー記録と音声ログを折りたたみました。
- SCP-XXXX-JP霊体をSCP-XXXX-JP-Bに、SCP-XXXX-JP-XをSCP-XXXX-JP-Aに変更しました。
- 2022/03/29
画像を追加しました。ライセンスは以下参照。
-
わ
た
し
を
た
す
けて
1-2—1-1-1-11
↑助けてよりも違う言葉がいい説ある
SCP-XXXX-JP-B: 本名██ 漣。生きていた頃はクラス全員に好かれていた。ただ、両親が自分を嫌っているような行動をしているのが原因でクラスメイトの優しさに疑問を感じ始める。それによって心の奥では疑問を抱くことのない本当の友達を欲しがっている。
ある時、卒業間近で死んでしまい、幽霊になった。その後はなぜか持っていた繰り返しの力を使って自分の過ごした教室をループさせる。繰り返しの力はなぜか段々と強くなっていくので、後々教室の範囲を広げてクラスメイトもループさせようとする。
財団の研究員である龍銭を強くなった繰り返しの力で人質にするも、まだ完全でないのか記憶だけループしない状態で教室に入れてしまう。最終的には自分に素直になれとか言われて考えた結果、龍銭に取り憑いて暮らすことにした。
幽霊になった時に持っていた繰り返しの力は本人もよく分かっていない。いつの間にか持っていて、気づいた時に強くなっている。本人曰く常に少しづつ強くなっているらしい。
龍銭: 財団の研究員。幽霊のインタビューに来たら閉じ込められて人質にされた。仕事では硬い喋り方になるけど仕事以外ではかなり喋り方が変わる。漣が取り憑くのを条件に外に出た。
-
最初に用意していた探索記録。
必要かどうか悩んだ末ここに残して消しました。
補遺: 19██/02/10からSCP-XXXX-JP-Aの探索が始まりました。以下は複数の探索記録の抜粋です。
第二回探索記録 - 19██/02/17
探索結果: 教卓の上に第一回時点では確認されなかった名簿を発見。19██/██/07のページには以下の文が記載されていた。
日付:1-2—1-1-1-11
記入者:八野 ████(黒く塗りつぶされ、文字の判別が不可能)
わるぎはないけどいつも意地悪する大輝君
毎日ねている小林君
たのしいことが大好きな美樹ちゃん
しずくちゃんはとっても物知りで
吉田君はいつも男の子と騒いでいる
太郎君はいつも使ってるヒーローの鉛筆
を大事にしてる
かりんちゃんはちょっと偉そうで嫌いだけど
たぬきが好きな相原くんが実は好きらしいの
授業が嫌いで毎日トイレに隠れている佐々木君
すいかの服をいつも着てるすいかちゃん
吉田君といつも騒いでいる八野くんは美樹ちゃんが好きだから、美樹ちゃんが困ってたらいつも助
けてるの
第四回探索記録 - 19██/02/30
探索結果 他の探索記録と同様に、教卓の上に体操着袋が置かれているのを発見。以前の調査では確認されなかった物品であり、体操着袋には生徒の名前が記載されていた。第二回の探索と同じく名前の部分は文字の判別が不可能なほどに黒く塗りつぶされていた。
-
答えてくれると嬉しい
個人的に思っている疑問点
- 話が無駄に長くなっていないか?(分かる情報が長さの割に少ないなど)
- オブジェクトクラスの変更をする必要はあるのか(SafeからEuclidへ)
- 最後に変更した方がいいのか(最終的に龍銭ごと収容されているので)
もしあったら教えて下さい。
- 誤字脱字
- 表現の仕方でもっといい表現がある場合
- タグの間違い
scp safe jp 知性 自我 ループ 時間 人間型 非実体
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利用ガイド
段落分けで空行が挟まれていない部分があります。
ちょっとわかりづらいです。一文目を「SCP-XXXX-JPは████小学校に出現する霊体です。」としたうえで、その後に残りの情報を説明するのがよいと思います。
繰り返す動作が描かれていません。
記録の長さの割に、得られる情報がないので3回目の記録の補遺としてこの情報を出した方がよいと思います。
この後別の質問をするので取った方がよいと思いました。
ここら辺インタビュアーの展開が上手くないと思います。インタビュアーが強引に自分の質問をするばかりでオブジェクトと会話できてないので全体的に見直した方がよいと思います。
具体的にどうやって異常性を抑制しているか描かれていないので、都合のよい概念のように思いました。
ループの動機に新規性がなく、また異常性の危険性が「範囲が際限なく拡大する」というものでこれもあまり新規性がないものだと思いました。
新奇性を持たせるためには異常性に広がりを持たせることが必要だと思います。例えば、時間ループの中に特徴がみられるとか、動機に強いストーリーを持たせるなどが考えられます。
批評ありがとうございます。(遅くなってすいません。)
投稿時にいただいたアドバイスを載せておきます。アドバイスをくれた
Toa_wdtさん、ありがとうございます。
基本的には定義する順番に-A、-Bとした方がよいと思います。
結局”繰り返し”の意味が分かる文章になっていません。単に「時間がループしている」などと書けばよいと思います。(ループタグが付いた記事などを参考にしてみてください)
改稿に合わせてキャラクター性を前面に押し出す改稿を行っていますが、あまりうまくいっているようには感じませんでした。上で指摘したような部分は治っていますが、やはり全体的にインタビュアーの強情な性格が感じられ、上手くインタビューが回っているように見えません。オブジェクト自身もかなり強情な部分があるので、インタビューというよりお互いの持論をぶつけあっているだけのような印象を受けます。
その印象は後の映像記録でも変わらないので、全体的にくどさを覚えました。オブジェクトが急に記録媒体を想像するくだりも妙にオブジェクトの万能さが強調されているのでそれを強めています。この辺りは単に職員が持ち込んだものにしてもよいでしょう。それぞれが強情な部分が記事の展開や関係性に生かされるような意図的な物であればよいのですが、そうではなさそうなので修正した方がよいと思いました。感動系を目指しているとありますが、上記に指摘した部分からあまりそうは感じませんでした。