砂箱

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ここが何処で自分が何をしに、どうやって来たのかは分からない。気づいた時にはここにいた。

ここは見た感じ長方形の箱の中のようだ。大きさは大体、縦が6m、横が3m、高さは4m。壁は砂で出来ているように見えるが、触って見ると鉄のように固く、砂のようなざらつきもなかった。電球らしきものも窓もないのに日光に照らされているかのように明るい。

次に自分の状態を確認してみた。ここに来た記憶は全く無い。持ち物はペンと手帳、ハンカチぐらいだ。ああ、こんなことになるのだったら財団からサバイバルキットを借りておくべきだった。だが、過ぎたことは仕方がない。やることもないので思い出に浸ることにした。

私は財団でかなり腕のあるエージェントととして働いていた。これまでに、数々のSCiPの確保、収容違反に関わり、いずれでも輝かしい功績を挙げてきた。死にかけたことも何回もあったので、常にこんなクソッタレな仕事は辞めたいと思っていた。だが辞められなかった。何回辞職願いを提出してもなかったことにされ、またSCiPの確保へ向かわされる。そして、その全てで功績を挙げてしまうのだ。その他にも私の周りではおかしいことが起きることがあった。あるオブジェクトの存在がある日突如として消えてしまったり、音声記録が自分の記憶と違っていたりと、とにかく財団職員を基準としても普通とは呼べない日常を送っていた。よし、思い出に浸るのはここまでにしよう。この砂箱の探索を…と思ったが本当に何もないので寝ることにした。

何時間寝ていたのだろうか。起きると砂箱の中心部分に球体のような物が浮いていた。「球体」といったがそれはバラバラでとても球体と呼べる状態じゃなかった。それならば何故球体などといったのかというと、直感的に感じとったのだ。上手く表せないが脳が「これは球体になる」と言っているのだ。球体は近くで見ると壁と同じような材料で出来ていた。ただ一つ違うのは光っていたということだ。最初は赤だったが段々と緑に変わっていった。何時間もそれを観察していたが、5時間ほどで眠くなってきて寝てしまった。

起きると砂箱が少し小さくなっている用な気がした。「球体」は青っぽく染まっていた。今回はこれ以外変化はなかった。そういえば、最近になって気づいたのだが、ここでは食事や水分補給をとらなくても生きていけるようだ。ただし、睡眠欲求はあるようだ。

いつの間にか、寝てしまっていたようだ。それより、今回はかなり大きな変化があった。砂箱のサイズがだいぶ小さくなっていた。縦、横、高さがそれぞれ1mほど短くなっていた。「球体」は赤色でだいぶ球体らしくなっていた。

寝ている途中だったが嫌な感覚で目が覚めた。砂箱は明るく「球体」も赤色で何も起きていないことに少しばかり安心し、再び眠りにつこうとしたときだった。突然、何もなかったはずの壁から目が出ていた。目は全部で八つあり、それぞれ別の方向からこちらを見ていた。目が見ている間は体が全く動かなかった。しばらくすると目は瞬きをして消えていった。首筋には汗がべっとりと付いていた。そして、次の瞬間、私は意識を失った。

目を覚ますと砂箱が広がっていた。昨日の目は何だったのだろうかと思いながら「球体」を確認すると、「球体」は青くなっており、再びバラバラになっていた。

「砂箱」という呼び方はいささか違和感があったのでこれからは「サンドボックス」と呼ぶことにした。砂箱を英語にしただけだがだいぶ呼びやすい。
八つの目が出てきてからサンドボックスと「球体」には全くと言っていいほど変化が無い。なので最近はすぐに寝ることにしている。ここからいつ出られるのかも分からないのだ。そういえば、昔、5億年ボタンという都市伝説が流行ったらしい。ボタンを押すと100万円を貰える代わりに何もない空間に5億年間いなくてはならない。しかし、5億年過ごせば記憶が消され、押したときに戻れる。というものだ。もしかすると、ここに来る前の私もそのようなボタンを押したのかもしれない。そんな事を考えながら眠りについた。

起きると目の前に段ボール箱が置かれていた。中を見ると、ナイフが沢山入っていた。ナイフの模様は特徴的だったのですぐに何なのかが分かった。ダマスカス鋼の刀剣だ。ダマスカス鋼1といえばロストテクノロジーの代表格だ。1つ手に取って見ると取った場所に新たな刀剣が出現した。ああ、思い出した。これは前に仲がよかった博士に見せて貰ったことのあるAnomalousアイテムだ。確かこれで何か面白い事があったはずなんだが…。と思っていると急に段ボール箱の下に穴が開き、段ボール箱はそのまま落ちていってしまった。その後すぐに穴は閉じた。

目を覚ますとサンドボックスは再び小さくなっていた。しかもこの前の倍くらいだ。「球体」はやっと完璧な球体となっていた。色は鮮やかな黄色だった。しばらくすると、いきなりサンドボックスの奥のほうから壁が崩れてきた。そして、混乱している内にサンドボックスは完全に崩れ落ちた。私は何もない空間で浮いていた。辺り一面真っ白でなんとも言えない心地よさがあった。私は浮いている「球体」を見つけると無性にそれを触りたくなった。私は必死に手を動かし本当に何もない空間を進んでいき、「球体」を掴んだ。すると、頭上からガラスが割れる用な音がした。そして私は意識を失った。

「おい、起きろ。…起きろ!」

誰かの怒号で目が覚めた。いつの間にか眠ってしまっていたようだ。見るとそこには怒った顔の同僚がいた。

「ふぇ?」

「ふぇ?じゃねえよ!もう出る時間だぞ!オブジェクトの概要は読んだな?」

そうだった。今日はSCiPの確保が任務だった。なにをしているのだろう私は。

「装備の準備は出来てるみたいだな。行くぞ!」

「ああ。」

同僚に連れられるまま部屋を出ようとしたときだった。自分のパソコンから通知音がなった。見ると、一通のメールが届いていた。なんだと思い開こうとしたが、しびれを切らした同僚に無理やり引っ張られ連れていかれたので件名しか見ることは出来なかった。だが、件名だけではどういう意味かは分からなかった。どういう事だ?

「削除通知」って。

使用した言霊 サンドボックス 八目 ロストテクノロジー

気になる点 言霊の使い方に無理やり感はないか。誤字はないか、文章構成は大丈夫か内容が理解できるか。

スポイラー
サンドボックスが広がったり、小さくなったりするのはアイデアが広がったり、そこから不必要なものを切り落としていくのをイメージしました。
八つの目は下書きの批評者をイメージしました。
途中のAnomalousアイテムは執筆が上手くいかない時の息抜きをしているという設定です。球体の色は赤色がアイデアに満ち溢れている時。青色は行き詰まっている時、緑はアイデアを調理している時、黄色はアイデアがまとまって落ち着いているときをそれぞれ表したつもりです。

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